港区まち創り研究会(まち研)ブログ

港区の情報、まちづくり情報をお伝えします。
海外の街あるきの報告もあります。

世界の街から30 ホーチンミン市

2011-12-29 10:10:24 | ベトナムの街から
ベトナム旅行記その5 ホーチンミン市

 4年前、訪れた時とは、ホーチンミン市も大きく変わっていた。新しい高層ビルが林立している。60階のタワービル(通称いかタワー)ができているのは驚いた。バイクを相変わらず多いが車も多くなっている。信号も増えてきている。クリスマスの前ということで、デパート、銀行などのクリスマスの飾りつけが派手で、すごい。
日本のバブル期に近い街の姿になりつつある。ハノイとは別の国のようである。クリスマスの飾りつけを見に大勢の人が訪れて、街は大賑わいである。
 ベトナム在住のN夫妻、O夫妻と我々4人、合計8人で会食をする。ベトナムのいろいろな情報を学ぶ。60階の「いかタワー」は1年前に完成しているが、95%はまだ、テナントが埋まっていない。オーナーは売却を考えているそうである。新しいビルは5,6年前世界経済も上向きの時に、建設が認可されたものが多い。ベトナムの経済は、世界の動きより遅くあらわれるが、それでもすでに下向きの状況にあるようだ。お店ができても、入る人は多いが商品はあまり売れない。
 ベトナムも見た目の活気とは違い、これから大変なのではないかという。それでダナンの大規模な開発もあれだけ進んでいるかを理解できた。
 ベトナム人の平均給与は月1万円で、バイクは6万円位だそうだ。バイクは1家庭に1台あり、バイクがベトナム人にとって大きな資産となっている。貧富の格差が大きく、マンションなど建設されているが、一般庶民はなかなか手が届かない。
 翌日、市内を散策する。暑いし、バイクも多く歩くのも大変である。
 サイゴン大教会、中央郵便局などを見て回る。とにかくどこもすごい人が出ていた。
「いかタワー」は、まわりに空地がなく、窮屈で貧弱に見える。
 北から南への忙しいベトナム旅行を終え、夜の航空便で、日本に帰る。


中央郵便局

サイゴン大教会

新しいビルが林立している

開発の構想図が工事現場に示されている

クリスマスの飾りがどこも豪華

60階のいかタワー
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世界の街から29 ベトナム ホイアン

2011-12-27 09:05:29 | ベトナムの街から

ベトナム旅行記4 ホイアン

フエからタクシーでダナンを通りホイアンにいく。ダナンは、人口が80万人を超える都市で道路が広く近代的な街である。同じベトナムとは思えない。道路に沿った植え込みが何kmも続いて芸術的に刈り込まれている。手間がかかると思うが、人件費が安いのであろう。ダナンの海岸に沿って次々にリゾートや住宅地の大規模な開発が現れる。こんなに、開発して需要があるのだろうかと不思議に思う。
 ホイアンに昼ごろ着く。ホイアンは、建物の多くがうこん色で塗られた素敵な街ですっかり気に入る。ホイアンは16世紀末、オランダ人、中国人、日本人などが来航し、国際貿易港として栄えた。中国人街や日本人街ができている。また、ベトナム戦争の被害にあわず、ベトナムの古い民家風の建物が多く残されている。ホイアンの街並みは世界遺産に登録されている。日本橋もあるが、どちらかというと中国風なデザインの橋である。これらの建物をいくつか見学できることになっている。中庭のある京都の町屋のような2階建ての住宅が魅力的である。中庭が建物の中心となっているようで、中庭の壁に陶器の飾りがあり、また、壁のこけが木のように見えるしかけになっている。建物の奥には、かまどがあり、皆で土間に集まって野菜などを切っている。生活そのものが観光になっているのが自然でよい。一歩入ると、細い路地が続いている。路地の景観はどこでも趣きがある。
 ベトナムの庶民の街がそのまま、残されて現代まで生活が伝えられているまちである。
西欧人の観光客が多いのも、うなづける。

