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大橋みつるの平和ト-ク・・世直しご一緒に!

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世間の注目も関心も受けぬまま、1年間に暑さのせいで死亡する高齢者の規模は、これまでの新型コロナウイルス感染症大流行の総死者数の5分の1にのぼるということだ。

2020-12-09 | 科学最前線

温暖化の最大の被害者は高齢者…暑さで1年に30万人死亡

登録:2020-12-08 02:51 修正:2020-12-08 09:35
 
国際研究グループ「温暖化と高齢化により高齢者の被害が急増」 
暑くて働けない被害も20年で倍増
 
気候変動の影響により、2018年の1年間に死亡した65歳以上の高齢者は、全世界で30万人近くに達するという研究結果が出た。欧州最大の石炭発電所であるポーランドのベウハトゥフ火力発電所の煙突から煤煙が噴出している=ベウハトゥフ/ロイター、聯合ニュース

 気候変動の最大の被害者は高齢者層であり、2018年の1年間だけでも全世界で29万6000人の65歳以上の高齢者が暑さのせいで死亡したという研究結果が出た。世間の注目も関心も受けぬまま、1年間に暑さのせいで死亡する高齢者の規模は、これまでの新型コロナウイルス感染症大流行の総死者数の5分の1にのぼるということだ。

 英国の医学ジャーナル『ランセット』は最近、世界の35の機関で構成された「ランセット・カウントダウン」の2020年気候変動に関する報告書を公開した。報告書は、分析の結果、2000~2004年に比べ、2014~2018年は、気候変動で死亡した65歳以上の高齢者が53.7%増加していたと明かした。また、2018年の死者が多い国は、多い順に中国(6万2000人)、インド(3万1000人)、ドイツ(2万200人)、米国(1万9000人)、ロシア(1万8600人)、日本(1万4200人)だった。

 異常高温による高齢の死者は、2000年には全世界で15万人程度だったものの、2004年、2008年、2011年などに以前よりも比較的大幅に減少したことを除き、着実に増加している。2010年に25万人を超えた犠牲者は、8年で30万人に近い水準となった。

 分析によると、高齢者が特に暑さに苦しめられたのは1998年、2010年、2015~2019年。1986~2005年の平均気温に比べ相対的に高温にさらされた高齢者の規模は、1998年には延べ人員換算(高温に1日さらされた高齢者数の1年間の合計)で10億人以上だった。2010年には、異常高温への「超過ばく露」高齢者は25億人に達した。その後は被害が少しずつ減っていたものの、2015年から再び急激に増えていると報告書は指摘した。

 2019年には、高温への超過ばく露高齢者は29億人に達した。このような急激な増加は、温暖化と高齢化が重なったためだと報告書は指摘した。主な異常高温被害国はインド、日本、中国、インドネシア、米国で、この5カ国の被害者数は2019年現在、世界の高齢被害者の半数以上を占める。

 気候変動に伴う労働時間の減少により、経済被害も深刻化している。報告書は、2019年に暑さのせいで野外活動が困難となったことにより減少した労働時間は、全世界で3024億時間に達すると推計した。これは2000年の2倍であり、労働者1人当たりでは52.7時間に相当する。労働時間の減少が最も大きい国はインドで、2000年より39.1%増の1183億時間(1人当たり111.2時間)の被害が発生していた。被害を金額に換算すると、インドの国内総生産(GDP)の4~6%に相当する。続いて労働時間の減少被害が大きかったのは、大きい順に中国、バングラデシュ、パキスタン、インドネシアだった。

 報告書は「高温による人命被害を金額に換算すると、2018年に10万人ほどが死亡した欧州の被害額は、GDPの1.2%と推計される」とし、気候変動の被害は全世界に及んでいると強調した。続いて「今後5年間の温室効果ガス削減努力が気候変動に対処するうえで特に重要」だとし「気温上昇を目標通りに1.5度以内に抑えるためには、世界が温室効果ガスを毎年7.6%減らしていかねばならない」と述べた。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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 小惑星物質を分析すれば、太陽系の成り立ちや生命の起源を解明するヒントが得られると期待されています。

2020-12-07 | 宇宙を知らなければ世界のことはわからない

帰ってきた玉手箱

6年の旅 はやぶさ2カプセル回収

 小惑星探査機はやぶさ2が放出した着陸カプセルは6日未明、大気圏に突入し、オーストラリア上空で火球として観測されました。待機していたカプセル回収班が着地点に向かい、午前7時32分、回収作業を完了しました。初代はやぶさに続き、はやぶさ2は小惑星の物質を地球に持ち帰る快挙を達成。総航行距離52・4億キロメートル、6年間にわたる探査を完遂しました。


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、カプセルは秒速約12キロメートルで大気圏に突入しました。日本時間6日午前2時29分、激しく発光しながら降下するカプセルが数十秒間、オーストラリアの砂漠地帯の上に広がる星空を横切る様子が地上から観測されました。

