ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

Ted Simon

2019年10月27日 | OVERLAND EXPO EAST 2019

 肩を竦めて送迎のカートを待つこの男は存在としては小さな存在であるが、彼は生涯を通じて偉大な業績を残した男である。彼は今年88歳で2年前に会った時には耳がよく聞こえないという事で横に若い男が彼のスピーカー補佐として共にいた。今回は顔色も好く耳も遠くなかった(しっかりと会話が出来た)。彼の名前はTed Simon氏、バイクを駆って世界を2度廻る旅をした実績があり、その旅行記は彼の著書 Jupiter's Travels に記されている。彼は世界のオートバイ乗りだけではなくオーバーランダー達からも高く尊敬される存在で彼を表現する形容名はゴッドファーザー或いは生きているレジェンドである。僕は彼の存在をかわいいおじいちゃんと裏では呼んでいる。笑顔が小さな子供の様に明るく素敵であったからだ。

 

 Ted Simon氏の幾つかある著書の中で一番メインの書籍である Jupiter's Travels 1973年から4年の歳月を掛けてトライアンフ製のタイガー500ccを駆って世界を廻った時の旅行記。この本は今でも売れ続けているロングセラー本である。この本が売れ続けている理由は彼自身の努力の継続によるものである。旅をして本を書いて終わりではなくて、オートバイの旅の素晴らしさを現役で伝え続ける伝道師として今も活動しているからである。以下は彼の思想を垣間見る為にトライアンフバイクのサイトFor The Ride より引用させて頂いた内容です。

 

1973年、彼は500ccのトライアンフタイガー100で4年に渡る旅をスタートしました。 その旅は45か国、64,000マイルにも及び、強い影響力を持つ旅行本、Jupiter’s Travelsにまとめられました。

2001年には、70才にしてもう一度やり遂げました。

FTRがテッドに旅のコツをいくつか教えてもらいます。

 

Q. 初めてのオートバイ旅を計画している人には、どこを勧めますか?

A. それは完全に相手によります。 どこにも行ったことがないなら、ブライトンへの旅もエキサイティングでしょう! もちろん、大事なことは自分の地平線を広げることです。 もしもブライトンにはすでに行ったなら、次はカレー(Calais)に行くといい。 自分が不安を感じる場所はどこか、考えてみてください。言葉がわからなくて、人々が油断ならないところ。 そこへ行くのです。

 

Q. オートバイの冒険を計画するにあたって、アドバイスは?

A. 大事なのは準備よりも冒険に集中することです。 何が起きるか、何を持って行くか、十分に準備できたか、みんな心配しすぎなんです。 そういったことで途方に暮れてしまって、結局実際に行動に移せないことがとても多いです。

 

Q. ライダーに必要な意識の持ち方はありますか?

A. 重要なのは、効率的かつ決然としていることです。 そして問題を避けずに、むしろ問題の可能性を歓迎すること。 問題は旅を最も面白くします。 問題を通して人々との出会いがあります。助けを求めましょう。

 

Q. 出発するときの、何が待ち受けているかわからない不安はいつまでもあるものですか?

A. 襲撃や強奪、または何らかの誤解で敵を作るというイメージは浮かぶものです。 私が聞いたほとんどすべての冒険の美点は、最後は真逆の印象で終わったということです。 言葉を換えれば、そのような不安があればこそ、行くべきです。 恐れているのに、恐れを避けることはできません。しかし何とか恐れを無視して旅に出て、恐れに根拠がないことを発見するのです。 私は初めての旅でたくさんの恐れと向き合わなければなりませんでした。 そのうちのいくつかは私を翻弄しました。しかし1年経った頃には、私は恐れをコントロールし、利用できることに気づきました。 そのおかげで自分の周りで何が起きているのか、より気づけるようになりました。 旅を終えるときには、恐れるようなことがいかに少ないかに気が付くものです。 相対する二つの衝動として、好奇心と恐れがあります。これは好奇心が勝たなくてはなりません。 好奇心は猫をも殺したかもしれませんが、あなたのことは殺しません。

