“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

■科学技術ニュース■JST、水素変換酵素の活性中心を合成する酵素を発見

2013-10-31 11:19:34 |    化学

 科学技術振興機構(JST)のマックスプランク陸生微生物学研究所の嶋 盛吾グループリーダーらは、微生物に含まれる水素変換酵素がその機能を獲得するのに必要な酵素の1つを発見し、その反応機構を世界で初めて解明した。

 現在、水素を工業的に利用する水素変換プロセスでは、白金などの貴金属が水素変換反応を促進する触媒として使われている。しかし、貴金属は高価であり埋蔵量にも限りがあることから、微生物に含まれる水素変換酵素(ヒドロゲナーゼ)を摸倣した人工触媒の研究が活発に行われている。

 ヒドロゲナーゼは、活性中心に金属などの原子が寄り集まった化合物を持ち、水素分子との反応はそこで行われている。そのため、ヒドロゲナーゼがその機能を獲得するためには、活性中心化合物を組み立てる役目をする因子が必要。

 鉄[Fe]ヒドロゲナーゼ酵素は、ヒドロゲナーゼの中でもシンプルな構造で耐久性も高いことから、その活性中心化合物である「FeGPコファクター」が作られる仕組みが分かれば、安価で優れた水素変換触媒の開発につながることが期待されている。

 今回、FeGPコファクターを作る酵素の1つとして、「HcgB」を、たんぱく質の立体構造から機能を探索する構造ゲノム学的手法を用いて発見した。さらにこの酵素で合成された物質の構造も明らかにすることにも成功し、FeGPコファクターの生合成機構の全容解明に向けて大きく前進した。

 将来的に、FeGPコファクターの生合成機構が網羅的に解明され、FeGPコファクターの模擬化合物ができれば、安価で大量供給可能な人工触媒として、人工光合成や燃料電池の電極などへの活用が期待される。

 今回の成果によって、鉄[Fe]ヒドロゲナーゼ酵素の水素変換反応を担うFeGPコファクターの生合成機構の解明に向けて大きく前進した。今後、この生合成機構の全容が解明されれば、「FeGPコファクター」を模擬した化合物の開発や改良につなげることが可能で、将来的には、白金に代わる安価で大量生産が可能な優れた人工触媒として、人工光合成への活用が期待される。さらに、水素ガスから電気を取り出す燃料電池の電極への活用も期待される。

 同研究は、マックスプランク生物物理学研究所のウルリッヒ・エルムラー博士とマールブルグ大学のシューラン・シー博士のグループと共同で行ったもの。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◆科学技術書<新刊情報>◆「科学者に委ねてはいけないこと 」(尾内 隆之、調 麻佐志編/岩波書店)

2013-10-29 10:54:07 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:科学者に委ねてはいけないこと ― 科学から「生」をとりもどす ―

編者:尾内 隆之、調 麻佐志 
 
発行:岩波書店
 
 3.11後,「科学の信頼が失墜した」「科学は敗北した」といわれるが、「科学が信頼を失う」とはどういうことか? 雑誌「科学」より、3.11から2年間の論考を精選。これらを通して科学者のことばを問い、科学の不確実性に向き合い、原則に立ち返って根本から考え直す。今後の科学と科学者と,社会のあり方を展望する。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/BS朝日「BBC地球伝説」/TBSテレビ「夢の扉+」/他

2013-10-28 10:40:05 |    ◆TV番組◆

 

<テレビ番組情報>
 
 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00分
                            再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分

11月3日(日) シリーズ原発事故(11) 難関!使用済み燃料 取り出しに挑む

 福島第一原発4号機の使用済み燃料がいよいよ取り出される。その行く手を阻むのが大量のがれき!先進技術と息を飲む手作業が支える「がれき撤去」の迫真の現場に密着する。

山本 章夫:名古屋大学大学院工学系研究科教授/水野 倫之:NHK解説委員
 
 司会:南沢奈央,竹内薫,中村慶子

BS朝日   BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分

10月29日(火) 休止
11月5日(火) 野生のアムールトラを探せ! シベリアの森に生きる 前編
          野生のアムールトラを探せ! シベリアの森に生きる 後編

 極寒の地、ロシアのシベリアに生息する世界最大のネコ科動物、アムールトラ。絶滅の危機にある彼らを救うためその生態を詳しく調べる、国際調査チームが結成された。雪に覆われた森のあちこちに、何十台ものカメラを設置。野生の姿をほとんど見ることことができないという、アムールトラの貴重な映像にカメラが迫る。

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                                    BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

11月3日 漢方薬のメカニズムを解明し 新たな医療を!

