“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書<新刊情報>●「ジャパン・メイド トゥールビヨン」(浅岡 肇編/日刊工業新聞社)

2016-02-29 15:08:40 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:ジャパン・メイド トゥールビヨン~超高級機械式腕時計に挑んだ日本のモノづくり~

編著:浅岡 肇  

著者:大坪正人・大沢二朗・広田雅将

発行:日刊工業新聞社  

 機械式時計において、姿勢差によって生じる誤差を解消するための機構「トゥールビヨン」。この機構を取り入れた機械式腕時計の製作に、日本のモノづくり技術が挑み、見事に成功を収めた。設計は、日本初の独立時計師である浅岡肇氏。そのドキュメンタリーを軸に、採用されている精密加工技術、完成したトゥールビヨンの複雑で繊細な機構などを紹介する。

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/TBS「夢の扉+」/BSフジ「ガリレオX」/他

2016-02-29 15:07:55 |    ◆TV番組◆


 <テレビ番組情報>

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO    毎週日曜日 午後11時30分~0時00
                                再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分

3月6日(日) 電気刺激で“脳”力アップ! 脳刺激研究最前線

 脳の力をアップする。ドイツやアメリカを中心に今、画期的な治療法が注目を集めている。脳に電気刺激を与えて、脳の活動を“操る”「tDCS」と呼ばれる手法だ。頭の表面に微弱な電流を流すことで、運動野や言語野などが刺激され、脳の活動を高めるのだ。応用が進んでいるのが医療分野。脳卒中の後遺症やうつ病などの脳疾患を治療する装置として臨床試験が行われ、効果が報告されている。ドイツの事例を中心に最先端技術に迫る。

ゲスト:花川 隆 (国立精神神経医療研究センター部長)

出演者:竹内 薫 (サイエンス作家)/南沢奈央 (女優)

TBSテレビ   夢の扉+    毎週日曜日 午後6時30分~7時
                      BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

※11年半続いた「夢の扉+」の放送は3月27日(日)で終了となります。

3月6日(日) 揺れる30秒前に知らせる!?
          緊急地震速報を30秒早く!海底の新観測網で命を救え!
             世界最大級リアルタイム観測~より早く正確に

地震津波情報を防災科学技術研究所 理学博士 金沢敏彦

 北海道沖から千葉房総沖の海底150か所に、最先端の観測装置を設置し、総延長5700kmの光ファイバーケーブルで結ぶという、この巨大プロジェクト。24時間リアルタイムでデータを取得することで、津波を最大20分早く、そして、海域の地震動も30秒早く検知。緊急地震速報をこれまでより最大30秒早く発信するという。「自分がやるべきは、“研究”ではなく“探求”―」 。金沢の集大成となるプロジェクトは、ついに今春完成へ。そのシステムの全貌とは―。

BSフジ   ガリレオX    毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)

3月6日(日)  3.11から5年~大津波災害からの復興はいま~

 東日本大震災から5年。巨大津波に襲われた被災地は復興に向けて歩み続けている。地形・地域によって被害状況が異なれば、新たな町づくりへの考え方、グランドデザインは違ってくる。それはいまどのような状況なのか、復興から新生への節目をむかえている生活・産業・文化の場を追う。最大の被災地であった石巻市と、復興のトップランナーと言われる女川町に注目し、それぞれの街の選択と、その進捗の様子を伝える。

主な取材先:青山 貴博(女川町商工会)
        石森 洋悦(女川魚市場買受人協同組合)
        我妻 賢一(宮城県女川町復興推進課)
        鈴木 敬幸(女川町観光協会)
        須能 邦雄(石巻魚市場)
        近江 恵一(宮城県石巻市復興事業部)
        本郷 由華(石ノ森萬画館)

NHK-BSプレミアム  コズミックフロント☆NEXT   毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                                   再放送 翌週水曜日 午後11時45分~0時44分

3月3日(木) 天文学を180度変えた男 コペルニクス

 宇宙の謎を解き明かす天文学はしばしば、発想の大転換「パラダイムシフト」が起きることで、飛躍的な進歩を遂げてきた。その典型とされるのが、16世紀ポーランド出身のニコラウス・コペルニクスがなし遂げた、地球が太陽の周りを回っているという「地動説」の提唱だ。それまでヨーロッパでは、宇宙の中心は地球であるという「天動説」が固く信じられていた。実は当時の「天動説」の理論は極めて巧妙な工夫が加えられ、現代の天文学者でも驚くほどの強固な理論だった。そのため千年以上も疑われることがなかったのだ。コペルニクスは緻密な観測から天動説の微妙な矛盾を次々と見つけ、地動説を導き出していった。しかしコペルニクス自身は、キリスト教の聖職者であった。そのため、聖書の内容と矛盾する「地動説」を公にすることをためらい続けた。それにも関わらず「地動説」が世に広まった理由は、コペルニクスの著作に無断で加えられたある一言があったからだという。科学史上最大級の革命的な出来事とも言われる、コペルニクスの偉業の秘密に迫る。

