“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―                 科学技術研究者   勝 未来

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★科学技術ニュース★JAXA、ワークショップ「民生ロボット技術で拓く将来の有人宇宙活動」、2019年1月21日に開催

2018-12-13 09:36:11 |    ロボット工学

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、東京大学(国際オープンイノベーション機構)との共催で、 下記の通り、「地上ロボット技術で拓く将来の有人宇宙活動」に関するワークショップを開催する。

 企業・大学・研究機関等で、宇宙でのロボット技術の適用や利用に興味がある方が対象。

  また、双方向型のワークショップとするため、JAXAが直面している技術課題に対して、関連研究・技術の技術紹介を行っていただく方も募集。 発表セッションの中で、提案する研究・技術を発表していたき、会場を交えた活発なディスカッションを展開したい。

<開催趣旨>

持続的な有人宇宙活動に必要となる地上ロボット技術の発掘と宇宙適用の機会提供を目指す。
◎JAXA: 抱える課題の解決に有効な技術の掘り起こしの場とする。
◎ロボットコミュニティ:技術・研究の出口として、技術の宇宙適用の足掛かりとする。

<開催日時及び場所>

日時:2019年1月21日(月) 13:00~17:15

会場:東京大学 本郷キャンパス 伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール

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★科学技術ニュース★東北大学、炎の中のとがった物体でもつかめる数珠状の柔軟堅牢ロボットハンドを開発(世界初)

2018-10-30 09:33:46 |    ロボット工学

 内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)タフ・ロボティクス・チャレンジの一環として、東北大学は、炎の中の高温でとがった物体、複雑形状物や脆弱物体など、多様な物体をつかめるロボットハンドを新規に開発した。

 ロボットハンドの全体構造を、数珠のような指を放射状に配置することで、袋が破けるということ自体が発生しない構造を確立した。これにより、高い耐切創性、また、数珠のピースを金属素材にすることで著しく高い耐火性と柔軟性を両立し、つかむ対象はもとよりロボットハンド自身を傷つけることなく作業を行うことができる。

 これまで開発された袋型のロボットハンドは、さまざまな形状の物体をつかむことができる一方、ゴムや布の耐熱性が低く、灼熱の環境下では作業が困難といった問題があった。

 この成果により、つかめる物体の範囲が飛躍的に拡大されるため、火災など灼熱災害現場で熱源へアクセスするための瓦礫除去はもとより、工場での高温作業・生産性向上にも大きく寄与すると期待される。

 今後は、繰り返し使用を考慮した耐久性・耐火性に加え、形状なじみのさらなる向上など、実用化を目指した研究を進めていく。そして、5年以内に、実際の瓦礫に近い環境下で実用性の確認を行う予定。さらに、廃品回収用の産業ロボットメーカなどと協力して、事業化を進める予定。

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★科学技術ニュース★「ワールド・ロボット・サミット(WRS)東京大会」、10月17日~21日、東京ビッグサイトで開催

2018-10-16 09:29:36 |    ロボット工学

 2020年に開催される「ワールド・ロボット・サミット(WRS)」本大会の前に、2018年10月17日(水)~21日(日)、「ワールド・ロボット・サミット(WRS)東京大会」が開催される。

 WRSは、ロボットの活躍が期待されるさまざまな分野において、世界中から集結したチームがロボットの技術やアイディアを競う競技会「World Robot Challenge(WRC)」と、ロボット活用の現在と未来の姿を発信する展示会「World Robot Expo(WRE)」とで構成されており、ロボットをテーマに人々がつながり、未来を語り合う場。

<開催スケジュール>

【2018年】

名称:World Robot Summit 2018東京大会(プレ大会)

          [Japan Robot Week 2018と同時開催]

会場:東京ビッグサイト 東 6/7/8ホール

期間:2018年10月17日(水)~21日(日)

主催:経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

【2019年】

名称:国際ロボット展

期間:2019年12月

【2020年】

名称:World Robot Summit 2020(本大会)