 がん治療の最前線。研究されているのは何と「漢方薬」。なぞのメカニズムを解明し、医療に新たな光を。

ドリームメーカー:国立がん研究センター 医学博士 上園保仁

ナレーター:中井貴一
 
テレビ朝日 奇跡の地球物語〜近未来創造サイエンス〜  毎週日曜日 午後6時30分~6時56分

11月3日 アカウミガメ~小さな命の物語~

 広大な太平洋で暮らす「アカウミガメ」。毎年、5~8月にかけて産卵のため日本の海岸にやってくる。静岡県・御前崎の砂浜に、今年もその姿はあった・・・。砂の下で育まれる小さな命。番組では、まだ誰も見たことがない視点で子ガメ誕生の秘密に迫る。
 
NHKテレビ Eテレ   地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~44分
                           再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分
 
11月2日(土) 名探偵シャーロックは今も生きている!?

 19世紀末に英国で生まれた小説の主人公シャーロック・ホームズ。当時の警察では考えられなかった、血液や弾道の分析といった手法で犯人を割り出していく姿は世界中の人を魅了した。のちにその手法は理論化され、現在の科学捜査の礎になったとされる。(2012年カナダ)


NHK-BSプレミアム   コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                            再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分
 
10月31日(木) オリオン大星雲へ―ハッブルが見た星のゆりかご―

 宇宙に咲く大輪の花。夜空で最も美しい光景と言われているのが「オリオン大星雲」だ。この大星雲に魅せられ、人生を捧げたのが、ロバート・オデール教授、75才。今も精力的に観測を続ける現役の天文学者だ。40年に渡ってオリオン大星雲を観測してきたオデール教授は、ハッブル宇宙望遠鏡の生みの親のひとりでもある。番組では、オデール博士の研究を辿りながら、ダイナミックなオリオン大星雲をCGで再現。全天で最も美しく賑やかな「星のゆりかご」を大冒険しながら、恒星や惑星の誕生のドラマに迫っていく。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◆科学技術書<新刊情報>「天才と異才の日本科学史」(後藤秀機著/ミネルヴァ書房)

2013-10-25 10:20:47 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:天才と異才の日本科学史

著者:後藤秀機

発行:ミネルヴァ書房

 幕末期の近代科学導入から、ノーベル賞受賞者16人輩出に至るまでに発展した日本の科学は、どんな人たちによって築き上げられてきたのか?会津出身ながら湯川秀樹につながる日本の物理学をスタートさせた山川健次郎、国際レベルの加速器を造った仁科芳雄、戦時下で海洋生物学の研究に邁進した團勝磨・ジーン夫妻、筋肉収縮の機序を解明した江橋節郎…。戦争や国境を乗り越え、道を切り拓いてきた科学者たちの苦闘と歓喜の足跡から綴る、知られざる近現代日本科学史。

 


 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■科学技術ニュース■大阪大学と産総研、半導体ダイオードの3倍感度のスピンダイオードを開発に成功

2013-10-24 12:17:26 |    電気・電子工学

 大阪大学 基礎工学研究科の三輪真嗣 助教、石橋翔太(当時:博士前期課程2年)、鈴木義茂 教授、冨田博之 博士研究員、田村英一 特任教授、安東健(当時:博士前期課程2年)、水落憲和 准教授らは、産業技術総合研究所 ナノスピントロニクス研究センターの野崎隆行 主任研究員、猿谷武史 (現:キヤノンアネルバ)、久保田均 研究チーム長、薬師寺啓 主任研究員、谷口知大 研究員、今村裕志 研究チーム長、福島章雄 副研究センター長、湯浅新治 研究センター長らとともに、半導体ダイオードの性能を上回る、ナノメートルサイズの磁石を用いたスピントルクダイオードの開発に成功した。

 スピントルクダイオードはその高感度・小型・高速チューニング・低抵抗・周波数選択性などの特性のため、通信機器・ICタグや車載レーダーなどに代表される高周波エレクトロニクス素子への応用が期待できる。

