柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

紐帯

2022-09-19 09:20:39 | Weblog

ここで何度も英女王の国葬儀件を採り上げて彼我の差を嘆じて来たのですが、もちろん反論はあるわけです。産経新聞が教えてくれてます。英国では英連邦の存続が危ぶまれていると。カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどがその構成国ですが、TV報道でもこの国の首相たちがいち早く駆け付けている映像が流れました。が、かつての宗主国にいまや義理立てするほどの勢いも力もないとなれば離脱論議は必然と湧いてくるはずで、事実英連邦の絆になっていたのは女王の存在だけだったという背景で、今次の逝去に伴い英連邦の消失が加速するだろうという読み。アメリカでは今吹き荒れているというPCの嵐、キャンセル・カルチャーの追い風を受けての批判があるそうです。少しでも差別の匂いのする発言すると、全くの言葉狩りです、すぐに人権問題人種問題差別問題に繋いで声高に非難排除する風潮です。奴隷の国だった建国当初の事実を今表立って攻撃している流れの中で、今次の対象はかつて帝国主義の先頭にいた国です、七つの海を支配し太陽の沈まぬ国と世界中の富を独り占めしていた国です、いくらでもほじくり返す題材はあります。「女王は旧植民地から収奪した宝飾品を身に付け、有色人種を後見する『白い母』という役割を進んで受けた」そうです。そうかぁ、そっちはそうじゃなぁと感心することですが、今更に戻しようも戻りようもない歴史的事実を非難しても仕方ないと思うのは他人事の歴史と傍観していればいい立場にいるからであって、奴隷に対する差別迫害の実態は、植民地における迫害収奪の事実は知れば知るほどに(もちろん煽りに煽られているわけですが)、迫害された側の血を引く者とすれば黙っていられないということなのでしょうが。ワシントンやリンカーンを奴隷容認者だったと今更に告発する流れです、黒人対白人の対立図式においては女王こそ白人の象徴として叩く相手なのでしょう。まったく嫌な風潮です。

 昨日は大谷の試合を朝からBSで、昼からは大相撲を観てました。先発して7回投げて零封、撃っては先制打、三番ピッチャー大谷です。指名打者と投手との二つの枠を一人でやるんです、こんな昔の高校野球のような、草野球のようなことが大リーグで現に起こっているのです。彼のお陰で指名打者の一枠が、先発陣の一角がなくなっているのです、本来なら入るべき選手一人を潰しているんです、そんな監督采配へ批判を抑えるほどの彼の活躍と言うことです。実はこんなに長く観ていたのは初めてでしたが、撃つのは大谷とトラウトだけです、こんなチーム事情だから二刀流で出られるんじゃなとこれも感じたことでした。お前の打撃も必要なんだ、だから投げる時も打ってくれ。単純な理由なんでしょうが、そうであればもっと強いチームに抜かれた時に二刀流ができるかどうかですわね。現に翌日の試合にも3番指名打者で先発でした。技術や能力だけではない、体力と精神力です。とてつもない選手であることには間違いないことです。相撲もゆっくり見てました。今場所は横綱が早くに負けてしまって、元気なのは玉鷲と北勝富士です、どちらもガツンと当たっての押し相撲。玉鷲は37歳とベテランなのですが電車道でした、ゴツっと額と額で当たって向こうの顔が上がった所を押し込み、そのままのど輪でのけぞらして押し出す一直線。強いこと。北勝富士も今場所は動きがいいです足が出ます、休まずに攻め続ける。ま、どの力士も勝つ時はこういうことなのでしょうが、自分の型にはまる展開です。大関二人はクンロクどころか8‐7で勝ち越しがやっとか負け越すかの繰り返ししてます。貴景勝は何とか二桁勝ってきてますが、立ち合いのぶちかましが効くか効かぬかだけの一本鎗です、当たりを凌がれると後は見ているのが辛いほどのドタバタです、張り手という名のビンタ平手打ちを繰り返して引き技を出す、やっと勝てるか、そのまま押し出されるか。本人も十分に認識してて、上背のないのを体重でカバーすべくこれでもかのアンコ型、首も折れよととにかく突進する。現に首はすっかり傷んでいるのでしょう、この人は引退後(これが原因で引退することにもなりかねませんが)首の後遺症に苦しめられるのでしょうねぇ。と私が心配せずともいいことでしょうが。

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