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玉肌日記

2008年09月25日 | 玉肌日記
【ニセコ薬師温泉(北海道ニセコ)】
ニセコの西方、主要幹線道路から入って細い通りを森林中激走した果てに行き着く温泉。丁度、大雨が降っており、気のせいか北海道の大雨は東京のそれとは違ってかなり迫力のある力強い”降り”と思うも、そのような、うら寂しい中に忽然と赤い屋根の温泉が出現。屋根に薬師温泉と白字で記されていることから、それに間違いないと思うが、半分デフォルトしているかのようなかなり怪しげなる雰囲気(しかも大雨で暗天)。しかし車を降りて向かうに、旅館前になにやらちょっと近代的なる入浴券自販機があることから安心、それにて券を購入して入館するも、雨にて周囲は暗いのに館内は照明なしながら、番台にはオバさんが。ややビビりながら一旦は安心して風呂へ向かうも、ここには2種類の温泉があって、まさに有馬の金泉銀泉のようであり、金泉が混浴、銀泉が男女別であることから、まずは銀泉へ。こちらも節電なのか(自家発電なのかもしれない、とあくまでポジティブ思考)かなり暗い中、大きな浴槽を男女別に区切ったような長方形ながらも、暗くて確認困難ながら(おそらく)透明と思われる温泉が足下湧出している。入るにかなり浴槽の深さがあり、1.2m程度か(浴槽一部に腰掛けあり)。透明度は高く、深度にも関わらず足下の浴槽底がよく見える状態ながら、味はやや鉄分を含んだ炭酸水味。そのため結構温く、36~38℃程度かと思われる(最近は水温が体感で分かるという熟練なる兆しあり)が、これは炭酸泉によるものであって、体の毛穴にはかなりの気泡が付着。足下からはあまり感じられないが、かなりの湯量があるようで、ポコポコと気泡があがってくることに加え、掛け流しの源泉がザーザーと排出されており、かなり贅沢。温度が低いことから、かなりの長居をしてしまい、結果、有り勝ちなる金泉には行くことがなかったが、とても素晴らしい温泉でこれまで訪問した北海道の温泉の中では第一か二位を争う。そのため、宿とのギャップ大(言い方は悪いが、この温泉のためにこの宿は成立しているとも言えるか)で、脱衣所の衛生状態等はあまりよろしくないのが残念。かなり満足して宿を出るに、宿の正面玄関には「住み込み従業員求む、車の運転できる方」という張り紙。この張り紙の意図を考えるに、通常であれば雑誌や新聞等に掲載するものだが、正面玄関に敢えて張ってあるその姿勢としては、「お客として温泉に入りに来て、(とある事情等もあり)そのまま住み込み従業員となってもイイ」と考える人をゲットしようとしているのか。ここで住み込み従業員をしている自らの姿を漠然と想像し、それもトレーディングな日々より良い人生かもしれないと思料。