BS朝日 ネイチャードキュメント 奇跡の地球紀行    毎週土曜日 午後6時54分~8時54分

3月5日(土) BBCスペシャル 野生のホッキョクグマに密着!~母と子の1年を追う~
 
ナビゲーター:宮崎美子

 野生動物カメラマンのゴードン・ブキャナンがホッキョクグマ親子の1年に密着するシリーズ全3回。北極を象徴する動物、ホッキョクグマ。しかし近年、北極は深刻な事態を迎えていた。暖冬により、氷のとけるスピードが早まっているのだ。氷が減ると、獲物であるアザラシも減り、ホッキョクグマは飢えてしまう。そこでゴードンは、今まで誰も成し遂げたことのない調査に乗り出す。ホッキョクグマの親子を1年にわたって追いかけるのだ。出会ったのは、母グマのライラとその赤ちゃん、ミキとルカ。
見た目はかわいくとも世界最大の肉食獣であるホッキョクグマは、日に何キロも移動するため、レーダーによる追跡も困難を極める。行く手をはばむ海氷や嵐、北極の厳しい環境。撮影は常に危険と隣り合わせだが、いつしかゴードンの心に、ライラたちを本当の家族のように慕う気持ちが芽生えていく。ホッキョクグマの親子を見守るゴードンの冒険と感動の物語。

NHKテレビ Eテレ  地球ドラマチック    毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
                              再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分

3月5日(土)  シロフクロウ 冬の大陸大横断

 シベリア北部の広大な原野、ツンドラ。ここで暮らすシロフクロウはレミングというネズミの仲間を食料にしている。しかし、この年はレミングが少なく、ヒナの1羽が命を落とす。元来渡り鳥ではないが、獲物を求め、欧州へ向けて旅に出るオス。5千キロに及ぶ大陸横断の道中には、ホッキョクウサギやオコジョなど、極寒の地をたくましく生き抜く動物たちの姿が。オーロラなど北極圏の美しい冬景色とともに描く。(2015年ドイツ)

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●科学技術書<新刊情報>●「ホイヘンスが教えてくれる確率論」(岩沢宏和著/技術評論社)

2016-02-29 15:07:28 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:ホイヘンスが教えてくれる確率論 〜勝つための賭け方〜

著者:岩沢宏和

発行:技術評論社(知りたい!サイエンスシリーズ)

 確率論というとフェルマーやパスカル、ベルヌーイたちが有名だが、確率論の初期の基盤を築いたのはホイヘンスであった。ホイヘンスは、「賭けにおける計算について」という大論文を残していた。賭けについてどういう割合で配分したらよいかという配分問題を考え、それは数学的確率論のきっかけとなった。有名なギャンブラーの破産問題についても解法を考えている。同書では、分配問題、サイコロの賭け、オッズの問題等についてホイヘンス流のアプローチを現代の解き方と比較しながら紹介し、確率の原点に迫る。

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●科学技術書<新刊情報>●「確率」(ジョン・ヘイグ著/丸善出版)

2016-02-26 10:58:28 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:確率~不確かさを扱う~

著者:ジョン・ヘイグ

訳者:木村邦博 

発行:丸善出版

 「あるサッカーチームが勝つ確率は?」、「さいころを1回振って3の目が出る確率は?」。この二つのように、一言で確率といっても、考え方に違いがありそうな気がしないであろうか?中学・高校のころに勉強する“確率”では、何度も実験を繰り返して物事の起こりやすさを対象とする場合がほとんどだが、日常生活ではそのような実験をすることができない場合もある。私たちは、起こるか起こらないか不確かさを伴う中で、物事を決断しなければならない場合があり、確率とは、そこで真に役立つもの。同書は、そもそもの確率の考え方やその起源からはじめ、確率に関する陥りがちな誤解や多分野にわたる応用例をわかりやすく解説する。

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★水素ニュース★タイムズモビリティ社、京都市のモニター制度によるFCVカーシェアリング業務受託 

2016-02-26 10:58:01 |    ★水素ニュース★

 タイムズモビリティネットワークス(広島市)は、京都市が水素エネルギーの普及拡大を目的に実施する「モニター制度によるFCV(燃料電池自動車)カーシェアリング」の事業者に選定されたことを受け、3月7日から3月31日までタイムズカーレンタル「京都新幹線口店」において燃料電池自動車(FCV)の貸し出し業務を行う。

 「モニター制度によるFCVカーシェアリング」は、京都市が公用車として所有する燃料電池自動車(FCV)トヨタ「ミライ」3台を京都市民にモニターとして利用してもらう取り組みであり、京都市が主体となって実施するもの。

 京都市の委託を受け、同社では、タイムズカーレンタル「京都新幹線口店」において市民への車両の貸し出しや車両の維持管理業務を行うことにしている。

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★科学技術ニュース★JAMSTEC、船舶を利用したブラックカーボン粒子の高精度測定に世界で初めて成功

2016-02-26 10:57:35 |    宇宙・地球

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)北極環境変動総合研究センターの竹谷文一主任研究員らは、JAMSTECの海洋地球研究船「みらい」の北極航海において、エアロゾル粒子成分の一つであるブラックカーボン(BC)粒子濃度の北極海での船上直接観測を世界に先駆けて実施し、高精度測定に成功した。