 カプセルは高度10キロメートルでパラシュートを展開。位置情報を示す電波信号を出しながら降下し、同54分ごろ着地したもようです。

 現地では電波信号を手掛かりに着地点を推定し、ヘリコプターが探索に直行。4時47分に上空からカプセルを発見しました。夜が明けた後、着地点で回収作業を行い、現地本部に搬入しました。カプセルは、ガス成分を現地で採取した後、日本に空輸され、早ければ8日にも到着する予定。

 小惑星物質を分析すれば、太陽系の成り立ちや生命の起源を解明するヒントが得られると期待されています。

 探査チーム責任者の津田雄一教授は記者会見で「ただいま、帰ってきました。今朝、玉手箱を舞い下ろすことができた。中を開けることが楽しみです」と述べるとともに「惑星間往復飛行の扉を(初代)はやぶさが開いたが、はやぶさ2はその扉をくぐり抜けた」と意義を強調しました。

 探査機本体は5日夕方に地球圏離脱のためのエンジン噴射を実施した後、地球の上空約350キロメートルをかすめるように通過。地球から遠ざかりながら、新たな小惑星の探査に向かっています。

はやぶさ2の軌跡

 2014年12月にJAXA種子島宇宙センターから打ち上げられ、18年6月に小惑星リュウグウに到着しました。近傍からの詳細な観測、日本の小型探査ロボットや欧州の小型着陸機の投下、着陸・試料採取、人工クレーターをつくる衝突実験など、困難なミッションを次々と成し遂げました。到着してみるとゴツゴツした岩石が至る所に見え、想定していた探査機操縦の精度では着陸できないことが判明。探査チームは操縦の腕を磨きながら戦略を練り直し、着陸精度を上げて2回の着陸に成功。小惑星表面の物質に加え、衝突実験で放出された地下の物質の採取にも挑みました。19年11月にリュウグウを出発し、今月5日に着陸カプセルを放出しました。

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生活費を稼がなければならないので(より良い職のための)勉強を後回しにして、仕事をしていると勉強をしないようになるし、そうすると安定した職のための勉強はできなくて・・・、

2020-12-07 | あらゆる差別を許さない

[静かな虐殺を止めよう] 「今年まで生きていよう」…

韓国の20代女性の物語

登録:2020-12-05 10:30 修正:2020-12-06 08:08
 
 
ゲッティ・イメージバンク//ハンギョレ新聞社
 
「静かな虐殺を止めよう」//ハンギョレ新聞社

 韓国の20代は、男女共に生きづらい。数年間続いた雇用市場の停滞に、今年は新型コロナウイルス感染症という災害が重なった。このような状況は、20代の女性にとってさらに過酷な結果につながった。統計庁月別雇用動向によると、新型コロナの第1波の影響が大きかった今年3~4月の20代女性就業者は、昨年同期に比べ24万1000人減少した。20代男性就業者の減少幅(9万3000人)の2.6倍にもなった。

 20代女性の自殺率は急増している。20代男性の10万人当たりの自殺数は20.8人(2017年)→21.5人(2018年)→21.6人(2019年)と大きな変化はないが、20代女性の自殺数は11.4人→13.2人→16.6人と2年間で急増している(統計庁)。2020年上半期の20代女性の自殺死亡者は、昨年同期に比べ43%増加した(保健福祉部)。

 特定の年代だけで自殺率が急増しているのは、危機警報でありSOS信号でもある。数字は危機に追い込まれている20代女性を示していたが、社会は注目しなかった。見えない20代女性たちは、社会で静かに居場所を失っていった。ハンギョレは20代女性の声をはっきりと伝える。その声に答えがあるからだ。「静かな虐殺」は、もう止めなければならない。

「負けずにちゃんと生きたい」

 就職活動中の95年生まれのJさんは数カ月前、精神健康医学科でうつ、不安、強迫、無気力いずれも高い数値だという診断を受けた。毎晩処方された薬を飲んで眠りにつく。2週間に一度、病院に行っている。

 「病院では私の不安点数がほぼ満点だと言われました。薬を飲んでも不安なので、薬が役立っているのかどうかよくわかりません」

 先月20日、ソウル麻浦区(マポグ)のあるカフェで会ったJさんは、未来に対する漠然とした気持ちや不安が、学校に所属している時より就職活動生となった今、よりひどくなったと話した。「もともと会社で女性を採用する割合が少ないと聞いてたのに、新型コロナのせいで採用市場が冷え込んで全体の採用人数自体が減ったので、そこで女性のパイはどれくらいだと思いますか。もう私の入る余地はないと思います」

 Jさんは周りの友達にこのような悩みを打ち明けるのも難しい。「書類で落ち続けてもなかなか言えません。友達はみんな就活する20代女性で、自分の悩みだけで十分憂うつな人たちだから」

