雲ひとつない絶好の登山日和となった今年のゴールデンウィーク前半。
日帰りでかねてから気になっていた恵那山を登ってきました。
始めは神坂峠からのピストンを予定していましたが、現地へ着いてみると
広河原登山口より約1キロ手前で林道が通行止めになっていたため、仕方
なく林道を20分ほど歩き広河原登山口より山頂へ登り、神坂峠へ下って再
び林道を歩いて戻ってくることにしました。
下山してからの1時間を超える林道歩きには辟易しましたが、結果的にこの
コースは正解でした。
登山口
林道終点に車を停めて、歩き出します。
10分ほど歩いてから車の中に地図を忘れてきたことを思い出し、慌てて戻り
ました。こういう不注意が事故を招くことに繋がらないよう気をつけなくてはい
けません。
林道終点
気を取り直して歩き出し、トンネルをくぐるとそのすぐ先に広河原登山口があ
りました。なるべく早い時間に山頂まで登っておきたかったので広河原から山
頂を目指すことにしました。
私の持っていた昭文社の山と高原地図には神坂峠からの登山道しか記入さ
れていませんでした。
分岐の看板には山頂まで3~4時間と書いてありました。
広河原登山口
いきなりの急登をジグザグとこなすと、甲斐駒ケ岳黒戸尾根下部を思わせる
熊笹が広がり、さらに急な坂をひと登りすると登山道にも雪が見え始めます。
最初はこんな感じ
随所に目印があります
展望が開けるあたり(多分1800m位)までくると完全な雪道となりますが、
雪はやわらかくつぼ足でも十分登れます。
まだまだ雪はたっぷり
斜度は急ですが楽に登れます
徐々に標高が上がり、背後には伊那谷を挟んで南アルプスが長々と横たわって
います。思わず歓声を上げてしまうような絶景です。雪の急な斜面をしばらく登
ると傾斜が緩やかになり、やがて山頂に着きました。
広河原登山口から1時間半でした。
山頂には可愛らしい手作りの山頂標識が建てられており、写真を撮りますが、
ここは展望がありません。小さな展望台がありますが、ここに登っても眺めはあ
まり変わりません。
恵那山頂
少しだけ休憩してから避難小屋へ向かいます。5分ほどで避難小屋へ到着。
すぐ近くに立派なトイレもあり、中も非常にきれいな小屋です。
避難小屋
立派なトイレ
避難小屋内部
下りとなる神坂峠までの道が分かるかどうか少し不安がありましたが、随所に
ちゃんとピンクの印が付けられており迷うことはまったくありませんでした。
小屋から5分ほどで展望の良い祠のような所へ出ました。金沢から来たという
2人組の若者が神坂峠から登ってきており、食事を摂っていました。
「山頂はここですか?」と聞かれたので「山頂はもう少し先ですよ。」と教えてあ
げました。
まだ山登りを始めて間もない感じでしたが非常に感じの良い若者で、是非これ
からも山登りを続けて欲しいと思いました。
尾根が右へ曲がる所で左へ下る登山道もある、というような標識が立っていま
したが、私の持っていた2002年版昭文社地図には何も書いてなかったのでど
こへ繋がっているのかは分かりません。
雪がしっかり積もった急な斜面をぐんぐん下ります。時々転びそうになり、慌てて
木につかまります。この急登を登るのは結構辛そうです。
急な下り
天狗ナギと呼ばれてい
る手前で左手が開け御岳山が綺麗に見えたので昼食を摂るために腰を降ろし
て20分ほど休憩しました。
素晴らしい眺め
天狗ナギの先でこのコース一番の急な斜面、登る時は木の根っこに掴まって身体
を持ち上げなければならないほどの難所がありました。
この先は雪がまばらになり、斜度も少し緩くなったことから随分歩きやすくなりました。
大判山の辺りは、何となく荒々しい景色で北アルプスのバリエーションを歩いている
ようなアルペンチックな雰囲気でした。
アルペンチックな雰囲気
大判山辺りから恵那山を望む
ウバナギと呼ばれている周辺は北側の斜面が大きく崩れ落ちています。そのうち尾
根が削られてしまいそうです。
ウバナギ
神坂峠までは、簡単に着くと思っていましたが意外と時間が掛かってしまい、足がだ
るくなってきました。
ようやく鳥越峠に到着しました。
鳥越峠
山頂からの標高差は600m程のはずですが随分下ったような気がしました。
鳥越峠から緩やかに登り、小さなアップダウンを繰り返すと、やっと神坂峠と林道
(看板にはヘブンそのはらと書いてある)への分岐に着きました。
分岐
ここは富士見台方面の視界が開けて景色が良く、非常に素晴らしい所でした。
いつか富士見台へも歩いてみたいと思いました。
富士見台方面
わずかの下りで林道に出ました。ここからは退屈な林道を1時間以上かけてひたすら
下り、広河原登山口のところでちょうど山頂付近であった金沢の2人組若者と再び
会って挨拶を交わしました。彼らは私と逆周りで広河原コースを下ってきたようです。
長かった林道歩きがようやく終わり駐車場へ戻りました。
恵那山は山としては起伏に富んだコースで登り応えもあり良い山でした。
山頂からの展望が無いのがちょっと残念でした。
次回は冬に神坂峠から登ってみたいと思います。
登山口周辺のヘブンスそのはらでは花桃が見頃を向かえ大勢の人が訪れていました。
綺麗だった。
これだけでも行く価値が十分にあると思いました。
花桃が満開
登山口周辺の桜