          [ロボカップアジアパシフィック大会、Japan Robot Week 2020と同時開催予定]
             うち、一部のインフラ・災害対応カテゴリーの競技
                     会場:福島ロボットテストフィールド
                     時期:2020年8月中旬の3日間程度

会場:愛知県国際展示場

時期:2020年10月上旬の1週間程度

主催経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

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★科学技術ニュース★産総研、人間と同じ重労働が可能な人間型ロボット試作機を開発

2018-10-02 09:31:56 |    ロボット工学

 産業技術総合研究所(産総研)は、人間の重労働作業や危険な環境での作業を自律的に代替することを目指した人間型ロボットの試作機「HRP-5P」を開発した。

 これまで産総研は、川田工業(現:カワダロボティクス)を始めとした複数の民間企業と協力してHRPシリーズを開発し、実用化に向けた基盤技術の開発に取り組んできた。

 今回開発したHRP-5Pは、HRPシリーズの技術を継承しながら最新のハードウエア技術を活用した身長182 cm、体重101 kgの人間型ロボットで、HRPシリーズ最高の身体能力を備える。

 これに環境計測・物体認識技術、全身動作計画・制御技術、タスク記述・実行管理技術、高信頼システム化技術からなるロボット知能を搭載することで、建築現場での代表的な重労働作業である石膏ボード施工の自律的な遂行を実現した。
 HRP-5Pを産学連携の開発プラットフォームとして活用することにより、建築現場や航空機・船舶などの大型構造物組立での人間型ロボットの実用化に向けた研究開発が加速することが期待される。

 今後は、HPR-5Pを人間型ロボットの実用化を目指した研究開発プラットフォームとして産学連携による活用を促進する。プラットフォーム上でロボット知能の研究開発を進めて、ビル・住宅、航空機や船舶などの大型構造物組立現場でのさまざまな作業の自律的代替を目指す。これにより作業員不足を補うとともに、人間を重労働作業から解放し、より付加価値の高い作業に注力することを支援する。

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★科学技術ニュース★テムザック、被介助者と介助者双方の負担を減らすロボット「RODEM(ロデム)」の第1号を草津総合病院へ納入

2018-09-06 09:30:41 |    ロボット工学

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業の成果をもとに、テムザックが開発した次世代型スマートモビリティ「RODEM(ロデム)」の量産屋内モデル第1号が、草津総合病院へ納入された。

 「ロデム」は、NEDOの「ロボット分野の国際研究開発・実証事業」で得られた検証結果を活用し、スムーズな移乗・移動を可能とする次世代型スマートモビリティとして開発されたもの。

 「ロデム」は、スムーズな移乗・移動を可能にするユニバーサルデザインの次世代型スマートモビリティであり、時にはロボット、時にはモビリティ(乗り物)、時には車いすとしての役割を1台で果たす。

 前方から「座る」形式の一般的な車いすとは異なり、後ろから「座る」形式を特徴とし、体の向きを変えることなくベッドや椅子、トイレなどへの移乗が可能となり、ユーザーの背中や腰にかかっていた負担を大幅に軽減するなど、実用化に即した機能に絞り込み、被介助者と介助者双方の負担を減らす工夫を凝らしている。

 主な特徴は以下の通りで、生活の質(QOL)を向上させる機能を有し、ユーザーの質の高い生活を実現するための自立・移動を支援する。

【1】ベッドや椅子からの乗り移りがスムーズに行える
【2】狭い場所でも旋回しやすい
【3】スマートフォンで遠隔操作できる
【4】歩行者と視線の高さを合わせることができ、会話がしやすい
【5】生活空間を広げ、自立度がアップする
【6】前傾姿勢により、気持ちが前向きになる

 今後、同製品が普及することで、医療・介護の現場において被介助者の自立支援や介助者の負担軽減に大きく貢献することが期待される。

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★科学技術ニュース★JST、人間らしい存在感や対話感を対話相手に与えるロボットを開発

