“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

■科学技術書・理工学書ブックレビュー■「ニッポン天才伝」(上山明博著/朝日新聞社)

2014-09-30 12:42:53 |    科学技術全般

書名:ニッポン天才伝~知られざる発明・発見の父たち~

著者:上山明博

発行:朝日新聞(朝日選書)

目次:化学の父        桜井錠二     百年後の日本をめざした化学者
    アドレナリンの父    高峰譲吉     アメリカンドリームを体現した男
    酸化酵素の父     吉田彦六郎  ジャパンを研究した日本人
    ビニロンの父      桜田一郎    高分子化学のパイオニア
    飛行機の父      二宮忠八    ライト兄弟に先駆けた男
    蓄電池の父      島津源蔵    「日本のエジソン」と謳われた発明王
    放送の父       安藤博      「東洋のマルコーニ」と言われた天才少年発明家
    地震学の父      大森房吉    関東大震災に殉じた地震研究の世界的権威
    天気予報の父    藤原咲平    本邦初のお天気博士
    竜巻研究の父    藤田哲也    「ミスター・トルネード」と呼ばれた竜巻博士
    ペースメーカーの父 田原淳      心臓が動く謎に挑んだ解剖学者
    胃カメラの父     杉浦睦夫    胃袋の闇に光を当てた光学技師
    類体論の父      高木貞治    「数論の神様」と称された現代数学の巨人
    特殊合金の父    増本量      現代の錬金術師
    量子統計力学の父 久保亮五    湯川秀樹とノーベル賞を競ったもう一人の天才
    ゲル科学の父     田中豊一    生命の起源に挑んだ五十四年の生涯

 以前よく「日本人は、欧米の技術を導入してつくる能力には長けているが、独創性には欠ける」というようなことが、しばしば言われていた。まあなんとなく真実のような気もしないでもないが、さりとてこのことが真実かどうかの根拠も乏しいのも事実だ。多分「日本人は独創性に欠ける」ということは、明治時代の欧米に追い付け追い越せ、といった日本国を挙げてのプロジェクトを裏面から見た逆説的な見地からきているのであろう、と思うのだが・・・。幕末、小栗上野介たちが欧米の進んだ産業を現地でつぶさに調査し、横須賀製鉄所の建設などを行ったのが、日本の近代化の幕開けになったことは事実であり、物まねと言われればその通りかもしれない。しかし、人間誰だって、子供の時の物まねからスタートして、これを基に大人になり、独創性を発揮するわけであるので、幕末や明治時代の物まねが、即日本人に独創性が欠如しているということは当たるまい。さらに日本にとって不幸であったのは、第二次世界大戦で国土が焦土と化し、ゼロからのスタートとなったことだ。ここでまた、日本は欧米の物まねをせざるを得なかった。そんな時代が長かったため、どうも「日本人は独創性に欠ける」という、何か後ろめたいような自虐意識に囚われがちになる。

 「ニッポン天才伝~知られざる発明・発見の父たち~」(上山明博著/朝日新聞社)は、そんな「『日本人は独創性に欠ける』というような話は、迷信だよ」とでも言ってるようで、読み終わった時の意識は、実に誇らしく、すがすがしい気分に浸ることができる。現在では数多くの日本人のノーベル賞受賞者が生まれ、以前のように「日本人は独創性に欠ける」といった考えに囚われる人は少なくなったと思う。しかし、現在のようにノーベル賞受賞者を数多く生み出す母体となった時代について、我々の知識がどれほどあるかというと、これがはなはだ心もとない。つまり、明治時代から現在の日本の間の挟まれた時代に対し、これまであまりにも光が当てられてこなかったのではないか。その溝を埋めてくれるのがこの書である。例えば、今何かと話題になっている理化学研究所の創設者の一人で、“近代化学の父”と言われた桜井錠二の業績、さらに、世界的な物理学者である湯川秀樹に匹敵するような業績を挙げた“量子統計力学の父”と言われた久保亮五の業績を、今どれほどの日本人が知っているのであろうか。

