ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

朝のモタモタした時間

2022年01月25日 | ロクマル日記

 氷点下10度を下回る毎日が続いている冬のニューヨーク。今年の冬は特に寒い、と毎年毎年同じ表現を繰り返している自分である。氷点下の早朝のランクル始動はチョークを引いてエンジンを始動させ、少なくとも5分間はエンジンの暖機を行う。タイミングが合うと対岸のマンハッタンから昇ってくる朝日に遭遇する。晴れた日の朝は太陽が顔を出す前とその瞬間は辺りが一時神秘的なピンク色に染まる。とてもロマンチックな光景で5分に満たない時間である。丸く赤い太陽が空に浮くと今度は濃いオレンジ色の光線に包まれ大地が目を覚ます音が聴こえてくる。この朝のランクルを始動させる為の作動と太陽がC大地を目覚めさせる為の現象が重なる時ちょっとした感動がある。

 朝、職場で今日の朝日は綺麗だったな。と何人かに尋ねてみるがつれない返事が返ってくるだけである。同じような時間に朝日を拝んでいるはずなのであるが...。考えてみると、朝の出発時に暖機の為にもたもたしている自分であるが故にその待ち時間は他人が経験する事がない、他人にとっては不要な時間。である。この直ぐに動けない5分間の故に朝日を拝む事が出来るというのはアマテラスの恩恵、不便さに感謝である。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ランドローバーの D N A

2022年01月18日 | PICKUP TRUCKS & 4X4

 英国にはランドローバーマンスリー等のランドローバー、レンジローバーのみを扱うランドローバーエンスーの為の四駆雑誌が幾つか存在する。そういったランドローバー雑誌の特徴としてシリーズを始め旧車と呼ばれるクラッシックレンジやディスカバリー、そして前モデルのディフェンダーの存在が現在も主役であるという事実。言い方を変えれば、現在のプロダクションラインの新車を主役に持ってくると雑誌は売れない、広告も付かない。現行のランドローバー、レンジローバーは旧型車や旧ディフェンダーの根強い人気によって支えられている。整理すると、旧モデルが固定的であり現行モデルは変動的であるという旧と新の相関関係が見えてくる。

 前方を走っているのは2代目ディスカバリー。モデル最後のラダーフレームとリジッドサスペンションを備えている。英国ではこの2代目ディスカバリーは当初から消耗部品を交換しながら大切に乗ると20~30年は乗り続けられると言われる耐久性の高い車両であった。最後の生産が2004年であった事から街の郊外を走る2代目ディスカバリーはそろそろ20年間の使用に耐えてきた車体であると考えられる。10年程前に僕の知人が所有していたディスカバリーはトラブル続きであったが、そのトラブルを乗り越えていれば20年台目の大台に乗っていたのかも知れない。が、それを言い出したら全ての車が該当してしまうだろう。

 そして、一つ驚くコンセプトを2代目ディスカバリーは保持している。それは、この2代目ディスカバリーの長期使用の為の部品交換のリストの中にラダーフレームもあるのだ。フレームが朽ちた時は車両の寿命だと理解していた自分にとっては目から鱗であった。ラダーフレームを含めたあらゆる部品を交換し修復しながら乗り続ける、というコンセプトがランドローバーの持つ本来のDNAなのである。ランドローバーおそろしや!である。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪道運転の守り神

2022年01月11日 | ランクル ドライブ

 先週は大雪に見舞われた。ランドクルーザーに乗っていると大胆に雪道を走る実力があると思われる。実際にトルクのあるランクルは多少深い雪道でも雪の障害を押して走る事は出来るが、その半面コントロールを失って滑り出したらその制御は難しく危険である。雪道では滑らないように走る事がテクニックとなる。今回の大雪時の運転ではランクルを滑らせない様に終始慎重に走った。慎重な運転を心がける事が出来たのは、雪が積もる前日に濡れた路面が凍った直線道路でいきなり後輪が滑り出し、真横に傾いたままカウンターを切り続けて何とか止まってくれて済んだ。という怖わーい経験があったので、大雪の当日は前日の恐怖心が制御力となって働き雪道での暴走を制御してくれたのであった。雪道でランクルを制御出来たのはハイテク機能やドライビングテクニックではなくて、心の動き(ビビリ)であった。これでよかったのである、ランクルは滑るぞっ!というビクビク感が安全運転に貢献してくれたのであった。寒冷地での凍て付いた道や積雪時の運転は何が起こるか分らない。自分はよくても他車が突っ込んでくるかも知れない。雪道の運転にどんだけ慣れたとしても、恐怖心(ビビリ)を根に置いて置く事が雪道運転の守り神となるのである。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

CAFE RACER プロジェクト

2022年01月01日 | Cafe Racer

 あけましておめでとうございます。

 1976年にイタリヤはミラノのグエルチョティ兄弟が運営するカロッェリア(自転車工房)において手作りで製作された鉄製ロードレーサーのフレームをカリフォルニア州のロサンゼルスから入手しました。ミラノで製作されたこのフレームはアメリカに輸出され、車体に貼られたステッカーからロサンゼルスのビバリーヒルズで当時登録され使用されていた。このフレームの外観を眺めてみると、傷や汚れや劣化、小さな錆はあるものの、手作りのクラフト感があり温もりを感じる、フレームの穴を覗くと、製作された当時のブロンズメタリック塗装の甘い香りが漂っている。

 今年も体力を維持する為に自転車トレーニングを継続してゆく。トレーニングにかかる時間は3時間から4時間程の時間だが、途中でカフェに立ち寄ってダブルエスプレッソを愉しむ。コーヒーを飲む為に力いっぱい走る、そして、再び力いっぱい走って帰って来る。そんな行動様式をカフェレーサーと呼んでいる。

 自転車のフレームは手に入れたが部品の収集や工具等の課題は蓄積している、完成までには時間がかかる事は覚悟のうえだが、そのプロセスを愉しむ事も有りだと思う。カフェの駐輪場に高価なカーボンロードバイクが並ぶ中、ちんちくりんなビンテージロードレーサーが放つオーラが人々との繋がりのきっかけになればしめたものである。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする