ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

Tom Collins 生ける伝説の男 4

2016年09月29日 | OVERLANDERS

When selecting team members, what qualities did you consider to be most important?

チームメンバーを選ぶにあたって最も考慮する要素とはなんですか?

 

 

チームワーク、協調性

 

The ability to get along with others, have a can-do attitude, and to think on their feet were the most important qualities. Everyone had stamina, most were good drivers, and we could teach the other skills.

皆スタミナを持ち合わせているし、皆運転も上手い。そして他のスキルについては我々が今から教える事が出来る。大切な事は、やれる、成し遂げるという前向きな姿勢だ。そして、その姿勢を持って他人と協力してゆける協調性が更に大切な要素である。

 

I've heard that you disseminate a good deal of local history to your students. Why do you include this with technical training?

貴方はトレーニングの最中にその土地の歴史について事有る毎に生徒に語っていると聞きますが、どうしてトレーニングの最中に歴史を語るのですか?

 

時代の必然を飾ったキャメルトロフィー

Four-wheeling is about much more than challenging trails and attacking rocks. It is about spectacular scenery, camaraderie, wildlife viewing, and history. Knowing what had happened in the areas we were passing through made the trips much more interesting. I love history; why not share it?

フォーウィールドライブというのは四駆を駆って難しい難所や岩場にチャレンジしそれらを超える事だと理解されているかも知れないが、実はそれ以上のものなのです。それは、壮大な大自然に抱かれたり、友情と分かち合えたり、野生動物を観察したり、その土地で何が起こったのかの歴史を知ってドライブする事によって深い興味を抱いたりする事なのです。私は歴史が大好きです。そういったフォーウィールドライブの世界を分かち合いたいんです。

 

 Tom Collins 氏と OJ(オーバーランドジャーナル)との質疑応答の対話を一部を紹介した。上記の対話などを読んでこれは現在の Tom Collins 氏が語った内容で昔の Tom Collins 氏が語った内容ではないと思った。キャメルトロフィーは1980年代という時代を象徴したイベントでありそれは現在よりも激しい競争の時代ではなかったのではないだろうか。以前にも書いたが、その時代の最も大きな競争は冷戦であったと思う。そこで求められたのは協力や協調性であった。キャメルトロフィーのどの写真を見ても景色を楽しんでいたり野生動物と戯れているような写真は無である。すなわち時代は変わったのである。現在に生きるTom Collinsが過去の現役のキャメルトロフィーの時代を生きたTom Collins を客観的に見つめて現在に生きるフォーウィーラーと証する人々にメッセージ(アドバイス)を記したのである。

キャメルトロフィーの開催は必然的であった。そしてその継続が終了したのは必然性が失われたからである。

 Tom Collins 氏が生けるレジェンドと呼ばれるのは現在もなおステアリングを握って指導に当たっている現役だからである。最後になったが彼にも後悔している事がある。それは仕事に没頭して家族との時間を十分に持たなかった事だ。そして現在の彼が今までの人生を振り返って最も嬉しい事は娘の存在(家族)であった。生けるレジェンドは我々の兄キであり、ドライビングテクニックと経験のみならず多くの事を教えてくれている。

 

 Land Rover Expedition America

 

 

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Bob Beck な時代

2016年09月27日 | LANDCRUISER

 Bob Beck

 キャメルタバコのコマーシャルに採用されていた Bob Becks さん。1980年代にキャメルのコマーシャルでタバコ会社に採用されたベックさんの存在は同時代に栄光を極めたキャメルトロフィーと重なって、彼がトロフィーの代表選手だ(だった)と思ってしまう人もいるのではないだろうか? 長身の彼はバスケットボールをやっていた。彼がハンサムかどうかは意見が交差するが男っぽく渋いイメージを持っており、アウトドアーの居場所と扱うグッズなどから男心をくすぐられるものがある。これらはタバコ会社のコマーシャルの成功である。Mr.CAMEL とまで呼ばれたベックさんは2008年に癌でこの世を去られたと聞く。肺癌かどうかは定かではないが晩年は喫煙に反対していたという声もある。

 

80年代のコマーシャルは渋い。

 

 

あなたはキャメル(たばこ)が欲しくなりますか?

それとも、

ランクルを駆ってジャングルを走りたくなりますか?

 

喫煙は自己責任でお願い致します。

 

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Tom Collins 生ける伝説の男 3

2016年09月26日 | OVERLANDERS

From a 4WD instructor's point of view, what are the core skills you want your students to take away?

4WDのインストラクションの立場から貴方の学生に対して身に付けて欲しいコアスキルは何でしょうか?

