毎年、七夕の季節になると、七夕の茶会をしたくなります・・・。
今年の七夕は横浜へ帰って初めてご近所さんへお声掛けしました。
7月7日、一番遠いKさんでも徒歩10分、6名のお客様がいらっしゃいました。
お茶をされていない方ばかりなので、長時間座らないメニューを考え、待合の椅子席をフル回転です。
「お客様6人が揃ったら、この板木を6回たたいて知らせてね」とIさんに頼んでおきました。
遠慮がちな板木の音がし、茶事のように白湯をお持ちしました。
「道中の喉の渇きをいやすため、ほんの一口ですが白湯で喉を潤してください」
「へぇ~」といった感じで皆さま白湯を飲んでいます。
それから、板木や打ち方を説明し、実際に力強く6回打ち、
「お茶ではいろいろな音の合図があるんですよ」
「へえ~」と興味津々に聞いてくださいました。
それから和室へ入り、炭手前を見ていただきました。
あとで、
「途中で何かを箱から出してくべましたが、あれは何ですか?」
「白檀というお香で、温まると佳い香がしてきます。炭の匂いを消すためでもあります」
「白いのも炭ですか? (枝炭の説明をしました)」
「帰りに見たら(風炉を)、真っ赤に炭が熾っていてきれいでした」
「・・・(う~ん!しっかり見てくださって有難くもあり、恐ろしくもありです)」
炭手前が終わると、また、椅子席の待合へ。
短冊と重硯を回して、思い思い好きな言葉や願い事を書いてもらいました。
「墨をするのも筆を持つのも何十年ぶり・・・」
「初めて七夕の短冊に願い事を書きました・・・」
童心に返って幼い日を思い出したり、今は天にいる亡き人を思い出したり、いろいろだったようですが、愉しんで頂けたかしら?
一段落してから、主菓子「織姫」(暁庵製)を待合でお出ししました。
いよいよ和室に座り、うす茶です。
皆さま、真剣に薄茶点前を見つめてくださっています。
「お一人ずつ薄茶を点てていきますので、その間に先ほど書いた短冊を笹に飾ってください。おしゃべりも大いになさってくださいね。
お茶は自分で取りに来て、両手でしっかり茶碗を持ってゆっくり立ってください。飲み方はこのように・・・・」
途中で干菓子をお出しし、6人様に茶碗を替えて二服ずつ点てました。
薄茶は「清浄の白」(小山園詰)、干菓子はハワイの茶友Sさまが送って下さった琥珀糖です。
Sさまの「天の川」の写真が素晴らしく、真似てみましたが・・・。
ハワイのSさまから届いた琥珀糖
初対面どうしでもすっかり打ち解けて、お話がはずんで楽しそう。
・・・やっぱり「七夕茶会」をやって良かった!
翌日、Kさんから葉書が届きました。
本日はお茶会にお招き頂き、いっとき日常を離れて、心豊かな優雅なひと時を過ごすことが出来まして、有難うございます。
炭手前、美味しいお菓子とお抹茶、硯で墨をすり筆で短冊に願い事!
ちょっと緊張しましたが心地よい刺激になりました。
また、無性に亡き母のことを想い出しました(私も・・・涙 )。
お心づくしのおもてなしに心より感謝申し上げます。
こちらこそ、いつもありがとう! また来てくださいね・・・。