 このように、既にハード磁気ディスクや磁気ランダムアクセスメモリー(MRAM)に応用されているスピントロニクス素子の、高周波エレクトロニクス分野への応用を加速させるものと期待される。

 携帯電話などで広く用いられるマイクロ波の検出方法として、現在は半導体ダイオードが使われている。しかし、半導体ダイオードは性能指数である感度が既に理論限界に迫っているため、これ以上の性能改善は難しいとされている。

 スピントルクダイオードは半導体とは全く異なる原理により動作するダイオードであり、2005年に同研究グループが提案したもの。しかし提案当時の性能指数は半導体を下回っていた。

 今回、同研究グループは、非線形効果という新たな仕組みにより、スピントルクダイオードの性能を大幅に向上させ、室温で半導体ダイオードの約3倍の感度を実証した。

 さらにこの新型ダイオードでは、素子の小型化により、もうひとつの性能指数である信号雑音比をさらに向上できることを見いだした。

 スピントルクダイオードはその高感度・小型・高速チューニング・低抵抗・周波数選択性などの特性のため、マイクロ波検出器として通信機器、ICタグや車載レーダーなどへの応用が期待できる。従って、既にハード磁気ディスクやMRAMに応用されているスピントロニクス素子の高周波エレクトロニクス分野への応用を加速するものと期待される。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■科学技術書<新刊情報>■「群れは意識をもつ」(郡司ペギオ-幸夫著/PHP研究所)

2013-10-22 12:40:03 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:群れは意識をもつ―個の自由と集団の秩序―
  
著者:郡司ペギオ-幸夫著

発行:PHP研究所(PHPサイエンス・ワールド新書)

 集合知と心脳問題の最前線を、ミナミコメツキガニの群れのなかに追う。新しい生命モデルとカニの計算機から導かれた驚くべき結論とは? これまでの知見をくわしく解説しながら、沖縄の西表島を舞台に繰り広げられるカニの集団渡河行動をめぐる著者たちの研究成果を紹介する。著者たちは次第に、群れのなかの個体にとっての「自由」と、集団の統率・秩序の関係に心を惹かれていく。

  

 
.  


 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/BS朝日「BBC地球伝説」/TBSテレビ「夢の扉+」/他

2013-10-21 10:11:19 |    ◆TV番組◆


<テレビ番組情報>
 
 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00分
                            再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分
 
10月27日(日) 旬な科学を丸かじり!創刊「ZEROマガジン」

 いま話題の「旬な科学」をオムニバス形式で“とって出し”する「ZEROマガジン」を創刊! 4年も食べない謎の生物、勝手に動くペンなど、気になる話題満載。

 司会:南沢奈央,竹内薫,中村慶子

BS朝日   BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分

10月22日(火) 休止
10月29日(火) 休止
11月5日(火) 野生のアムールトラを探せ! シベリアの森に生きる 前編
          野生のアムールトラを探せ! シベリアの森に生きる 後編

 極寒の地、ロシアのシベリアに生息する世界最大のネコ科動物、アムールトラ。絶滅の危機にある彼らを救うためその生態を詳しく調べる、国際調査チームが結成された。雪に覆われた森のあちこちに、何十台ものカメラを設置。野生の姿をほとんど見ることことができないという、アムールトラの貴重な映像にカメラが迫る。

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                                    BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~
 
10月27日(日) 世界1億2千万人を失明から救え!

 世界で1億2千万人を失明の危機から救う日本人。アメリカでたった1人ベンチャーを立ち上げ、新薬開発に挑む不屈の眼科医。

ドリームメーカー:アメリカ・アキュセラ社CEO 窪田 良

ナレーター:向井 理
 
テレビ朝日 奇跡の地球物語〜近未来創造サイエンス〜  毎週日曜日 午後6時30分~6時56分

10月27日(日) アカウミガメ~小さな命の物語~

 広大な太平洋で暮らす「アカウミガメ」。毎年、5~8月にかけて産卵のため日本の海岸にやってくる。静岡県・御前崎の砂浜に、今年もその姿はあった・・・。砂の下で育まれる小さな命。番組では、まだ誰も見たことがない視点で子ガメ誕生の秘密に迫る。子ガメたちは、どうやって砂の中から脱出し海へと向かうのか?そこには、小さな命が互いに助け合う姿があった。

 NHKテレビ Eテレ   地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~44分
                           再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分
 