 現在、Jさんはソウルで一人暮らしをしながら、月110万ウォン(約10万円)前後の事務補助アルバイトをしている。5坪のワンルームに住むのに、毎月の生活費は70万~80万ウォンほどかかる。職場でも頑張って働き、就職活動も一所懸命だが、最近は「あまり希望がない」という気がする。不動産ニュースを見た時や、採用不正のニュースを見た時に特にそう感じる。

 Jさんはうつに負けたくないと言った。病院で治療を受けに行ったのも、乗り越えたかったからだ。「世の中にうんざりしても、私は成功していい暮らしがしたいという欲も同じくらいあるんです。現実はどん底だけど、本当にちゃんと生きたい。ちゃんと暮らせる方法を探すために病院に行ったんです。それでも私、一所懸命生きたいのに…」

「今年まで生きていよう」

 91年生まれのAさんは1年後、3年後のことを考えない。しょっちゅうだめになる計画を立てるのは意味がないからだ。自分に失望する理由になるだけだ。「ひたすら、今月まで生きよう、今年まで生きよう、そう思うんです」

 Aさんは3年前に命を断とうとしたが、思いとどまった。最近再びとてもつらい時、またそんな考えが浮かぶ。両親が自分の名義で借金をしたために常にAさんにつきまとった負債を返済しようと、20代はずっと苦労してきた。昨年やっと借金を清算したものの、いつも生活費に追われている。「1年でも安定した生活費があれば就職の勉強ができるのに…」。最近、収入の良い2カ月のアルバイトを見つけた。所得が200万ウォン(約19万円)得られるチャンスだったので逃せなかった。

 「これがものすごく大きなジレンマです。生活費を稼がなければならないので(より良い職のための)勉強を後回しにして、仕事をしていると勉強をしないようになるし、そうすると安定した職のための勉強はできなくて、また仕事を選ばず働くようになって…この繰り返しです」

 精神健康医学科専門医のアン・ジュヨンさん(マインドマンション院長)は、20代の女性たちと診療室で会う。アン院長はハンギョレの電話取材に対し、現在20代の女性たちの間では「セルフヘルプ」(保健・医療伝達体系で供給者ではなく消費者が主導する形態)になりつつあると話した。

 「いま20代の女性たちは、隣りで友達が辛そうに見えたら『診療を受ける必要がある』とお互いに話し、一緒に病院に行こうと支えてあげます。彼女たちは青少年期に学校でうつ病の検査を受けた最初の世代で、うつ気味なら治療を受けなければならないことを知っている最初の世代です」

 以前の保健室のように、2008年から小・中・高校にはカウンセリング室の「ウィクラス」が設置された。いまの20代はこれを初めて経験した世代だ。「多くの人が病院を訪れるのは、いまの20代が『死なないようにしよう』とセルフヘルプをし合っているから」。それでアン院長の病院には「友達が紹介してくれた」と訪ねてきたり、友達同士や恋人同士で一緒に病院を訪れてくるケースもよくあると語った。また、若い女性たちの間で「どこどこの病院がいいよ」といったうつ病の診療情報が、まるで生活情報のように通用しているのが現実だという。

 このように、20代の女性たちが必要だと感じれば、積極的に精神医学科を訪れるのが彼女たちの強みだとアン院長は診断する。うつ病がある程度回復した後は、社会的環境が重要だ。ところが、女性嫌悪の文化や就職の際にぶつかる性差別的な構造など、20代女性にストレスを与える状況はなかなか改善されていない。

 このような状況の中でも、20代の女性たちは「現実の壁」を打ち破り、乗り越えたいという意志が強い。20代女性の自殺率急増を取り上げた映像「スラップ」には、互いを励まし合うコメントがぎっしりと書かれている。「自分だけがつらいのかと塞いでいた気持ちが和らぐ。こんなに多くの人が一緒に解決策を探しているということが慰めになる。一緒に頑張って生き残ろう」(Aさん)、「最近は一人でいい暮らしをするより、一緒にいい暮らしをしたいという思いが強くなった。女性が幸せで元気に、みんなで幸せに生きたい。死なずに一緒に生き残りたい」(Jさん)。アン院長は、精神的な健康の危機に直面した20代の女性たちには、このような応援がとても必要だと強調した。「孤立したり家庭で支援を受けられない20代女性には、社会的なつながりと歓待が必要です」

キム・ミヒャン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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共に民主党代表室の副室長であるL氏に対し、強圧的な調査が行われたかどうかを調べよという指示だ。

2020-12-06 | ちょっと気になるマスコミ報道

韓国検察、取り調べ中に死亡した

与党代表の側近のほかの容疑まで狙ったか

登録:2020-12-05 06:49 修正:2020-12-05 09:14
 
オプティマスによるレンタル料76万ウォン代納 
関連疑惑の調査中、容疑者自殺 
検察、召喚前に口座追跡・家宅捜査も 
告発と別件の疑惑を把握し、追及したもよう
 
10月13日午前、ソウル江南区のオプティマス資産運用事務室の様子=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 「オプティマス」事件と関連し、検察の調査を受けていたイ・ナギョン共に民主党代表の側近のL氏が遺体で発見されたことから、彼の死をめぐり様々な疑惑が持ち上がっている。ユン・ソクヨル検察総長は4日、ソウル中央地検にL氏の死亡と関連して真相調査を指示した。

