“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「科学はこのままでいいのかな」(中村桂子著/筑摩書房)

2022-10-31 09:32:45 |    科学技術全般



<新刊情報>



書名:科学はこのままでいいのかな~進歩?いえ進化でしょ~

著者:中村桂子

発行:筑摩書房

 科学で生活は便利になったけれど、効率や結果ばかり求められるのはどこかおかしくないかな?何だか息苦しいよね。だって私たちは機械じゃなくて生きものなのだから。基本を変えずに、しかし驚くほどの多様さを生み出して38億年続いてきた「進化」を軸に、生きもの目線で私たちの未来を考えよう。【目次】第1章 20世紀科学の最大の発見の一つ―遺伝子の本体であるDNA 第2章 人間は生きものである 第3章 生命科学から生命誌へ 第4章 現代社会の問題点を明らかにする 第5章 便利はとてもよい…だろうか 第6章 進歩でなく進化を考えよう 第7章 生きものに学び私たちとして生きよう 第8章 生きものに学ぶ これから
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◆科学技術<テレビ番組情報>◆NHK「サイエンスZERO」/BSフジ「ガリレオX」他>

2022-10-31 09:32:18 |    ◆TV番組◆



<テレビ番組情報>




コズミック フロント  NHK‐BSプレミアム  毎週木曜日 午後10時~11時00分

11月3日(木) 95%のダーク 宇宙を支配する謎の力

 夜空に輝く星や銀河など、観測できる天体は宇宙全体のたった5%にすぎないという。残りの95%は見ることも触ることもできない謎のモノで満ちていることが分かってきた。

地球ドラマチック  NHK‐Eテレ  毎週土曜日 午後7時~7時45分

11月5日(土) 生き物たちの“超”能力 空に生きる

 空に進化の道を見出した生き物たち。その体の秘密を詳細なCGで解き明かす。高速で狩りをするハヤブサ。目と鼻、骨格を独自に進化させ、超高速での狩りを可能にした。海鳥もそれぞれの環境で進化した。空中戦に特化したグンカンドリと海に突入するカツオドリ、体の違いは?なぜハチドリはホバリングできる? トンボやチョウも骨格と羽の結合の仕方を進化させ、それぞれの飛行スタイルを確立した。(オーストラリア 2021年)

ガリレオX  BSフジ  毎週日曜日 午前11:30~12:00分(隔週新作)

11月6日(日) 小惑星リュウグウに生命の材料は見つかるのか?〜進む、はやぶさ2持ち帰りの試料分析〜

 1999年に発見された小惑星リュウグウは、地球に衝突する可能性が高い「潜在的に危険な地球近傍天体」だが、科学的調査の対象としてはうってつけの天体だ。リュウグウのような小惑星はかつて地球に大量に降り注いだ歴史があり、それによって水や有機物がもたらされたことが、生命の誕生の鍵を握っていると考えられているからだ。JAXAの小惑星探査機はやぶさ2が持ち帰ったリュウグウの石は、現在6つの初期分析チームによる分析が行われている。番組では、筑波のKEK物質構造科学研究所で量子ビームを使い分析を進めている「石の物質分析チーム」と「固体有機物分析チーム」に取材。地球上にどのようにして生命が誕生したのか?その謎を解き明かす重要な実験と分析のいまに迫る。

主な取材先:中村 智樹(東北大学)
      薮田 ひかる(広島大学)
      高橋 嘉夫(東京大学)

サイエンスZERO  NHK‐Eテレ  毎週日曜日 午後11時30分~0時00

11月6日(日) 人類の“宇宙観”を変える!ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」

 驚くほど高精細な天体の姿を届ける「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」。今、世界中の天文学者が寝る間を惜しんで、望遠鏡からのデータをもとに「最遠方銀河」探しに挑んでいる。従来の望遠鏡では見ることができなかった“遠くの宇宙”、つまり“宇宙誕生からまもない姿”を捉えられるという。さらに「系外惑星」の大気の成分から“地球外生命”の兆候も突き止めることも可能!?天文学に革命を起こすといわれる望遠鏡を徹底解剖。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ゲームから学ぶAI」(西田圭介著/技術評論社)

2022-10-31 09:31:58 |    情報工学



<新刊情報>



書名:ゲームから学ぶAI~環境シミュレータ×深層強化学習で広がる世界~

著者:西田圭介

発行:技術評論社(Tech × Books plusシリーズ)

 同書は、世界最先端のAI研究所の一つであるDeepMindが発表した論文を軸に、現代的なAIがどのように作られているのかをまとめた技術解説書。「汎用AI」「ゲームをプレイするAI」をテーマとし、おもに深層強化学習の技術を取り上げる。深層強化学習は、いまの世の中で広く使われているディープラーニングをゲームなどの領域に応用した技術。深層強化学習には高性能なシミュレータが必要であり、ゲームをはじめとした架空の世界を舞台として最先端の研究が進められている。同書では、これまでに発表されてきた論文を通して、「いま技術的に何ができて、何が難しいのか」を紐解きながら、一つ一つの技術を積み上げた先に来る、次の時代のAIについて考えていく。
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●科学技術ニュース●令和4年文化勲章(科学技術関係)、榊 裕之氏と別府輝彦氏が受賞

