“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「〈どんでん返し〉の科学史」(小山慶太著/中央公論新社)

2018-02-28 11:20:41 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:〈どんでん返し〉の科学史~蘇る錬金術、天動説、自然発生説~

著者:小山慶太

発行:中央公論新社(中公新書)

 ありふれた金属から金や銀を作り出そうとする錬金術。ニュートンすらその魅力に取り憑かれていたが、元素の概念が普及すると荒唐無稽だと退けられた。だが20世紀になると物理学者ラザフォードが「新しい錬金術」と称した物理学の進展によって、今では自在に元素の変換が可能になった。天動説、不可秤量物質、エーテル、自然発生説など、一度は否定され、別の視点から復活するトピックに注目して描かれる、もう一つの科学史。

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★水素ニュース★日立造船、固体酸化物形燃料電池で業界トップクラス52%超の発電効率を達成

2018-02-28 11:20:17 |    ★水素ニュース★

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業において、日立造船は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を大阪市の花博記念公園鶴見緑地内にある「咲くやこの花館」に設置し、実証実験を行った結果、業界トップクラスとなる発電効率52%超を2月6日に達成した。

 今回の実証装置は、メタンを主成分とする都市ガスを改質して得た水素を燃料とした小型分散型電源でエネルギー効率が高く、省エネルギー性に優れたシステムであり、低騒音・低振動・CO2排出量削減の面で高い環境性が期待される。

 今後、実負荷環境下で耐久性評価に必要な4000時間の連続運転を行い、同装置の安全性や信頼性の評価を行う予定。

 なお、この実証実験は、日立造船と大阪市が、先進的な水素プロジェクトの創出をめざす大阪府および大阪市の共同の取り組みである「H2Osakaビジョン推進会議」に参画して進めるもの。大阪府および大阪市は、燃料電池を分散電源として導入し、将来のエネルギーの有効利用手段として、必要な製品と位置付けている。


 

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「Rプログラミング本格入門」(Kun Ren著/共立出版)

2018-02-28 11:19:41 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:Rプログラミング本格入門~達人データサイエンティストへの道~

著者:Kun Ren

監訳:ホクソエム

訳者:湯谷啓明、松村杏子、市川太祐

発行:共立出版

 Rパッケージの開発者として名高いKun Renが、R初心者およびRについてある程度は扱えるものの知識がアップデートされていない中級者へ向けて書いた入門書。モダンなアプローチでRの内容が平易に解説されている。前半はRの言語解説(オブジェクトやデータの扱い方等)についてページが割かれ、金融分野でRを扱ってきた著者の経験をふまえ、一部では難解ともいわれるRの言語仕様がわかりやすく書かれている。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「AI vs.教科書が読めない子どもたち」(新井紀子著/東洋経済新報社)

2018-02-27 08:40:09 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:AI vs.教科書が読めない子どもたち

著者:新井紀子

発行:東洋経済新報社

 AIの誤解・限界を示す一方で、日本人の読解力の低下を指摘。AI化が進んだ未来の行き着く先は、教育の劣化を伴った最悪の恐慌だ。

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★科学技術ニュース★パナソニック、大電流で連続安定動作する絶縁ゲート型GaNパワートランジスタを開発

2018-02-27 08:39:46 |    電気・電子工学

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が管理法人を務める内閣府プロジェクト「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)/次世代パワーエレクトロニクス」において、パナソニックは、従来のGaNパワートランジスタ技術では困難であった連続安定動作を20Aの大電流で可能とする絶縁ゲート型GaNパワートランジスタを開発した。

 同トランジスタにより、サーバや基地局用電源などの電力機器の各種電力変換回路の高効率動作と小型化を実現できる。

 同プロジェクトにおいて、パナソニックは、絶縁破壊電圧が高く電子移動度が大きいGaNを用いて絶縁ゲート型GaNパワートランジスタを開発した。このトランジスタはMIS型と呼ばれる断面構造を採用している。今回、ゲート絶縁膜の改良などにより、20Aという大電流において、従来のGaNパワートランジスタ技術では難しかった入力(ゲート電圧)に対する出力(ドレイン電流)が連続で安定した値をとるように動作させることができた。

 同トランジスタにより電力機器のスイッチング周波数を大幅に高くできるので、周辺受動部品の小型化が可能となり、サーバや基地局などの電力機器における、各種電力変換回路の高効率動作と小型化を実現できる。

