ちょうど一月前に読んだ本がこの本であった。
スズキという会社が今日も存在し力強く業績を伸ばしている背景にある経営哲学。車というと生産された一つの固体としての自動車を示す認識が強いが、実はその車を世に送り出しているのはやはり人、人々なのだ。車を見れば人が見える、そしてその人(人々)の考えを常にハンドルを握った時に感じる。車を所有し運転して使う事は実は人と人の関係である事を再認識させられた。
スズキキザシ、東京から松江、ロシアを通過して、アラスカからロサンゼルスまで走った耐久性を示した展示車。話題を提供したかった会社の気持はわからないではないが、現在の日本のメーカーの新車の乗用車ならばノートラブルでこれくらいの距離は問題なく走るであろう、どうせやるなら得意の軽自動車でやったほうがそのインパクトは強かっただろうと思ったりもするのだが...。
ハヤブサ(隼)、この名を聞いて日本人は未来と宇宙への可能性を感じる。いい名前だ。
以下、スズキの会社経営の心構えを少し書いておきたい(本より)
* 会社の危機も、商品の寿命も、25年周期でやってくる。
* どこの国でもいいから1番になりたい。
* 事務室に物作りの真実なし
* あるときはレジャーに、あるときは通勤に、あるときは買い物に使える、あると便利なクルマ、それが『アルト』です。
* 生涯現役!
リーマンショックと共にアメリカ最大の自動車メーカーGMは傾いた。大きすぎてつぶせないという理由で政府が介入し国民の税金を投じた。結果、GMはガーバメントモータースとして今日も君臨している。そういった中でスズキは荒波にもまれながら独自の道を切り開いてきた事は賞賛に値する。常に危機感を持って取り組んできたスズキの姿勢からは学ぶべき事が多いと感じた。
原油の高騰で燃費のいい小型車は人気だ、需要が増える? しかし、どれもこれも似たり寄ったりで魅力がない。FJクルーザーのようなコンセプトで初期型のジムニーをベースに思いっきりスパルタンで低燃費な小型4X4が欲しいなー、屋根はいらない、敷物もいらない、ラジオさえもついていないようなのがいいと思っている。(勝手な希望ですが...)