“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「宇宙はどこまで行けるか」(小泉宏之著/中央公論新社)

2018-09-28 09:27:40 |    宇宙・地球

 

<新刊情報>

 

書名:宇宙はどこまで行けるか~ロケットエンジンの実力と未来~

著者:小泉宏之

発行:中央公論新社

 かつて、宇宙ロケットの打ち上げといえば、国家や国際機関が手がける一大プロジェクトだった。だが、宇宙開発の主役は大学や新興企業に替わりつつある。ロケットの超小型化・量産化が進んだことで、低コスト・高頻度の打ち上げが可能になったからだ。ロケット開発や宇宙探査は現在どこまで進んでいるのか、月や火星まで人を運ぶにはどのような技術が必要なのか、人類は太陽系を飛び出せるか―宇宙の今と未来に迫る。

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★水素ニュース★トヨタとJR東日本、水素活用による鉄道と自動車のモビリティ連携の検討を開始

2018-09-28 09:27:16 |    ★水素ニュース★

 トヨタ自動車と東日本旅客鉄道(JR東日本)は、地球温暖化問題やエネルギーの多様化などに対応したサスティナブルな低炭素社会の実現に向け、水素を活用した鉄道と自動車のモビリティ連携を軸とした包括的な業務連携の基本合意を締結した。

 このほど合意に至った背景は、鉄道と自動車という陸上の代表的な交通機関が連携して、両社の経営資源を融合させ、水素を活用した取り組みを促進することにより、低炭素社会への動きを加速させることにある。

 トヨタは、自社開発した燃料電池(FC)技術による自動車(FCV)やバス(FCバス)の開発、水素供給インフラ(水素ステーション)整備の支援に関わる経験・ネットワーク、JR東日本は、鉄道事業や駅および駅周辺の開発に関わる技術・ノウハウ・経営資源を有している。

 これらを持ち寄り、JR東日本社有地を活用した水素ステーション整備、地域交通におけるFCV・FCバスの導入、鉄道車両へのFC技術の応用など、水素活用を軸として幅広い領域において具体的な検討を進めていく。

 さらに、両社の連携がより地域に根ざした取り組みとなるよう、自治体や企業・地域の皆さまなど多くのステークホルダーに協調を呼びかけ、地域の発展や魅力ある地域づくりに貢献する水素サプライチェーンの構築を目指す。


 

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★科学技術ニュース★NEDOと日立、組合せ最適化問題に特化したアニーリングマシンを利用したクラウド型計算サービスの無償提供を開始

2018-09-28 09:26:50 |    情報工学

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と日立製作所は、「組合せ最適化問題」に特化したアニーリングマシンを利用したクラウド型計算サービス「Annealing Cloud Web」の無償提供を開始した。

 同サービスは、NEDOが日立製作所、産業技術総合研究所、理化学研究所、情報・システム研究機構、早稲田大学に委託した事業の中で、日立製作所が開発した「CMOSアニーリングマシン」を活用することで、複雑な計算処理を高速に実行できる。

 同サービスを通じて、アニーリングマシンの普及と関連技術者育成の加速を図るとともに、利用者の使い方などのフィードバックを得ることで課題を抽出し、今後の研究開発に生かすことで、アニーリングマシンの性能向上につなげる。

 同サービス「Annealing Cloud Web」では、インターネットを通じてCMOSアニーリングマシンを無償で利用可能。初心者でもアニーリングマシンを使いやすいよう、豊富なチュートリアルをそろえたほか、アニーリングマシンの利用シーンを分かりやすく体感してもらうためのデモプログラムも同時公開した。さらに、ソフトウェア技術者育成に向けて、さまざまな問題のプログラムを開発することが可能なWeb APIを提供予定。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「生物の動きの事典 (新装版)」(東 昭著/朝倉書店)

2018-09-28 09:26:23 |    生物・医学

 

<新刊情報>

 

書名:生物の動きの事典 (新装版)

著者:東 昭

発行:朝倉書店

 生物を力学的・工学的な「動き」という見地から眺めたユニークな事典。運動の仕方で生物を分類し、それぞれの動き方がどのような力を利用し、どのように環境に適応しているかを具体的に解説。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「デス・バイ・アマゾン」(城田真琴著/日本経済新聞出版社)

2018-09-27 09:36:21 |    企業経営

書名:デス・バイ・アマゾン~テクノロジーが変える流通の未来~

著者:城田真琴

発行:日本経済新聞出版社
 
 「デス・バイ・アマゾン(アマゾン恐怖銘柄指数=アマゾンの台頭で窮地に陥るであろう企業の株価を指数化したもの)」という指数の存在に象徴されるように、アマゾンの躍進で大打撃を受ける企業が流通・小売業を中心に増え続けている。しかし、彼らもアマゾンに飲み込まれるのを指をくわえて見ているだけではない。生き残りをかけて、対抗策を講じる企業も次々と現れている。同書は、躍進を続けるアマゾンとそれに抵抗する「サバイバーたち」の動向を解説しながら、テクノロジーのゆくえ、社会と消費の変化、そして流通・小売業の将来像を描く。

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★バイオニュース★丸紅など、米国バイオジェット燃料製造企業へ出資

2018-09-27 09:35:58 |    ★バイオニュース★

 丸紅は、日本航空および海外交通・都市開発事業支援機構と共同で、米国において一般廃棄物由来のバイオジェット燃料製造事業(Waste to Fuel事業)を行うFulcrum BioEnergy Inc.(Fulcrum社)に、2018年9月19日に出資した。

