“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

◆科学技術書<新刊情報>◆「数学は歴史をどう変えてきたか」(アン・ルーニー著/東京書籍)

2013-06-28 11:07:31 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

書名:数学は歴史をどう変えてきたか

著者:アン・ルーニー

訳者:吉富節子

発行:東京書籍
 
 はるか昔から人間は、混沌とも見えるこの宇宙にも何らかの秩序があると信じてきた。 目に見える世界もそうでない世界も、この世のすべては何らかのパターンや法則に則って動いている。 それらのパターンや法則を発見し、宇宙の真の姿を解明しようとした人間が、その最も強力なツールとして使ってきたのが数学である。 同書では、数えることすら知らなかった洞窟にすむ古代人から現代に生きる私たちまで、過去4000年間に明らかにされてきた優れた知の足跡をたどりながら、数学という人類の偉大な功績を振り返る。

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■科学技術ニュース■理化学研究所、1滴の血液からクローンマウスを誕生させることに成功

2013-06-27 10:03:38 |    生物・医学

 理化学研究所は、たった1滴の血液から分離した非リンパ球の白血球を用いて、体細胞クローンマウスを作出することに成功した。

 これは、理研バイオリソースセンター遺伝工学基盤技術室の小倉淳郎室長(筑波大学大学院生命環境科学研究科教授兼任)、上村悟氏大学院生リサーチ・アソシエイトと、生体情報統合技術開発チームの三好浩之開発研究員、および統合生命医科学研究センター統合ゲノミクス研究グループの小原收グループディレクター(かずさDNA研究所副所長兼任)を中心とする共同研究グループによる研究成果。

 体細胞核移植クローン技術は、核を除いた卵子(除核卵子)に体細胞(ドナー細胞)を移植することで、ドナー細胞と同じ遺伝情報を持つ個体を作出することができる技術。

 体細胞核移植に用いるドナー細胞は、マウスに負担をかけず、迅速にわずかな組織から採取できることが望まれている。しかし、従来法ではドナー細胞を臓器から外科的手術によって採取するために、個体を犠牲にせざるをえなかった。

 そこで、共同研究グループは、ドナー動物に採取負担の少ない血液に着目し、クローン技術の開発を検討し、マウスの尾部から採取した1滴の血液内にある非リンパ球の白血球を分離、これをドナー細胞として体細胞クローンマウスを作出することに成功した。

 尾部から血液を採取するため、従来法では困難だった生きたまま、かつマウスに負担をかけさせることなくドナー細胞を得ることができる。

 体細胞クローン技術は、畜産分野をはじめ、創薬や医学分野などへの幅広い応用が期待されている。今回の研究で生きたマウスの血液1滴を用いて、遺伝的なコピーが作出できることが明らかとなった。これによって、特にバイオリソース分野では、不妊マウスや系統最後のマウスの系統を維持できる可能性を高められると期待できる。

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◆科学技術書<新刊情報>◆わかりやすい材料学の基礎(菱田博俊著/成山堂書店)

2013-06-25 10:21:46 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

書名:わかりやすい材料学の基礎

著者:菱田博俊

発行:成山堂書店 

 同書は、大学の教養過程において理工系の学生が材料の基礎について、初めて学習するに当たり、できるだけ抵抗なく、取っ掛かりとしての広範囲の知識を得られるように企画構想した、言わば初心者用の「材料学」の教科書。工学で用いられている材料全般を視野に、特徴を比較しながら、初めて材料を学ぶ際に、先ずは知ってもらいたい内容を記載。中学生や高校生にも、読んで理解してもらえる教科書でもある。著者の菱田博俊氏は、工学院大学工学部機械工学科准教授。

 

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/BS朝日「BBC地球伝説」/TBSテレビ「夢の扉+」/他

2013-06-24 10:22:30 |    ◆TV番組◆

 

 <テレビ番組情報>

 

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00分
                          再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分
 
