受注生産

かなり昔に予約していたフィギュアが届いた。思えばこの手のフィギュアは
だいたい半年くらい前に予約をしておくか、半額以下になったものを
たまたま見かけて買うかの二通りの買い方しかしていない。

予約時に決め手になるのは完成見本の写真であるが、これが製品版として
手元に届くのとどれだけ近いのかは、半ば賭けであり、メーカーブランド
なども対象に入れ考慮しなければならない。そこまで数を買った訳では
ないが、何度かハズレを引いたこともある。
さりとてそれで及び腰になっていると、予約は締められ、店頭に出たものも
数日と持たずに消え、オークションなどで割高のものを購入せざるを
ない状況に陥る。

それにしても、こういったフィギュアの売り方というのは何とも特異で
あると今更ながらに思った次第で、某店では予約受付中のフィギュアが
かなり広い壁の面積の殆どを占めていて、店に並んでいるのは実質余り
（特売品）という状況が、それを端的に表していると言えよう。

多すぎれば余り、しかもやたらと場所を食い、さりとて少なすぎれば
欲しい人の手に行き渡らないという厄介な事情が、半ば受注生産的な
売り方へ移り変わらせたのであろうか。その他にも、通販が一般的に普及
したとか、色々な要因もありそうで、考えてみるとなかなかに複雑そうな
話である。

それにしても、予約を逃したあのフィギュア、無事に手に入れることが
できるのだろうか…。