 

Q. あなたにとって必要不可欠なキットはどれですか?

A. 輪ゴムは役に立つといつも思います。 ワイヤーやひものような基本的なものは非常に便利です。 ただ、今は大体のものはどこでも手に入ります。 もし今日、旅に出るとしたら、歯ブラシとクレジットカードを持って行きます。

 

Q. もう一度行きたい場所を一つあげるとしたら、どこですか?

A. 私が二度目の旅に出た理由の一つが、一度目の旅で行ったたくさんの場所を再び訪れることでした。 そのとき行けなかった場所で、ぜひまた行きたいのはインド南部です。 一つ名前をあげるなら、ケララです。 そこは北部とはまったく違うのです。

 

Q. あなたにとって「冒険」とは?

A. 多くの人々にとって、冒険といえば大量にモノを買い、計画し、旅に出て、写真を撮るものです。 しかし冒険とは、自分にとって居心地の良い領域を出て、挑戦させられるものでなくてはなりません。

 

Q. 一部の人々にとって、オートバイの旅は、仕事のために不可能であり続けるでしょうか?

A. 仕事のせいで旅に出るのが不安だと言う人には、私はそれはくだらないと答えます。 大きな旅を終えた人のことは、人々にはわかるものです。 多くの人々と色々な方法でやりとりできるようになります。 あなたが持ち帰ってくる自信によって、人々があなたを必要とするようになります。 実に魔法のようなものです。

 

 上記の彼の言葉には冒険旅行に対する重要な心構えや示唆が語られている。この内容は大きな旅を経験しなければ語れない内容である。最後に秘話がある。Simon氏が僕にぽろっと言った、「実は僕 、いまだかつて日本に行った事がないんだよなぁ。」僕は大変驚いて耳を疑った。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Frank Ledwell

2019年10月26日 | OVERLAND EXPO EAST 2019

 僕が愛読している月刊誌 Outdoor X4 の編集長 Frank Ledwell氏。彼と彼の奥さんは雑誌の創始者であり彼が発行する誌は彼自身を表している。Ledwell氏は2004年型のランクル100を愛用しKawasaki製のオフロードバイクを駆って自ら定期的にリモートエリアを訪れて旅のレポートを紙面で紹介する作業を続けている。自らが行動する事で旅と自然を愛し現場を知る目線と感覚が誌の編集においておおいに役立っていると僕は彼の発行する近年の紙面を観て感じている。

 上の写真は最新のIssue33号誌、写真のバイクは彼のKawasakiで今年の5月の Overland Expo West の後に訪れたグランドサークルである。この表紙にメッセージとサインを入れてくれて今回の記念に渡してくれた。彼のメッセージ、" Happiest of adventures! Regards, " このメッセージの意味する所は、アドベンチャーとは特殊な或いは特別な人の事ではないという事。彼はアドベンチャーの普遍化あるいは庶民化というMission(テーマ)を持って仕事をしているという事が感じられる。即ち皆にアドベンチャーになってもらいたい、あなたはアドベンチャーなんですよ!自分の事をアドベンチャーと呼んでいいんですよ!そういう時代なんですよ。そんな声が聴こえてくる。時は既に、我々が自らを遠慮も躊躇も無くアドベンチャーと呼び認識出来る時代圏に入っているのである。

 今から旅に出る自らをアドベンチャーと呼ぼう。そして、アドベンチャーと呼ぶことに対しての行動規範を持つという課題に挑む事が真のHappyだと感じられるようになったらしめたものである。

 

 *Ledwell君、約束どおり雑誌と貴方からのメッセージをここで紹介しておきましたよ。(笑)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

W TRASHAROO 

2019年10月25日 | OVERLAND EXPO EAST 2019

 今回のキャンプには TRASHAROO を2つ活用した。本来ピックアップトラックのテールゲートにも取り付けられるバックであるので、テールゲートの開閉の構造が同じランドクルーザー60や80には容易に取り付けが出来る。室内には持ち込みたくない汚れ物、濡れ物等はこの TRASHAROO が有ると便利である。行き時にはBBQとキャンプファイヤー用の炭袋を、帰り時はゴミと朝露で濡れたツェルトとグランドマットを詰め込む。

