猫のレオ、5月5日夕方、自宅居間にて大往生した。20歳と6ヶ月であった。
人間でいえば100歳を超えているので、ある程度は予測していたが、そこそこ元気だったので、後1年位は大丈夫かなと思っていたが。
5月4日夜の9時ころ、私がレオのえさをスーパーに買いに行くとき、レオも外にでたいというので外に出した。
レオは階段を下りて、庭に行った。いつもは、私がえさを買いに行くのを知っていて、私の帰りを玄関で待っていて一緒に家に入り、えさにありつく。ところがその日はなぜか玄関にいなかった。その夜、何度も近所を回りレオを探したが、午前2時でも帰ってこなかった。
猫は死ぬとき、姿を見せないといういい伝えがあり、不安になる。
朝6時に近所を探し、朝7時半ごろ、また近所をぐるぐる回ったがいなかった。帰りにふと見ると、隣の家の前の道路にレオが横たわっていた。今までいなかったのに、急に現れたのだ。
「レオどうしたの」と声をかけたが、弱々しい声で「ニャー」と2度鳴いたが、起き上がることができないようだ。
抱きかかえて家に連れて帰った。体温は下がっていたが、まだ息をしていた。居間に寝かせてタオルケットを掛ける。
妻が水でといたキャットフードを飲ませたら、飲んでくれたので、少しほっとする。添い寝をして手を握るとギュと何度も握り返してくれるが、起き上がることはなかった。何度も握り返してくれるのが、彼なりの最大の愛情表現だったのかも。
しばらくそっと寝かしていたが、妻がそばにいた時、むくっとおきあがり、二三歩歩くがパタと倒れたとのこと。それが最後の挨拶だったようだ。
私が居間にいったときは、もう息をしていなかった。レオをとても可愛がっていた娘に電話したら、ただただ泣いていた。
夜中、どこにいたのか、何故急に現れたのか謎だらけだが、レオなりに死期をさとったのかもしれない。
または、日頃から腎臓と心臓が悪かったので、心臓発作をおこしたのかもしれなかった。
ペットの葬儀屋を調べて電話したら、翌日うちに来て火葬をしてくれるとのこと。
火葬用の装置のついた大きなワゴン車が来て、家の駐車場にとめ、車内で火葬をするとのことだった。
妻と息子と私の3人の立会いのもと、レオの傍らには、お花と好物の刺身のマグロをおき、火葬をしていただいた。
約一時間後、葬儀屋さんから、レオの遺骨の入った骨壺を受け取った。
小さい時から、何匹かの猫を飼ってきたが、こんなに長生きした猫は、レオが初めてだ。
うちは階段が多いので、足腰がとても丈夫でよくジャンプしていた。
若い時は、うちの庭や屋上で遊んだり、夜は近所の原っぱに遊びに行ったりして幸せな猫だったと思う。2時間くらいして手をたたくと、原っぱから走って戻ってきた。「ボク、たくさん遊んだよ!」と、生き生きした顔で帰ってきたのをよくおぼえている。
近所でネズミをつかまえて、玄関に小ネズミが2~3匹並んでいたこともあった。野性的で甘えん坊のとてもユニークな猫だった。
レオとの思い出はつきない。レオ、天国で安らかに。いつかそばに行くよ。