 なお、同成果はパナソニックと大阪大学、北海道大学との共同研究によって得られたもの。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ネットワーク・カオス」(中尾裕也、長谷川幹雄、合原一幸著/コロナ社)

2018-02-27 08:39:19 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:ネットワーク・カオス~非線形ダイナミクス,複雑系と情報ネットワーク~

監修:電子情報通信学会

著者:中尾裕也、長谷川幹雄、合原一幸

発行:コロナ社(情報ネットワーク科学シリーズ)

 同書は,カオスを含む複雑系としての非線形ネットワークを対象とし、ネットワークに現れるカオスの特性と、その応用面での多様性や重要性、新しい工学的情報ネットワークの可能性を探索するための数理的基盤を解説する。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「E=mc2のからくり」(山田克哉著/講談社)

2018-02-26 11:12:52 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:E=mc2のからくり~エネルギーと質量はなぜ「等しい」のか~

著者:山田克哉

発行:講談社(ブルーバックス)

 アインシュタインの独創によって、物理学に革命を起こした相対性理論。「世界一有名な数式」は、どこがどうすごいのか?マグカップを温めると重くなる?速く走れば走るほど、体重が増える!?質量と重さはどう違う?光の速度はなぜ不変?核兵器はなぜ、すさまじい威力を発揮する?不確定性原理と協力して「無」から粒子を生み出す!?真空に取り残された謎のエネルギーとは?そして、今なお進化を続ける宇宙との深い関係とは?―E=mc2が、すべてのカギを握っている。この数式が、「世界」を変えた。「世界一有名な数式」が解き明かす物理の神髄。

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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」/BS朝日「WILD NATURE 地球大紀行」他

2018-02-26 11:12:22 |    ◆TV番組◆

 

<テレビ番組情報>

 

BS‐JAPAN 科学ミチル  毎週木曜日  午後8時55分~9時00分

3月1日(木)  見えない光で未知を視る!

 地球に降り注ぐ様々な光。その光の中には目には見えない光が含まれているという。銀河系の謎を解き明かす見えない光の大いなる力とは?

 ◆片岡淳教授 (早稲田大学) :宇宙から医療・産業・環境計測に渡る放射線検出器を開発。少年時代の「宇宙を探索したい」という夢が今の研究につながっているという。見えない光を使って宇宙の真理を探る。

NHK-BSプレミアム  コズミックフロントNEXT   毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                                   再放送 翌週水曜日 午後11時45分~0時44分

3月1日(木) 土星最接近 カッシーニのグランドフィナーレ(選)

 2017年9月15日、土星探査機「カッシーニ」が20年に及ぶ探査を終え、土星に突入。数々の科学的成果をあげた探査だが、特に衛星タイタンへ送り込まれたホイヘンスは、厚い大気の下にメタンの湖を発見し、地球外生命が存在する可能性を高めた。最後のミッションとなるグランドフィナーレでは、観測と同時にリアルタイムでデータを送りながら土星の大気圏に突入する。カッシーニは最後に何を目撃するのか。


NHK-BSプレミアム  フランケンシュタインの誘惑~科学史 闇の事件簿~  

                                                 毎月最終木曜日 午後10時00分~ 午後11時00分
                                 再放送 翌月放送日の前日の水曜午後11時45分~12時45分

科学史に埋もれた“闇の事件”にスポットを当て、科学の真の姿に迫る知的エンターテインメント

3月29日(木) 人体蘇生

ナビゲーター/ナレーション:吉川晃司

司会:武内陶子

BS朝日 WILD NATURE 地球大紀行    毎週金曜日午後9時~9時54分

3月2日(金)  野生の掟 チーター母子の生存競争

 アフリカ・ジンバブエの草原で、自然写真家キム・ウォルターのカメラは1匹のチーターとそのうしろをついて行く小さな5匹の子供たちの姿をとらえた。子供たちはまだ生後3か月くらいのよちよち歩き。ウォルターは半年以上もこの雌のチーターを追いかけていて信頼関係を結んでいた。こつ然と姿を消して半年、こうして子供を連れて再び姿を現したのである。シングルマザーである母親は、か弱い5匹の子供たちを外敵から守りながら乳をあたえ、草原で暮らしていくための術を教えようと目の前でインパラを倒して見せる。

NHKテレビ Eテレ  地球ドラマチック    毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
                              再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分