 

持参した炭を全て燃やしつくしました。

 

キャンプ地にはゴミ箱はありません、全て持ち帰るのが基本です。隣人の方々のゴミも快く回収させて頂きました。

 

 W TRASHAROO にゴミを押し込み、取り付けベルトをしっかりと固定します。そして、更なる利点は車内のスペースをより広く保てる事でした。これらのゴミは途中の何処かのゴミ箱に捨てるのではなくて自宅まで持帰ります。オーバーランダー達はTread Lightly (環境保護の言い回し方)の意識が高いのでゴミに対する意識も高い。キャンプ場では沢山のTRASHAROO BAG を見かけたがこれほどパンパンではなかった。増してそのバックが2つである。考えられるのは、我々が一番沢山のゴミを出したという事である。注意点としては便利な存在なので、ついついなんでも放り込んでしまいがちだという事です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Overland Expo East '19(キャンプサイト)

2019年10月22日 | OVERLAND EXPO EAST 2019

 

 Infinity Downs Farm の広いキャンプサイトは丘の上と谷の下に別れていた。丘の上の方が面積が広く全体の3分の2を占め谷の下は3分の1位の割合である。我々は到着が遅かった事もあり谷の下に誘導された。キャンプ地の誘導員が、スペースがタイトだから上手くやってくれとの事。係員がオプションを提示してくれて会場の近くがいいか、それとも静かな所がいいか?我々は会場の近くを希望しやや過密なサイトに野営地を決めた。以下はキャンプサイトでの一部の写真である。

 

 隣人、フロリダ州のメキシコ湾に面したタンパの街からFJ 40を牽引して参上、ファミリーキャンプでした。

 

隣人、自らが開発した携帯トイレを使用しながら紹介中。

 

隣人、オハイオ州から来たフライフィッシャーマンの紳士。夏は毎年ワイオミングとダコタ州で過ごす。

 

浴室10個、洗面所4箇所のトレーラーシャワールームです。

 

Chevy Cololado のディーゼルです。

丘の上の一部の光景

 

BBQチキン、灰ではなくてガーリックパウダーです。

 

ブレックファースト、

 

 ルーフテントにグランドテント、トレーラーやキャンピングキャビネット、更にノーマル車の車内箔やバンを改造した車内箔と、ここに集まったキャンパー達にオーバーランダーの多様性が伺えられた。また外的な要素だけではない。エンジンルームを見せてもらうとダブルバッテリーシステムやコンプレッサーがしっかりと備わっている。時に人のいないリモートエリアを走る、荷物を搭載する、リカバリーの装備を備えている。くつろぐ、料理をする、シャワーを浴びる、寝る。そんな機能をクルマに追及した結果の形である。そして、それらを融合する事は難しく、優先性の選択に迫られる。そこに答えは存在しない。...ルーフキャリアにルーフテント装備を装着するにはある程度のお金が掛かるが、よく旅に出かける人にとっては安上がりとなる。即ち、高価なルーフテントやキャンプ用品への出費を安くする方法は旅に出かける回数を増やす事だ。そんな事を考えていた機会であった。 

 

以下のサイト Expedition Potal もご覧下さい。

Expedition potal overland expo east, camping

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Overland Expo East '19 (イベント会場)

2019年10月18日 | OVERLAND EXPO EAST 2019

 今回初めて Overland Expo East を訪れて予想以上に規模が大きかった事に正直驚いた。West(アリゾナ)に比べると規模は小さいと言えど、会場のInfinity Downs Farm には186の展示ブースが並び、10箇所で項目事に企画が進行する。3日間におけるイベントでのスケジュール(クラス)の数は166有り、子供からエキスパートまでカバーされている。会場の入り口は混雑を避ける為に地元ポリスにより一部閉鎖され誘導がなされていた。以下はイベント会場の写真である。イベントの期間は気温は穏やかであったが空が曇り気味で時々雨がぱらついた事もありイメージが暗い印象がある。しかし、そこに集った人々は爽やかな印象の人が多かった。

