柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

瀰縫

2011-10-31 08:16:43 | Weblog
当地、昨日は一日中雨でした。雨が好きなので、雨の日曜日は特にfavoriteです。で、今朝はクリアに晴れ。澄んだ青がまぶしい朝です。雨上がりの朝ってのは美しいこと。匂いがいいです。いい気分でした。
 正しい日本語を使いましょう、中国古典の第一人者加地伸行さんが産経新聞に寄稿しています。この人が野田首相の「正心誠意」を叩いた人でした。勝海舟が言ったのではなく中国四千年前の至言であると言い、知ったかぶりするなと掣肘したことでした。日本語の乱れを嘆く声はこの人に頼らずともあちこちで見聞きします。が、言葉は時代によって変遷していくものでしょう、明治時代の言葉遣いなんて知りませんからね。明治の文豪の小説の中に、当時の新聞の中にその匂いを嗅ぐばかりです。ら抜き言葉とかうざい、きもいなんていう新造語もすっかり定着してます。オッサン達もおばちゃん達も平気で使ってます。言葉は変わっていくんです。良いも悪いもありません。この先生はそういうことを言うのではなく、東大の大学院入学式で総長が英語で挨拶したことに噛みつきます。曰く、留学生たちに媚びてどうする?日本で学びたいとやって来ている連中に日本語で応えてやるのが道理である。留学生も日本語で理解しようと努力するのが筋である、と。御意。我が意を得たり!「東大が日本を代表する大学という自負があるなら堂々と国語で、それも伝統的な漢文調で荘重に述べよ」と。すばらしい、その通り。スッとしました。やってくる留学生が減って来て、それは日本から出て行く留学生も減っていることでもあるのですが、それに対する策、いわば営業の一策であるわけでしょうが、なんとも卑しいこと。どうしてそこまで卑屈になる?です。堂々と日本語で歓迎してやればいいんです。そうですよね。こういう真っ当な正論がなくなりますねぇ。小手先だけの瀰縫策ばかりでその場を逃げる。そんなんじゃぁ大計もクソもないのです!
コメント
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