 2002年に「生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発」でノーベル化学賞を受賞した田中耕一の名前は多くの日本人が知っている。田中耕一は東北大学工学部で電磁波やアンテナ工学を専攻した後、ソニーの入社試験を受けたが不合格だったというから面白い。もっともアインシュタインも大学受験に失敗しているので、試験に失敗したぐらいでくじけてはだめだという、いい教訓ではある。田中耕一はその後、島津製作所に入社し、それがノーベル賞という大輪を咲かせたのである。田中耕一の名は知っていても、田中が入社した島津製作所の創業者で“日本のエジソン”とまで言われた島津源蔵について今知っている人は少ない。島津源蔵は、洋書で独学し、わが国初のプランテ式の鉛蓄電池を完成させる。さらに島津源蔵は、明治30年以降、大容量蓄電池の開発に没頭し、クロライド式鉛蓄電池の開発に成功し、停電の時のその威力を発揮した。さらに、それまで高温を必要としていた製造方法に対し、新たに「易反応性鉛粉製造方法」を自ら考案し、日本以外に、フランス、ドイツ、イギリス、オーストラリア、ベルギー、アメリカ、カナダ、チェコスロバキア、アイルランド、スウェーデンなど世界各国の特許を取得。生涯で島津源蔵が残した特許は、世界12か国、178件に及んだという。田中耕一のノーベル賞受賞は、このような企業文化があったからこそ実を結んだのであろう。

 同書には、全部で16人の独創性を持った日本の発明者・研究者が紹介されている。それらは、「化学の父 桜井錠二」「アドレナリンの父  高峰譲吉」「酸化酵素の父 吉田彦六郎」「ビニロンの父 桜田一郎」「飛行機の父 二宮忠八」「蓄電池の父 島津源蔵」「放送の父 安藤博」「地震学の父 大森房吉」「天気予報の父 藤原咲平」「竜巻研究の父 藤田哲也」「ペースメーカーの父 田原淳」「胃カメラの父 杉浦睦夫」「類体論の父 高木貞治」「特殊合金の父 増本量」「量子統計力学の父 久保亮五」「ゲル科学の父 田中豊一」である。私が、特におやと思ったのが「ペースメーカーの父 田原淳」と「胃カメラの父 杉浦睦夫」である。ペースメーカーや胃カメラというと、漠然と何となく欧米の研究者によって開発されたものという、固定概念に囚われやすいが、実は日本人が開発したのだ。田原淳は、わずか3年半という短い研究期間の間に、心臓がなぜ動くのかという生命の本質的な謎に挑戦し、心臓刺激伝導系の全容を世界で初めて解明した。また、杉浦睦夫は、当時在籍していたオリンパスで、宇治、深海とともに「腹腔内臓器撮影用写真機」と題した胃カメラの特許を出願し、この結果、オリンパスは内視鏡のシェアで8割を占めるに至った。この書を読み終えてみると、「日本人は独創性に欠ける」という当初漠然と頭にあった考えが、影も形もなくなっていることに気が付いた。(勝 未来)

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/TBS「夢の扉+」/BS朝日「BBC地球伝説」/他

2014-09-29 10:13:22 |    ◆TV番組◆

 

<テレビ番組情報>

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00
                          再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分

10月5日(日) 完全養殖マグロ 大量生産に挑む!(アンコール放送)

 日本人の大好きなクロマグロだが、完全養殖の成功から12年たち、いまや年間10万匹近い稚魚を出荷できるほどに大量生産が可能になった。しかしその過程には、稚魚が大量死したり、共食いしたり、壁に激突したりと、様々な困難があった。マグロ研究者たちはいかにその困難を乗り越えてきたのか。さらに最近では、養殖技術を応用して、クロマグロの資源を増やすことにも貢献するような研究も行われているという。

ゲスト:澤田好史 (近畿大学水産研究所教授)

出演者:竹内 薫 (サイエンス作家)/南沢 奈央 (女優)/江崎 史恵 (アナウンサー)

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                  BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

10月5日(日) 「夢の扉」10周年スペシャル  世界一の超特急!リニアモーターカー

 番組放送開始から10年を記念したスペシャル企画の第一弾として、普段はナレーターを務める中井貴一、坂口憲二、向井理の3人が結集し、豪華トークを交えて送る特別編。

 世界最速500キロ超!2027年に開業、品川~名古屋間を40分で結ぶ計画のリニアモーターカーは、日本の技術の粋を集め開発が進められてきた。四半世紀に渡り、その開発の最前線に立ってきた“ミスター・リニア”を独占取材!夢の超特急誕生までの、これまで明かされなかったドラマに迫る。

ドリームメーカー:JR東海 リニア開発本部長 白國紀行

ナレーター:坂口憲二
 
BSフジ ガリレオX 毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)

9月28日(日) “電気のゴミ”の行方~最先端の処分研究を探る~(再放送)

