ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

タコスと旧車

2020年07月04日 | OVERLAND CAFE

 アメリカ西海岸の北部に位置するワシントン州。降水量が多く、エバーグリーンの針葉樹の森と山々に囲まれた湖の山紫水明な光景が一般的なイメージの認識である。しかし、太平洋の海岸線から3時間程内陸に向かって車で走り、カスカデレンジと呼ばれる山脈と丘陵地帯を越えると景色は一転し、乾燥したステップ気候の砂漠の様な光景が展開する。その景色はテキサスの南西部やカリフォルニアの中部の乾燥した気候に似ており、初夏の日中の気温は35度を超えていた。ここがいったい何処なのか戸惑う程である。

 

 コロナを警戒して、多くのレストランが店内飲食を禁止している。そういった中でもメキシカンの簡易食堂(タクエリア)はたいてい開いているので有り難かった。ほぼ毎日タコスを食らった。水を引いての農業が盛んな地域でもあり、そこで働く多くの労働者達はこのタコスを食らって元気を得ている様だ。

 

 ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルなどの大きな都市から来ている人々とタコスを食らいながら色々な話をした。車の話題、そして旧車の話。現在は西海岸の街では旧車を殆ど見かけない。気が付けば、街を走る車は近代的な車ばかりとなってしまったが、この辺はまだ古い車やトラックがけっこう走っているじゃん。が共通の理解であった。

 

 住宅街にはピックアップトラックが多い。新しいトラックに混ざって80年代のトラックもちらほら見かける。写真はGMCトラック。乾燥し雪が少ない地域なのであろうか、アリゾナカーの様に錆が少なく鉄持ちがよさそうだ。

 

 こちらはフォードのピックアップ。町の光景において、走っていたり駐車している車は決して主体的な存在物では有り得ないが、どんな車が走っているのか、停まっているのかは、そこに住む人々の生活や価値観を表現する存在オブジェクトなのである。綺麗な新車ばかりが並ぶ街角よりも、老若多様の様な個性が有る方が刺激があり楽しい感がある。

 

 タクエリアで出会ったカップルが駆るアラスカ州ナンバーの1983年のFJ60。コロラド州を廻ってシアトルに向かう途中だとの事。車内には大きな白い犬がタコスを食べているカップルを騒がしく待っていた。

 アメリカの都市部では旧車は趣味の対象となりつつあるが、乾燥した地方の田舎では未だに現役で活躍している事を実感した期間であった。アメリカ北西部の乾燥地帯は隠された旧車の掘り出し場所だという事は秘密にしておこう。

 

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Anthony Bourdain

2019年06月24日 | OVERLAND CAFE

 この6月は Anthony Bourdain (トニー)がこの世を去ってから一周年である。普段はテレビを殆んど見る事はないが、旅先でのホテルのCNN放送で彼が登場している番組に出会えた時はラッキーな気持ちになる。アメリカには数多くの料理番組があるが彼の番組は食を通じて捕らえがたい知らない世界の人々や生活、そこに生きる多角な人間の文化や有様を上手く引き出して紹介してくれていた。また、彼の気さくな振る舞いと情深い笑顔は彼がしてきた苦労の実体であった。彼が亡くなってから生前に彼が書いた本がよく売れたと聞く、そのドサクサにまぎれて昨年手に入れたのがこの写真の Kitchen Confidential でレストランの調理場の実体を自らの経験を基に書き記している。彼は東京を愛した。そして、沢山の言葉と動画を残した。

 そういった中で彼は面白い視点を伝えている。世界で最も美味しい料理が食べるのは...シェフ(調理人)であるという事。高級レストランで高い金を出して食べる料理が美味しい料理だと認識される価値観の世の中にあって、金持ちが美味しい料理を食べれるのではなくて、シェフこそが旨い料理を食する事が出来る存在であると伝えている。