うこん色のまちなみ

まちなみ

まちなみ

まちなみ

中国風のデザインの日本橋

趣きのある路地

路地

民家の中庭

中庭にある壁の飾り こけが樹に見える

民家の図

犬も生活にとけこんでいる

2階からまちなみを見る

土間で野菜を切っている

16世紀日本人が王に謁見してみやげものを差し出している図
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世界の街から28----ベトナム フエ

2011-12-25 11:03:16 | ベトナムの街から
ベトナム旅行記その3 フエ

今度の旅行で一番期待していたフエだったが、まず、ハノイからフエの飛行機が天候不良で飛ばないことが飛行場でわかり、目の前が真っ暗になった。なんとか交渉してダナン行きの飛行機に乗り、ダナンからタクシーでフエに行くことにした。
 ダナンからフエは山道が多く、万一車が止まると山賊がきて、身ぐるみとられるとの情報もあり、ひやひやしたが何とか2時間かけて夜12時にフエのホテルについた。
フエはベトナム中部の街で、ベトナム最後の王朝ゲエン(1802~1945年)の王宮があったところである。
香江(フォーン川)をはさんで、旧市街と新市街に分かれている。王宮などは旧市街にある。フエの建造物群は世界遺産に登録されている。現在、人口は33万人である。フエは一日雨で、午後からツアーで王宮とパゴダを見ることにした。
王宮
 フエ城の王宮は、ベトナム戦争で破壊され、着々復元作業が行われているので、広い王宮のまだ一部しか見ることができない。
 フエ城は、中国の紫雲城を模し、風水にのっとって建てられたといわれる。フランス帰りの建築家が設計したもので、フランス建築の影響もある。
 正方形のへいで囲まれた中を四角で区切っていくような幾何学的な配置パターンである。
 入口の門、王が謁見する大和殿などが復元されている。復元されたばかりの新しい建物もある。
 屋根や屋根に描かれた絵が美しい
 広大な敷地の中に、トルコや日本と同様、ハーレムがあったそうである。





大和殿

謁見の間

広い中庭



屋根と描かれた絵が美しい

新しく復元された部分

新しく復元された部分

壮麗な門

パゴタ
王宮を見た後、16世紀に建てられたフエで最も古いパゴダを見る。パゴダは7段の塔である。庭には、日本の石庭や盆栽のようなものもある。日本に似た仏教文化を感じさせる。
 そこから、船にのり、フォーン川を下ってホテルに着く。

パゴタ

日本の石庭に似ている

フォーン川と乗った船
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世界の街から27----ベトナム 古都ホアルーとタムコック

2011-12-22 09:18:09 | ベトナムの街から
ベトナム旅行記その2
 ハノイから1日ツアーで古都ホアルーとタムコックに行った。あまり、日本では知られていないが、ホアルーの遺跡や石灰岩の自然の地形がマッチして独特の雰囲気をつくっている。一度は訪れてみたい場所である。
 
・古都ホアル
 ホアルーは、ハノイから100kmの距離にあり、10世紀ベトナムが中国から独立して初めてつくった首都である。
 現在は、遺跡が復元されて残っている。まわりが石灰岩の山に囲まれ自然の要塞になっている。
 17世紀に再建された建物はかなりきちんと保存されており、まわりの山の景観とあいまってとてもよい雰囲気を形成している。観光客は、比較的少なく静かに散策できる。
碁盤目状の仕切られた石畳の大きな広場が印象的である。
建物のカーブした建物の屋根、瓦、屋根の上の飾りなどが土俗的で、ハスの池が時代を感じさせる。

ホアルーと山の景観



碁盤目に仕切られた広場

風情のあるはす池

アプローチ

建物

屋根と飾り

王の像


・タムコック
 陸のハロン湾といわれており、河の両側に石灰岩の奇岩が連続している。
舟乗りがこぐ2、3人乗りのボートに乗って景勝を楽しむことができる。櫓を器用に足であやつってこぐ舟乗りもいる。舟はいくつかの鍾乳洞の下を通過する。雄大な景色の変化を存分に楽しめる。