 

 

 イベントの好い所は互いに壁が無く話しかけ易い所にある。オーバーランドエクスポは大きな3つの流れの融合に感じた。まずはクルマ(主に4x4)、オフロードバイク(ディアルパーパスツーリング)、そして、キャンピング(オートキャンプ)と アウトドア(スポーツ含)である。それらが互いにリンクし溶け合ったカオスからそれぞれの指向を持った道具が発生している。更にそこには古い物の方が好いとする価値観と新しく進歩的な物の方が好いとする価値観が互いに譲りあったり引き合ったりしている。そういうアメーバーの様な形の当てはまらない動きの世界におもしろさが有る。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Blue Ridge Parkway

2019年10月17日 | ランクル ドライブ

  1936年に開通した Blue Ridge Parkway は全長469マイル(755キロ)の長さを誇り、バージニア州とノースカロライナ州をまたいでいる。このパークウェイの特徴は長い東アパラチア山脈の尾根を貫通している所にある。自分が確めた最高高度は3400フィート(1030メートル)であった。資料によると高度600から1200メートルの標高を縦走する道路である。今回はパークウェイの北部の一部(バージニア州)を南から北に向かって走った。当日はコロンバスディの休日で秋の晴天に恵まれた。交通量は決して多くはなかった。巡航スピードは60から70キロ位である。ハーレーダビットソンにまたがるライダー達が気持ちよさそうに風を切りすれ違って行く。途中、目先のコーナーを曲がってこちらに近付いて来た一台の車には目を疑った。それは老人が駆るフォードのT型モデルであった。遅いだけあってT型モデルの背後にはクルマが数珠繋ぎの状態であった。

 バージニアの自然は緑が美しく眩しかった。それは何処となく日本の山々に似ている。車内には音楽が流れていた。ブルーリッジの山脈を背景に聞くと心が躍る曲、Country Roads です。

 

John Denver, Country Roads

 

 

 

  今回走った道はパークウェイ全体の8分の1程の距離であったがそれでも十分に長く感じたのは展望場所が沢山設けられている所にある。このパークウェイはぼちぼちと走る様な仕掛けに満ちていた。パークウェイを降りるとそれは下山に等しく天界から下界への降臨の様で現実に戻るという感覚であった。名曲、カントリーロードが現在も子供から年配の方まで広く口ずさまれているのは人々の意識の深層に故郷(ふるさと)が存在し、そこは自然に恵まれた野山、水のせせらぎ、小鳥の歌声、そよ風と太陽。そんな地球の母性の懐に包まれ安泰を感じながら永遠に暮らしたいとする魂の渇望であろう。逆に言えば人間はそんな故郷が存在するからこそこの現実に向き合う事が出来る。これからも時々カントリーロードを歌う時このブルーリッジマウンテンの光景が日本の故郷の景色と重なって浮かんでくるであろう。そういった映像を得た事が今回の旅の一つの収穫であった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

早朝の重機

2019年10月16日 | OVERLAND EXPO EAST 2019

 10月14日(月)の朝6時半過ぎ、重機が稼働する音で目が覚めた。起きるには丁度いい時間だが辺りはまだ暗く朝日を迎えるには後一時間程かかりそうだ。寒さを覚悟して寝袋から出てそのままテントから這い出した。今日は晴れだな、昨日までは多くのキャンパーで賑わっていたここ Infinity Downs の森の敷地内のキャンプ場は、イベントの最終日の夜を過ごした後にそれぞれのホームや旅先に出発するまばらなパーティがこの日の朝日が昇るのを待っている。西の空には満月のピークを過ぎた月が浮かび昨晩と同じ様に我々を見つめている。月に向かって、おはよう!と挨拶をする。重機を稼働する音が継続している。ペーパータオルと洗面用品を持って水場に向かって歩いた。途中木が途切れた場所で重機の音の方向を見るとショベルが昨日までエクスペデッショントレーニングの為に掘ったり盛ったりした土地を更地に戻す作業を行っている。今日、14日はコロンバスディの祝日であるが、そんな日の早朝から作業を開始している事に驚いたのは、アメリカ人はレイジーだという思い込みのせいであった。

