暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

師走 貴人清次薄茶

2011年12月06日 | 稽古忘備録
師走最初の稽古は、小習と四ヶ伝です。
先生のご指導の下、Kさんと一緒に稽古に勤しむのもあと数か月。
そう思うと、「今はとにかく稽古をがんばろうね!」と励まし合っています。
床の軸は、「歳月不待人」。

                

最初にKさんが初炭平点前です。
釜は乳母口の布団丸釜です。
炉になると釜が大きくなるので持ち上げるときに大変ですが、
大振りの釜から湯気が立ち上る様子は、目にも温かく、喉にも好ましく・・・です。
湿し灰がさらりと撒かれ、程よい隙間をつくって炭が置かれました。
赤い火が真塗の炉縁に映えだすと、一層湯気が揚がりはじめます。

濃茶にふさわしい湯相になりました。
台天目、次にKさんが唐物を見て頂くと、はや12時になりました。
「午後は入子点と貴人清次薄茶をお願いします」
「1時から再開しますので、昼食を食べて支度していてくださいね」

                

更好棚に水指、老松割蓋茶器(又玄斎お好み)をかざりました。
「貴人清次薄茶点前のお稽古をお願いいたします」

渦蒔絵の高坏と干菓子器にそれぞれ干菓子を盛り、
高坏の柄を右手で持ち左手を下へ添えて貴人へ運び出しました。

一度膝前に置いてから両手で高坏を持って、貴人前に置きます。
左、右と膝退し、「お菓子をどうぞ」と挨拶します。
左足で立ち、そのまま真後ろへ左、右と二歩下がってから茶道口へ下がります。
真後ろへ二歩下がるところが出来ず、二度やり直しました。
次に、お次へ干菓子器を運び出しました。

千鳥板を懐紙の間にはさみ、お次(つぐ)の茶碗と建水を持ち出します。
千鳥板を置く位置ですが、
「教本では炉縁の延長線で上から二目となっていますが、
 上から二目、炉縁の延長線から二目にしてください。
 そのほうが茶巾も柄杓も取り置きしやすいです」とご指導がありました。

お次も茶碗の取次、貴人茶碗の返し方やタイミングなど細部のご指導があり、
Kさんと二人で汗びっしょりでした。
「先生、いろいろお教えいただきありがとうございます。
 貴人清次は難しいです・・・よいお勉強をさせていただきました」
「私も大変よいお勉強になりました」・・・と先生。

本当に充実感のあるお稽古でした。
来月の小習は、貴人清次濃茶点前を見て頂きますね。

                        

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