暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

葉月の茶事支度の悩み

2017年08月11日 | 暮らし
            


暑さに立ち向かっていく気持ちで茶事に取り組むことにしました。
(止せばいいのに・・・どうせ、年寄りの冷や水だろうから・・・と言う声が聞こえてきます)

  「年寄りの冷や水」
   年寄りが、強がって冷たい水を浴びたり飲んだりして、無理をする言動をいう。
   自分の年齢も考えずに無茶をすることは健康に良くないことから、それを自虐的に言ったり
   周りがたしなめたりするときに使う。「冷や水」は「冷水」とも書く。「江戸いろはかるた」の一つ。


しっかし、茶事をしたいという自分の気持ちに素直に応じて「茶事をしよう!」と思います。
「年寄りの冷や水」と言われようと、茶事をしている方が不思議と元気です。
5月頃までは「体調が悪くなるといけないから・・・」と、いろいろな事を無理して自粛していた気がしますが、今は「なにかあったらその時に対処しましょう」に変わってきました。

            
              今年は葛の花が早く咲いたような・・・7月26日撮影

今、8月16日に迫っている「大文字 夕去りの茶事」の茶事支度を進めています。
この度の茶事は、恩師N先生から背中を押された気がしています。
「もう夜咄の茶事はしないので、茶事が好きな貴女さまに有効に使って頂ければ・・・」と灯火道具一式を有難くもお譲りくださったのです。

先ずは灯火道具の点検から始まりました。
雀瓦の古い油をゴシゴシ洗って取り除き、灯芯を確認します。
電池仕様の灯火もあり、乾電池を取り換えます。
夜18時45分~19時頃の中立に合わせてスケジュールを組み立て、その時間の庭の暗さ、灯籠や足元行燈の明るさを確認したり、生い茂る庭木の剪定が気になったり、蚊取り線香の数など・・・。

            
             水不足で、心配していた槿「日の丸」が咲きました

でも、一番気になるのは茶道具の取り合わせです。
風炉なので点前座の位置を含め、お客様の目線になってああしたり、こうしたり試行錯誤しています・・・・ 
ところで、道具の取り合わせの約束事・・・どなたさまがどのような根拠で決めたのでしょうか?
備前、信楽、丹波などの土物(無釉薬)の水指には棚を使わない、
地板のない泡清棚、猿肱棚などなら運びで使える、
棚には陶器の蓋置を用い、棚でも水指が畳付きの場合は竹の蓋置になる・・・などなど。

「う・・・ん、この水指とこの棚を使いたいけれど、あちら立てればこちら立たず、どうしよう??」と3日ほど我欲に捉われて(?)悩んでいます。
棚を使うかどうかで、炭手前も違ってきます。初座で棚に香合を荘りたいし・・・。
もうちょっと悩んでみて、自分なりの結論を出すことにしましょう。
いろいろな雑念が気持ちよく洗い流せたら好いのだけれど・・・。

「茶事とは全身全霊の出会いである」
・・・・尊敬する堀内宗心先生の凄い!お言葉です。
暁庵としては今茶事ができることを無上の喜びとして、楽しみながら頑張ろうっと。 
私の茶事にお出まし下さるステキなお客さまと共に・・・。 




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