ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

未舗装道が評価される時代

2022年08月27日 | EXPEDITION

 未舗装な道の評価が時代と共に変わってきている。僕が住んでいるニューヨークの郊外の公道は、プライベートな道を除いてほとんどアスファルトで覆われている。人々の価値観の中に舗装された道の方が未舗装な道よりも清潔で近代的な道であるという固定的な価値観があるのは事実。ところが、人々は未舗装道を求めてわざわざ遠地に出かける。その様な人々が増えると未舗装道の存在価値が高くなると感じている。写真はマウント マンスフィールドの未舗装道(有料)。オーバーランド旅行と称するならば、オフロードも走行が必然みたいな気持ちがある。オフロードを走るのに多少お金を払ってもいい、オフロードを求めて遠地に出かける。そういう需要を満たしてくれるのがここグリーンマウンテンスティツなのである。

 

 未舗装道に対する価値観は既に変わっているのである。

 

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曇り、あそこだけ晴れ

2022年08月24日 | EXPEDITION

 州道22Aを北上している途中、前方に怪しい雲空が展開していた。あの青空の下は我々が今目指しているバーモント州最大の街バーリントンである。この現象は我々が街を訪れる事を歓迎している神からの御印に違いない、今日はきっと好い事がある。という予感。予想は当たり、バーリントンは晴れて爽やかであった。バーリントンは南北に長いシャンプレーン湖に隣した街で、その西にはニューヨーク洲最大で巨大な ADIRONDACK 山脈が座している。景気と天気は西側からと言うが、その山脈郡の天候が空模様に大きく影響している。長い牧草地帯の左右に展開する蒼い山々の喉かな光景が続く。バーリントンの街に近づくと名物であるメープルシロップの直売店が点在し気分を甘くしてくれる。街に入ると久々に観るファーストフードに歓喜の声。バーリントンは人口4万人の静かな街。この街の最大の魅力とは高層ビルという建物が存在しない事である。その代わり、ボートヨットは沢山停泊している。

 

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もう一つのバーモント健康法

2022年08月21日 | EXPEDITION

 バーモント州の州民はアメリカ合衆国の中でも長寿であると言われている。その理由がこの地域に住む人々がりんご酢やはちみつを多く摂取する食生活にあると言われている。バーモント州の最大都市バーリントンと州都であるモントぺリアを繋ぐ89号線の中間辺りに観光名所として有名な BEN & JERRY'S のアイスクリーム工場があり、その工場の敷地で出来たてのアイスクリームが販売されている。我々がそのアイスクリームを求めてラインに並んだ所、平日の3時過ぎであったが我々の前におおよそ200人の人々が列を成していた。アイスクリームを手にパラソルの下にあるベンチで寛いでいると更にその行列は長く伸び、更に伸びようとしている。アイスクリームは皆大好きなのだ、という事実。そして、多くの年配のおじいさんおばあさん方も、でかいアイスクリームをペロッと平らげている光景を見ながら、ここにバーモント健康法の裏事実があるんじゃないのか?と思ったりした。バーモントでの滞在期間は、豊かさとは何か?を再考させられる時間であった。ニューヨークの街は猛暑であるが、ここはパラダイスである。

 

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バーモントでバーモントカレー

2022年08月18日 | EXPEDITION

 日本ではバーモントと聞くとバーモントカレーが浮かんでくる人が多いのではないだろうか?バーモントカレーの名前の由来は:開発当時の日本では「バーモント健康法」と呼ばれる、アメリカ合衆国バーモント州に伝わるりんご酢とはちみつを使った民間療法が流行しており、これが商品名の由来となっている。(ウィキより)

 

 昔から一度やってみたかった事の一つが、アメリカ合衆国のバーモント州でバーモントカレーを食べる事であった。今回は当地のスーパーマーケットで購入した食材と、当地の薪を燃やした炭でじっくりと煮込んだビーフスープに、持参したバーモントカレーのルーを入れて他では決して食る事が出来ない本場?バーモントで食する、バーモントカレーを楽しんだ。これで長年放置していた夢の実現を得たのである。カレーは文句無しにおいしく幸せな気分であったが、これは料理の手法や腕ではなくて市販のカレールーのお蔭だと思う。ちなみにバーモント州では、印象に残る様なりんご畑など、自分が走った道の周辺には存在しなかった。隣のニューヨーク洲にはりんご農園が沢山存在する。バーモント州はメープルシロップの産地で有名である、そして、はちみつは無った。この辺りは突込みが必要な今後の課題となっている。

 

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焚き火と縄文料理

2022年08月16日 | EXPEDITION

 バーモント州の西の真ん中辺りに位置するBomoseen State Park で3日間キャンプをしながら非日常的な時間を過ごす。キャンプの醍醐味は焚き火であると位置付けているのでキャンプ地に到着すると何をさておき火の準備。早朝に目覚めると焚き火を始め、夜中に就寝するまで火と戯れる。焚き火でコーヒーを楽しみ、鉄鍋で飯を炊き肉を炙る。普段の家庭料理では味わう事が出来ないアウトドア料理は、味を賞賛する以上にその過程とその場を楽しむ快楽である。それにしても炎は危険だ、楽しさゆえに虜になるからだ。自身の奥に潜んでいる縄文のDNAが当時を思い出すのであろうか?薪と肉、そこに天然の塩があればそれで十分。髪の毛と衣類に染み込む煙の臭い。煙には随分と泣かされたがその涙こそが非日常的な涙であった。

 

 大きなトラッシャルーバックは薪の運搬に大活躍。薪は路上で無人販売されていたり、ステートパークの中でも売られている。値段は一抱え5ドル位である。今回はトラッシャルーバック2杯分+αの薪を燃やしきった。

 

