“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

■科学技術書・理工学書ブックレビュー■「質量とヒッグス粒子(広瀬立成著/SBクリエイティブ)」

2014-04-29 10:19:44 |    物理

書名:質量とヒッグス粒子
       ~重さと質量の違いから測り方、質量の生成にかかわるヒッグスメカニズムまで~

著者:広瀬立成

発行:SBクリエイティブ

目次:序章 物理学の大革命:標準理論の確立
    第1章 ニュートン力学と質量
     第2章 質量はどのようにして測るのか
    第3章 質量とエネルギーの同等性
     第4章 質量の担い手:ミクロの世界へ
    第5章 質量の生成:ヒッグスメカニズムとは
    第6章 宇宙と質量

 2013年10月8日、ピーター・ヒッグス博士とフランソワ・アングレール博士が、ノーベル物理学賞を受賞した。ヒッグス博士らが、1964年にヒッグス粒子を予言し、欧州原子核研究機構(CERN=セルン)の大型ハドロン衝突型加速器 (LHC) によって、ヒッグス粒子の存在が確認され、今回の受賞となったもの。LHC実験では、リング上2か所にヒッグス粒子の観測に的を絞ったATRASとCMSが設置されている。 現代の素粒子理論は「標準理論」と呼ばれる理論によって成り立っている。しかしながら、これまでは、質量生成の仕組みについては、仮定の領域に留まっていた。この「標準理論」は、尺度を変えても物理法則は変わらないという、“ゲージ対称性”を出発点にしているが、このゲージ対称性によると、粒子の質量は、ゼロでなければならないが、現実の粒子は質量を持っている。このために、ヒッグス博士らは、今から50年前、ヒッグスメカニズムを含むヒッグス理論を提唱し、これにより粒子が質量を持つことを予言した。このヒッグスメカニズムからは、“ヒッグス粒子”と呼ばれる素粒子の存在が予想された。このヒッグス粒子を発見することも含み、CERNは、2008年にLHCを完成させ、これをもとにヒッグス粒子の発見に全力を投入してきた。

 「質量とヒッグス粒子」(広瀬立成著/SBクリエイティブ)は、このCERNによるヒッグス粒子の世紀の大発見により、ピーター・ヒッグス博士とフランソワ・アングレール博士が、ノーベル物理学賞を受賞した直後という、誠にタイミング良い時期に発行された書籍である。ヒッグス粒子が発見されたときには、テレビ、新聞などのマスコミは、こぞって報道を大々的に行ったため、ほとんどの日本人は、ヒッグス粒子の名前は耳にタコができるほど聞かされ、記憶させられることになった。しかし、一部の専門家を除いて、そもそもヒッグス粒子とは何ぞやという問いに答えられる人は、そう多くはないであろう。ヒッグス粒子という名前は誰もが知っていても、その中身についてはほとんどの人が知らないという、何とも不可思議な現象が発生してしまったのだ。同書の役割は、このギャップを埋めることにまずある。見開きのページの左ページに文章、右ページに図表を配置して、初心者でも分かりやすい配慮がなされていることが、なによりも有り難い。

 一方で、同書は、単に用語を解説するのではなく、物理学の基礎を誰にでも理解できるように、丁寧に解明を進めて行くように編集されている。このため、1冊読み終えると、ヒッグス粒子とは何か?という問いへの回答以外に、物理学と素粒子理論の基礎知識が、知らず知らずのうちに身に付くように構成されている。数式はほとんど出てこないので、数式が苦手な人には持ってこいの書籍だ。数式が出てこない分、カラーの図表でカバーしているので、本質を理解するのに少しの不都合なことはない。例えば、南部陽一郎シカゴ大学教授が予言した「対称性の自発的破れ」という有名な用語が、ヒッグス粒子を語る場合には、欠かせないが、この用語を理解しようとすると意外に難しい。専門知識がない人にとっては「対称性が自発的に破れるとは、いったいなんなんだ」ということになり、ちんぷんかんぷんなのだ。ところが同書では、水蒸気(気相)←相転移→水(液相)←相転移→氷(固相)という、誰でも理解できる例を取り上げ、文書と図表を使うことによって、あっという間に理解可能となるのだ。まるでマジックを見ているみたいな気分になる。とはいえ、科学的に正確なので心配は無用。

