拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

カール・ルイスが年下だった件(パリ五輪の開会式その3)

2024-07-28 11:41:08 | 言葉

パリ五輪の開会式に、聖火ランナーとしてジダンが登場。私などは、ジダンと言えば頭突き。サッカーのワールドカップで、相手チームの選手に無礼なことを言われて怒ってその胸に頭突きをかまし一発退場になった件が強烈だった。ジダンは超レジェンドである様子が今回の開会式の映像からもよく分かったが、レジェンドでも頭突きはするのである。同様に、ジーコが日本でプレーをしてたとき、レフェリーの判定に異を唱えるようにグラウンドに唾吐きをして一発退場になったことがある。ジーコも超レジェンだが、レジェンドでも唾吐きはするのである。

開会式では、過去の名選手の映像がフラッシュバックで映されていて、その中に陸上短距離のウサイン・ボルト選手がいた。そうか、今では、短距離の一番のレジェンドはボルトなんだな、とガテンしつつ、40年前はカール・ルイスだったんだよな、カール・ルイスの時代に女子で頂点にいたのが右足と左足で違う色のタイツをはいたジョイナーで、当時、足の色の違う猫を見るとジョイナーと呼んでたんだよな、そのカール・ルイスに勝ったのがベン・ジョンソンだったんだけど、ドーピングがばれて失格したんだよな……などと私独自の走馬灯を脳内で巡らしていたら、なんと、パリの現実の世界でカール・ルイスが聖歌ランナーとして登場した。実況中継をしたNHKのアナウンサーには事前に名簿は渡されてなかったらしく、中山果奈アナウンサーが「カール・ルイスさん?」と言って相棒の男性アナは無言だったが、うん、たしかにカール・ルイスの面影がある、だいぶお歳を召したけど……と思ったら、ええーっ?私より歳下ー?だって見るからにおじいさんじゃん。え?お前はもっともっとだって?鏡を見ないからなー。因みに、うちの猫は鏡を見ても自分を認識しないから、もしかしたら自分を人間だと思ってるかもしれない。因みの因みに、カール・ルイスが大活躍した1984年のロス五輪の音楽担当は「スター・ウォーズ」のジョン・ウィリアムズである。このときのトランペットによるファンファーレは今でもよく耳にする。因みの因みの因みに、私はジダンも年上だと思っていた。だって、みるからにおじさんじゃん。しかし、見るからにおじいさんのカール・ルイスが年下なのだから、見るからにおじさんのジダンが年下なのは物の道理である(もはや逆らわない)。

あと、開会式では当然ながらバッハ五輪会長が出てきてちょっと長めの挨拶をした。このバッハ会長のことを、会場のアナウンスはフランス流の「バック」ではなく「バッハ」と発音していて、ちょっとがっかりした(お国訛りを聞きたかった)。因みに、どこかの言葉では「バッハ」のことを「バーシュ」と発音すると聞いたような覚えがあるのだが、英語もフランス語も「バック」ならどこだろう。「聞いたような覚え」は夢だったのだろうか。

言葉と言えば、ドイツはフランス語でアルマーニュなので、入場行進ならぬ水上行進の順番は珍しく最初の方だった。ん?アルマーニュってことは、もしかして、イタリア人デザイナーのアルマーニはドイツ系?アルマーニュは「Allemagne」でアルマーニは「Armani」。日本人の耳には違いが分かりにくくても、LとRは全くの別物。だから「アルマーニはドイツ系だった」という思いつきは全くのはずれネタであった。まあ、拝島さんよ(自分に呼びかけてる)、そんなにがっかりするなって、大発明家だって成功する発明はほんのわずかだってよ。偉人の誉れ高い野口英世だって、黄熱病の研究は失敗だったそうな。因みに、子どものころ読んだ伝記に、野口英世は大酒飲みだったと書いてあって、子供心にショックだったけれども、大人になって自分が大酒飲みになってからは、そのことはなんらマイナスイメージをもたらすどころか、ご苦労がおありだったんだなー、とお気の毒に思うようになったワタクシである。