3月3日(土)  カッシーニ 土星探査の軌跡

 美しい環が特徴的な惑星、土星。この土星探査のために開発され、1997年に打ち上げられたのがカッシーニだ。2004年に土星に到達すると、カッシーニは土星を映像で撮影することに成功。分析の結果、土星の北極には、6角形の巨大な渦が存在し、大気中では秒速数百メートルの強風が吹き荒れていることが判明した。さらにカッシーニは、60を超す土星の衛星の探査にも着手。その結果、生命体が存在する可能性が出てきた…。

BSフジ   ガリレオX    毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)

3月4日(日) AIに美意識は芽生えるのか?人工知能美学芸術展で考えた(再放送)

 「人工知能に美意識は芽生えるのか」をテーマに掲げた人工知能美学芸術展が沖縄科学技術大学院大学で開かれた。展示は現代のメディアアートにとどまらず、20世紀以降の芸術、音楽、文学、思想に加え、最先端のAI研究成果など多岐にわたる内容が特徴だ。AIは今後、自律的に芸術を創造し始める可能性があるのか? 既にある「人間がAIを使って制作した芸術」ではなく、「AIみずからが創造した芸術」が今後現れるとしたら、どのような形で、人間の芸術とどう異なるのか? AI美学芸術が問う「人間とは何か」に迫る。

NHKテレビ <NHKスペシャル> 人体 神秘の巨大ネットワーク  

                                                       日曜日<不定期> 午後9:00~9:49

 「脳や心臓が人体の中心」なんて考え方は、もう捨てよう。あなたは知っているだろうか?体の中で、あらゆる臓器や細胞が、まるでにぎやかに会話するように、ダイナミックな情報交換を繰り広げていることを。それはまさに、人体という名の「巨大な情報ネットワーク」。いま、あなたの体内で交わされている、臓器たちの熱い会話が、あなたの命を、健康を支えているのだ。<全8集>

3月18日(日)   第6集 生命誕生・あなたを生んだミクロの会話

 受精卵というたった一つの細胞が、一人の人間の姿形にどう変わっていくか。その命運は、細胞たちが盛んに交わす“会話”が握っていることがわかってきた。あなたがあなたになるまでの神秘の物語を、最新科学でひもといていく。

司会:タモリ、山中伸弥

語り:池松壮亮、久保田祐佳

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO    毎週日曜日 午後11時30分~0時00
                                再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分
 
3月4日(日)  ロボットが物流を変える! 完全自動化への挑戦

 物流がテクノロジーで大きく変化している。大手宅配業者は、荷物の仕分けの自動化を進め、年間18億個の荷物を扱えるまでになっている。インターネット通販が拡大する中、今、一番の課題は品物の仕分けだ。弁当、日用品、そして家具まで。多様な形状のものは、人が仕分けるしかなかったが、新しい人工知能を搭載したロボットが登場し、自動化を加速している。注文から配達まで。完全自動化を目指す技術開発の最前線に迫る。

ゲスト:経済産業省 ロボット政策室…牛嶋裕之,ロボットシステム開発企業 CEO…滝野一征

キャスター:南沢奈央、竹内薫/語り:土田 大

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「岩石はどうしてできたか」(諏訪兼位著/岩波書店)

2018-02-26 11:12:00 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:岩石はどうしてできたか

著者:諏訪兼位

発行:岩波書店(岩波科学ライブラリー)

 泥臭いと言われつつ岩石にのめり込んで70年の著者とともにたどる岩石学の歴史。岩石の源は水かマグマか、この論争から出発した地味な学問は、プロ・アマチュアを問わず大勢の研究者に育てられ、やがて地球史や生物進化の謎の解明にも大きな役割を果たした。そしていまや月の探査に活躍するまでをエピソードとともに描く。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「理系という生き方」(最相葉月著/ポプラ社)

2018-02-23 11:13:27 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:理系という生き方

著者:最相葉月
 
発行:ポプラ社(ポプラ新書)

 「定説」と違うことをやってみる。その勇気が新たな道を切り開く。クラゲの研究でノーベル賞を受賞した下村脩、マリー・キュリーのもとで研究した日本人・山田延男、星新一が唯一の弟子と認めた作家であり研究者でもある江坂遊―第一線で活躍する科学者たちは、どう挫折を乗り越え、「今までにないもの」を生み出してきたのか。自分の仕事や人生を見つめ直すうえで、新たな視点を得られる一冊。単行本「東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか」に池上彰氏との対談を追加し、新書化した。

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