ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

高世仁が主張するような人間はそうはいないし、いたらそれは多くの場合精神疾患や強度の発達障害などがある(高世も無責任なデタラメをほざく人間だ)

2024-03-15 00:00:00 | 社会時評

私がここにいるわけ その2③

このブログで何回も(否定的に)取り上げている(元?)ジャーナリストである高世仁が、上のような記事を書いていました。それをちょっと批評してみます。


2000年代には「人を殺してみたかった」、「人を解剖してみたかった」とまるで実験でもするかのような感覚で殺人をする若者が出てきている。昔なら、犯罪というといわゆる不良の犯行だったのが、遊びのように人を殺す最近の殺人犯が、はた目にはごく普通の“いい子”だったりする。不気味で背筋が寒くなるよ。

ここで高世が、どのような人物を念頭に置いて発言しているのかは不明ですが、そんな人間はめったにいないし、いたらそれは重度の精神障害や発達障害の持ち主であるという以上の話ではないですね。

高世が言及しているのは、あるいは大阪姉妹殺害事件での山地悠紀夫死刑囚(すでに死刑執行済み)のような人物ですかね? Wikipediaによれば、


警察の調べに対しYは「母親を殺したときの感覚が忘れられず、人の血を見たくなった」「誰でもいいから殺そうと思った」と供述、弁護士には「ふらっと買い物に行くように、ふらっと人を殺しに行ったのです」と述べた。

とあります。山地死刑囚自身は、上の引用にもあるように、少年時代に母親を殺害しているし、また検察も

人格障害非社会性人格障害統合失調症質人格障害、性的サディズム)である

としているわけで(Wikipediaよりの引用)、とても「普通のいい子」なんていう次元の持ち主ではないですけどね。あるいは、偶然ですが、山地死刑囚と同日の死刑執行となった自殺サイト殺人事件

の死刑囚である前上博死刑囚は、

容疑者である派遣の修理工の男Mは人の苦しむ姿を見て興奮するという性癖を持っており、過去にも高校・大学時代に白色スクールソックスを着用した男性の学友の首を絞めたり(後述、ともに無期限停学処分となるも揉み消しにより公にされず)、ゆうメイト時代にいじめに復讐するために加害者に当たる同僚兼飲み仲間の首を絞めて負傷させたり(執行猶予付き有罪)、通りがかりの人などにいきなり襲いかかり口を塞いだ(執行猶予付き有罪→懲役10ヶ月)として逮捕されたという暴行または傷害の前科が3度、首絞め路上強盗など同様の行為を小学校高学年の初犯から今回の殺人事件で逮捕されるまで50件以上行っていたことが判明。IQは128と比較的高かった。

というわけで、彼も快楽殺人の実行者でしょうが、とてもまともな人間ではありません。あるいは、土浦連続殺傷事件の犯人である金川真大死刑囚(すでに執行済み)は、死刑を希望して死刑に値する犯罪をしたくらいであり、確かに彼には前科や目立った非行歴はなかったようですが(よろしくない内容の作文を書いたくらいのことはしたみたいです)、しかし少なくとも犯行の前には相当によろしくない精神状態であったと考えられます。どう考えても、普通のいい子という表現がふさわしいとも思えないし、またそうであったとしても犯行前までに精神が失調を起こしていると考えるのが妥当でしょう。もちろん附属池田小事件の犯人である宅間守のようにきわめてよろしくない過去を持っている人間もいますし、あそこまでひどくなくても、死刑に値する人間は、最終的な犯罪をするまでによろしくない状況にはあるのです。

それともなんですが、2014年12月に起きた名古屋大学女子学生殺人事件あたりが念頭にあるのかも。念のために断っておきますと、これは名古屋大学の学生が殺されたのでなく、女子学生による殺人でした。事件が報道された際には、

