<新刊情報>
書名:体内時計のミステリー ~最新科学が明かす睡眠・肥満・季節適応~
著者:ラッセル・G・フォスター、レオン・クライツマン
訳者:石田直理雄
発行:大修館書店
24時間休みのない現代社会に生きる私たちは、健康で元気な生活をおくるために、体内時計のことをよく知っておく必要がある。生物のからだの中でリズムを刻む体内時計には、まだまだ謎も多い。同書は、科学的視点から明らかにされつつある体内時計の様々な知識をわかりやすく解説。
<新刊情報>
書名:体内時計のミステリー ~最新科学が明かす睡眠・肥満・季節適応~
著者:ラッセル・G・フォスター、レオン・クライツマン
訳者:石田直理雄
発行:大修館書店
24時間休みのない現代社会に生きる私たちは、健康で元気な生活をおくるために、体内時計のことをよく知っておく必要がある。生物のからだの中でリズムを刻む体内時計には、まだまだ謎も多い。同書は、科学的視点から明らかにされつつある体内時計の様々な知識をわかりやすく解説。
物質・材料研究機構(NIMS)は、機械学習を用いて、水素液化に用いる世界最高性能の磁気冷凍材料を発見した。これにより水素社会実現への大きな壁となっている液化水素製造コストの削減が期待される。
同研究グループは、機械学習を用いて、二ホウ化ホルミウム(HoB2)が水素液化温度付近で世界最高性能の磁気冷凍材料として機能することを発見した。
今回、高性能な磁気冷凍材料を探索するために、エントロピー変化が既知である約1600個の物質データを論文から集め、組成とエントロピー変化の関係を機械に学習させた。
その学習を基に、エントロピー変化が未知の約800個の強磁性体についてエントロピー変化を機械に予想させたところ、比較的高い値を示す候補物質が34個見つかった。
その中から2元素で構成された材料に絞り込み、最も高い値が予想された物質を実際に合成し、評価した結果、HoB2が水素液化温度である-253度(20ケルビン(K))付近では世界最高の、非常に大きなエントロピー変化ΔS=0.35(J/cm3K)を示すことが分かった。
この材料を磁気冷凍装置に組み込むことにより、水素液化温度付近で高い冷凍能力を示すことが期待される。今後、粒状または線状への加工や耐水素コーティングなど、磁気冷凍装置で活用するための研究を進め、効率のよい水素液化装置開発を通じて、水素社会の発展への貢献を目指す。( 科学技術振興機構<JST>)
理化学研究所(理研)脳神経科学研究センターシステム分子行動学研究チームの吉原良浩チームリーダー、成清公弥研究員(研究当時)、水口留美子研究員(研究当時)、安島綾子研究員らの研究チームは、神経回路遺伝学的手法を用いて、機能未知であった脳領域「前障(ぜんしょう)」が、大脳皮質の「徐波」活動を制御することを発見した。
同研究成果は、意識レベルや睡眠の調節を担う神経メカニズムの理解につながると期待できる。
前障は、哺乳類の大脳皮質の深部に存在する薄いシート状の脳領域。この前障はほとんど全ての大脳皮質領野と双方向に神経連絡していることから、その役割として多感覚の統合、注意の割り当て、意識の調節などの仮説が提唱されてきたが、その実体は未解明のままであった。
今回、同研究チームは、前障の神経細胞を選択的に可視化あるいは活動操作できるトランスジェニックマウスを作製し、神経解剖学・電気生理学・光遺伝学の技術を駆使して、前障の機能の解明に取り組んだ。その結果、前障が睡眠中や休息中の大脳皮質で見られる徐波活動の制御に関わっていることを初めて明らかにした。(理化学研究所<理研>)
<新刊情報>
書名:生体分子反応を制御する~化学的手法による機構と反応場の解明~
編者:日本化学会
発行:化学同人
生体反応を手本にして、人工的に模倣・再現することや、その機能を超えるような系を開発することは、環境・エネルギー問題を解決するうえで重要である。また、生体反応を制御して食糧問題解決や医薬品開発をする試みも行われている。これらの研究には、生体反応を化学の言葉で理解することが必須だが、まだその途上であるといわざるをえない。生体分子反応を制御するためには、複雑な生体反応を分子レベルで明らかにすることが必要であり、それを制御する分子や方法論および反応場を同書で明らかにする。