 同書の最後の第6章「宇宙と質量」に入ると、最新の素粒子理論と宇宙論は、だんだん接近して来る様が読み取れて興味深い。「量子宇宙とは」「標準理論を超えて」「超対称性とは」「ダークマターの正体」「ニュートラニーを探せ」など、最先端の研究テーマが紹介されている。正直、この部分になると、初心者では理解するにはしんどくなる。ただ、将来、物理学や天文学の道に進みたいという若い読者にとっては、大いに刺激を受ける部分なのではなかろうか。現在、解明されていないテーマは、今の若者によって、将来必ずや解明されることになるからだ。筆者の広瀬立成氏は、1938年、愛知県生まれ。理学博士。現在、首都大学東京名誉教授。東京工業大学大学院修了後、東京大学原子核研究所、ハイデルベルク大学を経て、東京都立大学教授、早稲田大学理工学総合研究センター教授などを歴任。アメリカ・ブルックヘブン国立研究所、欧州原子核研究機構(CERN)などで研究し、多くの成果を挙げてきた。(勝 未来)

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/TBS「夢の扉+」/BS朝日「BBC地球伝説」/他

2014-04-28 09:54:05 |    ◆TV番組◆

 

 <テレビ番組情報>

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00
                           再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分

5月4日(日) 超能力”は実在する!?~不可思議に挑む科学者たち~

 念力、透視、テレパシーといった“超能力”の謎に、いま世界の科学者達が真剣に挑み始めている。しかも驚くことに「ごく普通の私たちにも不可思議な“未知のパワー”が存在するかも知れない」というのだ。最新の計測機器と統計科学を駆使して浮かび上がる、現代科学では説明困難な現象とは何なのか? そこから、最先端の物理学と“超能力”の思いがけない接点が見え始めている。常識にとらわれず、壮大な謎に挑みかかる研究最前線に迫る。

ゲスト:石川 幹人 (明治大学教授)

司会:南沢奈央、竹内薫、江崎 史恵

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                  BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

5月4日(日) 命を救う 空のネットワークを作りたい

 災害時、人命救助の鍵となるのがヘリコプター。しかし、一刻も早く多くの命を救わなければいけないヘリコプターの指揮系統はバラバラ。それを一つの本部でコントロールし、数百機のヘリコプターをリアルタイムで確認できるシステムが開発された。機関の壁を取り払うJAXA研究員の挑戦。

ドリームメーカー:JAXA 研究員 小林啓二

ナレーターは 坂口憲二
 
テレビ朝日 奇跡の地球物語~近未来創造サイエンス~ 毎週日曜日 午後6時30分~6時56分

5月4日(日) サハラ砂漠に埋もれる宝~隕石ハンター1500km~

 鉱物は時に驚くべき値が付くことがある。それが「隕石」。地球に飛来した隕石が多く発見されるという場所・・・サハラ砂漠。アフリカ大陸の1/3を占めるこの広大な砂漠で暮らす遊牧民。彼らは、宇宙からやってくる貴重な隕石を捜すハンターでもあった。隕石を通して見えてくるものとは一体何なのか?

BSフジ ガリレオX 毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)

5月4日(日) 密着!つくばサイエンスツアー 過去と未来と宇宙を知る旅に出よう(再放送)

 “理科離れ”“科学離れ”という言葉をよく耳にする昨今、科学教育や科学リテラシーを身につけるための取り組みが注目されている。中でも、多くの研究施設が集中する日本最大の学術都市つくば市では、“サイエンスツアー”と呼ばれる、バスで科学館や植物園を同行ガイドと一緒にまわるツアーが人気を集めている。

BS朝日   BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分

4月29日(火) 世界のランドマーク その裏側に迫る!