女子学生は、昔から劇物の硫酸タリウムを所持したり、Twitterに「酒鬼薔薇君もタリウム少女も大好きですよ」などと書き込みをし、人を殺すことに異常な興味を示し、取調べでも「子供のころから人を殺してみたかった」と供述した。

というのでいろいろ話題になりましたが、別にこれも、「普通の女の子が人を殺した」などというものでもないでしょう。明らかになったのは殺人発覚後ですが、それ以前の非行行為も確認されている。なお彼女については、最高裁まで争いましたが、無期懲役が確定しています。また事件当時未成年だったので実名は明らかになっていませんが(現在なら実名表記を可能とする「特定少年」になると思われます)、重大事件ですので名前を書いてしまうと、「大内万里亜」です。上の引用はWikipediaからのものです。

というわけで、いじめのエスカレートによる殺害(これは、多くの場合「殺人」でなく「傷害致死」扱いになるかと思います)などもありますが、世の中初めから人をこれといった理由もなく殺す人物というのはそうそういるものでもないし、いたらそれは高度な精神障害・発達障害などをともなう人格障害である人物が多いと思います。またそのような人間は、少年時代に何らかの非行をしており、また何らかの前科がある場合も多い。あまりたくさんの事例を挙げてもきりがないのでこれで最後にしますと、座間9人殺害事件の犯人である白石隆浩死刑囚にはあまり悪質な前科・前歴はないようですが(職業安定法違反(有害業務の職業紹介)による逮捕・起訴はあり、これは懲役1年2か月、執行猶予3年の判決が確定しています)、それでも彼も何らかの事情で精神に変調をきたしたのでしょう。これだってとても普通の人間が豹変したなどという次元のものでもありません。

さてここで興味深いのが、以上の人間のうち、名古屋大学の学生(当時)以外はみな死刑判決が確定していまして、全員が1審での死刑判決に服していることです。このあたりも相当なものです。誰でも死刑なんぞになりたくありませんから、減刑の望みは薄くても控訴・上告はする。それでなく死刑判決で上訴すらしないというのは、理由はともかくとして、彼らがまともな人間ではないということです。実際執行済みの3人も、白石死刑囚も、現段階再審や恩赦申し立てなどの死刑執行への対抗措置を取っているという情報を私は知りません。いずれにせよ凡人とはかけ離れた連中です。世の中本当に反省して、1審で死刑判決を受け入れる人間もいますが、そのような人間が多いわけではない。

で、以上は、成人あるいは18歳以上の現特定少年の扱いになる事件ですが、これまたあるいはですが、佐世保女子高生殺害事件佐世保小6女児同級生殺害事件あたりを言っているのかもですが、前者はWikipediaから引用すれば、

小学6年生時の2010年頃に、同級生の給食に薄めた洗剤漂白剤ベンジンを混入するいたずらをくり返すなど、問題を起こしていた。中学生の頃から医学書を読んだり動物の解剖に熱中しており、その頃から猫を解体したりしていた

2013年(平成25年)10月に実母がガンで亡くなっている。以降は、不登校が続いていた。

2014年(平成26年)3月に寝ていた父親を金属バットで殴打した事から、精神科に通院している。医師から「同じ家で寝ていると命の危険がある」と助言された父親は、事件現場となるマンションにて4月から加害者に一人暮らしをさせていた。高校でも不登校が続き、1学期のわずか3日のみ出席していた

5月、父親が再婚する。幼馴染によると、加害者は「(父と継母とは)一緒に住みたくない」と言っていたという。7月23日、加害者は継母との会話の中で、を殺して楽しいことや「人を殺したい」などとする願望を打ち明けていた。そのため診療で殺人願望を医師に伝えていたが「今日は時間がない」としてその日の診療を終わっている。後に書面上で父親が医師に切迫感がないと指摘している。(ただし、弁護士は「あくまで父親本人が書いていることだ」として病院側は確認していないとしている。)

