古い本ですが、代替医学の歴史がよく分かります。
(アメリカも日本も、最初は胡散臭く思われていたような
オステオパシーが徐々に市民権を得てきたことなど)
用語を整理しておくと、19世紀の医学の流れは大きく3つ。
P.19 ホメオパシー
サムエル・ハーネマンが考案。患者の症状と同じような
症状を起こす薬剤をごく微量投与するという考えがベース。
アロパシー
今でも現代西洋医学にたいして使われている言葉。
ホメオパシーとは逆に、
「症状とは反対の作用をもつ薬剤を投与する」
折衷医学
色々な考え方の医学を適当に組み合わせたもの。
オステオパシー
アンドルー・テイラー・スティル博士(1827~1917年)が考案。
どんな患者にもかならず筋骨格系の異常があることにきづき、
循環系と神経系のアンバランスが症状を起こしていると、考察。
解決法として、「からだに手技を施してほどよい環境を整える」
命名の由来は、「骨」を意味する「オステオ」と、「病む」を
意味する「パソス」というギリシャ語からオステオパシーとした。
現代は、急性疾患(怪我や細菌感染など)にはアロパシーが、
慢性痛や慢性症状には代替医学とアロパシーの併用になっている様子。
私がお伝えしている自力整体も、代替医学の一つです。
経絡やツボ・気血は、人体を解剖しても見ることはできないけれど、
その流れを滞らせている原因を取り除けば、症状を緩和できると
考えています。
そして、そんな症状が出ないように、日ごろから中庸の生活を送って、
「自分の身体は自分でケアしよう!」と考え、
「もし病気になったら、医者に治して貰えばいいや」という考えとは
正反対の位置にあります。
231頁もある、分厚い本なので、私が興味を持った部分だけメモします。
P.130 運動に関して
からだはつねに、そのときにしている運動のパターンに合わせて
自己を調整している。だから、急にやめる面倒なことになる。
やめると筋肉に脂肪がついて太るといわれているが、それだけ
ではない。もっと悲惨な結果が待っている。
急にやめると神経系の衰弱を招き、将来、なにか重いものを
もちあげようとしても、持ち上がらなくなる可能性がある。
(中略)長年にわたってウエイトトレーニングをしていた人が
急に止めると、何もしていなかった人より力がなくなってしまう
恐れがある
現代社会では、相変らず筋トレ真っ盛りですが、医学的評価は如何?
可愛い猫をペットにしたいか、爬虫類が好きなのか??という感じで、
筋肉隆々に陶酔している人たちと、「あんなの気持ち悪い~~」という
二つの感覚に分かれていると思います。
他人に強要しない限り、自分が「なりたい姿」になり、
うっとりするのは悪くないです。でも、欲望が育ちすぎて、不自然な
食べ物や肥大化し過ぎた筋肉で、高齢になって故障を起こさないよう、
色々勉強して欲しいです。
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