MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

家族の通訳

2013-03-11 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
患者本人が日本語ができれば
医療通訳はいらないと判断されます。
もちろん、患者から家族に説明ができればいいですが、
患者が高齢であったり、子供であったり、
患者が家族に母語で細かい説明をする母語力がなかったりすると
やはり家族に対する説明で通訳が必要になります。

医療通訳ではないですが、
最近、少年事件でその傾向が顕著です。
日系の場合、子供自身は日本生まれで
日本の学校に通っているため日本語ができます。
親の世代は仕事ばかりで日本語学習の機会がなく
子供に通訳を頼んだりしながら生活していることが少なくありません。

その子供が少年事件で拘留された場合、
弁護士(つきそい人)や調査官は直接少年本人とコミュニケーションできますが、
親との連絡や意向確認には通訳が必要となります。
その子の兄弟に通訳をさせるケースもありますが、
関係者でもある兄弟が通訳をするのは精神的にもきついものがあります。

医療通訳においても、
未成年の子供の手術や告知などで親への説明が必要になります。
子供自身が理解をしていても
それを親に説明するのは大変です。

どの場所でも患者や当事者が日本語ができるからといって
通訳が不要であるというわけではありません。
こうした配慮が普通のことになるようにと思います。

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