<新刊情報>
書名:原発メルトダウンへの道―原子力政策研究会100時間の証言―
著者:NHK ETV特集取材班
発行:新潮社
日本の原子力発電を支えてきた官僚、政治家、研究者、電力会社やメーカーの重鎮など「原子力ムラ」と呼ばれる人々は、原子力政策を振り返り、「原子力反省会」ともいえる極秘会合を開いてきた。その録音テープや新証言から、原発事故の本質を探る。2012年科学ジャーナリスト大賞受賞のTVドキュメンタリーの書籍化。
<新刊情報>
書名:原発メルトダウンへの道―原子力政策研究会100時間の証言―
著者:NHK ETV特集取材班
発行:新潮社
日本の原子力発電を支えてきた官僚、政治家、研究者、電力会社やメーカーの重鎮など「原子力ムラ」と呼ばれる人々は、原子力政策を振り返り、「原子力反省会」ともいえる極秘会合を開いてきた。その録音テープや新証言から、原発事故の本質を探る。2012年科学ジャーナリスト大賞受賞のTVドキュメンタリーの書籍化。
理化学研究所は、動物の体細胞の分化の記憶を消去し、万能細胞(多能性細胞)へと初期化する原理を新たに発見し、それをもとに核移植や遺伝子導入などの従来の初期化法とは異なる「細胞外刺激による細胞ストレス」によって、短期間に効率よく万能細胞を試験管内で作成する方法を開発した。
これは、理研発生・再生科学総合研究センター細胞リプログラミング研究ユニットの小保方晴子研究ユニットリーダーを中心とする研究ユニットと同研究センターの若山照彦元チームリーダー(現 山梨大学教授)、および米国ハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授らの共同研究グループによる成果。
哺乳類の発生過程では、着床直前の受精胚の中にある未分化な細胞は、体のすべての細胞に分化する能力(多能性)を有しています。ところが、生後の体の細胞(体細胞)は、細胞の個性付け(分化)が既に運命づけられており、血液細胞は血液細胞、神経細胞は神経細胞などの一定の細胞種類の枠を保ち、それを越えて変化することは原則的にはない。
即ち、いったん分化すると自分の分化型以外の細胞を生み出すことはできず、分化状態の記憶を強く保持することが知られている。
今回、共同研究グループは、マウスのリンパ球などの体細胞を用いて、こうした体細胞の分化型を保持している制御メカニズムが、強い細胞ストレス下では解除されることを見いだした。
さらに、この解除により、体細胞は「初期化」され多能性細胞へと変化することを発見した。
この多能性細胞は胎盤組織に分化する能力をも有し、ごく初期の受精胚に見られるような「全能性」に近い性質を持つ可能性が示唆された。
この初期化現象は、遺伝子導入によるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の樹立とは全く異質のもの。
共同研究グループは、この初期化現象を刺激惹起性多能性獲得(STAP)、初期化された細胞をSTAP細胞と名付けた。
STAPの発見は、細胞の分化状態の記憶の消去や自在な書き換えを可能にする新技術の開発につながる画期的なブレイクスルーであり、今後、再生医学のみならず幅広い医学・生物学に貢献する細胞操作技術を生み出すと期待できる。
<新刊情報>
書名:宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか
著者:ロジャー・ペンローズ
訳者:竹内薫
発行:新潮社
ビッグバンの前には何があったか? 宇宙の果てはどうなっているか?「われわれは永遠に循環する宇宙に棲んでいる」―そう考えれば、ビッグバンにおけるエントロピーの矛盾は解消される。ケンブリッジで育ち、オックスフォードで磨かれ、あのホーキング博士も一目置くというイギリスの天才物理学者が、自ら「バカらしいほど新しい」と評する「共形サイクリック宇宙論」を懇切丁寧に解説する。著者のロジャー・ペンローズは、1931年、英国生まれ。数学者、数理物理学者。ケンブリッジ大学で博士号取得。オックスフォード大学教授職等を歴任。王立協会会員。1994年、ナイトに叙任。ホーキングとブラックホールの特異点定理を証明、宇宙の構造モデルとして量子重力理論とツイスター理論を提唱。主な著書に「皇帝の新しい心」、共著に「ホーキングとペンローズが語る時空の本質」など。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)プロジェクトにおいて、東京大学等のグループは、印刷で製造可能な高性能有機薄膜トランジスタ回路を開発、商用周波数(13.56MHz)での個体識別信号の伝送に世界で初めて成功した。
