“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「脳を開けても心はなかった」(青野由利著/築地書館)

2024-05-01 09:39:39 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:脳を開けても心はなかった~正統派科学者が意識研究に走るわけ~

著者:青野由利

発行:築地書館

 分子生物学、脳科学、量子論、複雑系、哲学、さらに最先端のAIまで、意識研究の過去から近未来までを展望。「意識」に代表される生命現象のすべては、物質レベルで説明できるのか。意識研究に挑んできた世界の天才・秀才科学者たちの心の内を、日本を代表する科学ジャーナリストがインタビューや資料から読み解く。ノーベル賞科学者に代表される正統派科学者が、脳と心の問題にハマるのはなぜか。その理由から浮き彫りになる現代最先端科学の光と影。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「生命と非生命のあいだ」(小林憲正著/講談社)

2024-04-29 09:49:32 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:生命と非生命のあいだ~地球で「奇跡」は起きたのか~

著者:小林憲正

発行:講談社(ブルーバックス)

 地球に生命が誕生したことは「奇跡」なのか? それとも「必然」なのか? たとえば天文学者のフレッド・ホイルは、生命ができる確率は「がらくた置き場の上を竜巻が通りすぎたあとにジャンボジェットが組み上がっている確率」にひとしく、それは10の4万乗分の1ほどであると言った。それほどできにくいものが、なぜ地球にはこんなに存在するのか? もしかしたら、生命とは本当に「神の仕業」なのか?「生命の起源」についての仮説として圧倒的な支持を集める「RNAワールド」が説明できないこの問いに、アストロバイオロジーの第一人者が正面から向き合い、フラスコの中から宇宙空間にまで思索を広げて提唱する「がらくたワールド」と「生命スペクトラム」とは何か。非生命はいかにして生命になるのか、神に頼らない説明は、はたして可能なのか?「生命の起源」研究の全貌と、何が論点なのかを類書にないわかりやすさで整理し、宇宙の開闢と並ぶ現代科学「究極の謎」に挑む、著者の代表作。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか?」(河田雅圭著/光文社)

2024-04-26 09:35:50 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか?~進化の仕組みを基礎から学ぶ~

著者:河田雅圭

発行:光文社

 ダーウィンの『種の起源』が刊行されてから150年以上が経った今、進化論のエッセンスは日常にも浸透している。「常に進化し続ける」「変化できるものだけが生き残る」。こんな言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれない。しかし、実際の生物の進化はそんなにシンプルなのであろうか。すべての進化は生存に役立つもの? 否、偶然による生存に役立たない進化もある。生存競争に敗れれば絶滅しかない? 否、そもそも生存競争から逃れ、別の地で生き続けることもある。生物の進化は私たちの想像以上に多種多様なもの。同書では、そんな複雑だけども面白い進化の仕組みを、最新研究も交えて丁寧に解説していく。はたして、ダーウィンの時代から人類はどこまで進化の実態を明らかにしてきたのか!?【目次】第1章 進化とは何か 第2章 変異・多様性とは何か 第3章 自然選択とは何か 第4章 種・大進化とは何か


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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「デジタル時代の恐竜学」(河部壮一郎著/集英社インターナショナル)

2024-04-22 09:46:11 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:デジタル時代の恐竜学

著者:河部壮一郎

発行:集英社インターナショナル(インターナショナル新書)

 この20年間で恐竜学の研究は、デジタル機器の活用により大きく様変わりした。そのトップランナーは、いったいどのような研究の日々を送っているのか。岩石に埋まって見えない化石を透視?ティラノサウルスが実は繊細?3Dプリンターで全身骨格標本をつくるなど、新種・新発見が続出中の研究最前線を紹介。3D画像など60枚掲載。【目次】第1章 奇妙な新種恐竜「フクイベナートル」との邂逅 第2章 コロナ禍と「フクイベナートル」のその後 第3章 「ネオベナートル」のデジタルデータ作成奮闘記 第4章 生ける恐竜「ニワトリ」の脳の成長を観察する 第5章 原始的な鳥類「フクイプテリクス」 第6章 恐竜の「失われたクチバシ」を作り出す 第7章 「ペンギンモドキ」はペンギンか?  第8章 繊細な暴君「ティラノサウルス」 第9章 絶滅した奇獣「パレオパラドキシア」をデジタル復元
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「サピエンス前史」(土屋 健著/講談社)

2024-04-15 09:47:16 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:サピエンス前史~脊椎動物の進化から人類に至る5億年の物語~

監修:木村 由莉

著者:土屋 健

発行:講談社(ブルーバックス)

 約5億年前に脊椎動物が誕生し、それ以来生命は様々に分化し多様化して現在に至り、我々ホモ・サピエンスは何十万種もいる種のたった一つである。様々に枝分かれを繰り返すなかで、たった一本の道筋がホモ・サピエンスへとつながっているのだ。同書では、サカナの仲間から始まった脊椎動物の先祖が、どのように体を変え、新しい特徴と能力を手に入れ、サピエンスへ近づいてきたのかをつぶさに見ていく。これまでの生命史にはなかった画期的な視点で、およそ70の特徴に焦点を当てた、姿形のまったく違う祖先から人類への大進化史!
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ハリモグラの鼻ちょうちん」(小林洋美著/東京大学出版会)