 というものであるし、後者は、

長崎家庭裁判所の審判決定要旨「加害女児の人格的特性」では加害者の「対人的なことに注意が向きづらい特性」などが挙げられたが、広汎性発達障害などの診断を下すことは慎重に回避された[書籍 31]。初回の鑑定では福岡県の精神科病院の院長が加害者を鑑定した。その後、彼女は国立きぬ川学院入所後に(広汎性発達障害・アスペルガー症候群)と診断された。2004年暮れの面接では、精神科医らに「この花分かる」と言われて菜の花を見せられたが、「家の近くで見たかもしれませんが、思い出せません」と回答した。次にヒマワリを見せられたが、こちらも「見たことがあるけど分かりません」と答えた。他にモンシロチョウやカブトムシも見せられたが答えることはできなかった。彼女を鑑定した精神科医らは「絵や字を見て知的に問題なく、むしろある部分で非常に発達した能力があると思ったが、問診の結果、年齢相応の基礎知識が欠落していると分かった」と話している。一方で、昭和大学医学部精神医学講座主任教授・岩波明医師は、加害女児に下された発達障害の診断は誤診だと指摘している。加害女児には被害者を含めた同年代の友人がおり、交換日記やウェブチャットなどで仲間とも交流していたことから、岩波医師は「アスペルガー症候群の『対人関係の障害』の診断基準を満たす特徴は見いだせない」としている

とあり、その続きでは、

発達障害の特性が非行に直結するとは断言できないが、昭和大学教授の加藤進昌はアスペルガー障害が犯罪に直結するというような理解は誤りだと前置きした上で、いくつかの動機が理解しがたい「突き抜けた」犯罪で、その障害特性との関連が注目されるとしている神戸連続児童殺傷事件豊川市主婦殺人事件長崎男児誘拐殺人事件、そして佐世保女子高生殺害事件の犯人もアスペルガー症候群ないしは自閉症スペクトラム障害を持っていたとされる。

というわけで、平凡な人間がいきなり重大犯罪をするなどということは、そうそうあるものではないし、重大犯罪をする人間はそれ相応の問題点が明らかになっています。つまり私が何をいいたいかというと、高世流の

遊びのように人を殺す最近の殺人犯が、はた目にはごく普通の“いい子”だったりする。

というような人間が皆無だとは私もいいませんが、そんなにいるわけではないということです。当たり前ですが、人間他人を殺すのは、それなりの覚悟と理由がいる。頭の中で「あの野郎許せねえ。殺してやりたい」なんてことをいくら考えたって、それを実行するのはかなりハードルが高いということです。当たり前でしょう(苦笑)。うんなもんそんなに簡単に人なんか殺していたら、私なんか何回殺されているかわからないし、私も何人殺しているかわからない。誰だってそうでしょう。世の中、とくに精神に問題がなくしかも前科のない人間が重大犯罪をするという事例は、私が何回も記事にしている宮崎家族3人殺害事件のように精神的に強く追いつめられた事件や、借金ほか金銭関係の問題がある事件であり、それらの多くはそれ相応に動機ほかが理解できるものです。なおここでの「理解」というのは、もちろん犯罪を肯定しているわけではありません。念のため。

高世の書いていることって、ちょっと前流行した「少年犯罪の凶悪化」とか「治安悪化」とかの言説の引き写しじゃないですかね。例えば警察は、予算要求の関係などでいろいろな問題を大げさにかつ過大に訴えるとかいうことがあるとしても(まあこれは、警察に限りませんが)、いちおうはジャーナリストという建前である人物がこんな無責任なことをほざいていていいのか。高世からすれば、そんなことは自分の記事の趣旨とはあまり関係ないとか、揚げ足取りだとかそういうのかもですが、高世はしょせん事実に基づいて動く人間じゃないのでしょうね。殺人をする人間(少年をふくむ)というのは、理由はさまざまですが、いずれにせよ特異なパーソナリティなり金に困っていたりなどなんなりの理由があるわけで、なんとなく生きている人間がなんとなく殺人をするなんてことがそうそうあるわけではない。ほんとに高世はそんなことも知らないんですかね? 私が以前ご紹介した話のような、初めから筋書きができていたことを、偶然の産物みたいに語っているのと同様のデマじゃないか。