タムコックの川の景観

川の景観

鍾乳洞に入る
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世界の街から26 ベトナム ハノイ

2011-12-21 10:27:45 | ベトナムの街から
・喧騒と混乱と混沌のまち
 ハノイは、歴史がある古都であり、またベトナムの首都であるので、整然とした静かなまちをイメージしていたが、実はその反対であった。ベトナム戦争でインフラ・ストラクチャが徹底的に破壊されたところに、急ピッチに都市が発展した結果が喧騒と混乱と混沌のまちになってしまった。
 広域都市人口は600万人と言われている大都市である。それに対応する公共交通機関はほとんどなく、バイクと車の洪水で市街地中心部は常時渋滞している。
バイクの騒音、車のクラクションで、喧騒な街になっており、心の休まる時がない。バイクの排気ガスで空気は、スモッグでおおわれどんよりとして青空がまったく見えない。
中心地区のトイレも水が流れないものが多く、下水道の設備もまだ十分整備されていないようである。電線も電柱にとりあえず蜘蛛の巣状にはられている。

混沌とした市街地


・一般的な市街地の様子
市街地中心部には、大きな新しいビルが次々建設される一方、ベトナム独特の間口の狭いエレベータのない3~5階建の住宅と店舗の併用の小さな建物で街並みが形成されている。間口の狭いのは、税金が間口の広さによってかけられるからだそうだ。1階はたいてい商店になっているので、どの通りも同じように見えてしまう。最上階には、必ず広いテラスの部屋がある。家に風を通すためか、なにか使い方があるのだろう。
意外なことに、ほとんどの通りに街路樹があり、大きい街路樹は風格がある。フランス文化の影響があるのだろう。歩道は、バイクの駐車場や路上販売にスペースをとられて極めて歩きにくい。おしゃれな繁華街があるのはホアンキエム湖周辺など一部の地域に限られる。

一般的な市街地

一般的な住宅店舗併用建築

路上販売

てんびんの売り子

・官庁街とタンロン遺跡
ホーチミン廟周辺は道路が広く広場や公園があり、街の景観は一変する。観光施設や官公庁施設が集中している。東京の丸の内といったところである。この地区にある一柱寺は1本の柱の上に、仏堂があるユニークな建物である。
 旧市街にある世界遺産のタンロン遺跡を見学したが、あいにく金曜日のため一部しか見ることができなかったが、石積みや赤い瓦屋根のある建物は王朝の歴史を感じさせる。タンロン遺跡は11世紀ごろからベトナム王朝の城が築かれた場所である。現在、修復・復元が進められている。

道路は広く整然とした官庁街

ユニークな一柱寺

タンロン遺跡

タンロン遺跡

・変わりつつある都市構造
 交通渋滞がひどく、市街地内を少し移動するだけでも1時間~2時間もかかってしまう。そのため、市街地中心部から離れた位置に新都心が建設されているようだ。また、地下鉄や鉄道など公共交通機関の整備の計画が進められている。
市街地と農村との中間に大きな工業団地があり、日本をはじめ外国企業が立地している。また、また、市街地縁辺部には、大きな住宅団地が続々建設されている。
とにかく、都市のインフラ(公共交通機関、道路、公園、下水道など)の整備が遅れるとこんなひどい街になってしまうことを実感する。ハノイが住みよい街になるには、おそらく数十年かかるのではないかと思う。
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ベトナム旅行に行ってきました

2011-12-20 22:24:09 | ベトナムの街から
筆者(安藤)は1週間お休みして、ベトナム旅行に行ってきました。
ベトナムの事情に詳しいN夫妻のご案内で、ハノイ、古都ホアル、タムコック、フエ、ホイアン、ホーチンミンなどの都市を訪れました。ベトナム全体は活気があり、食事もおいしくバラエティがあり面白い国ですが、まだ発展途上で混沌、混乱している状況です。詳細な報告を明日以降しますので、ご期待ください。

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