 今、世界中の原発保有国で原子力発電所から出る使用済み燃料など“高レベル放射性廃棄物”の処理が大きな課題となっている。その処分方法として有効な手段と考えられているのが“地層処分” 。はたして、日本は今度どのようにして処分事業を進めていこうとしているのだろうか。私たちにとって決して避けて通ることのできない、高レベル放射性廃棄物の地層処分を巡る日本の現状と今後の展望をさぐる。

キャスト:東濃地科学センター/幌延深地層研究センター/電力中央研究所   
      地層処分技術ワーキンググループ委員長:杤山 修

BS朝日   BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分

9月30日(火)  人間を超えた!? 賢い動物たち 前編/後編

 動物の知能に関する研究は、生物学において最も注目されている分野の1つ。近年、研究者たちの独創的な実験により、ヒトに次いで高い知能を持つとされるチンパンジーやオランウータンはもちろんのこと、無脊椎動物のタコにいたるまで、さまざまな動物の驚くべき能力が明らかになってきた。前編では動物の記憶力・学習能力に注目し、素晴らしい知力を発揮する動物たちを紹介する。後編では動物たちのコミュニケーション能力に注目する。

NHK-BSプレミアム  コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                            再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分

10月2日(木) 休止

10月9日(木) 究極の「宇宙地図」に挑む

 「宇宙はどんな姿をしているのか?」-この大いなる疑問に答えるため、今、かつてないプロジェクトが進行している。究極の「宇宙地図」作りだ。これまでの歴史上、人類はあらゆる時代で宇宙の姿をつかもうと挑んできたが、最近の観測技術の急速な進歩で、宇宙の真の姿が解明されつつあるのだ。今回、世界中で進められている4つの宇宙地図作りを紹介。最先端の宇宙論に基づいたこの地図作りを、難解な図式や理論を使わず、巧みな比喩と映像にこだわって表現する。究極の宇宙地図作りを通して見えてきた新しい宇宙像とは、一体どんなものなのか。最新理論が解き明かす驚異の世界に招待する。

NHKテレビ Eテレ 地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
                         再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分

10月4日(土)   増殖中!ケムシ 森を食べつくす!驚異の生態

 毒のある長さ0.2ミリの毛をまき散らし、行列を作って移動する…。毛虫がヨーロッパで大繁殖し、森を食い尽くされる被害が続出している。毛虫の知られざる世界に迫る。問題となっているのはマツノギョウレツケムシ。名前の通り、松の葉を食べ、行列を作って移動する。近年、フランスでは松林が食べつくされる被害が広がっている。冬の間、松の枝にある巣で成長して春に行列を作って木を降り、土の中でさなぎになる。氷点下の寒さに耐えられる巣作りや仲間を誘導するフェロモン、身を守るために放つ毛の毒性は50年続くという驚きの生態に、迫力の映像やCGで迫る。(2013年フランス)

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◆科学技術書<新刊情報>◆「昆虫はすごい」(丸山宗利著/光文社)

2014-09-26 11:21:19 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:昆虫はすごい

著者:丸山宗利

発行:光文社

 私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事 は、ほとんど昆虫が先にやっている。狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして 戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。特に面白いのは 繁殖行動。相手と出会うため、あの手この手を使い、贈り物、同性愛、貞操帯、 子殺し、クローン増殖と何でもアリだ。どうしても下に見がちな私たち の思考を覆す、小さな生物のあっぱれな生き方を気鋭の研究者が大公開。

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■科学技術ニュース■農研機構とかずさDNA研究所、世界で初めてナスの全ゲノムを解読

2014-09-26 11:20:59 |    生物・医学

 農研機構とかずさDNA研究所は、共同でナスの全ゲノム (生物の設計図) の解読に世界に先駆けて成功した。

 海外では、同じナス科作物の中でもトマト、トウガラシ、ジャガイモの研究が先行して行われていたが、ナスは、これらの南米を起源とする多くのナス科作物と違い、アジア原産の野菜であり、日本の各地で特徴的な地方在来品種が栽培されているなど、我が国にとって重要な作物になっていることから、今回の取組が進められていたもの。

 今回、ナスの全ゲノムの配列を解読するとともに、約4万2千個の遺伝子の存在を明らかにし、病害抵抗性に関わる遺伝子や機能性成分の合成などに関わる遺伝子を多数見いだした。

 今回明らかとなった遺伝子の情報を活用したり、今後、得られたゲノム配列情報をもとに、未だ解明されていない遺伝子の機能を明らかにしたりすることで、例えば広く流通しているF1品種や地域に定着している地方在来品種に、病気に強い特性や食品としての機能性の高い特性などを持たせる新品種開発の加速化につながる。