 

Tom Collins

Safety is number one. Do noharm for yourself, others, your vehicle, or the environment. Number two is to learn what you and your vehicle can do. A four wheel-drive has limits, just as other vehicles do. Leave your ego at home, learn to back off early, and accept the fact that a maneuver may be impossible. Choose another approach and avoid vehicle damage and/or personal injury. Number three is to drive with finesse.

1、貴方と同行者に対する安全。

 同時にクルマや環境に対する思いやり。

2、自分が置かれている現実を客観的に捕らえて正しい判断をする勇気。

 自分のクルマの限界を把握し、自らのエゴ心に支配されず引き返すべき時は引き返す決断力を持つ事によって人とクルマのダメージを防ぐ事が出来る。

3、安心感を持っての運転。

 

 この3つです。

 

 上記のインタビューとは関係ないが、私の友達の知人が自動車事故で亡くなったと聞いた。どんな事故なの?と尋ねたら自宅でピックアップトラックをジャッキアップして作業していた時にジャッキが外れて落ちてきたという事故であった。自動車事故というと移動するクルマの事故を想像するがそれだけではない。ジャッキアップ時は必ずハンドブレーキを引いてストッパーを掛ける事やウインチロープを使う時の厚手のグローブの使用など自分を守るという事に対して気を付ける事も事故を防ぐための重要要素なのである。Tom Collins氏がこの3つを挙げたのは彼の長い経験からくる内容である。即ちこの3つの逆の性質を持つドライバーが多く存在しているという事だ。また、彼らは自分の過ちに気が付いていないのかも知れない。ここで我々も一度自らを客観的に見つめ直して4x4教師のいう内容を自らにスキャンしてみる必要がある。大切な事は頭で分かるのではなくて心で分かる。

 

これ4x4ドライブのコアスキルなり。

 

 キャメルトロフィーでは終始寝不足になります。泥との戦いでもあるキャメルトロフィーは睡魔、疲れ(空腹)との闘いでもありました。そういう状況をイメージすると上記の内容が分り易いです。人は極限的な状況に遭遇した時に本性が出るものです。そして、そこを超えて行くのがキャメルトロフィーであり。Tom Collis 氏はこの事を指摘しているのです。

 

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Tom Collins 生ける伝説の男 2

2016年09月24日 | OVERLANDERS

 Tom Collins 氏はカリフォルニア州のSan Jose近くで生まれ育った。彼は少年時代から、なぜか?自分は将来コロラド州に住むという運命を感じていた様子だ。そして、彼は1973年の学生時代の終盤にその運命の声に従う行動を起こした。友達と58年型のシェビーピックアップトラックを駆ってコロラド州のAspenまで運転し同時に移住してしまった。ピックアップの荷台には大好きであったモトクロスバイクとスキーが乗っていた。モトクロスはアメリカモトクロスアソシエーションに属する腕前であったが自身の限界と両親の反対で結果、モトクロスとは見切りを付けた。現在も彼はコロラド州に住んでいる。

 オーバーランドジャーナル誌の彼に対する質問は多くあるがその中からの一部を紹介してゆきたい。

 

You have a reputation for being one of the most qualified adventurs in the world. Have you had formal training in recovery navigation, medical, backcountry skills?

あなたは世間から認定された評価の高い冒険家ですが、そうなるためにはリカバリー、ナビゲーション、医療応急処置、バックカントリーでの訓練をされたと思います。それらのトレーニングは具体的にどの様にされてきたのでしょうか?

 Don and I were very lucky at the Camel Trophy off-road training sessions in England. Roger Crathorne, a god in the Land Rover world, took us under his wing and gave us the most intense complete recovery training one could have. I did refreshers with him every year when I returned to Eastnor Castle. My major in college was wildlife management, which included how to use a map and a compass. That was before the advent of GPS, which I learned on my own. I took first-aid courses in Aspen and did refreshers each year with Camel. The trophy also provided SAS survival courses. My winter survival and avalanche training was done while I was in college and then in Aspen.

