“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「脳は世界をどう見ているのか」(ジェフ・ホーキンス著/早川書房)

2022-04-29 09:40:43 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:脳は世界をどう見ているのか~知能の謎を解く「1000の脳」理論~

著者:ジェフ・ホーキンス

訳者:大田直子

発行:早川書房

 細胞の塊にすぎない脳に、なぜ知能が生じるのか? カギは大脳新皮質の構成単位「皮質コラム」にあった。ひとつの物体や概念に対して何千ものコラムがモデルを持ち、次の入力を予測している――脳と人工知能の理解に革命を起こす「1000の脳」理論、初の解説書。ビル・ゲイツ年間ベストブック。序文:リチャード・ドーキンス。
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●科学技術ニュース●NECと三井住友銀行のbrees、デイリーヤマザキでスマートフォンを活用した収納サービス「PAYSLE」の取扱を開始

2022-04-29 09:40:07 |    情報工学
 NECと三井住友銀行の共同出資により設立したブリースコーポレーション(brees)は、山崎製パンが展開するデイリーヤマザキにおいて、スマートフォンを活用した収納サービス(PAYSLE(ペイスル))の取扱を開始した。

 現在、「PAYSLE」を取り扱うミニストップ、セイコーマート、ローソン、セブン‐イレブン・ジャパン、ファミリーマート、しんきん情報サービスが展開するMMK(マルチメディアキオスク)設置店に加えて、デイリーヤマザキでの「PAYSLE」取扱を開始することで、全国約5万6000のコンビニ店舗、スーパーやドラッグストアなどで「PAYSLE」の利用が可能となり、利用者のさらなる利便性向上を実現する。

 デイリーヤマザキの「PAYSLE」取扱は、東京電力エナジーパートナーの料金収納から開始する。今後様々な請求事業者へ導入を進め、デイリーヤマザキで取り扱う料金収納を拡大していく予定。

 「PAYSLE」はクレジットカード利用やキャッシュレス決済に不安があるユーザや、口座やクレジットカードを持っていないユーザでも手軽に安心して利用いただけるサービスで、2021年度における利用者数は延べ約680万人(brees調べ)、前年同期間対比で約240%となっており、多くのユーザにご利用いただいている。また料金収納用の払込票をデジタル表示して利用するため、紙の払込票の削減によりこれまで延べ38tのCO2削減に貢献している。

 「PAYSLE」は、公共料金や通信販売の代金等の現金支払いの際に用いる紙の払込票に記載されたバーコードを、独自技術を活用してスマートフォンの画面上に表示し、コンビニ店頭などでの決済を実現するサービス。従来、コンビニなどの店頭レジで支払う際、請求事業者から郵送される払込票や店舗内のキオスク端末で発行した払込票の提示が必要だったが、同サービスでは、利用者がスマートフォン上に表示される電子バーコードを提示し、これをコンビニなどの店頭レジスキャナで読み取ることで、支払いが可能となる。<NEC>
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●科学技術ニュース●JAXA、「きぼう」船外ミッション外部運用管理システム稼働

2022-04-29 09:39:42 |    宇宙・地球
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)<「きぼう」日本実験棟>の船外実験プラットフォームに設置されたミッション機器へ、ユーザーのオフィスや研究室などのJAXA筑波宇宙センター外からセキュアなネットワークで接続、運用を可能とする「「きぼう」船外ミッション外部運用管理システム」をクラウド上に構築し稼働させた。

 これまで「きぼう」船外実験プラットフォームに設置されたミッション機器の運用は、ユーザーが筑波宇宙センターにて、テレメトリを確認しながら運用管制員に観測などの要求を伝え調整し、運用管制員が操作指令を出して行っていた。また、毎回の運用日時を予め決定し、運用体制を整えた上で運用する必要があった。

 今回稼働した外部運用管理システムを利用することにより、ユーザーは、オフィスや研究室などの希望する場所からネットワークを介し、ユーザー自身が操作指令を出してミッション機器を運用することが可能となり、「きぼう利用のリモートワーク」化が実現した。

 また、ユーザーのスケジュールに合わせた柔軟な運用、さらには急な運用変更にも迅速に対応が可能となるなど、利便性が格段に向上した。

 JAXAでは、他の利用拡大・利便性向上の取り組みとしてこれまでに、「きぼう」船外実験プラットフォームに取り付ける中型曝露実験アダプタ(i-SEEP)のサービス提供事業社として、Space BD(https://space-bd.com/)を選定し、2020年からは、国内外のユーザーに広く独自の民間ならではのサービスが同社から提供されている。

 また、2022年3月には、i-SEEPの2号機を打ち上げるとともに、i-SEEP取り付け型の小型ペイロード搭載支援装置(SPySE)を装備し、更なる船外利用の利便性向上を目指してきた。