 Fulcrum社は、一般廃棄物からバイオジェット燃料を製造する技術を有しており、今後も米国内において複数のWaste to Fuel事業案件の開発を予定している。現在、米国ネバダ州において第1号プラントを建設しており、2020年に稼動開始、2021年より航空会社へのバイオジェット燃料供給を開始する予定。

 丸紅はFulcrum社への出資を端緒として、新エネルギー事業の開発に加え、更にEUサステイナビリティ戦略でもあるサーキュラーエコノミーにおいて重要な位置を占める廃棄物のエネルギー転換・再資源化ビジネスの取組拡大を目指すことにしている。

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★科学技術ニュース★NIMSと豊田工業大学、数千篇の論文の知識を1枚の図に整理するAIを開発しソースコードを無償公開

2018-09-27 09:35:37 |    人工知能(AI)

 物質・材料研究機構(NIMS)は、豊田工業大学シカゴ校と共同で、科学技術論文から材料設計に必要なプロセス・構造・特性に関する因子とその相関関係を抽出し,整理・可視化するAIを開発した。

 開発したAIを使って,数千篇の科学技術論文に収録された知識を1枚の図として整理することで、設計者の知識を補助し、合理的・効率的な材料設計が可能となる。

 同研究チームでは、材料データではなく、科学技術論文の文章データを自然言語処理によってコンピュータに読ませ、教師あり深層学習を適用することにより、材料設計に必要なプロセス・構造・特性に関する因子とその相関関係を抽出し、材料設計因子相関図を描画するアルゴリズムを開発した。

 ユーザーが性能を規定するいくつかの特性を選ぶことで、抽出された知識を基に、特性と関連する構造、構造を制御可能なプロセスに関する因子とその相関関係を関連性の強さとともに図として表現する。

 例えば,鉄鋼材料に関して“強度”と“延性”を特性として選ぶことで、両特性の制御に有効であると知られている微細複合組織に関する構造・プロセス因子との相関関係が出力される。

 同研究は、自然言語処理と深層学習を積極的に材料設計へ活用した先進的な取り組みであり、関連研究をさらに推し進めることができるよう、今回開発したAIのソースコードを無償で公開する。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「安心できる安全のための本」(古谷隆志、中西 淳、山本理央著/日本工業出版)

2018-09-27 09:35:14 |    科学技術全般

 

<新刊情報>

 

書名:安心できる安全のための本

著者:古谷隆志、中西 淳、山本理央(イーエス技研)

発行:日本工業出版
  
 ものづくり系リスクマネジメント歴15年の会社が伝えたいこと。工業分野での安全に関するコンサルティングをしている技術者が、研究、開発されている安全技術をもとに、“安心できる安全”とは如何にあるべきか、どのようにすれば専門的な安全技術と安心をつなげられるのかについて執筆した。安全コンサルティングは安全技術をベースにして安心を提供することであるとの観点から、日頃から安心できる安全とはどのようなものかについて考える。対象範囲を工業分野に限定せず、身近な交通安全から食や医療の安全、ひいては、社会や環境問題にまで、広く取り上げた。

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「宇宙ビジネスの衝撃」(大貫美鈴著/ダイヤモンド社)

2018-09-26 09:35:38 |    宇宙・地球

 

<新刊情報>

 

書名:宇宙ビジネスの衝撃~21世紀の黄金をめぐる新時代のゴールドラッシュ~

著者:大貫美鈴

発行:ダイヤモンド社

 スペースX、グーグル、アマゾン、フェイスブック…は何を狙っているのか?清水建設宇宙開発室、JAXA出身の著者が明かす宇宙ビジネス最前線。「通信」「製造」「流通」「サービス」「金融」「医療」「教育」…地球データは、あらゆる産業と結びつき、私たちの生活・仕事を激変させる。

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★科学技術ニュース★産総研など、4V級カリウムイオン電池用酸化物正極材料を開発

2018-09-26 09:35:18 |    電気・電子工学

 産業技術総合研究所(産総研)は、Nanjing University、立命館大学の研究グループと、次世代の蓄電池であるカリウムイオン電池用の4V級酸化物正極材料を開発した。

 カリウムイオン電池は、資源的に豊富で低コストが期待されるカリウムを用いるという利点から、リチウムイオン電池に続く次世代蓄電池技術として研究開発されている。

 現在までカリウムイオン電池用正極材料の作動電位は、プルシアンブルー系で4 V(vs. K+/K)が達成されているが、熱安定性に優れ、より信頼性の高い酸化物材料では3V程度にとどまり、高い作動電位を示す新しい酸化物材料が求められていた。

 今回、結晶構造解析と理論計算によって候補化合物を選定して、リチウムイオン電池用正極材料の層状酸化物系材料と同様の4V程度の作動電位を示す複合酸化物群を開発した。

 開発した酸化物群は、結晶中にハニカム型の層状構造を持ち、この層がカリウムイオンを高速かつ二次元に拡散させる経路となっている。

 カリウムイオン電池は、まだ基礎研究段階で実用化には時間がかかるが、今回開発した材料は大きな進歩につながると期待される。

 カリウムイオン電池を構築するため、今回の成果を生かして正極材料の性能を向上させるとともに、それらに適した負極と電解液、固体電解質の開発を推進する。

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