2018-08-02 09:30:05 |    ロボット工学

 科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業において、戦略的創造研究推進事業総括実施型研究(ERATO)石黒共生ヒューマンロボットインタラクションプロジェクトの石黒 浩 研究総括らは、マルチモーダル対話制御システムとマルチロボット対話制御システムを開発し、人間らしい存在感や対話感を対話相手に与えるロボットを実現した。また、車輪移動機構を持つ子供型アンドロイド「ibuki(イブキ)」を開発した。

 近年、対話ロボットの研究開発が盛んになりつつある。しかし、従来のロボットとの対話では、人間との対話で得られる対話感や存在感、社会性を感じることができない。同プロジェクトは、カメラやマイクロフォンアレイを用いたマルチモーダル認識システムや、意図や欲求に基づく対話制御システムにより、人間らしい存在感を実現した。

 さらに、自然で多様な相づち生成や焦点語に基づく聞き返し技術により人間らしい対話感を実現し、アンドロイドが傾聴や面接を行える可能性を示した。

 また、対話感を演出する社会的対話ロボットの研究では、ロボット同士の掛け合いや役割交代をさせるなど、複数のロボットの発話や非言語的表現の表出タイミングを制御するマルチロボット対話制御システムを開発した。

 ロボット同士の対話を人間に見せることで、ロボットが人間の発言や意図を認識できない場合でも、対話相手である人間に強い対話感を与えることを実現した。

 今後はより多様な状況や目的において、ロボットの自然な対話を実現する研究開発に取り組んでいく。また、単に移動が必要なタスクを遂行するロボットの開発に取り組むのではなく、移動の仕方や位置関係を利用した、移動を伴う人間との親和的なインタラクション技術を開発し、日常生活で活躍する自律対話型アンドロイドを実現する。

 さらに、これらの研究開発を通して得られた知見を活用することで、情報提供、生活支援、学習支援を目的とした社会的対話ロボットのアプリケーションの開発に取り組んでいく。

 


 

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★科学技術ニュース★ATR、世界初となる思うだけで操れる3本目の腕を開発

2018-07-31 09:30:16 |    ロボット工学

 内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の研究プログラム「脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現」の一環として、国際電気通信基礎技術研究所(ATR) のグループは、人が両腕を使いつつ、並行して脳でロボットアームを操作する手法を世界で初めて実現した。

 思うだけで機器を操作できるブレイン・マシン・インターフェース(BMI)には多くの期待が寄せられている。しかし、現状の技術では性能が極めて限定的で、また使用者が身体を静止して強く集中することが必要なため、用途が障がい者用などに限られ、技術の汎用化が課題となっていた。

 同研究では、人が両腕を使いつつ、BMIを介して脳でロボットアームを操作する実験を行い、高い成功率で操作が可能であることを実証した。

 これは、BMI技術の用途拡大に向けた第一歩と考えられる。また同技術は、人のマルチタスク能力など認知能力の解明と向上にも役立つと考えられ、研究の進展が期待される。

 今回の実験では1種類の操作意図(ペットボトルをつかむ)しか扱わなかったが、今後の研究の進展により、さまざまな意図を区別して制御できる可能性がある。またアンドロイドの腕を動かす練習をすることで、アンドロイドに限らず、多様な機器を制御できる可能性がある。将来、自分の身体動作と同時に、さまざまな機器を自由に操作できるインターフェースを実現できれば、これまで人間には不可能と思われていた動作も実現できる可能性がある。

 また、今回の実験では、うまく操作できる人と、できない人とが明確に分かれることが分かった。これは注意をうまく分散する能力、マルチタスク能力に関わっていると考えらるが、アンドロイドの腕をBMIで動かす訓練をすることで、人のマルチタスク能力を全般的に向上できる可能性が考えられる。

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★科学技術ニュース★FA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会)が設立

2018-07-24 09:30:28 |    ロボット工学

 7月13日に東京都港区の機械振興会館においてて、「FA・ロボットシステムインテグレータ協会(SIer協会)」設立総会が開催され、SIer会員123社、協力会員21社で正式に協会の設立が決議された。