 食は人生を楽しむ為の一つの要である。旨いものを食べる為に、レストランを廻ったり食材に金を掛ける事もする。しかし、トニーはシェフこそが一番旨いものを食べる事が出来るんだ、と言っている。僕は世の中の旨い物を食する為に、家庭のシェフになる事が近道だという示唆を勝手に理解している。

 

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TEXAS

2019年05月31日 | OVERLAND CAFE

 今週は仕事で Texas 州に来ています。今日は Austin と言う街に滞在しており、明日は車で3時間程ドライブして Houston に向かいます。テキサスは広大な土地です。その広大な土地では数多くのピックアップトラックを多く見かけます。ハイウェイでの巡行スピードである75マイル(時速120)キロで走っていると、その横の追い越し車線をそれ以上のスピードを出して多くの車が追い越してゆきます。そういった車の走行環境の中では5.6Lの大型ピックアップトラックはガソリンも他州と比較して安いこともあり、実用車として定着しています。仕事仲間に、何処に住んでいるんだ?と聞くと、ここから車で25分位の所と言うではないか。しかし、その路程は途中ハイウェイ、フリーウェイに乗って時速120キロ以上でぶっ飛ばしての事なのだ。

 

 テキサスでのローカルフードの一つがメキシカン料理です。 皿の中央に大きなグリルド ハラぺェーニョ(唐辛子)が乗っています。このハラペーニョを何食わぬ顔で食する事が出来る様になればメキシカン料理を楽しむ事が出来ます。

 

 

 

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南米人が普通に食している、あのグリルドチキンの味を追求し続けている

2019年05月01日 | OVERLAND CAFE

 中南米の人々はチキンを美味しく料理する事に長けている。その中でも特にグリルドチキンはシンプルながら旨い。街にある中南米系のレストランに入ってメニューの選択に迷ったらグリルドチキンを注文すれば外れる事は少ない。チキンを美味しく焼くという事は奥が深く、僕は未だに探求の路程を彷徨っている。中南米の人々は塩とニンニク、そしてクミンという香辛料を使用する。彼らから口頭でレシピを聞き出し再現してみるが、未だに自分の舌を満足させるに至っていない。ラーメンや寿司はカウンターで食するのがベストだと思う。それに比べて、グリルドチキンはもう少しハードルが低くグリルドレストランでなくても美味しく焼いたチキンを自宅でグリルド出来る様な気もするのだが、なかなか求めている味を実現しかねている。それは、あまりにもシンプルで普通で全然特別ではない故に、難しいのである。

 

 チキンを焼きながらその横で知人から頂いた高価な地元産の14年物のウイスキーを嗜む。 チキンを焼く香ばしい臭いが煙と共に近所の空気を汚染しているが、その臭いさえ感じさせない程にコクが深い味わいである。グリルドチキンを美味しく焼くという課題に取り組む姿勢を持続けているが、あまりかしこまらず、こだわらず、陽気で楽天的で料理を作る事を楽しみ、家族や仲間に尽くす事を喜びその時間を大切にする、そんなポジティブなラテン気質が料理人には必要なのだろうと感じる。そんな気前があってこそ旨いグリルドチキンを焼く事が出来るのかも知れない。料理が深いという意味は実はこんな所に要点があるんじゃないかと思う。今回はウイスキーの力を借りようとしたが、本当はテキーラの方が良かったのであろう。あとは、音楽なんかも料理の味に関係あるじゃないだろうかとも思ったりした。

 

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アメリカン ブレックファースト

2019年04月21日 | OVERLAND CAFE

 今朝はBendiex Diner に朝食を食べに出かけて来た。このレストランはトヨタの新型タコマのコマーシャルに登場した場所であり、それに登場するのが映画バックトゥザフューチャーの主人公であるMichael J. FoxChristopher Lloyd であった。彼らが見たであろう光景を眺めながら、店の雰囲気や食事を楽しんだ。

 