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◆科学技術書<新刊情報>◆「エキゾティックな量子」(全 卓樹著/東京大学出版会)

2014-09-24 10:33:44 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:エキゾティックな量子~不可思議だけど意外に近しい量子のお話~

著者:全 卓樹

発行:東京大学出版会

 「粒子は波である」「確定は確率的不定である」「不可知は完全な知である」――奇怪で不可思議で美しい、私たちの世界をつくる量子力学。その考え方の基本と量子生物学や宇宙論・情報理論などの話題のテーマを、物理と哲学と文学を絶妙にからめたユニークな文体でつづる。

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■科学技術ニュース■筑波大とNIMS、同一の光子を放出する単一光子源を固体中に多数作製

2014-09-24 10:26:15 |    化学

 筑波大学磯谷順一名誉教授、物質・材料研究機構(NIMS)光・電子材料ユニット寺地徳之主幹研究員らは、ダイヤモンド中のカラーセンターの一つであるSiV-センターを、高純度・高結晶性ダイヤモンド薄膜成長時に、極微量の濃度に制御して導入し、単一光子源として作製することに世界で初めて成功した。

 このダイヤモンド薄膜の極限成長技術によって、結晶内に明るく安定な単一光子源を、結晶中の離れた位置に多数作製することに成功した。

 さらに、結晶中の離れた位置に作製された単一光子源からは、2光子間で最大91%の大きな発光スペクトル重なりを実現した。

 これらの結果は、量子干渉を用いる量子光学、量子コンピューティング、量子情報ネットワークといった応用へ、固体中の単一光子源を用いるための重要な一歩として期待される。

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◆科学技術書<新刊情報>◆「人生は、楽しんだ者が勝ちだ」(米沢富美子著/日本経済新聞出版社)

2014-09-23 09:29:38 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

書名:人生は、楽しんだ者が勝ちだ~私の履歴書~

著者:米沢富美子

発行:日本経済新聞出版社

 「研究も家庭も」両方取ると決め、どんな関門にも勇猛果敢に、あっけらかんと挑んできた。日本を代表する女性物理学者で、アモルファス研究で世界に名を知られる著者が、波瀾万丈の75年を、底抜けに明るい大阪弁で綴る痛快無比の自伝!1996年-1997年日本物理学会会長(女性として初)。現在、慶應義塾大学名誉教授。

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■科学技術ニュース■農業生物資源研究所など、極限乾燥耐性生物ネムリユスリカのゲノムを解読

2014-09-23 09:29:18 |    生物・医学

 農業生物資源研究所、カザン大学、沖縄科学技術大学院大学、基礎生物学研究所、金沢大学からなる日本、ロシア、米国の国際研究チームは、アフリカ中央部の半乾燥地帯の岩盤地域に生息し、極度の乾燥条件に耐えうる能力を持つネムリユスリカのゲノム塩基配列を解読に成功した。

 さらに、その概要配列を明らかにするとともに、干からびても死なないネムリユスリカに極限的な乾燥耐性をもたらす遺伝子多重化領域と乾燥時特有の遺伝子発現調節機構を発見した。

 今後、極限乾燥耐性をもたらす遺伝子を利用することで、iPS細胞や受精卵、血液などの常温乾燥保存法の開発の促進が期待される。

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/TBS「夢の扉+」/BS朝日「BBC地球伝説」/他

2014-09-22 10:11:29 |    ◆TV番組◆


<テレビ番組情報>

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00
                          再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分

9月28日(日) ついに出た!? 夢の“量子コンピューター”

 量子力学の原理を使って、超高速に計算する「量子コンピューター」。量子を自由に扱うのは技術的に難しく、その実現には時間がかかると考えられていた。しかし最近、カナダのベンチャー企業が「量子コンピューター」をアメリカの巨大企業に販売したことで、話題になっている。しかも、核となる技術は日本の研究者が開発していた。番組では、今回販売された「量子コンピューター」はどのような原理で動くものなのか、徹底的に解剖する。

ゲスト:西森 秀稔 (東京工業大学 理学部長)

出演者:竹内 薫 (サイエンス作家)/南沢 奈央 (女優)/江崎 史恵 (アナウンサー)

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                  BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

