ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

私も関係者なので、ALSでの著名人の死には心が揺さぶられる(瑳川哲朗氏の死)

2021-02-28 00:00:00 | 映画

俳優の瑳川哲朗氏(上の写真では、右から3人目)がお亡くなりになりましたね。記事を。

>「ウルトラマンA」竜隊長 俳優の瑳川哲朗さん死去

 NHK大河ドラマ「三姉妹」の近藤勇役で知られ、舞台でも活躍した俳優の瑳川哲朗(さがわ・てつろう、本名勝野忠孝=かつの・ただたか)さんが17日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)のため東京都内の高齢者施設で死去した。84歳。千葉県出身。葬儀は親族で行った。

 早稲田大を卒業。1959年入団の劇団青俳や東宝演劇部を経てフリーに。シェークスピア作「夏の夜の夢」など蜷川幸雄さん演出の舞台でも活躍した。

 67年の大河ドラマ「三姉妹」で近藤勇を演じたほか、映画「風林火山」やドラマ「大江戸捜査網」などに出演。特撮番組「ウルトラマンA」では竜隊長を演じた。

 洋画や海外ドラマの吹き替えも務め、クリント・イーストウッドさんらを担当した。89年に東京・赤坂に小劇場をオープンし、2008年の閉館まで代表を務めた。

上の記事にもありますように、瑳川氏はもともと舞台出身者でしたが、舞台だけでなくテレビなどにも積極的に出演していました。ウルトラシリーズでも、記事にも出てくる「ウルトラマンA」でのTACの隊長ばかりでなく、「ウルトラマンタロウ」「ウルトラマンレオ」のナレーションもつとめました。映画の出演は少なかったようですね。声優業もこなし、「刑事コロンボ」の第1話(パイロット版)である「殺人処方箋」でのジーン・バリーの声を担当したのが彼でした。なおこの音源はほとんど残っておらず、現在鑑賞できるのは、日本テレビ放送時に新収録された若山弦蔵が担当したバージョンです。ちなみにアニメ版映画の「ゴルゴ13」の主人公の声も、彼でした。

それで、氏は84歳とのことですので、こういってはなんですが、ご年齢としては正直お亡くなりになっても仕方ないかもしれませんが、私が驚いたのが、氏が難病筋萎縮性側索硬化症(ALS)でお亡くなりになったということです。そうですか・・・氏もALSだったのですか・・・。

ALSは、1年間に10万人に1人が罹患するとも言われます。そうすると自分が関係することは、非常に可能性は低いと思われるかもですが、人生80年でしたら1250人に1人はALSになることになります。また100年でしたら1000人に1人です。10万人に1人を超える数が罹患するとなると、もちろんこれより割合が高くなる。私たちにとっても決して無縁の病気というわけではありません。

前にも書きましたように、実は私の父もALSで死去しました。正直父がALSの疑いがあると医者から言われたときは、私も人生でこんなにおったまげたことはないくらいおったまげました。私が医者に行った際、初診の際にちょっと書類を書いて、父親がALSで死亡したということを記載したら、医者が「え! ALSで亡くなったのですか!!!」と大声をあげました。医者が絶叫するっていったいどんだけすごい病気なのだとあらためてALSのひどさを思い知りました。

父の死についてと、その関係の若干の感想

またいくつかの記事で、ALS関連について書いています。

世の中理不尽な災難にあうこともある

サム・シェパードの死で感じたこと

ALSが死因の有名人というと、たとえばデヴィッド・ニーヴン、そしてもちろんルー・ゲーリッグ川島雄三篠沢秀夫らがいるし、またこれは争議があるとのことですが、毛沢東もそうだったという説もあります。昨年、ALS患者への嘱託殺人も話題になりましたし、いろいろ世間を騒がせる病気ではあります。

瑳川氏は、報道によると高齢者施設でお亡くなりになったそうで、多分ですが、ご年齢もあり積極的な治療はしなかったのでしょうね。気管切開などをして呼吸を確保する場合もありますが、おそらくそれは選択をされなかったのでしょう。私の父の場合、あまりに進行が早く、本人に意思を確認する余裕もなくこの世を去ってしまいました。まったく子どもとしては、絶句にもほどがあるという感がありました。瑳川氏がいつごろから身体の変調を感じ、そして寝たきりの状況になったのかは現段階報道されていないかと思いますが、やはりご本人そうとう肉体は当然だし、精神的にもきつかったと思います。だんだんに自分の身体が動かなくなり、声も出せなくなる恐怖はすさまじいものがあるかと思います。芸能人やスポーツ関係の人など、姿や動きを見せるのが仕事の人であればなおさらです。非常に気の毒です。

ところでウルトラシリーズも、第1,第2シリーズでの防衛組織の隊長役の俳優さんでご存命の方は、「レオ」の森次晃嗣氏のみとなりました。「ウルトラマン」の小林昭二、「ウルトラセブン」の中山昭二、「帰ってきたウルトラマン」の塚本信夫根上淳、「ウルトラマンタロウ」の名古屋章の各氏が、みなお亡くなりになっています。森次氏も1943年生まれですから、今年78歳です。今から50何年前から40何年前に制作のドラマですから、隊長役の方はお亡くなりになるご年齢ですよね。ウルトラシリーズは、主人公はみなさん現段階全員ご存命ですが、「ミラーマン」(1971年~72年)での主人公役だった石田信之氏は2年前の2019年にお亡くなりになっています。

瑳川哲朗氏のご冥福を祈ってこの記事を終えます。下の動画は、2014年収録とのこと。

Ultraman Leo ウルトラマンレオ 울트라 맨 竜隊长、瑳川哲朗 Blu-ray映像特典 BD


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1 コメント

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Unknown (破れかぶれ)
2021-03-03 11:57:51
気付けば「ウルトラマンシリーズ」の「歴代防衛チームの隊長役最高齢」だった瑳川哲朗さん。そして何げに「第2期ウルトラマンシリーズ」の「最長期レギュラー」(「ウルトラマンA」の竜隊長から「ウルトラマンタロウ」「ウルトラマンレオ」ナレーション迄およそ3年間(「タロウ」終盤で名古屋章さんが代理でナレーション)!!)だったりします。
2018年発売の「ウルトラマンレオ」BD-BOXの特典映像は「2014年の収録」って事でしょうか?
それにしても「ウルトラマンA」関係者に絞っても亡くなった方多いですね。

脚本の市川森一さんや上原正三さん。監督の筧正典さん。特撮監督の高野宏一さんや川北紘一さん。
TACの今野隊員役の山本正明さん。ヤプール人の声優の高田裕史(映画監督高田裕士彦。脚本家名土筆勉。これには驚かされた!!)さん。ナレーションの岸田森さん。そしてヒーローたるウルトラマンAの声優の納谷悟朗さん。

例の映像観てたら「80過ぎてまだまだお元気」と思ってたのですが…。
実は15年くらい前迄自宅の近所で長年自転車屋さんやってたおじさんがいたのですが、閉店する1年か2年前から急に体調が悪くなり出して病気がALSでした(最後に奥さんに会った時に知らされた。多分既に故人)。まさか瑳川哲朗さんも…。僕にも他人事じゃなかったです。

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