タコマのコマーシャルの一場面。

彼らはアフタヌーンティーを楽しんでいる。

 

それに近い席に座る事が出来ました。

 

 

メニューの表紙には、The famous (有名)と書いてあります。

 

内部のカウンター、常連客が沢山存在する様子です。

 

オムレツにホームメイドポテト、これぞアメリカンブレックファースト

 日本でいうと昭和を感じる場所である。店のレジの機械をはじめトイレの造りインテリアや内部の素材など全てがここでは時代が今から30年以上昔に止まっている。テクノロジーを感じる事がないアナログな店である。メニューも、ここで使われ続けている所々が欠けた食器も 店が出来た当時からそれ程変わっていないであろうと感じさせられた。店の中の調度品には年季が感じられるが、それがウィンテージな波動を出している様に感じた。フリーリィフィールのコーヒーを大量に流し込みパンにはバターとジャムをたっぷりと盛ってカロリーの高い朝食を楽しんだ。我々が食事を終える頃、駐車場は車で埋まり店に人が流れ込んできた。食事をしながら感じた事は、ここは有名になったから人が来る様になったのではなくて、もともといいお店だったから有名になったのであろうと思った。

 

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Coffee from Honduras

2018年11月21日 | OVERLAND CAFE

 中米のホンジュラスに里帰りしていた友達がお土産のコーヒーを差し出して来た。自分の田舎のローカルコーヒーでおばあちゃんが自宅で鉄鍋を使って焙煎(ロースト)したオーガニックコーヒーだとの事。色は真っ黒で深炒りの域である。臭いを嗅ぐとコーヒーの甘い香りではなくて木炭の様な感じ。オーガニック、ナチュラルだからと言って美味しいかどうかは疑問であるが、当人の気持ちを察して御礼を言って頂いた。御湯を容器に注いで濾すフレンチプレス式でコーヒーを入れてみた。コーヒーは不思議な臭いを放った。常時口にするコーヒーとは別次元の飲み物で、コーヒーの香りがしない(汗)。良薬口に苦しの胃腸薬の様でもあった。舌触はサラッとした苦茶の様な感覚ではあった。翌日彼が、コーヒーはどうであったか?と聞いてくる。サラッとした舌触りは悪くはなかった、と答えた。彼は意味有りげな笑いをしてみせた。2日後にまたこのコーヒーを入れて飲んでみた。やはり不味い(失礼)!そして思った。自分は本当はコーヒーの味を知らないのかも知れない、と。それは何時も洗練されたコーヒーばかり飲んでいるので(アメリカンナイズされた)コーヒーとはこう有るべきだという意識が基準となってしまっており、それ以外の味を否定しているのではないだろうかと自身を疑った。今日も彼が、もっとあのコーヒーが欲しいか?と聞いてくるので、他の人にも分けてあげる様にと伝えて上手く断った。あのホンジュラスコーヒーの味は一体なんなのであろうか?その味をどう位置付けたら良いのであろうか?当地のコーヒー畑で働く人々が休息の時間に口にする味なのであろうか?寒いニューヨークの街中のCafeでコロンビアンコーヒーを手にしながら彼に迫ってみた。

 

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シンプル イズ ティスト

2018年07月16日 | OVERLAND CAFE

 知り合いのトルコ人4人からターキッシュピクニックに加わる様に強く勧められて彼らと昼食を共にした。彼らはテーブルの上にきちんと大きな紙を敷いて持参した食べ物の入ったタッパーをその上に乗せて開けた。タッパーの中から出てきた彼等のメニューはターキッシュブレッド、ターキッシュチーズ、ターキッシュオリーブ。そしてマスカットの塊りの山と食べ易く程好い大きさに切られた真っ赤な西瓜であった。彼ら曰く食材は全てトルコ人が経営する店で購入した物で自国のランチをここで再現しているのだと。彼等の一人がパンに手を伸ばしチーズを潰してパンに強く押し込んだ、トルコのチーズはウェットでバターの様な感覚がある。そして、食べてみろ!と僕に渡してきた。別の一人が黒いオリーブを指で掴んで同じ様に渡してくる。内心、手を洗ったんかい?という警戒もあったが、ここは彼等の恩意に従おうと思い有り難く全てを頂戴した。西瓜も手で掴んで渡してくる。日本人の感覚だと果物は食後という共通の理解があるが彼らはパンとチーズとオリーブと共に西瓜と葡萄を食べる。とても満たされた昼食であった。食事をしながらの彼らとの会話も楽しかったが、このシンプルな食事がとても美味しく胃袋も気分も満足させられたのは何故だろうか?と考えさせられた。

 

 エクスポの会場で注文した一枚のペパロニピザ、このピザをオーダーしてから焼き上がって名前を呼ばれるまでに掛かった時間は50分であった。イングレディエントもレシピも特別な物ではなく普通のピザであるが何故かとても美味しかった。誰と、何処で、何をどう食べるのか、その状況は常に異なっている。舌に対して美味しい物を食べた感覚の記憶は薄らいでゆくが、シンプルで質素でも何故かおいしかったという記憶が長く残る食事の機会というのがある。そして、その様な小さな感動は時々にして誰にでも廻ってくる様に仕組まれている。それは、人に生きていて良かったという感覚を時々自覚させる為の神の計らいではないかという結論である。

 

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Tennessee Whiskey

2018年03月28日 | OVERLAND CAFE

 その地を訪れたらその土地の特産品に触れるのは楽しい事である。テネシー州の特産物にアメリカンウィスキーを代表する Tennessee Whiskey が有る事はよく認知されている。日が暮れた夕方に緩いネオンが光るリカーショップ(酒屋)に入った。店内を廻って観ると Jack Daniel’s等の有名なテネシーウィスキーが程好い価格で並んでいる。我々は地元で生産されたテネシーウィスキーを探していた。近くに居た店員を捕まえて、ローカルのウイスキーはあるか?と尋ねた。店員は素早く10メートル程歩いてあるセクションを指差した。そこには幾つかのウイスキーが並んでいたが予想外の値段と大きさだったので、もっと庶民的なのはないのか?と聞くと、カウンターの棚から2本のボトルを出して並べてくれた。1816.Chattanooga Whiskey。これを見た瞬間に喉が渇きを感じた。2本のボトルの違いはアルコールの強度(ラベルの色)である。僕はアメリカンなアルコール度の低い(45%)方を選んだ。ラベルの横には伝統的なテネシーウイスキーの説明が印刷されており、熟成したバーボンウイスキーをこの土地のカエデのチャッコール(炭)でろ過するプロセスによって柔らかい味わいとアンバーな色合いになる。このチャッコールメローウィングの過程を得るのがテネシーウィスキーの特徴なのである。ヒストリーチャンネルでアメリカの独立戦争のドキュメンタリーを見た。各地のフォート(要塞)で司令官が一人で地図を睨みながらウイスキーを口に運んで軍の指揮方針を決める場面が幾つか有った。ウイスキーとは寛ぎの時間だけではなくて緊迫した場面で口にする酒でもあるのだ。寛いだ時間、緊迫した状態、それぞれにウイスキーの効力がある。そういった理由で一本のボトルを常に手の届く所に置いて置きたいものだと思った。

 

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MIAMI CAFE CUBANO 3

2018年01月27日 | OVERLAND CAFE

 今週は仕事でフロリダのマイアミに滞在していました。仕事とはいえ氷点下の冬のニューヨークから南国マイアミに行く事は気候面において嬉しい事です。しかし、ニューヨークに帰って来るとその気温のギャップが辛く感じます。マイアミ滞在の毎日は仕事のスケジュールに追われますが夕方の8時頃には反省会と明日のエネルギー補給の為に行き付けのキューバレストランに向かいます。自分はマイアミに来たのではなくて、ここに飯を食いにに来たのだと何時も思っています。店の中の人々の会話の声やテレビニュース、食器の移動が起てる雑多な雑音が様々な料理の臭いと絡まってとても居心地が良く、毎日でも来たい! というリピート性を植え付けられてしまっている様です。

 

 ここでの食事の最後は何時もクバーノショットと呼ばれるエスプレッソコーヒーです。時計は夜の9時を回っていますがここに来てこれを飲まなければ何か忘れ物をした様な感覚が付きまといます。御陰でマイアミ滞在中は何時も夜中まで目が冴え良く寝付けません。しかし、それでいて翌日の仕事に支障が出る事はありません。御陰で帰りの飛行機の中では意識不明の熟睡が出来ました。

 

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MIAMI CAFE CUBANO 2

2017年12月02日 | OVERLAND CAFE

 

 今週も仕事でフロリダのマイアミに行っていました。滞在中はニューヨーク以上にスケジュールに追われます。楽しみと言えば冬でも25度を越す温暖な暖かい気候と仕事を終えた後の毎日の夕食です。夕食については朝から仕事仲間と今晩は何を食べるかについて必ず話題にします。マイアミは中南米アメリカ、そしてカリブ海と北米のハブである事もありラテン系の食事が豊富です。しかし、好いレストランを知るという事はトライアンドエラーの結果です。仕事が終わった後で食堂を探し廻る時間の掛かる行為を省き何時ものレストランに直行します。

 

 以前ここで紹介したキューバンレストランは僕のお気に入りの一つです。人気のレストランという事もあり駐車場が一杯になっている事が多いのが唯一の欠点です。店の中はスペイン語圏。そういった中で怪しいチャイニーズの顔をしたおやじが怪しくハチャメチャなスペイン語でセニョリータ達に語りかけます、その会話がまた楽しいので、また来たい!という動機になっているのも事実です。

 

 コメ、マメ、ニク、は中南米料理の定番です。ドレッシングはオリーブ油、酢、塩、胡椒、が定着しています。そして、何を注文しても必ずタマネギが付いてきます。どちらかと言うと味は濃い目です。

 

 フロリダ周辺の海で採れたマヒマヒという魚のグリルドです。この料理を食べながら話題はマイアミでの魚釣りでした。ヘミングウェイの小説老人と海とか、マイアミの橋桁からは1メートルのスズキが釣れるが、それを釣り上げるにはMaid in Japan のロッドが必要だとか、マイアミで釣れる魚は大きいのでファイトが凄いとかです。何時かマイアミ沖の海上でデカイマヒマヒを揚げたい!などとオーパの世界に触れました。

 

 こちらの習慣で食事の後は甘いエスプレッソコーヒー(クバーノショット)で締めくくります。コーヒーをを運んで来たセニョーラを捕まえて、なんで?スマイルフェースなんだ、次回はテ.アーモでハートにしてくれと注文しました。ちなみにセニョーラは50代位の太ったおばちゃんです。

 来週も再びマイアミに行きます。そして同じレストランに足を運ぶ事でしょう。(食事が目的ではありません、仕事です?)寒いニューヨークでも飛行機の機内でもキューバの食事が恋しくてたまらない。こういう現象をどうやって表現したらいいのかと思った。僕はこれを第何番目か知らないが、故郷かも知れないと思った。懐かしいあの故里(キューバの食事)。故郷という言葉を軽々しく間違って使うな!と叱責されるかも知れないが、こうやって人生において人々は複数の故郷を積み重ねて行く事になる。

 

メシに支配された男の言い訳...。

 

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感謝しな祭のディナー

2017年11月25日 | OVERLAND CAFE

  

 感謝祭(サンクスギビング)がやって来ました。アメリカ人にとってクリスマスよりも重要度が高いと言われる特別な日であり、離れて暮らしている親族が集まりオーブングリルで焼かれた七面鳥(ターキー)を共に食する時間を持つ。毎年この日を祝う為に4500~4600万羽の七面鳥が生産され食卓の大皿に盛られるのである。大勢の人々は生活の中で間接的に他動物の命を奪いその肉片を食しているがその事について真摯な意識を持つ機会というのはそうあるものではない。それだけではなく、自分が生きている事とか地球という環境や生活など実は全て奇跡の連鎖なのであるが、それら全てを総括するのが感謝というフロシキである。

 

 46,000,000羽の中の1羽の七面鳥が我が家にやって来た。七面鳥をオーブンで焼く料理の過程時間は4時間である。その料理の待ち時間というのは、油が溶け出して肉汁(グレービーソース)が滲み出て家の中に七面鳥の焼ける独特の臭いが広がる。僕はこの伝統的なアメリカの料理をいつも儀式と呼んでいる。七面鳥という肉塊のサクリファイス(犠牲)によってこの日、この時間に人々は何を想うであろうか、感謝な気持ちを抱いた人々は幸いな人々である。肉魂は見事に焼かれ、グレービーソースも絞り取りました。

 お腹が一杯になってくると現実に戻る。またこの1年時々七面鳥の肉魂料理を思い出して、感謝しな祭!という意味のある特別な日でありました。

 

 

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快楽的男の食卓

2017年10月03日 | OVERLAND CAFE

 今日のタイトルは写真家.料理人である西川治氏のものである。男の料理と言うのは掴み難い所があるが、自分(男)が作る料理ならばその動機や嗜好、そして飯の準備という家族への貢献?を語る事が出来る。貴重な休日に6時間に及んで晩飯の準備をする。また材料の買出しの時間も含めると総合時間は9時間に及び更に皿洗い掃除等の後片付けの時間も追加となる。こうやって書くと飯作りという大変な手間が負担の様に感じるが実は違う。全てのプロセスを楽しみ、蓄積された日頃のストレスを開放し、作業に集中すると禅の世界をかじるようでもあり、明日から新しく始まる一週間の仕事への取り組み姿勢をも修正してくれるのが自分にとっての料理なのである。

 

晩飯作りは午前の買出しから始まります。

観る、嗅ぐ、触るで食材を吟味しその日のメニューを頭の中で組み立てて行きます。

季節的な物で安くて豊富に入荷されている野菜等には手が伸びる。

 

セールになっていた牛肉の塊りを買ってきて、早速赤ワインに漬け込みます。

本日のメインデッシュはグリルドローストビーフです。

  

買い込んだ野菜を随時切り刻んで煮込みチキンスープを作りました。

スープを作る時のコツは大鍋で大量に作る事です。

 

グリルを掃除して火を入れます。

サイドでヤキイモも焼いちゃえ!

 

網の掃除には玉ねぎを切って擦り付けます。

このやり方はトルコ人から学びました。

いつも、シシカバーブ(串刺し焼肉)を食している民だけの事はあります。

 

料理に対してレシピに従う必要はありません。

が、レシピや指導は参考にします。

 

4時間程赤ワインに漬け込んだ肉塊に塩コショウ等を散らします。

 

一度茹でたカリフラワーをグリルドしてオリーブオイルをぶっかけ、

カリフフラワーのマリネを作りました。

  

肉が蒸し焼きにされている間にちびちびとやっています。

煙に捲かれながらくらう酒というのは拍手を送りたい程に旨いです。

 僕の知っている料理好きな人々は意外と飯を作りながら飲む事を楽しんでいます。

 

肉が焼きあがりました。

肉が焼けていく過程というのは臭いと共に心にときめきが湧きます。

 

ミディアムレアで赤身のはずがミディアムウェルであった...。

 こうやって飯作りで一日が終わってゆく。正直、飯の味には拘っていない、快楽的な自己満足の世界でもある。料理はトライアンドエラーの連続だから継続する事が大事だと思う。食事の後には程よい疲労感と満足感がある。食事に時間を掛けるという行為は案外古来的な行為であるのではないだろうか。食事を大事にするという思考行為は忙しい現在人が忘れかけている本来の行為だとしたら、そうする事によって心も体もリセットされるという理屈が通る事になるのかも知れない。

 

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MIAMI CAFE CUBANO

2017年08月03日 | OVERLAND CAFE

 夏真っ盛りの8月の初め暑さを理由に人々は冷たい飲み物を求める。コーヒーもそれに倣って様々なフレーバー入りのアイスコーヒーが人々に愛飲されている時代。にもかかわらず南国のキューバではカリブの湿気と灼熱の太陽光に包まれる真夏日の日中でも人々は小カップに入った入れたてのショット(キューバ式 エスプレッソコーヒー)をすする。濃いコーヒーには砂糖が深く解けており甘い。キューバ人にとってコーヒーも砂糖も自国で太陽の恵みによって産した神の祝福なのである。

 

 コーヒー三昧と言っても過言ではない。朝はホテルのアメリカンコーヒーだが、昼食後、午後の休憩時に、そしてビールやスピリッで少し酔いが回った遅い夕食後にもショットを楽しむ。時にはブラックで気分によってはミルクを入れる。僅か一口か2口で消費してしまう量ではあるがコーヒーの豊かな香と苦さと甘さは気分転換、リフレッシュな感覚をもたらしてくれる。コーヒーの香りは口に残るだけではなくて心にも残る。

 

 7月の終わりから8月に掛けてフロリダ州のマイアミに仕事で滞在しています。ここはコーヒー天国です。西のシアトル(スターバックスの発祥地)とは対照的なキューバ式コーヒーの文化が街には浸透しており、それが庶民を支えています。今日も街角でのショットを楽しみます。この街に滞在する限りこれは外す事が出来ない風習です。

 

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ローストビーフ サンドイッチ

2017年07月12日 | OVERLAND CAFE

 仕事でも何でもクルマであちこち出かける時に “何を食べるか” という事は楽しみの幅を広げる為の大切な欲望である。よって、何処で何を食らうかという事が行動計画の調整となる。オーバーランドの旅においても自炊と同時に食べ歩く事も好奇心がくすぐられる行為である。誰かが昔言っていた、立ち食いそばを普段食べているからこそ老舗の店で食べる高級そばの味がわかるのだと。つまり味覚とは差異を確認する事なのである。その違いの発見の事を食の楽しみと言うのである。写真は昼休憩に渓谷の小さなROSCOEの町の有名?なダイナーで注文した飲み放題のコーヒーとローストビーフサンドイッチ、そして山盛りになったコールスローである。小さな旅でも大きな旅でも何処かに行った事は長く記憶に残るが、同時にそこで(誰と)何を食べたかはその記憶をより鮮明にしてくれる。

 

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DEEP SOUTH 2

2017年04月03日 | OVERLAND CAFE

 アメリカ南部ルイジアナ州というと一年を通じて湿気のある暖かい地方というイメージがある。実際にそこに行ってみると四季がはっきりとしており今年の3月には降雪があった。とはいえニューヨークの様な厳しい寒さはなく気候はニューヨークで感じる5月の初旬の様だ。多くある森には広葉樹と針葉樹が混ざり野鹿が駆け回りフリーウェイの脇にはアルマジロが跳ねられて転がっていたりする。

 

 三月の初旬には桜の花が咲いていた。山桜の様な花びらの小さなこの桜は森の中でも見かけるしフリーウェイの脇に沢山植えられている。明るい日差しと淡い赤や緑の混ざった森の木々の風景はこの地方に春の訪れを教えてくれる。気温も日中は25度を越す暖かさである。夏は暑く湿気が多い事から3月4月の気候はこの地方にとって大変過ごしやすい期間なのである。

 

 おそらくこれはフジの花の仲間であろう。モクレンが咲き、桜が咲き、ツツジが咲き、そしてフジの花が咲く展開はどこか日本の春にも似ている。アメリカ南部 (Deep South) の春は以外にも情緒のある景色である。

 

旅はこのミシシッピーリバーから始まった。

旅の目的は仕事ではあるが、決して楽しむ事を忘れてはいない。

そしてその楽しみとは、ズバリ!

食事です。

具体的にはアメリカ南部料理の一部です。

 

 しっかり働いてしっかりと食べる事は僕の行動意識なのだが、ほぐして説明すると一生懸命に働くという事と食事を美味しく食べると言う事はイコールの相対関係にある。それはバランスの取れたものである。仕事をいい加減にしておいて食事を美味しく食べる事は出来ない、即ち特に夕食はその日一日のサラブレーション(祝い)でもあるからだ。そういった意味も含まれているのが美味しい食事という事なのだ。

 アメリカ南部料理というのは広く色々ある。そして、そこには大きな2つの流れが存在していると僕は理解している。まずは、フランスの植民地であったルイジアナ(ルイ国王の国)の様に当時の統治国の料理の分母に現地の食材が多用された料理。そして、もう一つはアメリカ南部にアフリカ大陸から多くの人々が奴隷として送り込まれて苦役と苦悩の中で培ってきた調理方である。現在はそれらが混ざっていると理解してよい。

 

 さて、現地の人々から料理の説明を受けならアメリカ南部料理と呼ばれる物の一部を楽しんだ。

 

スパイスが効いてカリカリに揚げられたフライドチキン

コールスローと煮豆と一緒に食します。

フライドチキンの歴史は白人が食べ残した鳥肉の残りを何とか美味しく調理して食べれないものか?

という黒人の人々の試行にありました。

 

ポークリブ(豚のあばら骨)

ポークリブの歴史も黒人の人々が白人が食べないあばら骨の部分をを焼いて食べていた事が起源。

 

ナマズ料理

養殖ナマズは白身肉で泥臭さはありません。

この地方のナマズ料理の起源も黒人の人々にあります。

白人が食しない泥臭い魚をいかに美味しく食べるか。

 

 チキンもポークもナマズも現在では南部を代表する食事です、現地の人々に当地の代表的な料理屋に案内されて行って来ました。さて、この3つの料理にある共通点はなんだと思いますか? それは、これらの料理にはビールがよく合うと言う事です。ワインではなくてあくまでもビールです。ビールと合う事が南部料理を南部料理と呼ばせるのかも知れません。ちなみにテネシー州には有名なウイスキーが存在しますが、この地では良質な水とそこに生息する木から出来る木樽が良い香を熟すそうです。

 

他所に出かけてどこかで食事をしょうとした時に、

現地の人々の案内無しだと容易に美味しいお店を見つける事は出来ません。

私自身も長期滞在時はトライアンドエラーの連続です。

 

昨年そのトライアンドエラーの結果、よい店を見つけました。

メキシカンレストランですがここに昼食時に可能な限り通い続けました。

ここは NISSAN CANTON 自動車工場の近くです。

 

安い、早い、旨い、

メキシコ人に紹介出来るメキシコレストランです。

 

 料理の国フランスでは大事な話とか深い話をする時には良い食事を取りながらという習慣があるそうです。仕事仲間や友達そして家族とする食事の機会を貴重な時間だと理解したい。そういった食事という機会を有意義にするのは何を食べるかと言う事も勿論大切だが、食事をしながらどんな話をするかという事も大切なのである。そしてその話題を豊富にするのが料理です、料理を食べて栄養とエネルギーを吸収すると同時に食材や料理方など話題の種も吸収する。そして食べた物は後のおやじの男の料理としても活きてくる(はず)。

 

 ...本当は食事を楽しむ為に仕事をしていたのではないかと思ったりもしている。

 

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