 最高検察庁は同日、「検察総長は共に民主党代表の秘書室の職員の変死事件と関連し、捜査過程における人権保護捜査規則違反など、人権侵害の有無について徹底的に真相を調査し報告するよう、ソウル中央地検人権監督官に指示した」と発表した。共に民主党代表室の副室長であるL氏に対し、強圧的な調査が行われたかどうかを調べよという指示だ。L氏はかつてイ代表の全羅南道知事時代に政務特別補佐官を務めており、国会議員時代にも秘書官として活動したイ代表の最側近だ。

 L氏は2日、ソウル中央地検経済犯罪刑事部(チュ・ミンチョル部長)で事情聴取を受けていた最中、「弁護人と夕食を食べてくる」と言って出ていったが、翌晩、裁判所総合庁舎近くで遺体で発見された。警察はL氏が自ら命を絶ったものと見ている。この日はL氏の2回目の取り調べが進められていた。L氏は先月中旬、選挙管理委員会に政治資金法違反でソウル中央地検に告発され、先月25日に最初の取り調べを受けた。告発された容疑は、L氏がオプティマスの関係者から今年2月から5月にかけて複合機レンタル料76万ウォン(約7万3千円)を受け取ったことだった。L氏は弁護人とともに2時間にわたって押収物のデジタルフォレンジックに立ち会った。2日午前には残りの押収物に対するデジタルフォレンジックに立ち会い、午後には弁護人とともに対面調査を受けた。ソウル中央地検側は「落ち着いた雰囲気で調査が進められた」と強圧捜査疑惑を一蹴した。

 検察はL氏と関連し、最初から告発された疑いとは異なる疑惑を調べているという。L氏に対する口座追跡と家宅捜査を通じて手がかりを確保したものと見られる。検察は今月2日の取り調べで、L氏にこのような疑惑について尋ねたという。ある検察関係者は「告発された76万ウォン分複合機レンタル料代納疑惑だけでは略式起訴や不起訴事案」だとし、「家宅捜査に入るのも難しい」と話した。別の検察関係者は、「捜査チームが外部に知られた疑惑ではなく、別の容疑も調べていた」と語った。

 L氏の死と関連し、イ・ソンユン・ソウル中央地検長に責任を問うべきという声も上がっている。捜査チームは、L氏が行方不明になった翌日の3日、最高検察庁の反腐敗強力部に報告し、関連資料を送った。ユン総長は、L氏に関するマスコミの報道で死亡事実を知ったという。これに対し、ソウル中央地検は「2日午後7時30分ごろ、弁護人とともに検察庁舎周辺を捜索する一方、警察と協力して捜索を実施した」とし、「L氏が行方不明になってから、必要な諸措置を取った」と反論した。

ペ・ジヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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少女像の永久存置決定の根拠を明確にした。コリア協議会がビラを作って持ち歩き、議員一人ひとりを説得して成し遂げた最も意義深い快挙だ。

2020-12-04 | 市民のくらしのなかで

[インタビュー]

「ベルリン少女像、もはや議会の同意なしにミッテ区は撤去できない」

登録:2020-12-04 03:41 修正:2020-12-04 08:14
 
ベルリン・コリア協議会のハン・ジョンファ代表インタビュー 
日本の圧力に立ち向かい、粘り強く市民社会と区議会を説得 
ミッテ区議会の圧倒的賛成多数により「少女像永久存置」を実現
 
2日(現地時間)、ドイツ・ベルリンのコリア協議会事務所にて。ハン・ジョンファ代表が明るい笑顔を見せている=ベルリン/ハン・ジュヨン通信員//ハンギョレ新聞社

 「昨日、ミッテ区議会で平和の少女像の存置が可決されるまでは、1カ月間が1年のように感じました」

 ドイツ・ベルリン市ミッテ区議会の「平和の少女像永久存置決定」を引き出したコリア協議会のハン・ジョンファ代表に2日(現地時間)、ベルリンの同協議会事務所で会った。ハン代表は「9月末に少女像を設置した後、日本の妨害ですぐに撤去命令が出ると推測してはいたものの、撤去日が目前に差し迫っていたため焦った」とし、団体のすべてのプロジェクトを中止し、少女像の存置に没頭してきた1カ月あまりの息詰まる過程を思い出しながら、小気味よく笑った。

 ミッテ区役所は10月7日、「10月14日までに少女像を撤去しなければ強制撤去する」との命令を下した。ハン代表は直ちに撤去命令停止の仮処分を申し立てた。少女像の前で毎週コンサートを開いた。先月25日にベルリン都心のジャンダルマンマルクト広場で開かれた少女像撤去反対イス設置デモには、150人が参加した。オンラインおよびオフラインで撤去反対運動も活発に繰り広げた。その間、ドイツの有力紙では、平和の少女像のニュースが続々と報道された。