2013年6月30日(日)  アンコール放送 海の森が消える!“海底砂漠化”のミステリー
 
 海の中で最も豊かな生態系「海の森」が、世界中で謎の死滅を遂げている。その主犯は超意外な、ある生き物!何億匹にまで増殖し森を食い荒らす衝撃映像で、謎を解く。
 
女優:南沢 奈央/サイエンス作家:竹内 薫/アナウンサー:中村 慶子
 
ゲスト:東北大学教授 吾妻行雄

BS朝日   BBC地球伝説 午後8時~9時
 
6月24日(月)美しき出会い 知られざる東欧の旅 バルト海をとりまく国々
6月25日(火)美しき出会い 知られざる東欧の旅 激動の国・ポーランド
6月26日(水)美しき出会い 知られざる東欧の旅 旅の終わり~新しいドイツへ
6月27日(木)古代のオリンピックとは? ~2500年前のアスリート

美しき出会い 知られざる東欧の旅
 
 東西再編で激動の変化を遂げつつある、東ヨーロッパの国々を旅する。 これまで見ることのなかった、美しい風景や、歴史と伝統ある国の人々の暮らしに迫る。
 
TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                                     BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~
 
2013年6月30日(日)  素材革命!木材が金属やプラスチックに変わる!?
                     
 革新的加工法で、堅い木材を自在に変形できる“エコ技術”

ナレーター/中井貴一

NHKテレビ Eテレ   地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~44分
                            再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分
 
6月29日(土) 絶滅から救え!サバンナの珍獣リカオン
 
 アフリカに生息するイヌ科のリカオン。大きな耳と体のまだら模様が特徴だ。絶滅が危惧される中、保護のために奔走する研究者が、ある革新的な作戦を試す。その効果は…?

NHK-BSプレミアム   コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                            再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分
 
6月27日(木) 放送休み

7月4日(木) 放送休み
 
7月11日(木) 太陽の兄弟星を探せ

 夜空に輝く何の変哲もない星々の中に、私たちの太陽の兄弟星があるとしたら、胸ときめきませんか?太陽から最も近い恒星までの距離ですら、実に4光年。人類最速の宇宙船でも何万年もかかるほど、私たちの太陽系は孤立している。このため、これまで太陽は単独で誕生した"一人っ子星"と考えられてきた。しかし最新の観測から、太陽も集団で生まれた、それゆえこの星空のどこかに兄弟星がある、と考える天文学者も少ない。

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■科学技術書・理工学書ブックレビュー■「生命は、宇宙のどこで生まれたのか」(福江 翼著/祥伝社新書)

2013-06-21 10:24:47 |    生物・医学

書名:生命は、宇宙のどこで生まれたのか

著者: 福江 翼 

発行所: 祥伝社(祥伝社新書)

発行日:2011年2月10日初版

目次: 序 章 生命は、宇宙のどこで生まれたのか―宇宙生物学の誕生
    第1章 地球上の生命の起源とは
    第2章 星と惑星の生まれた場所―初期の地球の過酷な世界
    第3章 生命とはなにか―生命を作る物質とその仕組み
    第4章 なぜ地球の生命はすべて「左手型アミノ酸」でできているのか―生命の起源を探る
    第5章 地球外に生命は存在するか
    第6章 恐竜だけじゃない! 地球生命の大量絶滅の可能性
    終 章 私たち生命を形作る物質は、どこから来て、どこに行くのか

 今、太陽系外惑星の発見が相次ぎ、大きく報道されている。これは、我々の住む地球の環境によく似た惑星を探し出して、生命の存在の可能性を探ろうという野心的な試みである。今のところ、生命の存在の発見はないが、いつの日にかは必ずや発見されるのではないかと全世界が注目している。どうも我々人類は、この宇宙の中で地球だけが唯一の生命体の存在場所であることを何か恐れているようでもある。つまり、一人宇宙において孤独の存在と言うのは好まないようなのだ。だからと言って、人類にとって脅威になるような生命体には、遭遇したくないものだとも皆思っている。何か怖いもの見たさの子供の心理にも似たようなところがあるのではなかろうか。この書籍は、そんな知的好奇心が旺盛な人にとっての恰好の「宇宙生物学」入門書と言えよう。特別な予備知識なしに、読み終えれば知らず知らずのうちに、最新の宇宙生物学の成果を読み解くことが出来る構成になっている。