 

Roger Crathorne

 Donと私は運が良かったのです。キャメルトロフィーのオフロードトレーニングは英国において、あのランドローバーの神様と呼ばれている Roger Crathorne の元で指導を受けました。アドバイスは一時だけに過ぎず毎年彼のもとを訪れる度に更に深く学んでゆきました。ナビゲーションやマッピングについては私の大学時代の専攻がワイルドライフマネージメントだったので地図とコンパスには既に練れていましたので独学で学んだという事になります。当時はGPSなどは無かった時代です。ファーストエイドについてはコロラドのアスペンでクラスを専攻して学びましたし、キャメルトロフィーのトレーニングの中でもSASサバイバルコースというのがあってそこでも学びました。厳冬期のサバイバル訓練は大学で学びましたし、アスペンの冬を過ごす事によって実体験して学ぶ事が出来ました。

 

  生ける伝説の男は神様(Mr. Land Rover)からテクニックを学んでいた。

 

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Tom Collins 生ける伝説の男

2016年09月21日 | OVERLANDERS

Tom Collins

Living Legends (生ける伝説)と呼ばれている男

 キャメルトロフィーという伝説のラリーレイドのイベントの参加代表資格は一人一生に一度だけだった。Tom Collins は1987年にパートナーである Don Floyd と共にキャメルトロフィーのアメリカ代表としてマダガスカルに渡った。そして、その後キャメルトロフィーのトレーナーとして活躍し10年以上キャメルトロフィーのサポートビークルを駆って各国の代表選手達と共に各キャメルトロフィーを走破してきた経歴を持っている。現在もオフロードドライバーのアドバイザー、トレーナーとしてランドローバーに籍を置きランドローバーのオフロード体験をするランドローバーグレイトドライビングエクスュピュリアンス(GDE)でオフロード走行に関する指導を行っている。人々はそういったキャメルトロフィーへの参戦の過去と現代も現役でのオフロード指導の活躍をやっている事を総合して彼の事を Mr. Camel Trophy と呼び尊敬の意を示している。

 2016年春のオーバーランドジャーナル詩に記されたTom Collins氏のインタビュー記事は冒険魂を持つ人々に対して参考になる内容がある。大げさに言ってしまえばオーバーランダーとしての目標が遠廻しに示唆されている様に感じた。彼がなぜ、Living Legends(生ける伝説)とまで呼ばれているのであろうか? なぜ、誰よりも多くトロフィーを走破する機会に恵まれたのであろうか? そしてなぜ、ランドローバー社に籍を置いて好きなオフロード走行や活躍に専念する事が出来ているのであろうか? そういった疑問を関心のある者ならば抱くであろう。そして、その答(応)えは実態である彼 Tom Collins 自身にあるのである。つまり、彼が答えなのである。あまり過剰評価をする訳ではないが、オーバーランドジャーナル詩が今までに出会った彼の友達、仕事仲間、従業員などから彼に対する評価を耳にした内容は、コーチ、メンターを超えてブラーザー(兄)、そして、ファーザー(おやじ)と尊敬の意を示していた。更に、複数の人々が彼に対して語ったのは " I would trust with my life... and have"  自分の人生の中で信頼出来る人を得た。と語っている事である。結論から言うと Tom Collins は何かを持っている。それを彼の語る言葉などから感知して自分の物にしてしまおうと思った。技術や知識や経験の背後にあるものとは?そしてそれはオーバーランダーの世界で人々が捜し求めているものなのかも知れない。

True Living Legends of our era.

 

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景色はまだ夏の緑、草原に吹き渡る風は既に秋

2016年09月18日 | 日記

 九月は中旬。朝晩の気温は20度に届くことなくジャケットが必要な程に肌寒い。ここはニューヨークから5時間程フリーウェイを北上しカナダとの国境を接したバーモント州である。景色はまだ夏の緑であるが肌に当たる風は既に秋で気温と景色のアンバランスを感じていた。今回仕事で一緒にバーモント州を廻ったオハイオ州から来たアメリカ人のD君は故郷が平地であるが故に山に囲まれた緑豊かな台地を観て感動し、僕はバーモントの山々のスカイラインが故郷である日本の山並みに重なって懐かしく癒される気持ちに酔った。

 

 アメリカ人のVERMONTという発音は日本人がバーモントというのとは異なり、ベモント!と聞こえる。ベモントの静かな町や緑豊かなカントリーロードはニューヨーク周辺の街々と比べると恐ろしく時間がゆっくりと流れている。

 

 バーモントの自然は遠方に観る山や丘と青い空に浮く雲。そして、広がる牧場やとうもろこし畑。更に森に足を踏み入れると野花や野葡萄などのディティル(詳細)が心を楽しませてくれる。人間は花や木、虫や山や川や池と話が出来て心が通じあう。一輪の生花を優しく静かに指の中指と薬指の隙間に挟んで手のひらに包むようにして観ると誰でも花との会話が出来る。そういった経験を重ねる事が例えば4x4を駆ってオフロードを走る事に対する基本姿勢を持ち合わせるという心育ではないかと思う。