 

 

 結局、イベント自体というのは氷山の水に浮かんでいる一部の姿でしかない。このイベントの為の運営計画、準備、組織体制、人材動員、ボランティア、撤収、後片付け、etc..., それらを総合的に捕らえると理解はより深く立体的となろう。ゴルフカートに乗ったボランティアらしき年配の二人の男が近付いてきた。すれ違う時に互いに Good Morninig! と言って手を挙げた。彼らは敷地内に小ゴミが落ちていないかを確認しているようであった。イベントの終了というのは後片付けの完結であると感じた。さて、僕もこれから仕事に取り掛かる、朝一番の仕事はティーンエイジャー達を眠りから起こし暖かい寝袋から出す事である。これが結構大変な仕事なのである。その前にまず、コーヒーを入れよう。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Expedition to Virginia

2019年10月11日 | OVERLAND EXPO EAST 2019

 バージニア州の西部に長く斜めに延びるアパラチア山脈(The Blue Ridge Mountain) の麓に Arrington という小さな町があり、その郊外で開催される Overland Expo East に参加する為にランドクルーザー80(Lexus LX450) に荷物を積み込んだ。僕自身は East への参加は初めてである。イベントが熟し定着した West に対して East はまだ成長過程の様子で毎年開催地が変わり、その様相は嘗ての成長過程をたどった5年以上前の West の様ではないかと感じているので、今回足を運ぶ事でそれらを確めたいと思っている。East でのエクスポは今まで試練の連続であった。過去には大雨によって開催会場がぬかるみ田植え時の田んぼ状態だったり、ハリケーンの到来によってイベントそのものが吹き飛ばされたりもした。それでもイベントは徐々に発展しており、北アメリカ大陸の東側にオーバーランダーに対する理解が少しづつ浸透しつつある。

 

 今回ランドクルーザーに乗り込む定員は5名である。僕を除いた4人はティーンエイジャー(中、高校生)達。目的はイベントだがキャンプを楽しみにしている。5人分のテント、アウトドアーダイニングファニチャー、キャンプ用品、寝袋、バーベキューセット、食料と水、そしてパーソナル ビロング、かなりの重量と容積となる。オーバーランドビークルは重量の考察が大事だといつも言っているが、今回重量について分かった事が一つある。ランドクルーザーに装着するアウトフィッターや予備の燃料と水。それらは重量の重なる要因であるが、それ以上に重量が重なるのが実は人間なのであった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トライアンフ TR6

2019年10月10日 | VINTAGE CARS

  この夏が終わってから今日までの一月の間にニューヨークとボストン間を仕事で4往復した。ニューイングランド地方の東の端の動脈である5号線を使い、ニューヨーク、コネチカット、ロードアイランド、マサチューセッツの4つの州をまたがる。途中に幾つかの中規模な街を抜ける。東側に大西洋が広がり大小多くのヨットハーバーが点在する。片道250マイル、Exit の数177、渋滞もあり時間にして7時間程かかる。途中休憩所で20分程コーヒーとドーナッツの休憩を入れる。街と街の間には沢山の広葉樹の森林地帯が展開し、夏から今日まで少しずつ紅葉が展開する過程を愉しんだ。後数週間で秋の紅葉が深まり、ハロウィーンが終わりサンクスギビングの準備が始まると寒く長いニューイングランドの冬が始まる。

 

