新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とプレシジョン、自治医科大学は、「Connected Industries推進のための協調領域データ共有・AIシステム開発促進事業」に取り組んでいるが、今回、開発中のアルゴリズムを用いて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症例報告に特化した検索エンジンを開発し、「日本医師会COVID-19有識者会議」のウェブサイトへ、2020年5月3日に公開した。
これにより約70例のCOVID-19症例を可視化・分析することが可能となり、COVID-19に取り組む医療関係者の情報共有や診断・治療法の開発に貢献することが期待される。
今回、日本感染症学会の了解を得て同学会ウェブサイトに掲載されている症例報告の中から、著者の許諾を取れた約70症例の報告を構造化して整理し、開発中のアルゴリズムを用いて検索エンジンを作成した。
症例の文脈をたどり、生じたイベントの時系列と、医学用語の関係を図示することで、COVID-19症例の可視化と、簡単な分析が可能となった。
COVID-19の克服には、医療の専門家と非専門家が協力して、試行錯誤を繰り返す必要がある。医学知識を構造化、デジタル化した今回のデータベースは今後、新型コロナウイルス対策に取り組む医療関係者の情報共有に活用され、COVID-19克服を補助するツールとして、診断・治療法の開発に貢献する。(新エネルギー・産業技術総合開発機構<NEDO>)