2024-04-10 09:34:10 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:ハリモグラの鼻ちょうちん~探検しよう!サイエンスの「森」を~

著者:小林洋美

発行:東京大学出版会

 見過ごしてしまいがちな日常のできごとと地続きのふしぎを、最新の心理学や行動学などの研究を紹介しながら読み解いていく、『モアイの白目』『飛ばないトカゲ』に続くオモシロ科学エッセー第3弾。「生物の世界は思いがけない不思議に満ち溢れている。それに気がつくのは、いたずら好きな疑いの心と常識外れの実験のデザインだ。それを実践した科学者たちの挑戦を絶妙なノリで解説した。動物学のおもろい世界観が満載。」――山極壽一氏(京都大学前総長)推薦。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「海のへんな生きもの事典 ありえないほねなし」(ひとでちゃん著/山と渓谷社)

2024-04-01 09:40:03 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:海のへんな生きもの事典 ありえないほねなし

著者:ひとでちゃん 

イラスト:ワタナベケンイチ

発行:山と渓谷社

 ヘンなことってすばらしい!宇宙人よりも宇宙人な、ほねなしたちの”ありえない”生きざま。”口と肛門が同じ””頭から足が生えている””体のほとんどが生殖器””腕一本から体全体が再生”まさに、ありえない!のオンパレード!宇宙人より宇宙人な生きもの。それが地球にいる「ほねなし(無脊椎動物)」。へんちくりんで姿形も生き方もユニークな海のほねなしたちの魅力を、イラストをまじえてたっぷりとご紹介。動物界、全34動物門の解説&イラストつき!
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ゲノム裁判」(ジョージ・L・コントレラス著/みすず書房)

2024-03-29 09:51:55 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:ゲノム裁判~ヒト遺伝子は誰のものか~

著者:ジョージ・L・コントレラス

訳者:上原直子

発行:みすず書房

 科学技術の発展は、人類にとって歓迎すべきことだが、その利用が重大な人権問題につながる場合もある。嘘発見器による冤罪事件や、警察の捜査に利用されるDNA鑑定技術がはらむ諸問題、遺伝子情報を根拠にした差別的扱いなどが代表的だ。アメリカ自由人権協会(ACLU)科学顧問のターニャ・シモンチェリは、協会が管轄する、科学と人権が交わるこうした問題に、科学的助言を行う立場にあった。そんな彼女は2005年のある日、同僚にこんな相談をする。「“遺伝子特許”には問題がある」。この小さな相談が、世界中の注目を集める歴史的裁判のはじまりだった――。「ヒト遺伝子に特許は認められるのか?」このシンプルな問いに、合衆国最高裁が審判を下したのは2013年。足かけ8年の舞台裏には、がん患者や疾患の遺伝的保因者、研究の自由を求める科学研究者、特許で利益を得るバイオ業界、そして原告・被告双方の訴訟弁護士や特許を承認してきた政府の人間、事件を裁く判事たちのさまざまな思いが交錯するドラマがあった。一私企業がヒト遺伝子利用を独占する。長く定着していたこの慣行に初めて異を唱えた裁判の、手に汗握るドキュメンタリー。巻末に事件の法的意義の著者解説を収録。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「死んだ動物の体の中で起こっていたこと」(中村進一著/ブックマン社)

2024-03-28 09:36:01 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:死んだ動物の体の中で起こっていたこと

著者:中村進一

発行:ブックマン社

 「死んだ動物を診る」病理学専門の獣医が、亡骸と向き合う日々の中で学んだこと、感じたこと。動物たちが最期に伝えた言葉とは。コロナ禍のステイホームで急増したペット需要。ネット上に拡散される野生動物との触れ合い動画の数々。容易く供給される「かわいい」「癒される」のその先に、病気や事故、そして決して避けられぬ「死」があることを、私たちはどのくらいちゃんと理解できているか。動物も生きている限り、死に至る。それは、ごく自然の営みの中で起こることが大半だが、ロードキルや誤飲、中毒、寄生虫やウイルスへの感染、栄養不足、虐待や飼育放棄といった、直接・間接的に人間が関わっていることもある。そのことに目を背けず、「かわいい」だけではない動物たちの現実を知るということ。同書は、「死んだ動物を診る」病理学専門の獣医が、遺体と向き合う日々の中で学んだこと、感じたこと、最後の診断で聴いた動物たちからのラストメッセージを綴ったエッセイ。起きた出来事をただ嘆くのではなく、たくさんの「生」につなぐために―「命」への希望と責任を問う一冊。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「化石に眠るDNA」(更科 功著/中央公論新社)

2024-03-05 09:32:45 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:化石に眠るDNA~絶滅動物は復活するか~

著者:更科 功

発行:中央公論新社(中公新書)

 DNAには不思議な魅力がある。大ヒット映画「ジュラシック・パーク」では、琥珀の中に遺されたDNAから、恐竜を現代に蘇らせた。それは絵空事とは言い切れない。マンモスなど絶滅動物の復活をめざす取り組みは今なお続けられている。古代DNAの研究を進展させた新技術はどのようなものか。生命を操作することに重大なリスクはないのか――。科学者たちが織りなしたドラマとともに、起伏に富んだ研究史をたどる。
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