柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

策略

2008-10-28 08:42:31 | Weblog
解散総選挙先送りとの見出しが大きく踊ります。読売のコラムも賛成してます。民主党が約束が違うじゃないかと色めき立っています、それなら法案をすんなり通しはしないと。インド洋の給油問題よりただ今現在の経済恐慌をどうするのよの問題です、実際にあちこちで倒産が始まってます、外資頼りの事業は金が回ってこなくなって一気にポシャります。日立市のデパートの例が新聞に載ってます、その日の光熱費も払えないんだそうです、プッツリ途絶。そういう直接的な事例だけでなく、麻生さんだけでなく古館もどのニュースキャスターも言う中小零細企業、つまり町工場やら商店に仕事が回ってこない、金が回ってこないのです。消費の落ち込みという抽象の具体例です。象徴的な報道をテレビ朝日がやってました、アメリカのカード破産例を採り上げて、実は世界の景気はアメリカ人達の身の丈の数倍の消費によって支えられているのだと。つま先立った家計、貯蓄なんて端から考えにない借金先送りアメリカ人の気風を支えているのは高い給料(なんでしょう)、それを見込んでどんどん買う。金はぐるぐる回っています、ですから見てくれは好景気、でも実際に目の前には全然金がない、つまりバブル。大バブル。その大消費欲につけ込んで日本を(おそらく)筆頭に世界各国が商品を大量に売り込む。車だ、家電だ、半導体だ!貿易黒字はこうやって作られているのでしょう。だからアメリカも黙ってない、こんなに買ってやるんだからお前達もこっちの物買えって。武器の、農産物の、牛肉のです。じゃぶじゃぶ(リポーターはこう表現してました)買ってくれてた消費者(アメリカ人)に金が回らなくなった、カードが使えなくなった、一気に金の動きが止まったという図式でした。分かり易いことでした。その影響が日本にも現れてきて、町工場が危機だそうです。日本の技術を支えているのは大企業ではなく、下請けしている町工場です。この構図は何度もTVで特集されることですから私達もよく知ってます、そこが危ないというわけです。一番多く品物買ってくれてた上得意が潰れそうなんです。ここに手当てしないといけないわけです。その出し方に対してあれこれ議論があって、もちろん先を見越した効果的な工夫が最善には違いないですが、遅きに失しては何にもなりませぬ。金の回らなくなった市場にテコ入れする事、政府の大事な仕事です。こっちが優先に何の疑問もないことです。国民の生活が脅かされているのです。これ以上の優先事項はないはずです。それでも解散が先だと言い募る向きの根拠は、国民の信を得た安定政権が難局に立ち向かえばより効果的に解決できるだろうなんて事らしいですが、選挙に勝ったからといって安定である、有能である保障などどこにもないわけです。この前提からして嘘なんです。国民の信などこの危機を何とかくぐり抜けてから問えばいいでしょうに。民主党もここは国の危機であるから回避に向けて協力すると一旦は矛を収めて、その後改めて政策の違いやら何やらを国民に問えばいいんです、その方がうんと印象がいいでしょうに。一見麻生さんを利することになりそうですが、損して得取れじゃないんでしょうかね。今この状況下で、選挙しないんなら反対するぞって子供の喧嘩みたいな事言ってたんじゃぁ、それこそ敵を利することになりましょう。なんてつらつら考えていると、素人目にも麻生さんと自民党の勝ち、形勢は逆転してしまったんじゃないかと思うことです。もっとも着実に目に見えた経済対策を早く打って、民主党が反対行動すればするほど国民が自民党にシンパシーを寄せるように進めていくことが前提ですが。小沢さんにここは待つといった肚があるかどうかでしょうね。
 原がWBCの監督になるんだそうです。おうおう、一番平凡な所に落ちましたね。王さんばかりが喋ってます、その為にこの人をこの地位に置いて大向こうを黙らそうという魂胆であったにせよ、組織側の見え見えの策略がいやですね。日本一になった監督にすればいい。これがもっとも平均的な決め方です。でも、西武の渡辺じゃぁとてもダメです、だから日本シリーズ始まる前に、どっちが勝ってもいいように先に決めましょうって安易策。イチロー、もう一度文句言って欲しい。俺はこの監督じゃ行かないって。面白いことになるんですがねぇ。
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