 

 ある方から別れ際に頂いた当地の名物メープルシロップ。カエデの樹の樹液を 1/40 に濃縮したものだ。アメリカにはなかなか当地の名物の御土産という物が少ない現実がある。これはまさにこの大地の自然の恵み(精)である。

 

 バーモント州を右往左往して帰ってきました。クルマで走りながらボーッと出来た事が一つの収穫だった。同時に持参したオーバーランドジャーナルの旅に関するアーティクル(記事)に目を通しながら、オーバーランド旅行者達が旅という機会を通じて五感 + 1で感じるフィーリングが大切なのだと思った。自分も自分が感じる(ている)フィーリングを掴んで分析したら生きる上での方向性が見えてくるんじゃないかと自分の中で感じた。心の声を見つけて走る、心の声に従って旅に出る、そういった内容がオーバーランダー達の内的な行動を起す動機なのであろうと理解している。

 

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FJ クルーザーの終了

2016年09月05日 | FJ CRUISER

 

先月(8月)に生産が終了した Toyota FJ Cruiser。

アメリカの市場においては2014年を最後に販売は終了している。

 下記はそれにまつわる記事である。結果 Jeep Wrangler しか残らなかったとくくってはいるが、それはアメリカの市場においての事。世界的な市場をみるとランドクルーザー70系は多くの需要に応えている様に思う。FJ Cruiser の生産終了は寂しい事であるのは間違いないが、それ以上に、自動車業界が落ち着いたクロスオーバーに重点を置くようになったと記している事は伝統的な4x4に対する業界の関心はそがれつつあると言う事なのでより寂しく感じるのだ。

 

 トヨタ、「FJクルーザー」の生産を今年8月で終了

トヨタは今年の8月に、レトロなデザインのオフローダー「FJクルーザー」の生産を終了し、その10年の歴史に幕を閉じる。伝説的なFJ40型「ランドクルーザー」の現代版として、同社は2006年からFJクルーザーを製造して来た。

北米では、発売当初の興奮が過ぎ去った後になると売り上げは徐々に減っていき、2014年モデルイヤーをもって販売が既に終了している。FJクルーザーの忠実なファンがいるオーストラリアなどの市場では(生産国の日本でも)、現在も販売が続けられているが、ついに今年の8月には全ての市場向けの生産が終わることになった。

車業界は、より落ち着いたクロスオーバーに重点を置くようになり、そんな中でFJクルーザーは突出してワイルドな存在になっていった。他のクルマでは行けないような所にも行けるし、特別な存在感も放っている。これまで高いリセールバリューを維持してきたのも不思議ではない。

ちなみに、最近になってギロチンに掛けられることになった純粋なオフローダーやレトロなスタイリングのSUVは、FJクルーザーだけではない。ハマーのラインナップはすべて廃止され、ランドローバー「ディフェンダー」は、後継となる新型が登場するまで生産が途絶えている。そのため、今はジープ「ラングラー」だけがこのジャンルで頑張る唯一のクルマとなってしまった。その次期型は果たしてどのようなスタイルになるのか、さらに期待が高まるというものだ。

By Noah Joseph Autoblog 日本版

 

...大衆は燃費の良いクロスオーバーを欲しがっているというのは間違った概念だという事も知っておいた方がよい。北米ではJeep Wrangler の売り上げは伸び続け堅調な人気を保持している。更に北米で一番売れているはカムリやアコードではなくFord F-150 ピックアップトラックである。Ford F-150 は大型ピックアップでありながら6気筒で燃費とパワーを追求している。クルマの車種のの売り上げが伸びない時に時代や消費者の嗜好が変わったとするのは説得力があるようにも感じる。しかし、Jeep Wrangler, Ford F-150, Land cruiser 78 の様な勝車も存在している。それらのクルマは使う人々のライフスタイルに浸透している気がする。つまり人々の行動様式が所有するクルマで表現されるという事ではないだろうか。

 FJクルーザーの発売時のマガジン的なカタログ(2007~2008年)を見ながら栄枯盛衰的な季節の変化のようなものを感じている。その誌の中にはM.スペクター氏も登場しておりFJクルーザー登場のDVDはトヨタの販売店から届いたのではなくて、スペクターオフロードから届いたのであった。ランドクルーザーマガジンが終了し、スペクター氏がこの世を去った。そんな時代にFJクルーザーは時代の役目を果たしたと感じている。FJクルーザーはこれからも愛されていくであろう。そして、所有者を選ぶ事であろう。それはFJクルーザーの持つライフスタイルに合う人々が存在するからだ。

 

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