けっきょく「横田めぐみ拉致問題における安明進証言」などというものにのっかったのが、高世仁が会社をこかした淵源(の少なくとも1つ)ではないか

巣食う会とか家族会系の連中とかかわった北朝鮮関係の言論人は、その後ろくな状況でないと思う(関川夏央や高世仁、恵谷治、李英和ほか)

高世仁の幼稚なデマ自慢を平然と垂れ流すNHKの馬鹿さとクズぶりに本気であきれ返る

それで、高世が自分のいたらなさを認めたがらず、やれ他人のせいだ、ポストがないせいだ、報道の環境が悪いとか、自分の会社がつぶれたり本が売れなかったり研究職を得られなかった原因をやたら他人やほかのせいにしているあたりにもつながるのではないか。

高世仁の経営する会社(ジン・ネット)が倒産したのは、高世の経営手腕の低さと制作した番組の評価が低いということに尽きるだろうに

北朝鮮が崩壊する前に自分の会社を倒産させた無様で無残な話

自分に都合の悪いことを他人などのせいにしているあたりが、高世仁が会社の経営に失敗した遠因でもあったのだろう(福島香織の独立の失敗もあまりにひどい)

高世の会社がつぶれたり高世の本が売れなかったり、ましてや高世が研究者になれなかった理由がなにであるかなんて他人の知ったことじゃありませんが、たぶん高世はそういった言い訳をしないではいられない人間なのでしょうね(苦笑)。そのためには、自分のいたらなさより他のせいにする方が心地いいのでしょう。そういう客観性の欠如が、彼が会社をこかしたり、さんざん偉そうなこと(例えば2020年12月時点で


以前は経営していた会社への影響を考えて、多少遠慮してコメントしていたが、今はもう背負うものがない。

)をほざいていてやっぱり2023年7月に

横田めぐみさん写真展のお知らせ - 高世仁のジャーナルな日々

で、

> 
 初日、8月2日(水)の11時30分からは、展示会場で、めぐみさんの母、横田早紀江さんと、拉致被害者、有本恵子さんの父、有本明弘さんの対談があります。

 早紀江さんは87歳、有本明弘さんは95歳。家族会で親の世代は、お二人だけになりました。当日は、明弘さんは高齢をおして神戸から対談のために上京し、早紀江さんととともに娘への思いを語ってくださいます。

 進行役は私、高世仁がつとめます。貴重な機会になりますので、ご関心あればぜひご参加ください。写真展、対談とも無料です。

という始末で、つまりは高世は、これからも横田の奥さんら拉致被害者家族会と癒着してやっていこうと考えているわけであり(苦笑)、まあほんと口先だけの野郎です。そういう態度が会社をこかしたり、くだらんデマ自慢を公共放送でほざいたり(これは、こんな見えすいたデマを流すNHKも最低です)、けっきょくは自分の首を絞めたのです。高世は、私の下の記事を「馬鹿が馬鹿ほざいている」とか笑えますかね? とてもそうはいかないのではないか。ともかく不徳な人間です。

家族会と巣食う会の見解と違う報道ができずに高世仁の北朝鮮報道は自滅した(関川夏央もたぶん同じ)

この記事は、bogus-simotukareさんの下の記事よりヒントをえました。感謝を申し上げます。またふだん高世仁のことを扱った記事は、「北朝鮮・拉致問題」のカテゴリーにすることが多いのですが、この記事では北朝鮮関係よりそれ以外の分量の方が多いので、「社会時評」のカテゴリーとします。また引用したWikipediaからの記述にある注釈などはすべて削除しましたことをお断りします。

珍右翼・高世仁に悪口する(2024年3/10日分)

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