職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

★プロ教師塾シリーズ「始業式式辞・カタチと方向を与えてくれぇ~!と待っているエネルギーが充満」編

2014-01-29 13:39:32 | 僕のモンマルトル日記

 

茫漠特急
★「1に足腰、2に文体」、大阪野郎(または八戸野郎)がハナミズキ通りを走る
2014
01.29

s-800020

★いつもの「1に足腰、2に文体」、大阪野郎(または八戸野郎)がハナミズキ通りを走る。
 「ハナミズキ通りを走る」ときの「走り方」に3つあることに気づいた。
 というか、正確には、ある1つの走り方を発見したことにより、僕が、これまで、それとは別の、2つの「走り方」をしていたことに気づいた。

s-800021

 別の2つのほうから説明すると――
 1つ目は、今、走りつつあるハナミズキ通りの時空間に抱かれる、あるいは、僕のカラダを浸らせる……という走り方。
 結構、気持ちがいい。

 2つ目は、過去の時空間に向かって疾駆する……という走り方。
 現在のハナミズキ通りではなく、僕が僕の中で過去の、たとえば中学時代の大阪・生野区の勝山通を疾駆している……ということがある。

 3つ目に、今回発見した「ある1つの走り方」――
 これは「2つ目」の変形だ。
 すなわち、「過去の時空間に向かって疾駆する」のは同じなのだが、この「過去の時空間」を「未来」ととらえる走り方だ。
 と、――ここを記述していて、ふいにキルケゴールを思い出したのだが、――キルケゴール流にいえば、2つ目は、後方に向かって反復されているのに対して、3つ目は前方を向いた回想である。

 この思考はまだまだぼんやりした部分がいっぱい残っている(*^_^*)から、今はこのへんでやめておく。
 もう少し走り込むと、「1つ目」と「2つ目」と「3つ目」の違いを、もっとクリアに述べることができるようになると思う(*^_^*)。
 なお、現時点では、走りながらブレストできるのは、1つ目と2つ目の走り方だ。
 3つ目は、僕と前方風景とのあいだに、一種の緊張感があり、ブレストはほとんどできない。
 理想的には、「1つ目」と「2つ目」と「3つ目」とのあいだを、縦横無尽に駆けめぐることができるのがいい。
 ちなみに、僕のキルケゴールの本(主に白水社)のほとんどは、昔、食料に消えてしまった。
 ホンマ、残念やなぁ~(ノ△・。)。

s-800025

 ★画像=ハナミズキ通り。
 気持ちのうえでは、このハナミズキ通りは、下記の式辞の中の空堀通り商店街に接続している。


職員通信 2014/01/14号
★教師修業シリーズ「始業式式辞・カタチと方向を与えてくれぇ~!と待っているエネルギーが充満」編
s-800219

★3学期のスタートだ。
 教務週報の冒頭に掲載されている各校務分掌の目標。

 総務=3学期のスタートにあたり学習環境を整える。
 教務=「今年は○○の勉強をかんばるぞ~!」の決意に応える授業を。
 研修=つかみ10秒で2007年の授業スタート。
 生徒指導=生徒観察と適切な声がけを。
 保健=手洗い、うがいの徹底で風邪の予防を。

 教務部のコメントは僕の思いに近い。
 研修部のコメントは、ハイレベルでピリッとした目標だ。
 どの教室も「つかみ10秒」で新年のスタートが切れれば最高。

 僕の目標は、「人間3日会わざれば刮目してみるべし・ピグマリオン」と、「凡事徹底(プロ教師としてやるべきことをきちんとやりつづけること)のシステム化」と、どちらにすべきか、ギリギリまで悩んだが、やはり「3日会わざれば……」を選択した。
 「凡事徹底のシステム化」は次の週に回してもOKだ。
 今週の教職員は、精神を「3日会わざれば刮目して見るべし」に集中すべきだ。
 どの子もどの子も「新しい年はこういう自分になりたい」「こういうことができるようになりたい」と思いを新たにしているにちがいない。
 あるいはそう願うことによって一段と立派になっているにちがいない。
 だから、その思いをキャッチできる教師になろう。
 教務のことばでいえば「決意に応える」。
 はっきりとことばには出来ない子どもも、あるいは、はっきりと表情に表さない子どもも――中学生というのは、思いがことばや表情になって外に出てくるまでには長い長いプロセスが必要なのだ――きっとそう思っているにちがいないと期待する教師になろう……という意味である。

s-800233

★画像は、新年の空堀商店街。
 式辞のなかで僕が「1円でも安いチキンラーメン」を求めて下っていったというのは、この商店街のことだ。

★〈3学期始業式・式辞〉
 冬という季節は、12月、1月、2月の3ヶ月です。
 ですから、きょうは、冬の真ん真ん中ということですね。
 古来、日本では、この冬の真ん真ん中に、寒中稽古、寒中水泳等を行うという慣わしがあります。
 わたしの母校の中学校は、この時期に登山をやっていました。
 この時期に登山ですよ。
 もちろん、ただの「登山」ではありません。
 耐寒訓練――寒さに耐える訓練――といって、大阪でいちばん高い山、標高1125メートルの金剛山に登ります。
 雪に覆われていますから、ツルツル、ツルツル、ほんとうにたいへんでした。
 もちろん、ギザギザのアイゼンとか、軽アイゼンとかはないですから、みんなで靴に縄を巻いて登りました。
 冬の真ん真ん中の寒さに耐えることによって、精神をひきしめる。
 身も心も鍛えて、強くする……ということです。