開発したトランジスタは、従来の塗布型有機半導体と比べて10倍以上の性能を持つだけでなく、印刷による形成で1/10以下に製造コストの低減が可能。
さらに信号伝送が可能となったことで、軽量フレキシブルで、低コストな電子タグ等の作成が可能となり、物流管理やヘルスケアなど、広範な用途が期待される。
今後、NEDOプロジェクトにおいて、開発を進めている論理回路部を搭載したRFIDタグの試作を進め、実用化への研究開発を加速することにしている。
また、東京大学内に組織した、有機材料開発からパネル部材、装置開発、デバイス開発を行う企業とのコンソーシアム「ハイエンド有機半導体研究開発・研修センター」では、RFIDタグに限らず、高速動作の有機エレクトロニクスデバイスの開発を広範に目指す。
<新刊情報>
月刊「ニュートン」2014年3月号
★特集:まだまだ未解明の不思議な物質 フェロモンとは何か~性行動をはじめ,生物のさまざまな行動を支配する!~
道しるべになったり,仲間を集合させたり,危険を知らせたり,多彩な役割をもつフェロモン。 あなたの行動も,知らないうちにフェロモンに支配されている!?
監修 東原和成
協力 市川眞澄/戒能洋一/小早川 達/坂本文夫/宮崎雅雄/トリストラム・ワイアット
★特集:三角関数がすぐわかる~サイン,コサイン,タンジェント~
三角関数のさまざまな定理や公式は,どのようにみちびかれたのだろうか? そして,何の役に立つのだろうか? 三角関数の基礎を徹底的に紹介する。
協力:上野健爾
月刊「日経サイエンス」2014年3月号
★特集:重力波天文学
ビッグバンの残響を探る
R. D. アンダーセン
地底望遠鏡KAGRA
中島林彦
協力:大橋正健/安東正樹
情報通信研究機構(NICT)と日立国際電気は、このたび、岩手県遠野市において、国際標準規格IEEE 802.22及びIEEE 802.11afに基づき開発した無線通信システムを用い、テレビ放送帯のホワイトスペースを利用した長距離ブロードバンド通信実験を実施し、IEEE 802.22無線システムにより12.7 kmの基地局-端末間を、下り5.2 Mbps、上り4.5 Mbpsで伝送することに世界で初めて成功した。
さらに、これをバックボーンのリンクとして、IEEE 802.22端末にエリア展開が可能なIEEE 802.11afのアクセスポイントを接続することで中継局を構成し、マルチホップネットワークを構築することに世界で初めて成功した。
この実験では、道路や崖の監視、テレビ電話のような実際の利用シーンを想定した検証も行っており、有線ネットワークの利用が困難な地域における通信確保だけでなく、災害時における通信回線の支援システムとしての利用も期待できる。
情報化社会においてネットワーク通信を用いた様々なアプリケーションが利用可能になり、あらゆる場所でブロードバンド通信を行う需要が高まっている。
このため、山間部や離島などのようにケーブル敷設が困難な地域であっても、低コストでインフラの整備を行うことができる無線ネットワークの導入が期待されている。
また、災害時に通信インフラが被害を受けた場合には、柔軟で迅速にブロードバンド通信を可能にする無線ネットワークの構築が求められている。
この無線ネットワークを構築する際に、テレビ放送帯(470~710 MHz)のホワイトスペースを利用することができれば、周波数が高い従来の無線LAN(2.4 GHz)等と比較して、省電力で長距離の伝送が可能な、障害物にも影響を受けにくい通信が期待できる。
このような状況を踏まえ、ホワイトスペースを活用した無線通信について技術的な検討がなされており、米国や英国をはじめとする諸外国でも制度化が検討され始めている。
<テレビ番組情報>
NHKテレビ Eテレ サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00分
再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分
2月2日(日) ZEROマガジン第2号:大胆不敵!先端科学の革命児たち
大胆な発想で先端科学に革命を巻き起こすユニークな研究者たちを特集する。生きた細胞で人形や編み物を作ったり、細胞をひも状に加工して病気の治療に役立てたり、驚きの最新技術を南沢奈央が徹底リポート!さらに「日本版ノーベル賞」ともいわれる京都賞を受賞した83歳の進化生物学者が登場。ダーウィンの進化論を超える究極の「進化の数式」とは?
司会:南沢奈央,竹内薫,中村慶子/語り:江藤泰彦
TBSテレビ 夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~
2月2日(日) 波で日本を元気にするエネルギーを作る!
永遠に無くならない波の力を電気に変えろ!エネルギー小国、日本を救う波力発電プロジェクト。日本全体の発電能力を上回る、3億キロワットもの波のエネルギーを発掘し、世界初の本格的商用化を目指す。
ドリームメーカー:三井造船 中野訓雄
ナレーター:向井 理
テレビ朝日 奇跡の地球物語~近未来創造サイエンス~ 毎週日曜日 午後6時30分~6時56分
2月2日(日) スイス アルプス~巨大氷河の絶景が語る真実~
スイス、アルプス山脈。豊かな水と緑にあふれた景色には思わず息をのむ。そんなアルプスの麓で、人々はのどかに暮らし、牛たちは緑の草原で気ままに過ごす。100年以上の歴史を誇る登山鉄道は、世界各国から訪れる観光客をアルプスの世界へと誘う。そこで待っているのは、大自然が作り上げた絶景の数々。しかし、アルプスの氷河に今、異変が起きている。氷河研究の世界的権威と訪れたアルプス最大の氷河。そこで見つけた巨大な穴が意味することとは?
BSフジ ガリレオX 毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)
2月2日(日) 右?左?の謎
自然界では、“右と左の不思議"が様々な形で垣間見える。例えば私たち人間には右利きと左利きが存在するが、その割合は右利きが圧倒的に多く、左利きは全体のわずか10%と少数派である。この割合は国や民族が異なっても変わらず、その理由はよくわかってないと言う。また近年の研究から、人間以外の生物にも右利きと左利きがあり、それが生物の進化に関係していることが解ってきた。さらに分子の世界では、私たちの体に使われているアミノ酸になぜ左手型しか存在しないのかという謎があり、最近、その謎を解くカギが宇宙のはるかかなたで発見された。最新科学が徐々に解き明かす右と左の謎に迫る。
主な取材先:こう合憲三(東京理科大学) 、竹内勇一(富山大学)、田村元秀(東京大学)、八田武志(関西福祉科学大学)、細 将貴(京都大学)
BS朝日 BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分
1月28日(火)
①人間を超えた!? 賢い動物たち 前編
動物の知能に関する研究は、生物学において最も注目されている分野の1つ。近年、研究者たちの独創的な実験により、ヒトに次いで高い知能を持つとされるチンパンジーやオランウータンはもちろんのこと、無脊椎動物のタコにいたるまで、さまざまな動物の驚くべき能力が明らかになってきた。前編では動物の記憶力・学習能力に注目し、素晴らしい知力を発揮する動物たちを紹介する。
②人間を超えた!? 賢い動物たち 後編
後編では動物たちのコミュニケーション能力に注目する。動物は危険回避のため、あるいはテリトリーを守るため、そして子どもに生きる術を教えるために、鳴き声やボディーランゲージを使ってコミュニケ―ションをとる。人間との関わりの中では、人間の言葉を理解し、時には「会話」に近いこともできるようになる。
NHK-BSプレミアム コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分
1月30日(木) 宇宙ゴミ戦争!? スペースデブリの脅威
日本人宇宙飛行士若田光一さんが船長を務める国際宇宙ステーションを、大きな脅威が取り巻いている。それは地球の軌道に浮かぶ人工物の残骸「スペースデブリ」。地球の軌道には、運用を終え破棄された衛星やロケットの残骸が、確認されているだけで2万個以上、小さなものものを含めれば1億個以上もある。日本のテレビで初めてスペースデブリを追跡するアメリカ空軍の基地を取材、さらに日本の古川宇宙飛行士が遭遇したスペースデブリの危機一髪の事件など、「スペースデブリ」と格闘する宇宙開発の最前線に迫る。