 結局ミッテ区議会は今月1日、賛成24、反対5の圧倒的な票差で平和の少女像の永久設置を決議し、今後、少女像の永久存置に向けた方策をまとめることとした。決議は少女像に対する撤去命令を撤回するとともに、当初は来年8月14日とされていた設置期限を、来年9月末まで6週間延長することとした。ハン代表は「区役所は依然として撤去決定権を持っている」としつつも、決議の1項目に注目し、少女像は永久に存置されるとの展望を示した。決議には、「区役所は、少女像の永久存置解決策を探る。その際は区議会も参加しなければならない」と明示されている。ハン代表は、議会が圧倒的多数で永久存置を可決した状況に触れ「もはやミッテ区役所が議会の同意なしに少女像を撤去することはできなくなった」と説明した。

 特に区議会は「日本軍が第2次世界大戦当時、東アジアの女性たちの性を搾取したというのは歴史的な事実だ。東アジアの歴史についての批判的で芸術的な討論は、ベルリンの歴史的背景に基づいたベルリン・ミッテ区、ベルリン市、さらには市民社会の公共の場で繰り広げられるべきである。平和の少女像は、戦時はもちろん、平和な時期にも起こる性暴力についての議論を巻き起こすきっかけを作るだろう」として、少女像の永久存置決定の根拠を明確にした。コリア協議会がビラを作って持ち歩き、議員一人ひとりを説得して成し遂げた最も意義深い快挙だ。

 
ベルリンで平和の少女像撤去反対ろうそく集会が開かれている=ベルリン/ハン・ジュヨン通信員//ハンギョレ新聞社

 ハン代表は「撤去命令が下された時、我々がまるで市当局の規定に反する行動を取ったかのように説明されたため、不当だと思った」と話した。「少女像は外交的摩擦を引き起こすとの理由で、被害当事者たちが声をあげられなくなったり、少女像そのものがまるで問題でもあるかのように思われたりするのがやるせなかった」のだ。ハン代表がこのような気持ちを吐露したところ、ベルリンで30年あまりにわたり活動してきたコリア協議会と様々な縁を結んできた現地の関係者たちが、次々に協力を申し出てきた。特に、ミッテ区議員に直接会って説得しろと助言する人が多かった。コリア協議会のメンバーたちは左翼党や緑の党の議員たちを訪ね、少女像の意味について説明した。特に左翼党はコリア協議会を直接二度も訪ねて来て、ハン代表の説明に耳を傾けた。

 コリア協議会が日本軍「慰安婦」運動で連帯してきた30あまりの団体も「少女像の守り人」を買って出た。移住民女性団体「ヤジディ女性団体」、ユーゴスラビア内戦時の性暴力問題を扱う「メディカ・ムンディアレ」、「極右に反対するおばあさん」などの団体が協力した。多くの韓人団体も物心両面で共に活動した。

 今後コリア協議会は、ミッテ区役所や区議会と共同で、少女像の永久存置に向けた方策を探らねばならない。これに向けてハン代表は座談会、学術会議、市民との対話の場を設けることを計画している。ハン代表は「戦争犯罪を伝えるだけでなく、被害女性たちが自らの声をあげられる記念碑は、少女像をおいて他にない」とし「少女像は勇気ある女性を称えるということを示したい」と語った。

ベルリン/ハン・ジュヨン通信員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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自民党二階派の政治団体「志帥(しすい)会」が、マルチ企業「48(よつば)ホールディングス」(札幌市)と同社の関連会社から計160万円を受け取っていた.

2020-12-04 | 自民党の常識は、国民の非常識

二階派パー券代金 マルチ企業支払い

関連会社含め計160万円

代表はカジノ証人買収で起訴

 自民党二階派の政治団体「志帥(しすい)会」が、消費者庁から取引停止命令を受けた仮想通貨販売のマルチ企業「48(よつば)ホールディングス」(札幌市)と同社の関連会社から2019年にパーティー券の購入代金として計160万円を受け取っていたことが分かりました。業界紙によると、同社には取引停止命令の時点で約3万5千人の会員がいたとされ、被害者から集めた資金が二階派に還流した形です。本紙の取材に志帥会は、返金の意向を明らかにしました。(丹田智之)


写真

(写真)秋元司被告(右から2人目)が参加した2019年の二階派の政治資金パーティー(秋元被告のフェイスブックから)

返金の意向示す

 二階派を率いる二階俊博氏は、自民党幹事長として菅義偉首相を支えています。19年分の政治資金収支報告書によると、二階派が同年5月9日に東京都内のホテルで開いた政治資金パーティーで同社から80万円を受け取っていました。さらに、同社の関連会社からも80万円を受け取っていました。

