柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

安直

2014-02-23 09:59:41 | Weblog
今朝のNHKの討論番組、トップアスリートをどう育成するかというテーマです、文科相がいます、トップアスリートの代表(なのでしょう)で、ソチの解説でよく露出していた上村愛子の髪結いの亭主、水泳の萩原某女史が出てます。東京オリンピックに向けてどう育成するか、です。あれこれ綺麗事言って、婉曲な表現ばかり並べてますが、要はどうやってメダリストを増やすかです。外国は国を挙げて育てている、つまり金の掛け方が違うと言いたいのでしょうが、環境が大きく違う、補助金出せば終わりという態度では効果は出ない、といます。この二人、トップアスリートは云々という物言いします、自分達のことをトップアスリートと呼ぶのもどうかなと思いますがね、なんだか説得力のないことで。つまりたっぷり金貰って優遇されて育ってきた人ですから。だから欠点や非効率や間違いが見えるということなんでしょうが、どうですかね。萩原某は、よくTVに出る人です美形です、オリンピックで4位になって帰ってきた時、多額の税金使ってきてメダルくらい獲ってこいと詰られて傷ついた、トップアスリートは日の丸だけでなく多くのものを背負っているのだと言い訳してました。連中に言わせれば、ならばあんたやってみろ!なんでしょう。彼らの反論の背骨はこの優越感です、これが一番の反論であることは私たち運動能力に劣る者達も十分に知ってます。それを後ろに隠しての綺麗ごと、偽善欺瞞の応酬ですが、50年前の円谷さんくらいの気持ちはあるのかという、見ている側からの要求はありますわね。勝負はいいです、楽しみます、なんてヘラヘラ笑われると、ああそうかいと思うだけです。トップアスリートでい続けている者達にはどれだけ優遇されてどれだけ差別社会の中にいるのかを気づかないのしょうね。柔道暴力事件の際の山下、谷が典型です。ここに出ていた二人もそうでした。日本の国民体育大会のように、開催県が何年も前から(山口県は7年前から号令かかってました)選手を集めて(育てるんじゃなくて、散らばってる出身者を集めるんですよ)天皇杯だか皇后杯だかを狙う。その時だけです。それと同じ。開催国だからメダル獲れ。つまらんことですわ。勝手にやれよ、ですね。感動、勇気、元気、癒しの大安売りに食傷してますから、もういいです。
 森元首相が、浅田は大事なところでいつも転ぶ、と言ったとひと騒ぎでした。22日の中国新聞には編集委員がわざわざに咎める文を載せてました。いわゆる綺麗ごとの羅列です。次の日の演技がよかったものだから余計に筆は進んでます。こんな奴に(人の気持ちもわからぬ奴に、人を傷つける事を平気で言うよな奴に)というニュアンスです、東京オリンピックの組織委員会会長を任せていいのか?と斬りつけます。皆知ってるんです、先の五輪で荒川静香が金メダル獲ったのは本命のロシアの選手が転けたからです。あの時も誰かが、転けてくれてよかったと口走ったことで大バッシング受けてましたね、偽善欺瞞の大合唱でした。こけなければメダル、こけたらダメ、誰もが知ってるルールですわ。それが一発勝負です。大事な所ででこけるのは運や力や何かが足りぬのでしょうよ凡百の評論家たちや元トップアスリートたちが慰めるように。でもそこで終わりですから。大事なところでこけ続けてきたことは事実だし、それは期待を裏切ってきたということだし。勝て勝てと強要しておいて、負けて批判するとなんてことを言う!と偽善の権化になる。可哀想だったと慰めて、それを感動じゃ勇気じゃ元気じゃにすり替えていればいいんですから、マスコミってのは安直なことですわね。
 その記事のすぐ上にこんな記事でした。ドイツで昔アウシュビッツ強制収容所の看守やってたという88歳、92歳、94歳の爺さんを捕まえて収容したとの記事です。ええ?まだ逮捕するの?あの大虐殺の幇助罪だそうです。ナチスをドイツ国民と切り離して、つまりヒトラーもその協力者たちも、あの者達はドイツ国民ではなかったと切り離してドイツは国際社会に復帰したのでした。つまりそうやって逃げた。そうやってきたものだからこんな年寄りをすら、今まで逃げてきたんだから許してやればいいものを、とっ捕まえなければならぬのです。その点、日本は違います、東京裁判でA級のB級のと勝手に区分けされて犯罪人にされた者達はもちろん日本国民であるし、占領状態が解けた後に国会で免責決議されているのです。つまり日本には戦犯はいない。でもドイツはそうじゃない、ナチスはドイツ国民を苦しめたドイツ人ではない極悪人なのです、未来永劫極悪人です。から捕まえる、そうなんでしょう。でも、よくぞ今まで逃げたもんですね。そっちへの感心もあり、ドイツの国際的な建前を知ることです。中国がよく口にしている戦後の国際秩序って奴です。こういう約束でドイツはやってきたということです。でも、どうするんでしょうねこんな爺さん達。今更に尋問するんでしょうか、どこで何やってた?何人殺した?覚えてないでしょうにねぇ。きっと健康上の理由とか何とかで釈放されるか入院させられるとかなんでしょうな。あの時代に主体的にユダヤ人を殺していた者たちならこんな長期にわたって逃げ続けられはしないでしょう。この三人もアイヒマンなのです。あの大虐殺は多くのアイヒマン達によって、何の罪の意識なく命令に従っただけで為されたことなのですから。
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