 これまで、北極海上では大気観測のための十分なプラットフォームが整備されていないことから、主に航空機を用いてBC測定が実施されてきた。しかしながら航空機観測では短時間(数秒~数分間)の瞬間的なデータしか得られないため、観測データの普遍性、連続性を検証することが難しく、北極海上での気候影響評価を理解するためのデータが乏しい状況であった。

 そこで、同研究グループでは、船舶を用いた世界初の北極域での洋上定点観測を実施することにより、0.01ng/m3(1立方メートルあたり0.01ナノグラム)という非常に低い濃度での高精度測定に成功した。

 その結果、夏季から秋季における北極海上のBC濃度が0.01~20ng/m3と幅広い範囲で変動すること、さらに、これまで報告例の少ない「他の物質と表面で付着した状態」で存在しているBCが他の海域に比べ多く存在していることが明らかとなり、北極域におけるBCの太陽光吸収や大気からの除去過程に関する重要な知見を得た。


 

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●科学技術書<新刊情報>●「建築から都市を、都市から建築を考える 」(槇 文彦/岩波書店)

2016-02-26 10:57:07 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:建築から都市を、都市から建築を考える 

槇 文彦

聞き手:松隈 洋 

発行:岩波書店
 
 〈時〉こそが建築の審判である―丹下健三、ホセ・ルイ・セルトら先駆者たちの意志を受け継ぎながらも、東京の〈奥〉を訪ね、身近な街並みにひそむ歴史の重なりに目を向けてきた建築家、槇文彦。いまを生きる人間に、本当に必要な〈公共空間〉とはなにか。“都市をつくる建築”を生み出してきた、その半世紀を越える思考の軌跡をふり返る。 

 

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●科学技術書<新刊情報>●「微生物大図鑑」(北元憲利著/ミネルヴァ書房)

2016-02-25 07:38:03 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:微生物大図鑑(全3巻)~ふしぎがいっぱい 真菌と寄生虫~

著者:北元憲利

発行:ミネルヴァ書房

 「ウイルス・細菌・真菌」といった微生物は、わたしたちの生活に深くかかわっている。病気をもたらすといったようなマイナスイメージばかりが目立つようだが、じつはヒトの役に立つはたらきもたくさんある。このシリーズでは、微生物の最新研究の成果をふまえ、ウイルスのひみつや細菌のはたらき、真菌・寄生虫のふしぎな世界をさぐっていく。バイキンのバイは「黴(カビ)」キンは「菌(キノコ)」と書く。バイキンのもともとの意味は真菌なのだ。第3巻は、いま話題の微生物から、真菌・寄生虫のふしぎな世界やヒトとの関わりをイラストでやさしく解説。好評のシリーズ完結。

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★炭素ニュース★東レと豊田通商、共同で炭素繊維リサイクルを推進

2016-02-25 07:37:08 |    ★炭素ニュース★

 東レと豊田通商は、両社で提案した「革新省エネルギー熱分解法による高効率リサイクル炭素繊維製造技術の開発」が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による平成27年度「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」に採択されたことを受けて、このたび共同で炭素繊維リサイクルの取り組みを開始することとなった。

 東レと豊田通商が開発する「革新省エネルギー熱分解法による高効率リサイクル炭素繊維製造技術」は、熱分解法による炭素繊維リサイクルにおいて最も消費エネルギーの大きい熱分解工程で、マトリックス樹脂の可燃性分解ガスを燃料に用いることにより、消費燃料の大幅な低減を目指すもの。

両社は今後、豊田通商の100%子会社である豊田ケミカルエンジニアリングの半田工場内にパイロット設備を建設し、将来の事業化を見据えて、省エネルギーなリサイクル炭素繊維製造技術の実証を進めるとともに、リサイクル炭素繊維の用途開発を推進していく計画。

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★科学技術ニュース★NIMSと愛媛大学、超伝導ダイヤモンドを使った新高圧発生装置を開発

2016-02-25 07:36:41 |    化学

 物質・材料研究機構(NIMS)と愛媛大学の研究グループは、金属のように電気を通す超伝導ダイヤモンドを、世界で一番硬く割れにくいナノ多結晶ダイヤモンド上に電極として微細加工することにより、新しいダイヤモンドアンビルセル(DAC)を開発した。

 この開発によって、数十ミクロンの小さなサンプルに4本の電極をつけるという熟練を要する技術が必要なくなり、超高圧下での電気抵抗測定がとても容易になった。さらに、電極もダイヤモンドにすることで繰り返し利用が可能となり、高圧下物性測定の作業効率や経済性が格段に向上した。

 今回、超伝導ダイヤモンド電極を電子線リソグラフィー法を用いてアンビル上に微細加工した。リソグラフィーを用いて電極を作製するためには、平板状のダイヤモンドが好都合であるため、平板状のダイヤモンドとキュレットを備えたダイヤモンドとを組み合わせ、新しい形状のダイヤモンドアンビルセルを考案した。

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