①スペイン・世界遺産の街の大聖堂

 スペイン北西部に位置するガリシア州の都市、サンティアゴ・デ・コンポステラ。世界遺産に登録されている「サンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼路」の終着地であり、キリスト教三大巡礼地の1つだ。この地にある大聖堂で、大がかりな修復作業が行われることになった。スペイン国王夫妻の訪問と、ローマ法王の訪問に間に合わせるため、なんとしても期限までに終わらせなければならない。与えられた期間は、わずか10か月。はたして修復作業は無事に終了するのだろうか。
 
②インド・白亜の霊廟(れいびょう) タージ・マハル

 2010年、イギリス連邦に属する国や地域が参加する「英連邦競技大会」がインドで開催された。競技大会に備えて始まったのが、約400年前に建てられた「タージ・マハル」の修復作業。しかしモスクの上のドームや庭園、石造物の修復を指揮するインド考古調査局は、作業のスピードより質を重んじているため、期限に間に合わせることができるかどうか雲行きがあやしい。はたして世界中が注目する競技大会までに作業を終え、観光客を迎えることができるのだろうか。


NHK-BSプレミアム   コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                              再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分

5月1日(木) 休止

5月8日(木) スパイラル・ミステリー 5つの渦がひもとく宇宙の謎

 この宇宙を駆動する力とは何か。それは無限に連なる不思議な曲線「渦」という形に秘められている。イタリアの芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチは、水や風が作り出す渦に魅せられ、生涯をかけて渦の科学的解明に挑んできた。渦には、計り知れないエネルギーを生み出す力があると信じ、その力で空への飛行を夢見たのだ。

NHKテレビ Eテレ 地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
                         再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分

5月3日(土) ツタンカーメンDNA大解析(2)謎の死因に迫る(アンコール放送)

 最新の調査結果をもとに、古代エジプトの王ツタンカーメンの素顔に迫る2回シリーズ。後編では、19歳で死亡したとされるツタンカーメンの死の謎に迫る。古代エジプトの謎めいた王、ツタンカーメン。激動の時代を治め、19才で亡くなったとされる。最新技術を駆使した調査によって、失われた王家の系譜や死因が明らかになりつつある。後編では、これまで他殺説が有力だったツタンカーメンの死因に迫る。DNA解析などにより、彼が抱えていた健康の問題も明らかになる。再現映像を交えて、ツタンカーメンが生きた古代エジプトの世界を伝える。(2009年アメリカ)

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◆科学技術書<新刊情報>◆「放射能と人体」(落合栄一郎著/講談社)

2014-04-25 11:20:42 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:放射能と人体~細胞・分子レベルからみた放射線被曝~
 
著者: 落合栄一郎

発行:講談社(ブルーバックス)
 
 「100ミリシーベルト以下の被曝は心配ない」は本当なのか?瞬時に高線量の放射線を浴びれば即死する。では、低線量でも長期にわたって被曝したら……? 被爆から約70年を経た現在も、臓器内部から放射線が出続けているという。細菌やウイルス、化学物質に対して免疫システムや解毒作用を備える人体だが、放射能にはどれだけ耐えられるのか。原爆や原発事故、劣化ウラン弾による被曝の調査報告をもとに、放射線の生体への影響を科学的観点から詳細に検証する。

 

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■科学技術ニュース■京大など、溶液反応の超高速時間・角度分解光電子分光に世界で初めて成功

2014-04-25 11:20:13 |    化学

 京都大学、Wurzburg大学、理化学研究所は、世界で初めて、液体表面近くで起こる電子移動反応をリアルタイムに観測するフェムト秒(フェムトは千兆分の1)時間・角度分解光電子分光に成功した。

 これは、水溶液中の化学反応機構を解明する新しい研究手法を開発したもので、水溶液の表面近くで起こる電子移動反応を解明し、水溶液の表面に捕捉された電子の探索可能とするもの。

 京大グループは、水溶液表面近くに存在する、かご状のアミン分子(DABCO)やヨウ素原子負イオンに、60フェムト秒の時間幅をもつ紫外域のレーザー光パルスを照射し、これらの分子や原子の電子が溶媒である液体の水中へ移動する反応を開始させ、その過程を第2の紫外線パルス(60フェムト秒)を用いてリアルタイムに測定した。

 同成果は液体表面や液体内部にある分子の化学反応を明らかにする新手法を提案したものであり、基礎科学的に極めて価値の高いもの。

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◆科学技術書<新刊情報>◆「算数的思考法 」(坪田耕三著/岩波書店)

2014-04-24 11:16:55 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

 <新刊情報>

 