2022-10-28 15:54:56 |    ◆受賞◆
 令和4年文化勲章受章者のうち、科学技術関係は、榊 裕之氏と別府輝彦氏が受賞した。

 榊 裕之氏

 愛知県出身、78歳

 奈良国立大学機構理事長、東京大名誉教授、トヨタ学園フェロー、豊田工業大学名誉学長

 江崎玲於奈が提唱した半導体超格子構造の概念に影響を受け、固体半導体中における量子効果の物理と、そのエレクトロニクスへの応用を中心に研究。


 別府輝彦氏 

 京都出身、88歳

 東京大名誉教授、東日本大学生物資源科学部教授、総合科学研究所教授

 微生物に由来するさまざまな新しい物質・現象を発見解明するなど先駆的研究成果を上げ、発酵学の発展に貢献。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「分子をはかる」(藤井敏博著/文藝春秋)

2022-10-28 10:16:14 |    化学



<新刊情報>



書名:分子をはかる~がん検診から宇宙探査まで~

著者:藤井敏博

発行:文藝春秋(文春新書)

 血液一滴から病気を診断――田中耕一氏がノーベル化学賞を受賞した質量分析法が医療現場を一変させた、分子をはかる力=質量分析法。小惑星探査機はやぶさが持ち帰った試料も、質量分析計で解析された。ドーピング検査、ドル紙幣からのコカイン検出、水質・大気・土壌などの環境測定から、遺跡などの年代測定まで、私たちの生活を支える最先端科学への招待。
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●科学技術ニュース●凸版印刷とNICT、世界初、米国政府機関選定の耐量子計算機暗号をICカードシステムに実装する技術を確立

2022-10-28 10:15:55 |    情報工学
 凸版印刷と情報通信研究機構(NICT)は、量子コンピュータでも解読が困難な耐量子計算機暗号(Post-quantum cryptography=PQC)を搭載したICカード「PQC CARD」を世界で初めて開発し、NICTが運用するテストベッド「保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム」における医療従事者のICカード認証と電子カルテデータへのアクセス制御に適用し、その有効性の検証に成功した。
 
 今回開発した「PQC CARD」には、米国政府機関の国立標準技術研究所( NIST)が2022年7月に標準技術候補として選定した次世代の電子署名方式「CRYSTALS-Dilithium(クリスタル・ダイリチアム)」を採用した。

 「PQC CARD」の開発では、PQCに関する先端技術を有するカナダのISARAとも連携している。
 
 凸版印刷とNICTは、今後この技術を活用し、高秘匿情報を将来にわたって安全に流通、保管、利活用できる量子セキュアクラウド技術の開発を推進する。

 また、量子コンピューティング時代において、ICカードのセキュリティにとどまらず、インターネット上で日常的に行われる電子メールや、オンラインショッピング、キャッシュレス決済、ネットバンキングなどインターネットのセキュリティを担保する基盤技術を構築し、安全・安心な社会インフラの実現を目指す。<凸版印刷>
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●科学技術ニュース●川崎重工業、ドライ方式水素ガスタービンで、窒素酸化物の大幅削減と水素・天然ガス混合燃料を用いた実証運転に成功

2022-10-28 10:15:19 |    ★水素ニュース★
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会構築技術開発事業」において、川崎重工業は、神戸市ポートアイランドの水素CGS(コージェネレーションシステム)実証プラントで、ドライ方式燃焼器を用いた水素ガスタービンの窒素酸化物(NOx)排出量について、大気汚染防止法の規制値の半分である35ppm以下を達成した。

 これは、2020年に同事業で川崎重工が達成した70ppmを半減させる成果。また、水素・天然ガスの混合燃料に対して幅広い混合率での運転を実現する技術を開発し、その実証運転に成功した。

 れにより、ドライ方式水素ガスタービンの社会実装促進に貢献する技術を確立した。

 NEDOは「水素社会構築技術開発事業」で、本格的な水素サプライチェーンの構築に向けた研究開発などに取り組んでおり、その一環として、川崎重工は水素ガスタービンに関する技術開発に取り組んでいる。

 2020年には、同事業の「ドライ低NOx水素専焼ガスタービン技術開発・実証事業」(2019年度~2020年度)で、マイクロミックス燃焼技術を水素ガスタービンの燃焼器に適用し、ドライ方式により水素専焼(水素100%燃料)運転をする技術実証試験に世界で初めて成功した。
 
 この試験では、2018年に実証を完了し既に実用化しているウェット方式に比べて発電効率を約1ポイント向上させるとともに、NOx排出量も大気汚染防止法の規制値(70ppm:O2=16%換算値)以下とすることに成功した。