 このように、より多くの、そして小型のミッション要求等にも対応できるようになったこれまでの取り組みに加えて、今回稼働した外部運用管理システムにより、将来中小型のペイロードが更に増え、ユーザーが拡大した場合でも、各ユーザーが筑波に集まることなく、運用することが可能となった。<宇宙航空研究開発機構(JAXA)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「図解!わかりやすーいプラスチック材料を使った機械設計実務入門」(田口宏之著/日刊工業新聞社)

2022-04-29 09:39:04 |    機械工学



<新刊情報>



書名:図解!わかりやすーいプラスチック材料を使った機械設計実務入門~材料特性にとことんこだわって解説~

著者:田口宏之

発行:日刊工業新聞社

 プラスチック材料を使った機械設計について、必要な図表や式から紹介、それらをしっかり読み取れるように解説した入門書。さらに<付録 プラスチック材料特性便利帳>として、実務ですぐに使えるように、材料特性や設計に必要な留意点、関連規格一覧や略語、材料特性チェックリストなども巻末に掲載。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「60分でわかる!シリーズ NFTビジネス 超入門」(森川ミユキ著/技術評論社)

2022-04-28 10:00:38 |    情報工学



<新刊情報>



書名:60分でわかる!シリーズ NFTビジネス 超入門

監修:弁護士法人GVA法律事務所Web3.0チーム 

著者:森川ミユキ

発行:技術評論社(60分でわかる!シリーズ)

 コピーが容易なデジタルデータに対し、唯一無二という資産的価値を付与し、新たなビジネス市場を生み出す技術として注目を浴びる「NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)」。同書では、今後ビジネスにNFTがどのように関わってくるのかを、入門者にもわかりやすいよう、さまざまなトピックとともに紹介。ゲーム、エンターテインメント、アート、スポーツ、ファッション分野などで広がるNFT活用とその将来性について、NFTの根幹となるブロックチェーンの技術解説などもまじえながら、わかりやすく解説。また、いまも増え続けている国内外のNFTマーケットプレイスについての紹介や、実際の売買に関する基本的な知識についても触れているので、これからNFTの取引にチャレンジしてみようと考えている方にも最適。NFTをキーテクノロジーとして、これから広がるであろうメタバース(仮想空間)や、Web3時代の新しい価値創造を確認してほしい。今後、いかにNFTと付き合い、ビジネスに生かしていくか、そのヒントが同書にある。
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●科学技術ニュース●ライオンと日立、DXでハミガキの製造プロセス上の課題を事前予測し、最適組成を自動提案するシステムを開発

2022-04-28 10:00:07 |    情報工学
 ライオンと日立製作所 は、研究所で開発した新たなハミガキの組成をもとに、実際に工場で生産する際に生じる課題を事前に予測し、製造プロセス上最適な組成情報や物性情報の案を自動提案するシステムを開発した。

 先進デジタル技術を活用した同システムをさらに他の課題にも適用して運用することで、最大約40%の製造プロセス検討時間の削減が見込まれるため、ハミガキの製品開発のスピードアップが期待される。

 ライオンは、同システムの運用により製品開発の効率化を図るとともに、効率化により創出された時間を、生活者のニーズ探索やそれに基づく技術・製品開発などに活用し、新たな価値を創造する。日立は、ヘルスケアにおける製品の高付加価値化に貢献し、消費財産業などの幅広い業種への展開とDX推進を加速していく。

 今回、ライオンの主幹事業であるハミガキの開発において、製造プロセスを開発する際に課題となる"移送性"の解決に向けて、日立の「材料開発ソリューション」を活用導入することによる、業務効率化に取り組んだ。

 同システムの導入により、組成開発の初期段階で、製造プロセス工程の課題を事前予測することが可能となるため、製造の妨げとなる事象の発生率低下に大きく貢献することができる。さらに、他の課題についても適用範囲を広げていくことで、最大で従来の開発業務時間の約40%を削減できると見込んでいる。

 ライオンは、同システム導入によって新たな付加価値をつけた製品開発をさらに加速させる。また、同システムをより多くの生産課題や品質予測に活用するほか、他製品の製造プロセスへの応用を視野に検討を進める。

 今回の取り組みのように、ライオンの事業領域で培われた技術と、社外共創による新たな技術を融合することにより、同社ならではの新たな価値を提案する。

 日立は、同取り組みを通じて得た技術・ノウハウを活用して、化学・素材産業はもとより生活用品・医薬品産業など幅広い業種へ展開し、ユーザーのDX推進支援により社会・環境・経済価値の向上に貢献していく。<日立製作所>
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●科学技術ニュース●国立極地研究所、国の管轄を超えた海洋生物多様性保護の必要性を科学的に証明