 日本ロボット工業会 橋本康彦会長は「ロボットシステムインテグレータは、ロボット産業の普及拡大にとっての要であるとともに、ロボットメーカとシステムインテグレータはロボット産業の発展にとっは、車の両輪にあたる存在。当初予想を超える123社のSIer会員、そして21社の協力会員の下で発足できたことは、新協会に対するSIer関係者の大いなる期待の表れ」と語った。

【会長】 三明機工 久保田和雄 代表取締役社長
 
【副会長】 バイナス 渡辺亙 代表取締役社長
 
【幹事】 IDECファクトリーソリューションズ 藤田雅成 ロボット事業推進室室長
      HCI                  奥山剛旭 代表取締役社長
      オフィスエフエイ・コム       飯野英城 代表取締役社長
      松栄テクノサービス         高山義弘 部長
      高丸工業              髙丸正 代表取締役
      戸苅工業              戸苅康成 代表取締役社長
      ヒロテック               鵜野徳文 代表取締役社長
      ブイ・アール・テクノセンター    横山考弘 取締役企画営業本部長
      ミツイワ               泉 貴史 部長
      ヤナギハラメカックス        柳原一清 代表取締役社長
      豊電子工業              盛田高史 代表取締役社長
      リンクウィズ              吹野豪 代表取締役
 
【監事】 筑波エンジニアリング       大槻歩 営業部
      東洋理機工業            細見成人 代表取締役
 

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★科学技術ニュース★東北大学、刃物のようにとがった物体でもつかめる柔軟ロボットハンドを開発

2018-06-19 10:09:41 |    ロボット工学

 内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)タフ・ロボティクス・チャレンジの一環として、東北大学のグループは、とがった物体、複雑形状物や脆弱物体など、多様な物体をつかめるロボットハンドを新規に開発した。

 とがった物や柔らかい物でも、包み込むことにより容易に把持することができる。ハンドの袋の素材として柔軟な防刃生地を利用することで耐切創性・耐久性と柔軟性を両立し、つかむ対象はもとよりハンド自身を傷つけることなく作業を行うことができる。

 これまでの袋状のロボットハンドは、さまざまな形状の物体をつかむことができたが、とがった物体では袋が破損し、壊れてしまい、耐久性に課題があった。今回の成果により、つかめる対象物の範囲が飛躍的に拡大されるため、災害復旧や工場での作業の効率化・迅速化に大きく寄与すると期待される。

 今後は、繰り返し使用を考慮した耐久性のさらなる向上など、実用化を目指した研究を進めていく。そして、3年以内に、実際の瓦礫に近い環境下で実用性の確認を行う予定。さらに、廃品回収用の産業ロボットメーカなどと協力して、事業化を進める。

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★科学技術ニュース★東北大学、八戸工業高等専門学校と国際レスキューシステム研究機構、世界初の空飛ぶ消火ロボット「ドラゴンファイヤーファイター」を開発

2018-06-07 09:30:02 |    ロボット工学

 内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)タフ・ロボティクス・チャレンジの一環として、東北大学、八戸工業高等専門学校、国際レスキューシステム研究機構らのグループは、水を噴射することにより空中に浮上し、建物内に突入して、火元を直接消火できる空飛ぶ消火ロボット「ドラゴンファイヤーファイター」のプロトタイプの開発に、世界で初めて成功した。

 消火ホースに連結された複数の噴射ノズルを制御することで、安定に浮上して飛行方向を選択しながら進入し、火元に直接放水できる。

 従来の大規模な火災現場では、建物内の燃焼物に直接放水することが困難であり、遠方から周囲に放水することで延焼を防ぐしかなかった。

 今回の消火ロボットにより、建物内でも火元消火が容易になるため、消火を迅速効率化し、水量を減らして浸水を最小限に抑えるとともに、建物内消火活動に伴うリスクを低下させて消防士の安全を守ると期待される。

 今後は、ノズルモジュールを増やすことによるホースの長尺化、ノズルモジュールの小型化、耐火性能の付与、消火性能の向上など、実用化を目指した研究を進めていく。

 そして、3年以内に、現実の燃焼建物に近い環境下で実用性の確認を行う予定。さらに、消防装備メーカーと協力して、事業化を進める。

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