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旅先での予期せぬメカニカルトラブル

2022年08月14日 | EXPEDITION

 ニューヨーク洲のフリーウェイ87を北に向かって走っていると、かすかにラジエター水の不凍液の臭いを感じた。水温系に目をやると通常のレベルよりもやや高く、レベルが更に上昇しようとする気配を確認したので、至急安全な所に停車してボンネットの中を確認する必要があった。ボンネットを開けると臭いは湿気と同時に確実なものとなった。ボンネットの奥に位置する短いホースの継ぎ目からラジエター水が噴出している。これはよくあるトラブルの一つでホースの劣化、或いはクリップの締め付けの不具合から起こる。エンジンを冷ましてホースを確認するとクリップの付け根に小さな亀裂を見つけた。外気の暑さと水圧が劣化したホースに亀裂を生じさせたのが原因である。同乗者達の顔には不安と落胆が観える。早速、プライヤーを取り出してホースを可能な限り奥に押し込み、気休め的ではあるが布の切れ端を巻いて水の噴出を抑える処置をする。ラジエターキャップを開けてペットボトルの水を注入、7本のボトルを一気に飲み込んだ。GPSで次の出口までの距離を確認し、その近くにあるガソリンスタンドまで走る事にする。

 ガソリンスタンドで水とラジエター水を購入した。エンジンを冷やして再度ラジエターに水を入れる。修理屋を探そうと検索していると300メートルほど先にCARという赤い字で書かれたサインがかすかに見えたので、あれはクルマ関係の何ぞらしい?と思い、とりあえずそこに行って訊いてみる事にしてランクルに乗り込む。近くに行くとそのサインは CAR HAND WASH で見事に裏切られた。が、その敷地の横の道を入った所にクルマの修理屋のサインを見つけた。

 時間は朝の10時過ぎ、飛び込みの修理の依頼である。今日は忙しく詰んでいるから修理は午後まで待って欲しい、そのパーツも今から注文を入れるので届くのが午後になるとの事。しょーがないので今日は少し早いが昼寝の時間にしょうとして鍵を預けて隣の洗車屋のピクニックベンチで転がる事になる。しばらくすると修理を依頼した若者がクルマで出かけていった、11時半近くになって我々を呼ぶ声がするので行ってみると、修理が完了した!との事。頼んでもいないのに、旅の途中の我々に同情し作業を優先してくれた。パーツも配達を待たずに買い付けに行ってくれたという手配の有り難さに感動し、深く御礼の気持ちをしっかりと言葉で伝えた。

 ランクルLX450は再び北を目指して走り出した。ほんの数ミリというゴムの亀裂が旅の流れを左右し人の気持ちを沈める。しかし、我々は運が良かった。トラブルに気付くのが早かった、安全な所に停車が出来て応急処置が出来た、容易に修理屋に廻り会った、修理屋の方達が機敏に便宜を図って下さった。ハラハラ、ドキドキではあったが、おかげさまで初日からよい経験、思い出が皆の胸に刻まれたのであった。

 

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Overlanding in Vermont

2022年08月13日 | EXPEDITION

 今週はアメリカの北東部ニューイングランド地方に位置するバーモント州をランドクルーザーLX450で旅をしてきた。今までは何処何処横断とか一周とか気合の入った走りが多かったが、今回の旅は少し質が異なっている。全走行距離は763マイル(約1200キロ)であるがその内の半分はバーモント州の西の中部に位置し、出発とゴール地点となったFair Hayvenという小さな町までの往復の高速道路の距離が含まれている。バーモント州は別名グリーンマウンテンスティッと呼ばれ領土は南北に長く伸び、その中央には広大な山脈が続いている。今回の旅は州の中央から北に伸びるグリーンマウンテンナショナルフォーリストを一回りする形でバーモント州の最大都市Burlington、そしてステイトキャピタルであるMontpelier、更にリゾート地で有名なStowe。バーモント一のベストドライビングルートと言われる、ルート108とルート100を含んでいる。ハイウェイ、ワインディング、グラベルオフロード、キャンピング、登山、リゾートスティ。これら全てを楽しむ時、その背後に常にグリーンマウンテンズの存在があり、常に山が観ているという土地。ニューヨークからコロラド以西(ルックウエスト)をいつも観ていた僕にとって今回の旅は刺激的であり、ルックノースという新しい関心の機会を得る事が出来た旅であった。

 

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ありがとう、ロクマル

2022年08月05日 | ロクマル日記

 いつも自宅の前の路上にあったブルーのロクマルが景色から消えた事はやはり寂しい事である。この心境は人間にも当てはまり、誰か親しい人が身の廻りからいなくなった時に、いなくなったその時よりも少し時間が経過してからの方が心にぽっかりと穴が開いて寂しさに襲われる。ブルーのロクマルは機械であったが愛馬や愛犬の様に捕らえていたので、残念だが代わりの存在はない。将来的には今後の時間の経過がブルーのロクマルとの生活をよき思い出として語ってゆけるのではないかと思う。振り返ると、実用で使用していた旧車であるロクマルは沢山の痛い経験を僕にさせてくれたが、結果としてそれが善かった。おもしろかったと言える。

 今の時代は物で溢れ人々は物に埋もれて生活しているように見える。そういった中で物の価値を決める一つのものさしが存在する。そのものさしとは、その物が愛情を込める対象であるかどうか、同地に、どれだけ愛情を込めたかである。世の常識的な価値観では金銭的な価値が主張されるが、それは一つの目安であり主要ではない。物を得る事や物を活用する事によって幸せになれるとする定義があるとすれば、ブルーのロクマルを駆る時にいつもボディを叩いて声を掛けていたささいな行為こそが最高のよい思い出となっている。

 

 

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