柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

幼稚

2006-08-24 08:32:54 | Weblog
昨日書きました高圧酸素療法、朝日新聞に商品化されていることが載っています。高圧酸素セラピーと言うらしく、カプセル内の気圧は1.2気圧ですって。昨日は2気圧3気圧なんて書きましたが、そんなに高くしたら人間が潰れてしまいそうです。訂正します。この療法は、医療に使われています(もちろん)、例えば脳梗塞の急性期とか一酸化炭素中毒の治療とかにです。カプセルに入っている間は症状軽快しているけれど、外に出るとまた悪化して、と出るに出られないケースもあるそうですし、あのカプセルが爆発した事件もありました。ううむ。高濃度酸素は体には毒だというのが常識ですし、安易に向かうは勧められませぬ、諸兄!
 シュレッダー事件です。世の流れは(報道の流れは)例によって「どうしてこんな事件を放って置いたのか」「子供を傷つける機械を販売するとは何事?」さらには、子供向けの製品はもちろん子供の手にふれ易い製品に対する安全意識が高まっていることを指して「こういう気運がもっと早かったなら、こんな悲劇は起こらなかったでしょう」とNHKはアナウンサーに喋らせます。一つ問題が起こると総掛かりの袋叩き、といういつもの現象と、これまたげんなりする相も変わらぬ幼稚な発想。水は低いところに流れゆく、人は安易に流れゆくのですが、どうしてこんなに何でもかんでも人の所為にするんでしょうか。そして遡って、他の事例を引っ張り出して、十把一絡げで非難する。相手が企業であれば被害者意識満載で責める。そして「被害者」は言う、被害者は私達だけで沢山です、以後起こらないようにして下さい。ああ、あなた方の責任はないのですか?福田和也ではありませんが、どうしてこんなに日本人は幼稚になったんでしょうか。アイリスの社長があきれ顔で会見していました「業務用のシュレッダーである。2歳の幼児が使用することは想定していない」まことその通り。業務用であれば機能優先です、早く大量に正確にです。大人が普通に使う分に安全であればそれでいいわけで、だから安価化できるし、だから業務用なんでしょう。大体2歳の子にそんな機械で遊ばせている親がまず第一に咎められるべきなんです。何でも5本も7本も指を切断したそうで、その子の行く末を思うに気の毒ではありますが、でも機械の所為ですか?違いますよね。でも被害者ですよ。今後このようなことのないように気をつけてくださいなんて、製造元にしれっと言うわけです、私はもう文句は言いませんからと言外に強調しながら。悪いのは機械じゃなく、もちろん企業でもなく、あなただ!お母さん。包丁で指を落としたら包丁メーカーの所為ですか?カッターナイフで指削いだら訴えますか?言いがかりです、因縁つけてるにかわりません。通常人による本来の使用においてその安全性に問題があれば製品、製造元の責任でしょうが、このケースは違います。おまけに、こういう事故は自己申告制(任意申告制)であったので事例が十分に報告されていなかった、今後は報告を義務づけて事例の把握に務めるなんて、問題論点をすっかりすり替えて事足れりです。馬鹿馬鹿しい。そしてどいつもこいつも人の所為にして終わり。幼稚としか言いようがないところ。私はあの製造元の会見に賛同します、通常考えられない環境状況下の出来事です。
 よく言われることです、日本人は干渉しすぎる、つまり規制しすぎる。道路のガードレールがそう、追い越し禁止の黄色線がそう、遊泳禁止の立て看板がそう、崖の山の線路の・・、どこ彼処にいけません、いけません、です。自己責任なんて言うと、またどいつもこいつも言い出して、まるで公がなくなったかの如く言い募る。幼稚。この表現が一番正しいのでしょう。もう、人の所為にするのはいい加減にしましょうよ。そう思います。
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