 人類の体は、6割が水分で、残りの約4割がタンパク質から出来ているそうである。つまり、宇宙生物学の旅の始まりは、タンパク質であるのだが、人体をつくっているタンパク質の種類は、およそ10万種類に及ぶというから驚きだ。そして、このタンパク質はアミノ酸という物質の組み合わせから出来ている。ということは、生命を構成している物質は、水分を除けばアミノ酸ということになる。では、生命を構成するアミノ酸は、何種類あるのかというと、これがたったの20種類(天然にあるアミノ酸は350種類ほど見つかっている)だという。アミノ酸が、約100個から数千個ほど繋がったのがタンパク質。そのアミノ酸はというと、水素、炭素、窒素、酸素の4種類の元素が複数組み合わさった物質というから、これも不思議といえば、不思議な話だ。たった4種類の元素が、10万種類に及ぶタンパク質をつくりだすわけであり、単純さと複雑さとが一体化されて生命が維持されているのである。

 このほか生命にとって大切なものにゲノムがある。ゲノムは、生命の設計図に当るものであり、DNAが持っている全ての情報を含んでいる。これにより、人間は人間として存在できている。人間の赤ちゃんが成長したらワニになった、ということは絶対にないのは、このゲノムのお陰である。アミノ酸と同じように、ゲノムは生命体にとっては、基本の中の基本というべきものに当る。そして、このゲノムによると、地球上の生命は、大きく3つのグループに分けられる。一つ目は、大腸菌などを含むバクテリアなどの細菌のグループ。二つ目は、古細菌と呼ばれるそれ以外の細菌のグループ。3つ目は、真核生物と呼ばれる動物や菌類、アメーバ、それに光合成を行う植物やミドリムシなど。人類は真核生物に含まれるのだが、ゲノムには3つのグループに共通するものが含まれており、細菌といっても人類のお友達でもあるのだ。

 と、ここまで基礎知識を整理したところで、一体地球上の生命は何処から来たのか?という素朴な疑問が生まれる。この疑問に対し、ヒントを与えてくれるのが、「第4章 なぜ地球の生命はすべて『左手型アミノ酸』でできているのか―生命の起源を探る」であり、この書籍のハイライトとも言うべき部分なのである。この章の内容の確かさを裏付けるかのように、2013年4月、日本の国立天文台などのチームが「地球上の生命の元となるアミノ酸は宇宙でつくられたという説を補強する有力な証拠を掴んだ」と発表した。地球上の生命を構成するアミノ酸は、何故か「左型」と呼ばれるタイプ。何故そうなったのかが、「地球上の生命は宇宙からやってきた」という説の根拠となっている。キーワードは、「円偏光」という現象なのであるが、詳しくは同書を読めば納得がいくに違いない。いずれにしても、同書は、まるで推理小説を読み解くように、難解な「宇宙生物学」の解明に読者を誘ってくれるのである。(勝 未来)

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■科学技術ニュース■情報通信研究機構など、「酸化ガリウムMOSトランジスタ」を世界で初めて開発

2013-06-20 10:31:47 |    電気・電子工学

 情報通信研究機構は、タムラ製作所、光波と共同で、新しいワイドギャップ半導体材料である酸化ガリウム(Ga2O3)を用いた実用性に優れたMOSトランジスタの開発に世界に先駆けて成功した。

 現在、世界的な課題として革新的な省電力技術の開発が求められています。このような社会事情から、現状のシリコン(Si) よりも更に高耐圧・低損失なパワーデバイスの実現が期待できるSiC、GaNといったワイドギャップ半導体材料が注目され、日本はもとより米国、欧州といった諸外国においても活発に研究開発が進められている。