NHKテレビ Eテレ 地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分
2月1日(土) ドラゴンは生きていた!?」
「ロードオブザリング」「ホビットの冒険」などのファンタジー映画にも登場するドラゴン。巨大な翼、鋭い爪や長い牙があり、闇夜に人を襲うと恐れられていた。歴史書には8世紀の英国で修道士が襲われたという記述があり、ドラゴンと戦った英雄の名前も記されている。記述は真実なのか? ドラゴンの正体は? 考古学者や美術史家など、専門家とともに伝説を徹底検証していくと意外な真相が浮かび上がる…。(2012年イギリス)
<新刊情報>
書名:宇宙探査機はるかなる旅路へ ~宇宙ミッションをいかに実現するか~(DOJIN選書)
著者:山川 宏
発行:化学同人
太陽系の惑星から小惑星,彗星,さらには太陽系の果ての探査へと向かう探査機.通信・放送やGPSとして,現代生活に欠かすことのできなくなった人工衛星。この宇宙機が目的の宇宙空間へ到達するには,ロケットの打ち上げ、重力圏からの脱出、機体の設計、目標地点までの軌道計画など、考慮すべきさまざまな事柄がある。同書では,数々の宇宙ミッションの「飛行計画」に焦点を当て、これまでの宇宙開発を振り返り、これからの宇宙利用の方向性を占う。
SHINDOは、福井県工業技術センター、産業技術総合研究所集積マイクロシステム研究センター伊藤寿浩副研究センター長、高松誠一 究員と共同で、電子テキスタイル製造技術を応用して、LEDの点灯により冬山や夜間でも視認性の高いLEDスポーツウエアを開発した。
今回、ひも状の織物であるリボン上にLEDを配線し、服に取り付けられるよう樹脂加工を行う電子テキスタイル製造技術を確立することで、薄くフレキシブルなLEDリボンを取り付けたスポーツウエアの開発に至ったもの。
このLEDリボンは衣服類に簡単に照明機能を付けられるため、スポーツ以外にも交通整理などさまざまな夜間作業の安全性向上につながるものと期待される。
近年、スポーツウエア分野では、冬山や夜間での視認性を向上させるための照明機能への関心が高まっている。しかし、通常用いられる反射板では、反射するための外部からの光がないと機能せず、また、従来のLEDリボンは曲げによる断線を防ぐためにプラスチックの硬い基板上にLEDが配線されており、加えて硬い透明樹脂で保護されており、非常に硬くて重い。そのため、着用時に違和感があるという問題があった。
一方、電子デバイス、特にMEMS分野では硬い基板上にセンサーやLEDなどを配線する技術はあったが、衣服などに取り付けるには柔らかい布などの基板上へ配線する必要があり、これまでそのような技術はなかった。そのため、スポーツウエア分野で用いるには、リボンのような柔らかい布の上にLEDを配線する技術を開発する必要があった。
今回、リボン上にLEDを配線する技術と、衣服に取り付けるための熱融着性と防水性をもつ材料による樹脂加工技術からなる電子テキスタイル製造技術を開発した。
この開発では、福井県がリボンに配線を織り込む技術を、産総研がリボン上の配線にLEDをハンダ付けする装置を、SHINDOがリボンを衣服に取り付けるための樹脂加工技術を担当した。
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書名:コンピュータって~機械式計算機からスマホまで~
著者:P.セルージ
訳者:山形浩生
発行:東洋経済新報社
機械式計算機からスマートフォンまで、ハードウェアの進化を手短にまとめた概説書。コンピュータの過去・現在・未来の姿を描く。