 わたしたちも、新しい年のスタート、きょうのこの極寒の――たいへん寒い始業式を、精神をひきしめる、そして、自分の心――みなさんひとりひとりの「決意」「夢」――をポンと押して勢いをつけてやる1日にしましょう。

★まず3年生に。
 3年生は、これまで、MINAMIの新しい歴史を創ってきました。
 「歴史を創った学年」といわれるくらい、名誉なこと、うれしいことはありませんよ。
 これまで、学習面で、あるいは、合唱、委員会活動、部活動を含む生活面で、0.1ミリずつ創ってきた「歴史」に、3学期ははっきりとしたカタチを与えて、2年生にバトンタッチしてほしい。
 これから、入試直前の猛勉強。
 面接の練習もあります。
 カゼも流行るから健康管理もたいへん。
 そして、合格発表……卒業式。
 もう、ほんとうに、あわただしく、めまぐるしく、人生の中でも、もっとも、心の揺れ動く時期といっていいでしょう。
 このあわただしさに、ただ、流されていくのではなく、これまでのように、学年プロを中心に、みんなで力を合わせて、 0.1ミリずつ、(念のためにくりかえすけど)学習を通し、委員会活動を通し、清掃活動を通し、卒業式練習、卒業式本番を通し、MINAMIの歴史に、くっきりとしたカタチを与えてほしい。
 いいものは、確実に伝わります。
 ほんものは、確実に伝わります。
 今度の3年生(今の2年生)に伝わる、それがまた、その次の3年生(今の1年生)に、またその次の、またまたその次の……そして、今、まだ生まれていない、MINAMI中生にも伝わっていきます。
 このことがMINAMIの力になるとともに、(MINAMIでわたしたちはこんなふうに生きたのだという自信が)、みなさんの新しい世界を拓いていくことにつながると信じます。
 3年生の奮闘努力を期待します。

★次に1・2年生に。
 大事なことだから、わたしは、何度も何度も言います。
 わたし自身の人生を振り返ると、人生の方向を決定づける、大きな決断は、ほとんどこの時期に、このピリッとする冬の真ん中で、決めています。
 よし、この高校にしよう。
 この大学にしよう。
 この職業につこう。
 こんな人間になろう。
 こういう記録が出せる選手になろう……というのもある。
 こういうプレーができる選手になろう……というのもあるでしょう。
 東京オリンピックに出る……というのもあるかもしれません。

 こんなふうに、はっきりとしたカタチ・方向を与えてくれぇ~といっているエネルギーが、今、みなさんひとりひとりのなかに充満しています。
 長い人生の中で、今、いちばん、そういうエネルギーが充満してる時期でしょう。
 そのエネルギーに強いカタチを与える決断。
 この決断から逃げないようにしよう。
 決断して、こんなこともやってやろう、あんなこともやってやろうと、どんどんチャレンジしていってほしい。
 1年生のみなさんの大きな決断に期待します。
 2年生のみなさんの強い決断に期待します。

★最後にわたしの原点。
 わたしの原点は、これ(「清貧」←張りもの資料)です。
 以前、青春とは貧乏でなければいけない……親に金を使わせているようなのは青春とは言わないと言いましたけれども、清貧=貧乏だけれども、志・夢・希望は高い……これがわたしの原点です。
 ひとつ、自慢をしますけれども、わたしは親にお金を出させないで大学を卒業しています。
 そのかわり、すごく貧乏をしました。
 大阪みなみに空堀通り商店街というのがあります。
 「空堀」というから、昔、大阪城の堀だったんでしょうか?
 長~い、坂道の商店街です。
 わたしは、1円でも安いチキンラーメンを求めて、店をのぞきながら、どんどん商店街をくだっていって、安いチキンラーメンを見つけて、その箱を抱えて、今度は逆に空堀の坂を登っていく……これが、わたしの原点です。

 あるいは、肉屋でウインナーソーセージを2個買う。
 肉屋のおじさんが「2個ですか?」と笑って、はかりではかって「なん円です」という感じです。
 2個しか買えないんです。
 それをアルミホイルでくるむ。
 バターを少し入れる。
 反射式ストーブの上に載せて焼く。
 いい匂いがします。
 それに食パン1枚、コーヒー1杯。
 これが、わたしの食事でした。
 ウィンナーソーセージとコーヒーの香り。
 これが、原点です。
 貧乏だったし、いつもお腹を空かしていたけれども、希望・志は高い、わたしの場合は、教育哲学を勉強するんだぁ~と燃えていた。

 この新しい年、またこの原点に立ち返り、MINAMI中生、みなさんといっしょに、わたしも、夢を追いかけていくつもりです。〈3学期始業式・式辞、以上〉

s-800236

s-800241


★読んでいただき、感謝します。ついでといってはなんですが、下のバナーのクリック、ガンガン、よろしく頼みます☆(●≧з≦●)。


にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 教育ブログ 中学校教育へ
にほんブログ村

  さらにリアルな情報は小高進の公式ホームページへ


  小高進のWEB無人駅線ページへ




最新の画像もっと見る

コメントを投稿