 Ga2O3は、SiC、GaNよりも更に大きなバンドギャップに代表されるその物性から、パワーデバイスに応用した場合、より一層の高耐圧・低損失なデバイス特性が期待できる。また、融液成長法により簡便に単結晶基板が作製可能であるという、実際に基板を作製する上で非常に有益な特徴もある。しかし、これらの高いポテンシャルにもかかわらず、未開拓の新半導体材料であった。
 
 今回開発したGa2O3 MOSトランジスタは、そのまま実用可能といえる構造、特性を有する。そのため、現代の省エネルギー問題に直接貢献することができる新しい半導体デバイス研究開発分野における大きなブレークスルーであると同時に、近い将来の半導体産業の更なる発展につながることを期待させる成果。

 今回、新ワイドギャップ半導体材料であるGa2O3を用いたMOSトランジスタの開発に成功したことにより、この新しい半導体材料の利用価値は大幅に膨らみ、また次世代高性能パワーデバイスの近い将来の実用化に対して道筋をつけることができた。今後、その優れた物性を生かしたGa2O3デバイスに関する研究開発が、世界的に急速かつ本格的に広がると予想される。


 

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◆科学技術書<新刊情報>◆「世界を変えた17の方程式」(イアン・スチュアート著/ソフトバンク)

2013-06-18 10:34:56 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:世界を変えた17の方程式

著者:イアン・スチュアート

訳者:水谷淳

発行:ソフトバンク クリエイティブ

 ピタゴラスの定理からブラック=ショールズ方程式まで―人間の歴史を変え、今日の世界を作り上げるうえで重要な役割を果たしてきた17の方程式。これらの方程式の意味と重要性、後世への影響を豊富なエピソードで明らかにする数学ノンフィクション。 「数学の秘密の本棚」「数学で生命の謎を解く」など、数学書のベストセラーライターとして著名なイアン・スチュアートの最新刊。人間の歴史を変え、今日の世界を作り上げるうえで重要な役割を果たしてきた17の方程式について採り上げ、その方程式が「何を表しているのか」「なぜ重要なのか」「そこから何が導かれたのか」について豊富なエピソードと共に明らかにしていく。

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/BS朝日「BBC地球伝説」/TBSテレビ「夢の扉+」/他

2013-06-17 10:01:33 |    ◆TV番組◆


 <テレビ番組情報>

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00分
                          再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分
 
6月23日(日)  独占密着!深海に眠る幻の大陸
 
 「幻のアトランティス大陸発見か?」。この大ニュースをもたらしたブラジル沖の深海探査プロジェクトに、なんとサイエンスZEROが独占密着していた。その全貌を初公開。舞台はブラジル沖、深海底から4000m級の台地がそびえる「リオ・グランデライズ」。日本が誇る深海探査船「しんかい6500」が、初めてその奥深くに潜って行ったら…。
 
女優:南沢 奈央/サイエンス作家:竹内 薫/アナウンサー:中村 慶子
 
ゲスト:海洋研究開発機構:北里洋

BS朝日   BBC地球伝説 午後8時~9時
 
6月17日(月) 美しき出会い 知られざる東欧の旅 アドリア海をめぐって
6月18日(火) 美しき出会い 知られざる東欧の旅 ブルガリアからトルコへ
6月19日(水) 美しき出会い 知られざる東欧の旅 ルーマニアへ
6月20日(木) 美しき出会い 知られざる東欧の旅 ドナウをゆく~ハンガリー・ウクライナ

美しき出会い 知られざる東欧の旅

 東西再編で激動の変化を遂げつつある、東ヨーロッパの国々を旅する。 これまで見ることのなかった、美しい風景や、歴史と伝統ある国の人々の暮らしに迫る。

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                                    BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

6月23日(日) 光をあてるだけで、においや、細菌を消し去る魔法のタイル!

ナレーター:向井 理

ドリームメーカー:フジコー社長 山本厚生

 開発の原点は、700人をリストラした苦渋の決断だった!
 