 「48ホールディングス」は、15年12月ごろからクローバーコインと称する仮想通貨を販売。勧誘の際に「1カ月半後には10倍に値上がりする」「買わなきゃ損をする」などと虚偽の説明をして会員を集め、17年10月に消費者庁から特定商取引法違反で取引停止命令を受けました。その直前に同社はクローバーコインの販売を終了しています。

 クローバーコインは、新たな会員を勧誘すると報酬が得られる仕組みで、連鎖販売により家族や友人との関係を破壊するなど問題のある取引形態でした。

 消費者庁取引対策課の担当者によると、全国の消費生活センターに寄せられた同社に関する相談は「17年10月までに367件あった」といいます。被害者が同社に返金を求め、これまでに数十件の損害賠償請求訴訟を起こしています。

 志帥会の収支報告書には「48ホールディングス」と関連会社「プレシャスランド」の代表者として淡路明人被告の名前があります。淡路被告は、カジノ汚職事件をめぐって収賄罪で起訴された衆院議員の秋元司被告(自民離党)の証人買収事件に関与しました。

 検察の冒頭陳述によると、淡路被告は贈賄側の被告に渡すための現金を秋元被告と共謀して準備。現金の見返りに法廷で虚偽の証言をするよう持ち掛けたとして組織犯罪処罰法違反の罪に問われています。

 東京地裁で開かれた公判で「間違いありません」と起訴内容を認め、11月2日に結審。検察側は「悪質な犯行だ」として懲役1年2月を求刑しました。

 秋元被告は二階派に所属していました。志帥会の会計責任者は「(パーティー券の販売は)秋元事務所が関係していて、志帥会としては詳細を把握していなかった。できるだけ早い時期に返金させていただく」と述べています。

図

(写真)淡路被告が代表の会社が志帥会のパーティー券を計160万円購入していました(同会のメ年分政治資金収支報告書から、一部加工)

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「これまで2割負担撤回を求め、50万近くの署名を集めてきました。過去最大を更新する防衛予算など、国の税金の使い方の転換を求めていかないといけない」

2020-12-03 | 自民党の常識は、国民の非常識

75歳以上の医療費 2割負担 撤回を

4団体 署名6万人分国会へ

“受診抑制は明らか”

 75歳以上の医療費窓口負担2割化中止・撤回を求めて2日、国会要請行動が行われ、集めた6万63人分の署名を提出しました。主催は中央社会保障推進協議会(中央社保協)、全日本年金者組合、日本高齢期運動連絡会、全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)の4団体。


写真

(写真)伊藤議員(左)と倉林議員(右から2人目)に署名を手渡す集会参加者=2日、衆院第2議員会館

 開会あいさつした中央社保協の山口一秀事務局長は「新型コロナウイルスの感染が拡大するなかで、高齢者の窓口2割負担化はあってはならない」と強調しました。

 日本高齢期運動連絡会の武市和彦事務局長は「これまで2割負担撤回を求め、50万近くの署名を集めてきました。過去最大を更新する防衛予算など、国の税金の使い方の転換を求めていかないといけない」と訴えました。

 全日本民医連の久保田直生常駐理事は民医連が行った全国の困窮事例調査を紹介。「医療機関にかからなかった理由に窓口負担の支払いが困難とするケースが数多くあった。2割負担が導入されれば受診抑制が起こることは明らか」と撤回を求めました。

 日本共産党の倉林明子副委員長・参院議員と伊藤岳参院議員が連帯のあいさつをしました。

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タンクに保存されたこの水には、今なおトリチウム(三重水素)やストロンチウム90、ヨード12などの放射性物質が、基準値以上含まれている。

2020-12-02 | 原発やめろ!

「水で薄めた福島原発汚染水」、

日本が放出するがままに受け入れなければならないのか

登録:2020-12-01 07:51 修正:2020-12-01 09:09
 
福島原発事故の汚染水の放流推進に関する議論 
 
日本、「汚染水」ではなく「処理水」だと主張するが 
水産物を経た被ばくが懸念されるトリチウムはそのままで 
水を混ぜ基準値だけを合わせ放流する意図を明らかに 
放射線防護「ALARAの原則」は知らぬふりをして 
影響を及ぼす国内外の世論を無視し強行する姿勢
 
日本の福島第一原発に設置されている汚染水貯蔵タンク。日本はトリチウムなどの放射性物質が大量に含まれているこの汚染水の海洋放流を推進している/聯合ニュース

 日本の福島原発事故により発生した汚染水の海洋放流の決定が差し迫ったことが知られ、汚染水に含まれる放射性物質が韓国国内に及ぼす影響に対する懸念が高まっている。

 福島第一原発では、8月基準で約123万トンに達する放射性物質による汚染水が、1041個のタンクに保存されている。溶融して熱を出し続ける核燃料を冷やすために注入した冷却水や、原発の敷地に流れこんだ雨水や地下水などを処理して貯蔵してあるものだ。汚染水は2016年までは1日平均400トン以上、2017年以後は170~220トンずつ増えている。日本は、2022年10月頃には用意されたタンクがすべていっぱいになると予想されるこの悩みの種を、海に捨てて解決しようとしている。

