柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

体質

2008-01-16 08:42:32 | Weblog
薬害肝炎訴訟和解合意だそうです。原告の、あのすっかり見慣れた感のある顔顔が笑顔です。首相が、担当大臣が目の前で謝罪する。彼女たちの目的の一つは達せられたのでしょう。初めは否定し拒否していたのものを国が一転ひっくり返すは珍しいことではありません。政府の(国の、公の)判断基準は法と世論です、当初は法を盾に拒みます、当時の対応は間違っていなかったと頑なに。で、調べてみればすぐに杜撰が露見する、そこをしつこく突けば盾が綻びます。同時にマスコミを利用して世論を煽る(彼女たちがそう意図したかどうかは知りませんが、弁護士は十分に計算したでしょう)、すれば大臣が、首相が出てくる、とこういうマニュアルではあるのでしょう。でも、この「しつこく」が難しいんでしょうね、きっとあの手この手の妨害(非難中傷)が降りかかって来ましょうから。訴訟の目的は(損害賠償でしょう)達せられて、次に残る大命題は(きっと宿題のままに据え置かれていくのでしょうが)薬害の根絶です。危ない薬を使うな。事は簡単です。でもこれができないわけです。アメリカのFDAのような組織が、権威がないということなんですが、アメリカで使用中止になった薬をだらだらと使い続けるのが日本なんです。エイズの時もそう、この薬剤の時もそうだったんです。危ないと言われてからが長いんです。ちょっとでも危ない薬は使うなと言えないんです。誰に?製薬会社に。たっぷり金貰ってますから。こういうこと決めるなんちゃら審議会の委員連中は製薬会社にがんじがらめにされた者が多いのでしょうし、この審議会の運営自体きっと製薬業界からの多額の寄付金で成っているんでしょう。そうに違いないのです。猫に魚の番をさせる類。天下り体質そのままです。危ないのなら在庫がなくなるまで売り尽くせ!です。正式に調査結果が出るまではうんと長い時間がかかるのです、また今回のような汎用される止血剤等の血液製剤が(他に代替品がないような場合は尚更)一気に現場からなくなる不都合不利益も大きかろうなんて屁理屈も通ってしまいましょう。極々当然な事なんですが、製薬会社から物心両面とも完全に独立分離した判定機関を作るべきなんです。何年何十年も前から叫ばれていることなんでしょうが、できません。これが日本の体質なんです。自分の身は自分で守るしかないと言うことですが、でもこれにも限りがありますよね。怖ろしいことではありまする。
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