NHKテレビ Eテレ   地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~44分
                            再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分
 
6月22日(土) 驚き!ハキリアリの世界
 
 “農園を営むアリ”と言われるハキリアリは、巣に持ち帰った葉を肥料にしてキノコの菌を育て、これを食物とする。実験室に巨大な人工の巣を作って飼育し、謎の生態に迫る。中南米に生息するハキリアリ。その生態を調べようと研究者がアクリル製の箱とチューブで実験室に巨大な人工の巣を作った。この巣に暮らす100万匹を観察したところ、厳格な役割分担があることが判明。

NHK-BSプレミアム   コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                            再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分
 
6月20日(木) マッハの壁を超えろ!宇宙の扉を開いたX計画

 アメリカ宇宙開発の原点となった極秘プロジェクトX計画。第2次世界大戦の最中、航空機の高速化が進むと次々と墜落する謎の事故が起きていた。それはマッハ1・音速近くの速度で現れる"マッハの壁"によるものだった。その壁を乗り越え超音速飛行を実現するために始動したのがX計画。機体は当時唯一の超音速飛行物体を模倣して作り、翼は極限まで薄くした。その結果、完成した航空機は離陸できなかったが大型機で上空から落とすという発想で乗り越える。

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◆科学技術書<新刊情報>◆「植物のあっぱれな生き方」(田中 修著/幻冬舎新書)

2013-06-14 10:42:27 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

書名:植物のあっぱれな生き方

著者:田中 修

発行:幻冬舎(幻冬舎新書)

 狭い場所ではあえて大きく成長するのをやめ、どうしても受粉できなければ、自分で自分の子供をつくる。厳しい環境を生き延びるための変幻自在のたくましさ、子孫を残すための工夫、そして潔い最期まで、知れば知るほど、励まされ勇気が出てくる、植物のみごとな一生。

 

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■科学技術ニュース■NEDOなど、0.37V(従来の1/3)の超低電圧で稼働する新型トランジスタ開発

2013-06-13 10:15:49 |    電気・電子工学

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と超低電圧デバイス技術研究組合は、新しいトランジスタ構造を用いた集積回路(ロジック)を開発、IT機器の消費電力1/10に道を開く、0.37V(従来の1/3)の超低電圧での動作を実証した。

 同時に、従来の電荷保持型ではなく、超低電圧でのデータ記憶を可能とする抵抗変化型不揮発デバイス(メモリ)を開発した。
  
 これにより、消費電力が1桁以上小さなLSIが実現でき、電池1本でも長期間動作できる機器や、電池を持たない環境発電を活用した機器などへの応用の道が開ける。

 これまで、LSIの高性能化・低電力化は、微細化によって実現してきた。しかし、LSIの微細化は、トランジスタ等の特性ばらつきや漏れ(リーク)電流の増大といった本質的な課題に直面しており、微細化のみでの低電力化は難しくなってきている。
  
 そこで同事業では、LSIの消費電力低減に最も効果的な手段として、動作電圧0.4V以下を実現する集積回路(ロジック)や不揮発デバイス(メモリ)の開発を実施している。
 
 今回の成果は、次の通り。
 
 < 超低電圧動作の新型トランジスタ>

   ①薄膜BOX-SOI (SOTB) を用いた2MビットSRAMの超低電(0.37V)動作を実証

 <超低電圧動作の抵抗変化型不揮発デバイス>

   ②再構成(論理の組み換え)可能な低電圧動作LSIの超小型化に成功
     ③1次メモリ向け、微細化可能で高集積化を実現できるスピン注入型MRAMを開発
   ④混載メモリの大容量化を実現できる4値/セルのスピン注入型MRAMを開発
   ⑤データセンター向けSSDへの適用を目指した相変化デバイスの低電力動作を実証
 
  今後は、各要素技術の集積化及び信頼性に関する検証を進めることで、それぞれのデバイスの特徴を活かした、実用化を目指す実証開発を進め、これにより、消費電力が1桁以上小さなLSIの実現、そのLSIを使った電池1本でも長期間動作できる機器や、電池を持たない環境発電を活用した機器などの実現に繋いでいく予定。

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