2022-04-28 09:58:18 |    生物・医学
 国立極地研究所のJean-Baptiste Thiebot特任研究員とフランス・リール大学のMagali Dreyfus研究マネージャーは、海でのペンギンの移動に関する131の科学論文を分析し、ライフステージの多くを広い海域で過ごすペンギンに対して、各国が連携した保護体制の確立が必要であることを明らかにした。

 この研究は、特定の国が所有権を主張できない公海(国家管轄権を越える区域(ABNJ:Areas Beyond National Jurisdiction))の持続可能な利用に関する条約である、「国連海洋法条約」について、 国際連合において交渉が続いていることを受けて行われたもの。

 近年になって、各種のペンギンは最も脅威にさらされている海鳥のグループの一つであり、陸と海の両方で多くの危険に直面していることが分かってきた。

 人間活動などがペンギンへに与える影響を把握することは重要だが、陸域や排他的経済水域までと異なり、管轄する国がない「国家管轄権を越える区域」では、影響を把握することが困難。

 そこで、Thiebot特任研究員らは、ペンギンが直面する脅威の影響を解明するために131の科学論文を分析し、18種のペンギンの活動を総合的に考察することとした。

 解析の結果、特定の国が管轄する海域から「国家管轄権を越える区域」への移動は、解析対象とした18種のうち13種のペンギンで120回報告されていることがわかった。また、16種のペンギンでは、季節やライフサイクルの段階に応じて、特異的な長距離移動を行う可能性があることが判明した。

 例えば、越冬時の巣からの移動、換羽前後の移動、巣立ちの移動等では、時には10,000kmを超える移動が見られた。

 このような、特定の季節やライフサイクルにおける、種や地域にも特異的な長距離移動に対しては、「国家管轄権を越える区域」の該当地域を該当時期のみ柔軟に保護する必要性が示された。

 これらに基づき、同研究グループは、衛星などのリモートセンシング技術を用いた生物の監視体制の確立や「移動式海洋保護区」の設定等、革新的な保護手法の開発を提言した。<国立極地研究所>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「有機化学1000本ノック スペクトル解析編」(矢野将文著/化学同人)

2022-04-28 09:57:50 |    化学



<新刊情報>



書名:有機化学1000本ノック スペクトル解析編

著者:矢野将文

発行:化学同人

 大好評「有機化学1000本ノック」シリーズに待望の新刊が登場。シリーズ5作目は、スペクトル解析を取り上げた。水素不足指数の計算に始まり、IR、MS、NMRを習得し、最後はそれらの知識を総動員して構造を予測できるようにトレーニングする。もちろん問題数は1000問。有機化合物の構造が解析できるようになるまで、解いて解いて解きまくれ!
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●科学技術ニュース●日本女性科学者の会「奨励賞」、飯間麻美(京都大学)、櫻井香里(東京農工大学)、星野歩子(東京工業大学)3氏が受賞

2022-04-28 09:57:16 |    ◆受賞◆
 日本女性科学者の会の第27回(2022年度)「奨励賞」「功労賞」の受賞者が次の通り決定した。

【第27回「奨励賞」】

飯間 麻美 (京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構 放射線診断科・助教 博士(医学))「拡散MRIを用いた新たながん診断法の開発」

櫻井 香里 (東京農工大学大学院工学研究院・准教授 PhD in Chemistry)「天然生物活性分子の標的タンパク質探索技術の開発と作用機構解明研究」

星野 歩子 (東京工業大学生命理工学院・准教授 博士(生命科学))「エクソソーム含有タンパク質によるがん転移機構と診断バイオマーカーの解析」

【第27回「功労賞」】

今榮 東洋子 (国立臺灣科技大學應用科技學院應用科技研究所・教授)
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「合成生物学」(ジェイミー・A・デイヴィス著/ニュートンプレス)

2022-04-27 09:35:14 |    生物・医学



<新刊情報>



書名:書名:合成生物学~人が多様な生物を生み出す未来~

著者:ジェイミー・A・デイヴィス

監修:藤原 慶

訳者:徳永美恵

発行:ニュートンプレス(ニュートン新書)

 合成生物学は、成長著しい科学技術の分野。環境問題やエネルギー問題、再生医療などで幅広く活用できると期待されており、新たな産業革命をもたらすとまでいわれている。同書は、合成生物学の基本から、「環境問題」「医療」「工学」などへの応用、文化に与える影響など、さまざまなテーマで合成生物学を解説。合成生物学の要点と可能性をコンパクトにまとめている。合成生物学によって何が可能となり、そして、未来はどのように変わっていくのか。世界で最も注目されている分野の全容がわかる1冊。同書は、2021年発行「サイエンス超簡潔講座 合成生物学」をニュートン新書として発行したもの。
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