 途中、一台のブリティシュライトウェイト トライアンフTR6を追い抜いた。バハマイェローの美しくレストレーションされた個体で体格のいい大きな男が乗って一生懸命走っている感であった。自分が運転している最近のクルマはエンジンのレスポンスが軽く、つま先を軽くアクセルに触れるだけで容易に追いつき追い抜いてしまった。追い抜いてバックミラー越しに小さくなってゆくトライアンフを観ながら、なぜか、ごめんね!という気持ちを抱いた。場所から場所への快適な移動には新しい車が快適で便利だが、ドライブそのものを楽しむには40年以上前のトライアンフの方が快走感を感じるであろうと、トライアンフを運転している男の横画をチラッと観た時にそう感じた。追い越す時に、ごめんね!という声が聞こえたのは。実は、トライアンフを運転している男が自分を追い越してゆく車に対して発した声だったのである。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NYC ランクルFJ62

2019年10月09日 | ロクマル日記

 渋滞するマンハッタンのビレッジで見かけた一台のランクルFJ62。前回いつ路上でランクル60系を見たであろうか? 記憶をたどってみてもそれは最近ではない。毎日のように自分のロクマルを観て運転しているのだがあまりにも自分に近すぎて印象感が薄くなっているようである。時々他人が運転する他人のロクマルを観る事によって新鮮な刺激が得られる事を感じた。そして思ったのが、自分もロクマルに乗っている時に他人からどの様に観られているのだろうかが客観的に理解出来るという事である。車に興味の無い大衆にとっては渋滞の前にふさがる一台の旧車に過ぎないが車に意識のある人は窓を開けてドライバーに話しかけたい衝動が湧き上がってくる。古いランクルのドライバーは気さくな人が多いので2、3言葉を交わすには機嫌よく応えてくれる。こういった目撃の機会に恵まれるとめんどくさいニューヨークの交通渋滞も日と場所、そしてモデルと色等、未来の記憶に刻まれる一日となるのである。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーバーランドビークルのもう一つの条件

2019年10月05日 | OVERLAND VEHICLE

 Expedition Potal の最近の一つの記事の中にオーバーランドビークルに対しての重要な示唆が記載されている。記事の内容はアメリカ、ペンシルバニアにある Main Line Overland という所がオーストラリアにある Norweld製のアルミキャノピーをタコマに装備するサービスを始めた事の紹介である。以下はその記事の一部。

At its core, this project is defined by a simple concept: you shouldn’t have to choose between owning a comfortable off-road camper and having a useful truck as a daily driver. With the right selection of parts, you can, in fact, have your cake and eat it too. Of course, this is easier said than done. Building a vehicle that can haul contractor supplies during the week, motorcycles on the weekend, and a camper for overland trips is no small task, and Main Line Overland’s team needed to throw the standard Tacoma formula out the window to make it work. After months of extensive research, they did just that, throwing the stock bed out with it. According to Tom Henwood, the eldest of the trio of brothers that run the company, “We liked the modularity the Norweld tray offered—the lockable boxes with optimal departure angles, the clip-on step and prep table, and the easy on/off bedsides and tailgate, so that when we weren’t running the camper we still had the functionality of a pickup truck.”

 オーストラリアの Norweld は過去40年に渡ってピックアップトラック用の後付けキャノピーを製作している。そして、このキャノピーには2つの目的が当初から今日まで存在している。一つはオーストラリアのアウトバックの荒野を駆け抜ける為に、そしてもう一つは日常生活と仕事の為に、である。オーバーランドビークルというのは普段は日常生活や仕事の為に活用しているが、週末や休暇期間にはリカバリーやキャンピングの装備を整えてリモートエリアに出かけて行く。そういったディュアルパーパス(二つの目的)を持ち合わせる存在なのである。

 オーバーランドビークルという名詞の響きは日常の仕事や生活でのトラックの活用よりも週末や年に数回のキャンピングを伴う使用に重点を置いた視点にスポットが当ってしまう。オーバーランダー達が憧れるのは目的を絞って製作されたキャメルトロフィーのランドローバーの様なアドベンチャー指向の存在なのである。しかし、現実的なオーバーランドビークルに対する彼等の理解は off-road camper and having a useful truck as a daily driver. であり、それは実用的な存在である。オーバーランドビークルは特化した存在ではなくて優れた日常車でもあるべきだという事である。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする