ユタ州のモニュメントバレーにて
JEEPの大型SUV WAGONEERをレンタルして、アメリカの砂漠地帯であるアリゾナ州とユタ州を廻って来ました。V8 5.7リッター400馬力のエンジンは強力で快適。大人8人とラゲージスペースにパンパンの荷物を積載し、夏の砂漠地帯を寒い程にクーラーを浴びながら、時速75マイル(120キロ)を超える巡航を余裕でこなす。悔しい事に、直6ガソリンエンジンのランクル80よりも燃費がよく、まさに走る砂漠のリビングルームである。長時間の運転(10時間以上/日)でも疲労が少ないといと感じた。大型SUVは広大なアメリカの土地でその様な使用を想定して設計されているのだと実感した。
しかし、近年の自動車メーカーが提供する高級SUVはトゥーマッチエレクトロニクスである。クルマの運転はその機能に慣れる事が必須となり、それは時代のマジョリティの要望であると見ている。アリゾナ州には80年90年代の古いトヨタのピックアップが今も多数活躍している。それは一つの耐久性を示す事の結果でもある。現在の電子機能を満載したSUVやピックアップトラックが30年後のアリゾナの大地で活躍しているとは考え辛いものがある。それはクルマのメーカーも知っているはず。すなわち、時代は人々に対してクルマに対する価値観を耐及消費財から消費財として受け入れる事を期待している、そして、その条件が快適性(機能)との引き換えだと思っている。
快適なSUVの機能を楽しむ事が出来たのはよい経験であった。こうやって時々様々なクルマを運転してみるのは正解である。その結果どのような事が起こるのかといえば、欲しいクルマがなくなる。クルマなんてどうでもいい...ん、だけど、やっぱり今ある60や80がいいという結論に導かれるのである。