ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

ボンネットの隅は御立ち台

2023年02月12日 | ロクマル日記

 

 春が来ると愛車のランドクルーザー60を所有してから17年目の歳月を迎える。実はこのランクル、自慢ではないが本日まで一度も洗車をした事がない、記憶がない。雑巾で拭いて一部の掃除を行った事はある。特に手の届かない屋根の上などは未触地帯である。しかも、正確には覚えていないがもう何年も路上駐車である。要するにほったらかしという事だが、車体には愛情を持って接している。そういうラフな取り扱いをしているにもかかわらずランクル60は乗って楽しく観て癒される存在である。ほったらかしの維持であるのだが、エンジンを回して始動する前には薄いアルコールを使って各窓をハンドペーパーを使って汚れを拭き取り綺麗にする。視界がよくなると気持ちがよいからである。横と後の窓は容易に拭き取る事が出来るが、フロントウインドゥの中央辺りは手が届かない。そこでフロントタイヤに足を乗せて、せーの!でボンネットのサイド、フロントウインドウの横の鉄板の隙間がTの字になる辺りに膝をついてから手を伸ばすとフロントウインドウの中央に手が届く。更に安定を得るためにそこに足を置いて立ち上がる。通りかかった車がププッ!とクラクションを鳴らして通り過ぎて行った。車のボンネットの上に人が立っているというのは異様な光景に見えるに違いないが、ランドクルーザーならば許される。また、何年も洗っていないランクル60ならばそれは様になるのである。

 

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日常に流されそうになったらチョークを引く

2023年02月01日 | ロクマル日記

 日々の忙しさに流されてしまう毎日、週末には時間をつくってチョークを引く。気温が低い冬季の朝に2Fエンジン始動のためにチョークを引いてイグニッションを回す。アクセルペダルでピストンに送るガソリンの具合を感覚で調節する。エンジンが吹き上がると最高に引いたチョークを半チョークにして暖気を継続する。マフラーから吐き出される白煙を気にしながらラジオのボリュームを調節する。チョークを戻して数回エンジンを噴かしてタコメーターを見ながら音を確かめる。電圧系を確認しハンドブレーキを戻す。ギアをローに入れてクラッチとアクセルの繋ぎを意識しガソリンの匂いを残してランクルは始動する。

 

 週末の朝は交通量も少なく動き出して直ぐにトップギアに入れる。周りのクルマを見ながら明らかにこのランドクルーザーFJ60が別次元の乗り物である事を自覚する。一時停止で止まっていた街のポリスカーのポリスが手を挙げて挨拶してくれる。いつもパトロールで廻っているので路肩に停まっているロクマルは街では周知の存在だと思われる。今朝は車両維持の為の気分転換の為のドライブであった。生活の為に毎日乗っていたロクマル生活から気分転換の為に休日に駆るドライビングカーとなったロクマルライフであるがドライビング感覚は常に非日常である。以前は非日常が毎日続き、今の非日常は休日の朝の愉しみとなっている。結果的にロクマルを駆る日数が減った事はそれだけ愉しみが減ったのである。人間は一度知った愉しみは忘れない、それどころか更にそれを求め、それ以上を求める欲の枯れない存在なのだ。少なくとも僕はその部類に属す性質である。それにしても僕は幸せな男だ、なぜならば、日常生活に流されそうになったらチョークを引くという選択をまだ持っているからである。

 

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