
思いがけず、宅配便が。
中身はコッポラのワインだとか。まだ開けずにとっているけど。今日のためにって送ってくれたのだけど飲むのはなんだかもったいない気がして。
びっくりぽん、ひそかに一日が終われば…… と思っていたわたし。
でも母にも言われていて。今日はお寿司でも、とか。
いいよいいよ、片付けもあるし、って答えてたわたし。
それでもピカピカのキッチンに立ち、引き出しの中やつり戸棚の中に収納したり、汚れてもいないのに人工大理石を拭いたり。
母に頼まれ裏庭に咲いていた白い水仙を一輪摘んできた。青い一輪ざしに差すとキッチンに映えた。
上になんにもなかったキッチンがどんどん様変わり。これからどんどん二人の思惑が増えていって、真っさらのキッチンが変化していくのだろうな。なんにもない潔さがごちゃごちゃしたものに変わらないよう、気を引き締めていかなくては。
「買い物に行ってくるから」と言うと
「疲れたろ。今日は寿司でも買ってきて何もしないようにしよう」と。
「でも野菜不足だから、野菜だけは採ろうよ」
「わかったわかった」
そんな会話をし、母からこれで買ってこいとお金を渡された。いいっていいってと言ったのだが、頑として受け付けない。ありがたくもらって食べたいものを買ってくることにした。
友人からいただいた蕗を薄くスライスし炒め煮。もやしとピーマンは蒸し焼き。これで野菜不足を少し解消しよう。後は久しぶりのお寿司。お寿司やさんのお寿司じゃないけどね。それでもまあいいだろう。
食べるものがあるので、行かないと言っていた母を誘って温泉に。
やっぱりいいね。
いつもより二時間ぐらいも遅くなった夕食だったけど、母が
「なんだか悪いねぇ。お前の誕生日だって言うのに、わたしの食べたいものばかりになって」と申し訳なさそうな顔をした。笑って
「何言ってるの。母さんからもらったお金で買ったんだよ。ありがたいよ。それにほら!(とキッチンを指差す)今年はこんなにすごいプレゼントがあるじゃないの♪」
「そうかあ?」
とまんざらでもない顔をした母がいた。
ふたりとも顔を見合わせてふふふと笑った。
母の中ではわたしの誕生日までにはリフォームを終えたいと思っていたようだ。それがちゃんと叶ったので一安心というわけだ。嬉しそうな顔の母、この四月ずいぶん大変な毎日だったけど、なんとか終った。業者さんはどの方も親切で優しかったし、ふたりの我がままにも不満を言うわけでもなく快くやってくれた。
なんだか周りには善き人ばかりがいたような、そんな一カ月が過ぎようとしている。
疲れたけど、なんだかそれが気持ち良い疲れとなってわたしの中に残った。
今年の誕生日は忙しさに埋もれそうになりながら、ようやく少し落ち着いたひとときを味わうことができた。
それにしても、いつも忘れないでプレゼントを送ってくれるなんて、ありがとう。
びっくりびっくりぽんだったよ。
中身はコッポラのワインだとか。まだ開けずにとっているけど。今日のためにって送ってくれたのだけど飲むのはなんだかもったいない気がして。
びっくりぽん、ひそかに一日が終われば…… と思っていたわたし。
でも母にも言われていて。今日はお寿司でも、とか。
いいよいいよ、片付けもあるし、って答えてたわたし。
それでもピカピカのキッチンに立ち、引き出しの中やつり戸棚の中に収納したり、汚れてもいないのに人工大理石を拭いたり。
母に頼まれ裏庭に咲いていた白い水仙を一輪摘んできた。青い一輪ざしに差すとキッチンに映えた。
上になんにもなかったキッチンがどんどん様変わり。これからどんどん二人の思惑が増えていって、真っさらのキッチンが変化していくのだろうな。なんにもない潔さがごちゃごちゃしたものに変わらないよう、気を引き締めていかなくては。
「買い物に行ってくるから」と言うと
「疲れたろ。今日は寿司でも買ってきて何もしないようにしよう」と。
「でも野菜不足だから、野菜だけは採ろうよ」
「わかったわかった」
そんな会話をし、母からこれで買ってこいとお金を渡された。いいっていいってと言ったのだが、頑として受け付けない。ありがたくもらって食べたいものを買ってくることにした。
友人からいただいた蕗を薄くスライスし炒め煮。もやしとピーマンは蒸し焼き。これで野菜不足を少し解消しよう。後は久しぶりのお寿司。お寿司やさんのお寿司じゃないけどね。それでもまあいいだろう。
食べるものがあるので、行かないと言っていた母を誘って温泉に。
やっぱりいいね。
いつもより二時間ぐらいも遅くなった夕食だったけど、母が
「なんだか悪いねぇ。お前の誕生日だって言うのに、わたしの食べたいものばかりになって」と申し訳なさそうな顔をした。笑って
「何言ってるの。母さんからもらったお金で買ったんだよ。ありがたいよ。それにほら!(とキッチンを指差す)今年はこんなにすごいプレゼントがあるじゃないの♪」
「そうかあ?」
とまんざらでもない顔をした母がいた。
ふたりとも顔を見合わせてふふふと笑った。
母の中ではわたしの誕生日までにはリフォームを終えたいと思っていたようだ。それがちゃんと叶ったので一安心というわけだ。嬉しそうな顔の母、この四月ずいぶん大変な毎日だったけど、なんとか終った。業者さんはどの方も親切で優しかったし、ふたりの我がままにも不満を言うわけでもなく快くやってくれた。
なんだか周りには善き人ばかりがいたような、そんな一カ月が過ぎようとしている。
疲れたけど、なんだかそれが気持ち良い疲れとなってわたしの中に残った。
今年の誕生日は忙しさに埋もれそうになりながら、ようやく少し落ち着いたひとときを味わうことができた。
それにしても、いつも忘れないでプレゼントを送ってくれるなんて、ありがとう。
びっくりびっくりぽんだったよ。
真新しいキッチンでお母様とお過ごしのお誕生日は格別の感がおありでしょうね。
ほのぼのとした母娘の会話の中にも特別感がにじんでいて、鼻の奥がツーンとしてしまいました。
母が娘を、娘が母を思いやる心の交流が誕生日の喜びと重なって感極まりました。
お母様のご健康とご長寿を祈るとともに、けいさんの日々がお健やかであるよう祈ります。
でも今回はわたしのためにキッチンを新しくしよう!と思ったらしいのです。
すごく嬉しくて大きなプレゼントでした♪
母がこのままずっと元気でいてくれたらなあといつも思っています。
ろこさんもお体、気をつけてくださいね。