建前

盟主巨人に起きた野球賭博事件は監督交代劇やドラフト会議や俄かラグビーフィーバーなどに関心が殺がれて、関係者にすれば大炎上せずに済んで幸運なことでした。関わった選手が誰？程度の者だったことも好都合で、バッサリ斬ればいいわけで。何がいけないのか。賭博行為ですか？賭博行為、金を賭けたら罪になります刑法185条です。でも博打、賭けごと自体は競輪競馬などの公営ギャンブルを持ち出すまでもなく、人の性ですからね。100円で何万円も儲ける一攫千金は魅力です。宝くじもそうです、射幸心なんて言いますね。借金が嵩めば嵩むほどの蟻地獄、やくざ映画の定番、芸能人が姿を消す原因としても多いことです。何が言いたいのかと言えば、プロ野球界が嫌っているのは賭博行為ではなくて暴力団との付き合いなのですね。芸能界を筆頭に興業界は暴力団が仕切ってきた社会です。相撲界で言うタニマチ筋、こんな関係はどの興行にもついて回ることでしょう。バレないようにやれよ。そう構えるばかりでしょうにね。バレたら叩く。でもそこまで。挙げられた者が消えるだけで、また別の者がその席につく。禁酒法が手本のように、表向き禁止すれば地下に潜るばかりです。やくざや暴力団を反社会勢力と呼び名を変えたところで消えはしません。あくまで建前を調える。ですよね。
　韓国女大統領は事ここに至っても頑なです。慰安婦問題は朝日の訂正によってその根拠が失われたのでしたが、振り上げた手を降ろすわけにはいかぬわけです。中国を交えて、会ってやるという態度を示す。中国や北朝鮮に擦り寄って日米と手を切る勇気などさらさらないのに、あれです。でも安倍さんは怒りませんねぇ、表面上は。仲間内では椅子蹴りあげてるかもしれませんが。子供の時代に禍根を残さぬように。70年談話でも使われたフレーズですが、ああ、こういう時にも効くなぁと感心しますね。我々の手で何とか納めましょうよ。搦め手ですね。真正面から事実確認や歴史解釈で角ぶつけるのではなくて、こういう目的でやりましょうよと。大人の対応。安倍さんの勝ちだと思いますが、そう思うは私が日本人だからでしょうかね。こういう解決の仕方は文化文明の支えが要りましょうから。