書名:算数的思考法 

著者:坪田耕三

発行:岩波書店(岩波新書)
 
 じつは深い算数の世界。そこには,日々の生活や仕事にも活かせる、ものの見方・考え方の極意があふれている。複雑な問題を解きほぐす自由な発想力。アイデアを実現する豊かな創造力。「なぜ?」から生まれる知恵の泉へ、算数教育の第一人者が案内する。「数学は苦手だったけど、算数は好きだった」。そんな人に読んでほしい本。 

 

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■科学技術ニュース■筑波大学など、有機太陽電池材料のナノ構造を解明

2014-04-24 11:16:31 |    エネルギー

 筑波大学、物質・材料研究機構、高エネルギー加速器研究機構、広島大学、産業技術総合研究所の研究グループは、軟X線顕微鏡を用いて、有機太陽電池のナノ構造を調べ、それぞれの分子領域内で分子が混合していることを発見した。この発見により、有機太陽電池のエネルギー変換機構が明らかになり、高効率な有機太陽電池の設計指針が得られると期待される。

 バルクヘテロジャンクション型有機太陽電池は、エネルギー変換効率が高いという特徴がある。これまで、高分子材料とフラーレンの単一分子ドメインとの間に綺麗な界面があることが、電池としての効率を高める上で重要であると考えられていた。

 しかし、変換効率を最適化した試料のドメイン構造を、軟X線顕微鏡という新しい手法を使って詳しく調べた結果、それぞれのドメインで分子が混ざっていることが分かった。つまり、界面はむしろ「汚い」ほうが電池としての性能が優れる、ということが初めて分かり、これまでの常識を覆す結果が得られた。

 

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◆科学技術書<新刊情報>◆「ウェブとはすなわち現実世界の未来図である 」(小林弘人著/PHP研究所)

2014-04-22 10:26:09 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:ウェブとはすなわち現実世界の未来図である
  
著者:小林弘人

発行:PHP研究所(PHP新書)

 産業革命以上ともいわれるインパクトのなか、私たちはいま何を経験しているのか。そもそも一世を風靡した「ウェブ2.0」からウェブはどう変貌し、どこに向かおうとしているか。インターネット黎明期からネットの進化と歩をともにした著者が本書で示すのは、ウェブ2.0以降の座標軸とこれからの羅針盤である。

 

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◆科学技術テレビ番組情報◆NHK「サイエンスZERO」/TBS「夢の扉+」/BS朝日「BBC地球伝説」/他

2014-04-21 14:16:58 |    ◆TV番組◆


 <テレビ番組情報>

 

NHKテレビ Eテレ  サイエンスZERO 毎週日曜日 午後11時30分~0時00
                           再放送毎週土曜日 昼12時30分~1時00分

4月27日(日) 大科学ミステリー 銀河系が寒冷化をまねく!?

 太古の化石を調査していた研究者が、驚くべき証拠を発見した。過去の地球で、実に1億4千万年という長い周期の大規模な寒冷化が起きていたのだ。これまで知られていなかった、この壮大な周期の寒冷化は何が原因なのか。浮かび上がってきた“犯人”は、なんと私たちの「銀河系」!

ゲスト:国立天文台准教授 本間希樹

司会:南沢奈央、竹内薫、江崎 史恵

TBSテレビ   夢の扉+ 毎週日曜日 午後6時30分~7時
                  BS-TBS:毎週木曜日 午後11時~

4月27日(日) 1か月 水を与えなくても育つコメ!

 日本が世界に誇る米の品種改良。1ヶ月水を与えなくても育つ、最強の米の開発が進んでいる。この米で、干ばつに苦しむ世界中の人たちを救いたい。稲の根のように真っ直ぐな男の挑戦を追った。  

ドリームメーカー:農業生物資源研究所 主任研究員 宇賀優作

ナレーター:坂口憲二
 
テレビ朝日 奇跡の地球物語~近未来創造サイエンス~ 毎週日曜日 午後6時30分~6時56分

4月27日(日) 秩父長瀞~日本列島3億年の旅~

 年間100万人の観光客が訪れる秩父長瀞。 長瀞ライン下りは、4月の風が心地良く、芝桜が見頃を迎えている。シーズンを迎えた秩父長瀞。実は、この地は地質学発祥の地とも呼ばれるほど、貴重な場所だった。

