港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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老人に冷たい国・日本

2015-10-02 13:18:32 | 港区まち創り研究会
明治学院大学教授の河合克義先生の「老人に冷たい国・日本」という本が光文社新書から発行された。河合先生はチャレンジコミュニティクラブの会議に毎回出席されている。この本は、港区まち創り研究会の定例会でも話題になり、かなり反響があるようだ。
まち研の定例会で話題になったのは、芝病院で差額ベッド代をとらないベッドが4床あったのに、10月から急に廃止になるとのこと。病院側の理由もいろいろあるだろうが、貧困な高齢者にとって、とてもありがたい病院だったのに、残念!。署名運動でもやろうという話がでていた。
「老人に冷たい国・日本」の冒頭から貧困で餓死する高齢者の話が衝撃的だった。
この本の文から引用すると、
「先進国の中で日本ほど老人に冷たい国はないと、つくづく思う。我が国での高齢者の貧困と孤立問題がこれほど深刻なのは、個人責任の範疇を超えた社会的背景を持つ。本書では孤立あるいは、孤立問題という表現を使って説明してきたが、これは便宜的なものである。厳密な用語としては社会的孤立を使用しなければならない。孤立問題が発生する原因の社会性を見なければならないということである。」
この頃、「嫌老社会」という言葉がでてくるほど、日本では老人が疎まれはじめている。
私の体験だが台湾の旅行した時、若い人が積極的に席を譲ってくれた。老人を敬う考え方があるようだ。
今の日本ではシルバーシートの前に立っても、若い人はほとんど席を譲らない。
この本では、老人の緻密な生活実態調査を踏まえて書かれている。ぜひ、ご一読を薦める。

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