汚染水放流の韓国国内への影響の分析結果もない

 福島原発事故の汚染水放流の影響を問うのは、日本のみならず韓国国内の漁民にまで関わる敏感なテーマだからだ。過度な不安感につながる場合、韓国国内の水産物の消費にも打撃を与えうる。客観的かつ正確な情報を基にした分析が行われなければならない。しかし、韓国国内のどこからも、いまだに汚染水の海洋放流を対象にした分析結果は出せずにいる。日本が分析の基礎となる資料を公開していないからだ。

 韓国原子力研究院のソ・ギョンソク環境安全評価研究部長は、「福島原発の事故の際に放出された放射性物質がどのように拡散するのかを分析した結果はあるが、最近問題になった汚染水の放流は関連情報がなく、直接シミュレーションすることができずにいる」と述べた。海流と気象に左右される海の汚染物質の拡散シミュレーションの結果は、放流量と放流時期、期間などをどう設定するのかによって大きく変わる。

 したがって、今は福島原発事故当時に放出された放射性物質を対象にした既存の結果を参考にし、見当をつけるしかない。2013年に原子力研究院が福島事故の際に海洋に放出された放射性セシウム137を対象にシミュレーションを行った結果によると、この物質が太平洋を渡り米国を一回りして韓国の海域に入ってくるには、約4~5年かかると評価された。ソ部長は、「そのようにして入ってくる量は、1立方メートル当たり0.1~0.2ベクレルの水準に過ぎず、検出するのは難しいだろうというのが当時の評価の結果だった」と述べた。

 最近では、汚染水の中の放射性物質が、早ければ1カ月、遅くとも1年以内に韓国の海域に到達することがありうるという一部のメディアの報道が目を引いた。しかしこの予測は、8年前のドイツのヘルムホルツ海洋研究センター(GEOMAR)が、福島の事故の際に放出されたセシウム137の拡散をシミュレーションした結果を極端に解釈して出てきたものなので、限界があるというのが専門家の指摘だ。韓国海洋科学技術院は、このシミュレーションの結果を分析して9月に国会に提出した資料で、「福島からわずか220日で済州(チェジュ)島、400日後に西海(黄海)にまで到達することが示されたセシウム137の濃度値は、1立方メートル当たり10のマイナス8乗ベクレルの水準(1立方メートルあたり0.0000001ベクレル未満)なので、通常の分析可能な範囲を超える」と明らかにした。

 海洋科学技術院のチョン・ギョンテ諮問委員は、「1立方メートル当たり10のマイナス8乗ベクレルまでの測定は不可能なだけでなく、測定をしてもその値が背景濃度の変動幅に比べあまりにも小さく、背景濃度と区別して出すことはできない」と述べた。東海のセシウムの背景濃度は、1立方メートル当たり1.5~2.5ベクレルの範囲にある。1カ月内に済州や西海にまで到達することがありうるという予測は、ヘルムホルツのシミュレーション結果に小数点以下20桁まで下がる濃度を適用する場合に出てくる結果だ。

 
環境運動連合海洋委員会の会員らが11月26日午前、ソウル鍾路区の世宗文化会館前で「海洋生態系を破壊する福島放射能汚染水の放流計画糾弾」記者会見を開き、日本政府に汚染水放流計画の放棄を求めている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

放出基準に合わせてもトリチウム860兆ベクレルが海に流入

 このような研究結果は、放流される汚染水の中の放射性物質が、濃度がどうであろうと、結局は朝鮮半島の海域に流入し影響を与えるだろうという懸念を裏付ける。これについて日本は、放流しようとするものは汚染水ではなく浄化作業を経た「処理水」だとし、安全性を強調してきた。しかし、タンクに保存されたこの水には、今なおトリチウム(三重水素)やストロンチウム90、ヨード12などの放射性物質が、基準値以上含まれている。日本は浄化処理をもう一度行うというが、そのようにしても、現在の多核種除去設備(ALPS)の技術ではトリチウムを除去できないということが問題だ。グリーンピースなどの環境団体が、貯蔵タンクを増設して汚染水を長期保存しながら代案を模索するよう主張するのもそのためだ。

 
汚染水貯蔵タンク内の核種別放射能濃度の現状//ハンギョレ新聞社

 水素の放射性同位元素であるトリチウムは、汚染された水産物を経て人体に入ってきて有機結合型トリチウムに転換されると、内部被ばくを起こすことが知られている。日本が放流しようとする汚染水のトリチウムの放射能含有量は、1リットル当り平均58万ベクレルで、放出基準値(1リットル当り6万ベクレル)より10倍ほど高い水準だ。放射能総量は約860兆ベクレルに達すると推定される。