10月26日(土) 野生に帰る日まで~ヨーロッパ オオヤマネコ飼育記録~(アンコール放送)

 絶滅が危惧されるヨーロッパオオヤマネコ。数を増やそうと人工飼育の取り組みが行われている。人の手で育てられた2匹が、成長し野生に帰る日までを追う。(2010年オーストリア)

NHK-BSプレミアム   コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                            再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分
 

10月24日(木) 休止
10月31日(木) オリオン大星雲へ―ハッブルが見た星のゆりかご―

 宇宙に咲く大輪の花。夜空で最も美しい光景と言われているのが「オリオン大星雲」だ。この大星雲に魅せられ、人生を捧げたのが、ロバート・オデール教授、75才。今も精力的に観測を続ける現役の天文学者だ。40年に渡ってオリオン大星雲を観測してきたオデール教授は、ハッブル宇宙望遠鏡の生みの親のひとりでもある。番組では、オデール博士の研究を辿りながら、ダイナミックなオリオン大星雲をCGで再現。全天で最も美しく賑やかな「星のゆりかご」を大冒険しながら、恒星や惑星の誕生のドラマに迫っていく。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◆科学技術書<新刊情報>「生命の起源」(小林憲正著/講談社)

2013-10-18 10:25:09 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:生命の起源~宇宙・地球における化学進化~

著者:小林憲正

発行:講談社

 生命の起源を分子の視点から科学する本。RNAワールドをはじめとした古典的化学進化説から、深海・火山などの極限環境、隕石や火星などの宇宙に関する話まで、科学的見地から幅広く解説する。
 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■科学技術ニュース■筑波大、KEK、北大、コバルトフェライトの薄膜化技術を世界で初めて開発

2013-10-17 10:11:36 |    電気・電子工学

 筑波大学の数理物質系 新関智彦助教(現東北大学)、柳原英人准教授、喜多英治教授らのグループは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所・構造物性研究センター 中尾裕則准教授、北海道大学大学院理学研究院 小池和幸教授らとともに、量産に適した成膜手法であるスパッタリング法を用いて、良質なコバルトフェライト単結晶薄膜を作製することに世界で初めて成功した。

 この薄膜について磁気特性および結晶構造の評価を行ったところ、白金等の貴金属を含む磁性材料に匹敵する強い垂直磁気異方性を有することを見出した。

 今日、広く使われているHDD の記録媒体には、高記録密度化(大容量化)を実現するため、強い垂直磁気異方性を有する磁性材料として、希少で高価な白金を含む磁性金属合金が用いられている。

 今回開発したコバルトフェライト薄膜により、貴金属を用いない、高性能な垂直磁気記録方式のHDD の記録媒体を実現できる可能性が示された。

 コバルトフェライトは、比較的入手の容易な元素で構成された酸化物。この格子をひずませることで、強い垂直磁気異方性が発現することは、従来から現象論的に予想されており、各国の研究グループが良質な薄膜を成膜する方法を検討してきたが、物性や構造の制御が難しく、実際に強い垂直磁気異方性を実現できた報告はなかった。

 同研究ではコバルトフェライトの成膜方法に関して検討を行い最適化した結果、14.7 Merg/cm3 もの大きさの垂直磁気異方性の発現を初めて確認した。

 この異方性の大きさは、次世代垂直磁気記録材料として利用するのに十分なもの。

 今後はHDD メーカーとともに、この材料を白金フリー次世代磁気記録材料の有力な候補として、磁気特性や記録媒体としての適性について詳細に検討し、実用化に向けてさらなる磁気特性の向上を目指すことにしている。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■科学技術書<新刊情報>■「科学者の卵たちに贈る言葉」(笠井献一著/岩波書店)

2013-10-15 10:55:30 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

書名:科学者の卵たちに贈る言葉―江上不二夫が伝えたかったこと―

著者:笠井献一

発行:岩波書店(岩波科学ライブラリー)

 研究生活で壁にぶつかって苦しいとき,尊敬する人がこんなことを言ってくれたら…….戦後日本の生命科学を牽引した江上不二夫は,独創的なものの見方やアイデアで周囲を驚嘆させただけでなく,弟子を鼓舞する名人でもあった。生命に対する謙虚さに発したその言葉は,大発見を成し遂げた古今の科学者の姿勢にも通じる。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする