港区まち創り研究会(まち研)ブログ

港区まち創り研究会の活動の状況やまちづくりについての様々な情報をお伝えします。
海外の街あるきの報告もあります。

世界の街から115 ベルギー アンヌボア城と庭園

2013-12-27 13:28:18 | ベルギーの街から
今日は、13年前に訪れたベルギーの素敵な庭園をご紹介する。
アンヌボア城はベルギーの南東部のナミュール州にある古城である。18世紀中頃、シャルル・アレクシ・ド・モンペリエという人が城主になった時、世界に通用する庭園をつくろうとフランス、イタリア、イギリスの庭園を見てまわったそうである。自らこの庭園を設計したので、フランス・イタリア・イギリスの様式が混ざったものとなった。
全体、水の庭園ともいわれており、水がふんだんに使われておりあちこちに噴水が見られるが、ポンプは一切つかわれておらず、自然の高低差を利用している。
この城主は造園家としても才能があると思う。
13年前私たち(家族)が行った時は、観光客は少なく静かな庭園を独り占めしていた。池や堀には、かもとかスワンなどの水鳥がいて夢心地だった記憶がある。

アンヌボア城と池

自然の地形を利用してあちこちに噴水が

シンメトリックな造園

自然の風景も生かしている

趣のある水路

池にはスワンやかもも

人工的な部分も
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世界の街から34------ベルギーブルッセルのグランプラス広場

2012-01-22 22:46:34 | ベルギーの街から
ベルギーのブルッセルはEUの首都である。その中心にあるのが、グランプラス広場である。
ヴィクトル・ユーゴーが世界一美しい広場と称えたのがこのグランプラス広場である。
ユーゴーが世界で最も美しい広場と称えた理由はなんだろうかと考える。
まず、広場の周りの建物の高さと広場の大きさとの関係で、建物が高すぎもせず、視覚的にもまとまりがあるがあるからであろう。広場の大きさは110m×70mと長方形であるが、広すぎもせず、全体を把握できる大きさである。
次に、周りの建物の美しさであろう。一番目立つ市庁舎は15世紀のゴシック建築で、きめ細かな装飾が施されていて、壮麗な建築である。また、王の家は、16世紀に建てられたもので、プロポーションが美しい。その他、ギルドの家がいくつかあり、広場と調和している。周りの建物と広場が醸し出す全体の雰囲気が美しさを表現しているのであろう。
広場に接してガラスの屋根のショッピングアーケードがある。ミラノのショッピングアーケードより、やや小さい。
また、広場に通じる小路が何本かあり、観光客をターゲットにしたレストラン街やお店がある。小路の一つを行くと、有名な小便小僧の像がある。広場を中心として、観光客をひきつける様々な仕掛けがある。夜の建物のライトアップも美しい。
 2年1度開かれるフラワーカーペットは有名で、グランプラス全体色とりどりのベゴニア百万鉢で敷き詰めるのである。写真でしか見たことがないが、圧巻である。
 私が訪れた時も植木市やピエロのパフォーマンスなどがあり、結構楽しめる。
広場というのは、ただあればよいというのではなく、周りの建物との関係、広場に通じる道との関係、中で行われるイベントなど、総合的な観点からその広場の価値が決められるのであろう。グランプラスを見てそんな印象を受けた。


市庁舎



王の家

ガラス屋根のアーケード

ピエロのパフォーマンス

植木市

レストラン街

広場の石畳

ベルギー名物のワッフル


幸運の女神像
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世界の街から13 ベルギーの古都ブリュージュ

2011-08-11 17:18:38 | ベルギーの街から
ベルギーの古都ブリュージュ

運河からの景観がすばらしい
今日もまた、涼しそうなヨーロッパの美しい古都をご紹介したい。
 ブリュージュは、ベルギーの北部に位置するヨーロッパ有数の古都で世界遺産に指定されている。メルヘンチックな景観から日本人が好む街と言われる。
屋根のない美術館と言われ、世界中の人々が訪れる観光地として再生している。まさに、中世の街の姿をそのまま見せるための都市となっている。
ブルージュは9世紀から城があり、12世紀頃運河がはりめぐらされ、13世紀は金融・貿易の一大拠点として繁栄を極めた。15世紀以降はその地位をアントワープなどの都市に奪われ、衰退した。そのため中世の街並みがそのまま残されている。
ベルギーの詩人ローデンバックが「死都ブリュージュ」という小説を書いているが、繁栄した都市が死に絶えたというふうに捉えている。

ブリュージュの航空写真
●街の構造
街の隅から隅まで十分歩ける小さな街である。街は内側と外側の2重の環状の運河がある。運河の配置がそのまま、都市の構造になったまちである。空から見ると、生物の細胞のようにも見える有機的な形である。
道路のパターンは複雑で緩やかにカーブする道が多い。裏通りのどの路地に入ってもそれなりの趣きがある。
大きなマルクト広場と高い鐘楼が街の中心で、鐘楼が街のシンボルとなっている。
小さな広場もいくつかある。

舟からの景観

舟からの景観

舟からの景観 白塗りのレンガが目に付く


舟からの景観


緩くカーブした道と白塗りのレンガの建物


抜け道のような路地

ぎざぎざの三角の屋根の建物
●建物
中世ヨーロッパに見られたレンガづくりの階段状破風の屋根の家が多く見られる。
レンガを白く塗った家も多く見られる。
運河から舟で見る街の景観は、ほんとに素晴らしい。中世の交通手段が運河であったので運河から見る街並みが意識されているのであろう。
また、鐘楼から俯瞰する街の姿は、童話の世界のようである。ほとんどの屋根は赤い色に統一されている。

鐘楼から見たマルクト広場

赤い屋根の町並み

鐘楼から見下ろす童話のような町並み

 1000年も前の街がこんなに美しいのはなぜだろうか。歩く速度やゆっくり走る舟の速度に合わせて建物や街なみがていねいにつくられているためではないだろうか。
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