 日本は汚染水を放流する際に水を混ぜてトリチウムの濃度を下げ、放出基準値に合わせるという計画だ。これは、860兆ベクレルのトリチウムをそのまま海に放流することを意味する。これに関して在韓日本大使館の当局者は11月20日、韓国外交部の出入り記者に「すべての国家が原発の過程で出る水の海洋放出を自然に行っている」とし、韓国の月城(ウォルソン)原発の事例にまで言及したことが伝えられた。実際、韓国国内の原発からも、年間205兆ベクレルのトリチウムが放出されてはいる。しかし、正常な原発運営による放出と事故汚染水を通じた放出を同じに扱ってはならないというのが、韓国政府と市民社会の見解だ。

 
日本の福島原子力発電所の2011年3月事故直後の姿/聯合ニュース

日本の一方的な推進に国連の人権機関も懸念

 放射線から人間を保護するためには、放出基準の前に、適用されなければならない国際放射性防護委員会(ICRP)のALARA(As Low As Reasonably Achievable)の原則がある。放射線は基本的に有害なので、被ばく線量を合理的に達成可能な限りに低く維持しなければならないという要求だ。異例の大規模な放射性物質の放出の被害を懸念する側で、放出の決定がこの原則による最善の決定なのか確認し同意するということは当然だ。しかし日本は、韓国はもちろん自国の漁民の同意も得ないまま海洋放流を決める姿勢だ。原子力安全委員会の関係者は、「日本は地層注入や継続保管などの様々な対案を一つひとつ評価した結果を出して説明しなければならないのに、そのような過程なしに海洋放出を事実上決めておき、安全だとばかり主張し、自ら信頼性を落としている」と指摘した。

 そのような日本の態度に、国連でも懸念を示している。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の特別報告官らは6月、日本政府に「日本国内外の市民に影響を及ぼす恐れがある汚染水処分に関連した議論の場と機会を用意し、情報を基に自由に事前同意できる住民の権利を尊重せよ」と要請した。彼らはまた、「適切な国際協議を進めることができる時まで、高濃度の放射性汚染水の海洋放流処分に対する決定を保留すること」も求めた。

 韓国政府との協議を拒否してきた日本は最近、韓国が希望する場合、放出が環境に及ぼす影響を追跡するモニタリングには参加させるという意向を表明した。これについてグリーンピースのチャン・マリ気候エネルギー・キャンペーナーは、「日本政府は数年間、汚染水の危険性を縮小し、ALPSの処理の成果を歪曲してきたため、韓国政府の公式な環境影響評価の要求が必要だ」とし、「韓国政府が放流を前提とする放流後のモニタリングに参加するのは、汚染水の海洋放流について同意する行為となるだろう」と述べた。

キム・ジョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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今年上半期は、新型コロナの影響で、ほとんどライブすることができず、キューバの農場で育ったWilberさんは、野菜を売って生計を立てることにした。

2020-12-01 | 中国をしらなければ世界はわからない

中国で八百屋を経営するキューバ人

 

人民網日本語版 2020年11月30日10:55
 

「いらっしゃい、いらっしゃい!最高に旨い野菜だよ!」と江蘇省蘇州市姑蘇区の双塔市場内で、中国語の売り声をあげているのは、この市場で八百屋を経営するキューバ人のMartinez Niebla Wilberさん(44)。Wilberさんは時には大きな声で歌を歌ったりして、人々を楽しませてくれる存在だ。新華網が報じた。

蘇州に来てすでに8年になるWilberさんは、妻の凡さんとここで出逢い、今では一男一女の父親。

それまでWilberさんはミュージックライブに関わる仕事をしていた。しかし、今年上半期は、新型コロナの影響で、ほとんどライブすることができず、キューバの農場で育ったWilberさんは、野菜を売って生計を立てることにした。

現地政府のサポートの下、Wilberさんはスムーズに双塔市場に店を構えることができた。約2000平方メートルのスペースの同市場には、野菜や果物、米、油、塩などの生活必需品のほか、文化クリエイティブや飲食店、娯楽スペースなどもある。

生活感をたっぷり感じさせてくれるだけでなく、アートのムードも漂わせる双塔市場は、たちまちネット上で有名となった。Wilberさんの八百屋は他の店とやや異なり、鉢植えの有機野菜が並び、ビニール袋の代わりに天然素材のカゴやネットを使っている。

「小康(ややゆとりのある)生活をするために、エコライフを提唱し、持続可能な発展の道を歩まなければならない」と語るWilberさんの店は、有機野菜だけを販売し、定期的に太湖周辺の有機野菜栽培場に足を運んで仕入をしている。

中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議では、民生福祉の増進、国民の生活の質向上などをめぐって、重要な指示や対策が打ち出され、より多くの中国人がさらに質の高い生活を望み、さらに健康的なライフスタイルを追求するようになっている。

中国で「幸せな暮らし」を体験したWilberさんは、「妻と一緒に野菜を売るというのは、とても幸せで、心地よいこと」と感じており、中国での暮らしを楽しみ、地元の人々のライフスタイルにも馴染んでいる。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年11月30日

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