ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

メグ・ライアンについての2008年の記事(1)

2008-10-27 21:38:26 | 映画
      


前にも書いて全然翻訳しなかったのですが、メグ・ライアンの「C」という米国の雑誌2008年9月号での記事(インタビューというより記事です)を翻訳しましたので発表します。確認はしていませんが、たぶんメグのファンサイトか何かで翻訳した人はいると思いますが、このブログの読者の方にも彼女の記事を読んでいただきたいと思い翻訳しました。ぜひお読みになってください。




L.A.って、かんたんに自分てものを気晴らしさせることができる街だわ。ほんとにすごい自己発見ができる特長があるってこと、それこそが私たちのこの街での姿ね。


メグ・ライアンとインタビューする際、同時に彼女が聞き手にも話をしてくるので、インタビューが大変になる。出身はどこ、今どこに住んでいてどのくらいその街を気に入っているの、といった話の後、なんとか話をニューヨーク市立大学(彼女が、前の夫のデニス・クェイドとの子供であるジャックー16歳ーのことを言及した)在学中のころに持っていくことができ、そして彼女は当時を思い出しはじめる。

「私は大学では、マイクロフィッシュの女の子だったわ」ライアンは言う。どのくらい自分が学生時代勉強したかを彼女は説明する。マイクロフィッシュが本来おもしろおかしいものかは判断しかねるが、ライアンのおどけた発言で、私たちは二人とも笑ってしまった。メグ・ライアンの口からは面白い発言がどんどんとびだす。たぶんそれが、彼女が現代のロマンティック・コメディのトップのスターである理由だろう。


メグ・ライアンのニューヨーク市立大学図書館での仕事ぶりは、今では彼女の人生の中でほんの脚注にすぎないかもしれない。が、その他の彼女の生きざまは、もうかなり多くの人々におなじみである。彼女が最初に注目されたのは、「トップ・ガン」でのグース(アンソニー・エドワーズ)の女房役だろう(ベッドに行かなきゃ、さもなければお別れよ)。さらにそれをしのぐのが、「恋人たちの予感」であり、カッツ・デリのシーンは映画好きのアメリカ人の心に深く印象付けられている。さらにトム・ハンクスとのロマンティック・コメディ「めぐり逢えたら」「ユー・ガット・メール」がある。この映画の女王が(1本あたり、出演料1500万ドルほどだ)私の私生活に質問を浴びせかけるというのは少々不可解だ。それから再び、ライアンについて予想だにしないことが次々と起こる。


ここ数年来のあまり活発とは言えない芸能活動の後、今月(2008年9月)新たなコメディ「The Woman」でライアンはスポットライトに復活する。しかし今回は、目立つ役柄ではない。デブラ・メッシング、エヴァ・メンデス、ジェイダ・ピンケット・スミス、さらにはこの愛すべき最新作でのライアンの引き立て役としてのアネット・ベニングらスター女優が大勢出演していてる。「マーフィー・ブラウン」で高い評価を得たダイアン・イングリッシュがとても巧みに古典的な素材を脚本・監督した作品で、ジョージ・キューカーの古典的名作の再映画化である。ノーマ・シアラーが演じた金持ちでひどい目に遭うメアリーをライアンが演じている。ライアンのイメージであるような典型的なおとぎ話では必ずしもない。そしてライアン自身、おとぎ話のような生き方のハリウッド風解釈から逸脱しようとしているようにみえる。


ニューヨークのマーセル・ホテルでジーンズに白いTシャツ、真黒なセーターを身にまとって私と握手するために歩みよってきたライアンは、若々しく自然な47歳の女性に見える。なにかメーキャップをしていたのなら、そのようには表現できない。彼女の刺激的な青い眼と滝のように流れているブロンドの髪の毛が彼女のほっそりとした顔つきにゆったりとした印象をもたらしている。もしほとんど同じくらい世に知られている髪の毛がもう少し長かったら、私が最初に気づいたのはちょっとまがった鼻ーたぶんそれが、彼女が「かわいい」という枠組みでくくられる理由の一つだろうーだったということがそんなに変でもないだろう。2001年にデニス・クウェイドとの10年間の結婚生活が破たんしたとき、彼女の愛らしいイメージは大いに傷ついた。ラッセル・クロウとの関係がこの離婚の原因となったとうわさされた。しかしタブロイド紙を引きずり込んだ離婚ですら、ハリウッドの最高の妖精としての彼女の心をへこましはしなかった。純情な役を演じることにうんざりせざるを得ない役柄の位置づけが、年齢とともに無理が生じるようになることは言うまでもなく、彼女にとってますます面白くなくなってきている。

(続く)
コメント
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