9月28日(日) 休止

10月5日(日) 「夢の扉」10周年スペシャル  世界一の超特急!リニアモーターカー

 番組放送開始から10年を記念したスペシャル企画の第一弾として、普段はナレーターを務める中井貴一、坂口憲二、向井理の3人が結集し、豪華トークを交えて送る特別編。

 世界最速500キロ超!2027年に開業、品川~名古屋間を40分で結ぶ計画のリニアモーターカーは、日本の技術の粋を集め開発が進められてきた。四半世紀に渡り、その開発の最前線に立ってきた“ミスター・リニア”を独占取材!夢の超特急誕生までの、これまで明かされなかったドラマに迫る。

ドリームメーカー:JR東海 リニア開発本部長 白國紀行

ナレーター:坂口憲二
 
テレビ朝日 奇跡の地球物語~近未来創造サイエンス~ 毎週日曜日 午後6時30分~6時56分

9月28日(日) 宇宙から見た地球~誕生から46億年。神秘的な光景が溢れる母なる星「地球」~

 地上で起こる台風や雷、オーロラといった自然現象も宇宙から眺めると、全く別の表情を見せる。その光景を教えてくれるのは、国際宇宙ステーションに2度滞在した宇宙飛行士の野口聡一さん。400km上空から宇宙飛行士だけが直に見ることのできる、地球の姿とは?

BSフジ ガリレオX 毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)

9月28日(日) “電気のゴミ”の行方~最先端の処分研究を探る~

 今、世界中の原発保有国で原子力発電所から出る使用済み燃料など“高レベル放射性廃棄物”の処理が大きな課題となっている。その処分方法として有効な手段と考えられているのが“地層処分” 。はたして、日本は今度どのようにして処分事業を進めていこうとしているのだろうか。私たちにとって決して避けて通ることのできない、高レベル放射性廃棄物の地層処分を巡る日本の現状と今後の展望をさぐる。

キャスト:東濃地科学センター/幌延深地層研究センター/電力中央研究所   
      地層処分技術ワーキンググループ委員長:杤山 修

BS朝日   BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分

9月23日(火) 野生のオオカミを探せ!~北米の大自然に生きる~  1 冬  2 夏

 北アメリカに生息してた野生のオオカミの群れ。19世紀、ヨーロッパからアメリカに人々が移住してから、次第にカナダへと追いやられ、20世紀中ごろにはアメリカから姿を消していた。ところが現在、アメリカ西海岸のワシントン州にオオカミの群れが戻ってきている。ほぼ70年ぶりに現れたこのオオカミを探すために、調査チームが結成された!はたして、彼らは野生のオオカミの映像をとらえることができるのだろうか?

NHK-BSプレミアム  コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                            再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分

9月25日(木) アインシュタイン最後の宿題 重力波を探せ

 2014年春、岐阜県飛騨市の池ノ山地下深くに、長さ6キロの巨大なL字型トンネルが姿を現した。ここで2015年12月から観測を始めるのが、東京大学宇宙線研究所を中心に国内外60以上の機関が参加し150億円の予算を投入する大型プロジェクト、最先端の大型重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」だ。今、各国の研究機関が 世界各地に巨大な観測装置を建設し、重力波観測の一番乗りを目指している。

NHKテレビ Eテレ 地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
                         再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分

9月27日(土) いじめって何?~生徒たちが語る本音~

 いじめられたときの気持ちは?なぜいじめるの?カナダで行われた、いじめられた生徒といじめた生徒が本音で語るプロジェクトに密着。いじめの意外な真実が明らかに!プロジェクトは、カナダのある中学校と高校で行われた。学校の調査によると、生徒の20%がいじめられているという。番組では、校内に小さな個室を設け、生徒にいじめの体験を率直に語ってもらう。生徒のほとんどがいじめられた経験を持ち、同時にいじめた経験もあることが判明。いじめられた腹いせに他の子をいじめる「いじめの連鎖」が起きていた。どうすれば連鎖を食い止められるのか?生徒自ら考え始める…。(2012年カナダ)

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◆科学技術書<新刊情報>◆「建築する動物」(写真:インゴ・アルント/スペースシャワーネットワーク)

2014-09-19 10:13:03 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:写真集「建築する動物」

写真:インゴ・アルント

発行:スペースシャワーネットワーク

 世界トップクラスの自然写真家、インゴ・アルント氏が、2年間の世界一周取材を通してレンズに収めた、動物たちによる美しい建築の数々。ハチドリの小さな巣から、動物が生み出す最も大きな建築物といわれるサンゴ礁まで、生き物たちの風変わりな建築術や見事な美意識をフルカラーで紹介する、驚きの写真集。

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