映画化されて話題になっている内館牧子の「終わった人」を読む。
題名から想像していたのとは全く内容は違っていた。むしろリタイア後に、大活躍をした主人公の物語である。ストーリーはやや現実ばなれしているが、面白い小説になっている。
リタイア後の生き方を考えるのに参考になるだろう。
現実では、男性は家に閉じこもりがちになる方が多い。
人との接触が少なくなると寿命も短くなるという研究結果もでている。
私の経験からすれば、リタイア後は、ボランティアでもよい、仕事でもよい、サークルでもよい、ともかく出かけること。そうすれば、自然に人と接触する機会が増えてくる。
リタイア後は、競争社会ではないので、人と接触することで相手から学ぶことも多いし、楽しみも増えてくる。「終わった人」でも、最後の方で郷里で昔の仲間と会い、元気をとりもどす場面がある。
人生の最後の楽しみは多様な人とのふれあいではないだろうか。