BSフジ ガリレオX 毎週日曜日 午前11:30~12:00 (隔週新作)

4月27日(日) 密着!つくばサイエンスツアー 過去と未来と宇宙を知る旅に出よう

 “理科離れ”“科学離れ”という言葉をよく耳にする昨今、科学教育や科学リテラシーを身につけるための取り組みが注目されている。中でも、多くの研究施設が集中する日本最大の学術都市つくば市では、“サイエンスツアー”と呼ばれる、バスで科学館や植物園を同行ガイドと一緒にまわるツアーが人気を集めている。

BS朝日   BBC地球伝説 毎週火曜日 午後7時~8時54分

4月22日(火)

① 世界のランドマーク その裏側に迫る! シドニー・交通の要所 ハーバーブリッジ

 オーストラリアが世界に誇る「ハーバーブリッジ」はシドニーの交通機関としても欠かせない存在。毎週500万もの人々が、通勤のためこの橋を利用する。建設から80年が経過したこの交通の要所に、大規模な補修工事が行なわれることになった。
 
②世界のランドマーク その裏側に迫る! ロンドンの大時計塔・ビッグベン

 世界で最も有名な時計塔「ビッグベン」。イギリス国会議事堂のウェストミンスター宮殿の一角にあるこの時計塔は1日の誤差が1秒以内という正確さで時を告げ、イギリスのランドマークとして国民に愛されている。しかし、老朽化や傾きの問題などさまざまな問題を抱えていた。

NHK-BSプレミアム   コズミック フロント 毎週木曜日 午後10時00分~11時00分
                              再放送 月曜日 午後11時45分~0時44分

4月24(木) 休止

5月8日(木) スパイラル・ミステリー 5つの渦がひもとく宇宙の謎

 この宇宙を駆動する力とは何か。それは無限に連なる不思議な曲線「渦」という形に秘められている。イタリアの芸術家、レオナルド・ダ・ヴィンチは、水や風が作り出す渦に魅せられ、生涯をかけて渦の科学的解明に挑んできた。渦には、計り知れないエネルギーを生み出す力があると信じ、その力で空への飛行を夢見たのだ。

NHKテレビ Eテレ 地球ドラマチック 毎週土曜日 午後7時00分~7時44分
                         再放送 毎週月曜日 午前0時00分~0時44分

4月26日(土):ツタンカーメンDNA大解析(1)判明!王家の系譜(アンコール放送)

 最新の調査結果をもとに、古代エジプトの王ツタンカーメンの素顔に迫る2回シリーズ。前編では、王のミイラのDNA鑑定により、父親がだれか、王家の系譜を明らかにする。(2009年アメリカ)

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◆科学技術書<新刊情報>◆「夢をあきらめなければ宇宙にだって行ける 」(星出彰彦著/すばる舎)

2014-04-18 10:57:26 | ●科学技術書・理工学書 <新刊情報>(2018年5月4日以前)●

 

<新刊情報>

 

書名:夢をあきらめなければ宇宙にだって行ける 

著者:星出彰彦

出版:すばる舎

 2008年、スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗し、「きぼう」船内実験室の国際宇宙ステーション取り付け作業に参加した、 星出彰彦宇宙飛行士の長年にわたる訓練とミッションを鮮明な写真と共にふり返る。

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■科学技術ニュース■NIMSなど、埋もれた強磁性層からのスピン分解電子状態の検出に成功

2014-04-18 10:57:00 |    電気・電子工学

 物質・材料研究機構(NIMS)、東北大学金属材料研究所/電気通信研究所の研究グループは共同で、従来のスピン分解光電子分光法では検出が困難であった、埋もれた強磁性層からのスピン分解電子状態の検出に成功した。

 今回新しく考案した手法により、これまでの手法では直接的な観測が難しかった強磁性体と非磁性体の界面近傍での強磁性体のスピン分解電子状態を測定することが可能となる。

 強磁性体を用いたデバイス構造の特性評価と、強磁性層と非磁性層の接合界面近傍での強磁性層のスピン分解電子状態を比較、検討することで、デバイス特性の向上への寄与や新物質開発への応用展開が期待される。

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