ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

レンタカーのハーツまでが経営破綻するとは、きわめて深刻な事態だ(タイ国際航空ほか航空会社ほかも)

2020-05-25 00:00:00 | 社会時評

前にこんな記事を書きました。

私も数回泊ったことのあるホテルが破産したという報道を聞いて事態の深刻さを再認識する

そうしたら、まさに上の記事どころの話ではない事態が起きてしまいましたね。記事を。

>米レンタカー大手ハーツが経営破綻 負債2兆円 コロナで需要が劇的減少
毎日新聞2020年5月23日 14時36分(最終更新 5月23日 14時36分)

 米レンタカー大手のハーツ・グローバル・ホールディングスは22日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を東部デラウェア州の裁判所に申請したと発表した。米ウーバー・テクノロジーズなど配車サービスの普及で業績が悪化するなか、新型コロナウイルス感染拡大に伴う利用減が追い打ちをかけた。

 今年3月末時点の負債総額は約190億ドル(約2兆円)で、破産手続きの対象は米国とカナダの子会社。ハーツ社は同日に発表した声明で、「新型コロナの影響でレンタカー需要が突然、劇的に減少した。コスト削減を進めたが、収益がいつ回復するのか不透明なため本日の判断に至った」と説明した。債権者との債務再編交渉中もレンタカーの営業は継続する。

 レンタカー業界はウーバーなど配車サービスとの競争が激化しており、ハーツ社は2019年の売上高は97億ドル(約1兆円)、最終(当期)損益は5800万ドルの赤字と、4期連続で最終赤字に陥っていた。同社は約80万台の車両をリース契約で使用しており、新型コロナの感染拡大で出張や旅行が急減した3月以降、資金繰りが急速に悪化。4月には従業員の約25%に相当する1万人を削減する方針を発表していた。

 ハーツ社は1918年に米シカゴで創業し、「Hertz(ハーツ)」ブランドのレンタカー店を空港を中心に展開。94~05年は米自動車大手フォード・モーターの完全子会社だったが、06年の株式上場を経て、現在は米著名投資家のカール・アイカーン氏が筆頭株主となっている。【ワシントン中井正裕】

ハーツが倒産ねえ・・・。記事にもあるように、ウーバー(Uber)ほかの配車サービスに食われた側面も大きいわけで、必ずしも新型コロナウイルスだけの問題でもないですが、レンタカー業界も配車サービスなどとの競争が激化しているわけで、ビジネスモデル根本の問題にもなりそうです。宿泊サービスにも民泊のようなものが進出して既存の宿泊業者との競合が生じています。私はUberは利用したことがないし、民宿やペンションは国内外ともども利用したことはありますが、いわゆる民泊はまだ使っていません。が、私のように年がら年中そこら中をほっつき歩いていれば、やはりいつの日か利用することになるでしょう。いや、もしかしたら私が民泊経営者やUberの運転手になるかもしれないし(苦笑)。冗談じゃなくてその可能性はあります。私がバイクの免許を取ったのも、1つには、将来再就職を必要とするようになったら、郵便配達のような仕事をするのに役立つとおもったからです。民泊を経営したり、Uberの運転手になるのも悪くない。幸い私は、免許証は万年ゴールド免許です。

そんな話はともかく、私は今までに、レンタカーを3回利用しました。最初が自動車免許を取った直後、2回目が友人Nと高知へ行った際(室戸岬へ行きました)、最後が、福山で最悪の誘拐殺人事件の取材をしたときです。そもそもそんなに車を運転するのが好きでないのであまりレンタカーを利用することもないのですが、行く場所によっては、タクシーかレンタカーか配車サービスかという選択を必要とする場合もあります。タクシーのほうが安ければタクシーにしますが、たぶんレンタカーの利用になるのかなと思います。しかし日本で配車サービスがより一般的になれば、配車サービスを使うようになるでしょう。どうなるかは、今後の情勢次第です。

そして交通機関も危ないですね。こちらの記事を。

>エアライン, 官公庁 — 2020年5月19日 16:25 JST
タイ国際航空、破産申請 運航は継続By Yusuke KOHASE共有する:

 タイ国際航空(THA/TG)は現地時間5月19日、同社が申請した破産法に基づく会社更生手続きについて、タイ政府が承認したと発表した。事実上の経営破綻で、今後は中央破産裁判所の管理下で再建を進める。運航は通常通り継続する。

 同社はLCC各社の台頭などにより業績不振が続き、2019年12月期まで3年連続で最終赤字を計上。中国から拡散した新型コロナウイルスの影響により全便が運休となるなど、コロナが追い打ちをかけた。今後は業務の効率化や改革を進め、コロナ収束後の全便再開を目指す。

 タイ国際航空は1959年8月に設立し、1960年5月1日に運航を開始した。日本就航は同年5月で、バンコク-羽田線を開設。現在は成田と羽田、関西、中部、札幌、仙台、福岡の7空港に乗り入れ、週80往復運航しているが、6月末まで日本路線を含む全便を運休している。

 新型コロナウイルスの影響により、経営破綻する航空会社が相次いでいる。4月21日にはヴァージン・オーストラリア(VOZ/VA)を傘下に持つヴァージン・オーストラリア・ホールディングスが、日本の民事再生手続に当たる「任意管理」に入った。5月10日には、コロンビアのアビアンカ航空(AVA/AV)を傘下に持つアビアンカ・ホールディングスが、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の適用をニューヨークの連邦破産裁判所に申請した。

これも記事にもありますように、もともとタイ国際航空はあまり経営がよくなかったのは確かなのですが、それでもフラッグ・キャリアなわけで、航空業界の厳しさにいまさらながら驚かされます。世界的にみても、アリタリア航空も国有化されることになりましたし、すくなくとも一時的ではあっても一部航空会社の(再)国有化は避けられないんじゃないんですかね。日本の鉄道会社だって危ない。個人的な意見では、JR北海道やJR四国なんかは、再国有化かJR東日本やJR西日本との合併あるいは、経営統合をするしかまともに運営はできないんじゃないかと思います。どうなるかわかりませんが。いずれにせよそもそも国鉄の分割民営化なんてのが無理だったわけですが、せめてNTTみたいに東日本と西日本の2つくらいに分割すべきでした。東海道、山陽新幹線は、共同運行すればよかったでしょう。

愚痴が過ぎましたが、ともかくこれからの状況が非常に心配です。この関係は、また記事を書くことになるかと思います。

コメント (10)
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