 これにより、ドライ方式による水素専焼ガスタービンの基盤技術を確立した。

 そして現在、川崎重工は、同事業の「水素CGSの地域モデル確立に向けた技術開発・研究」(2021年度~2022年度)において、神戸市ポートアイランドの実証プラントでドライ方式水素燃焼器の改良に取り組んでいる。

 川崎重工は、同実証において、「マイクロミックス+追いだき燃焼器」の製品化に向けてさらに検証を進めていくとともに、2022年度末までに、同開発成果を適用した水素ガスタービンによる熱電供給の実証を行う予定。<新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「永久磁石同期モータのベクトル制御」(新中新二著/オーム社)

2022-10-28 10:14:37 |    電気・電子工学



<新刊情報>



書名:永久磁石同期モータのベクトル制御

著者:新中新二

発行:オーム社

 同書は、モータドライブについての技術書。電機、自動車メーカなどのエンジニア、電気系の大学院生・若手研究者を主な対象として、永久磁石同期モータ(PMSM)のベクトル制御技術を解説。位置・速度センサ利用のベクトル制御とセンサレスベクトル制御に共通する、モータ制御の基礎技術についてていねいに解説。同書は、電波新聞社刊「永久磁石同期モータのベクトル制御技術 上巻―原理から最先端まで―」の増補改訂版。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「「空の科学」が一冊でまるごとわかる」(白鳥 敬著/ベレ出版)

2022-10-27 09:59:01 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:「空の科学」が一冊でまるごとわかる

著者:白鳥 敬

発行:ベレ出版

 「自家用操縦士」という小型機パイロットの資格をもった著者が、「空」についてのさまざまなことを科学的な目で解説した入門書。操縦桿を握り、自身の操縦で上空にいるからこそ、風も雲も前線も、肌で感じ、立体的にとらえることができる。同書では、空気の基本、性質、力学に始まり、風や気圧、雲や雨などの気象現象の基礎知識を学んでいく。コラムでは「飛行機が異常な姿勢になったときの対処の方法」など、実際に空を飛んでいるときのエピソードも満載。空が好きな人、飛行機やドローンに興味のある人、天気・気象を学びたい人などに、上空の風を感じながら「空の科学」について学べる一冊。
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●科学技術ニュース●ソフトバンクロボティクス、「ロボットインテグレーター(RI)戦略」を発表

2022-10-27 09:58:28 |    ロボット工学
 ソフトバンクロボティクスは、「ロボットインテグレーター(RI)」としてのビジネス戦略を発表した。

 サービスロボットの世界市場規模は、2021年時点で2兆7,410億円、2030年には5兆7,628億円と2倍以上の成長が予測されている。さまざまな課題に直面する社会において、ロボットは単に「作る」フェーズから「様々なロボットからどう選び、どう組み合わせ、いかにその力を活かすか 」という新たな時代に突入しつつある。

 サービスロボットの先駆者としての豊富な知見と膨大なロボット稼働データ、そして世界的なネットワークを持つ同社は、ロボットの導入を検討される事業者、ロボットを開発するメーカーなどへ総合的にサービスを展開する「ロボットインテグレーター(RI)」としてのビジネスを展開する。

 「ロボットインテグレーター」として展開する3つのサービスは、1.導入事業者向け:ロボット導入のコンサルティング&アウトソーシング 2.メーカー向け:新たなサービス・ロボットの開発・量産・保守サポート 3.世界のロボットビジネスの最適化を促進する独自データプラットフォームの立ち上げ

1. ロボット導入のコンサルティング&アウトソーシング

 ー膨大な知見とデータ、ネットワークで、あらゆる業界のDXを推進

 さまざまな課題に直面する事業者に、同社が有する知見と膨大なロボット稼働データ・世界的なネットワークと共に、ロボット・AI等の最先端テクノロジーによる最適なソリューションを提案し、導入をサポートする。

2. サービス・ロボットの開発・量産・保守サポート

 業務用屋内サービスロボットの世界売上No.1としての同社の知見とデータ、世界的なネットワークを活用し、ロボットを開発するディベロッパー/メーカーのに対して、企画、開発、量産、品質管理、保守・サポートまで幅広いサービスを提供する。さまざまな課題に直面されているロボットディベロッパー/メーカーをサポートし、ロボット業界全体の活性化を推進する。

3. 複数ロボットやIoTセンサー等の連携、効率化を促進するデータプラットフォーム

 単独のロボットの稼働から、複数ロボットやセンサーを組み合わせて最適化することがあたりまえの時代が到来し、多様な製品群の一元的な管理・運用が必須となりつつある。そのニーズに応えるために開発されたデータプラットフォーム「SoftBank Robotics Universal Data Platform」は、同社が有する膨大な蓄積データを活用し、導入済みロボットの運用効率化のみならず、導入検討中のユーザーへのソリューションの提案、ロボットメーカーの開発・量産・保守サポートなどを推進する。<ソフトバンクロボティクス>
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